
こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の斎藤直樹です。静岡で生まれ育ち、父が創業した塗装店を継いで以来、地域の皆様の大切な資産であるアパートや建物を守るお手伝いをさせていただいております。
アパート経営をされているオーナー様にとって、外壁塗装は建物の美観と資産価値を維持するために欠かせない重要な投資です。しかし、その費用をどのように会計処理すれば良いのか、特にアパートの塗装費用と減価償却の関係については、多くの方が頭を悩ませるポイントではないでしょうか。
耐用年数はどのように考えるのか、国税庁の指針ではどうなっているのか、具体的な計算方法や使うべき減価償却の勘定科目は何か、そして費用を一括で計上できる修繕費との違いは何か。さらに、実際の外壁塗装の期間中は、入居者様からの苦情が出ないかといった現実的な心配も尽きないかと存じます。
この記事では、そんなオーナー様の尽きないお悩みを解決するため、塗装のプロとして、そして皆様と同じ経営者の視点から、減価償却の基本から実践的な節税のコツまで、分かりやすく解説していきます。
この記事でわかること
- 減価償却と修繕費の正しい使い分け
- 法定耐用年数に基づく具体的な計算方法
- 工事期間や入居者対応など実践的な注意点
- 確定申告で損をしないための会計処理のコツ
アパート塗装と減価償却の基本知識
- 修繕費との違いは何か?
- 国税庁が定める法定耐用年数
- 減価償却の具体的な計算方法
- 勘定科目の選び方について
- 減価償却のメリットとデメリット
修繕費との違いは何か?

アパートの外壁塗装費用を計上する際、最初の大きな分かれ道が「修繕費」として一括で経費にするか、「資本的支出」として減価償却を行うかです。この判断はオーナー様が任意で選べるものではなく、その工事の目的によって税務上厳密に定められています。両者の違いを正しく理解することが、適切な節税への第一歩です。
修繕費として計上するケース
修繕費とは、建物の原状回復や維持管理を目的とした支出を指します。つまり、壊れたり劣化した部分を元に戻すための費用です。外壁塗装で言えば、ひび割れ(クラック)の補修や、剥がれた塗膜の塗り直し、色褪せた外壁の再塗装などが該当します。
【修繕費と判断される主な基準】
- 1つの工事にかかる費用が20万円未満の場合
- おおむね3年以内の周期で行われるメンテナンスである場合
- 明らかに建物の価値を高めるものではなく、現状維持が目的の場合
修繕費の最大のメリットは、かかった費用をその年度に一括で経費計上できる点です。利益が多く出た年にタイミングを合わせて塗装工事を行えば、所得を大きく圧縮し、その年の税負担を効果的に軽減できます。
資本的支出として計上するケース
一方、資本的支出とは、塗装工事によってアパートの資産価値を高めたり、耐久性を向上させたりする目的で行われる支出を指します。これは単なる「修理」ではなく「改良」というイメージです。このような支出は、資産の価値を向上させたものと見なされ、減価償却という手続きで数年にわたって費用化していく必要があります。
【資本的支出と判断される主なケース】
- これまでより耐久年数の長い、グレードの高い塗料(例:シリコン塗料→フッ素塗料)に変更する
- 外観のデザインを大きく変更し、物件の魅力を向上させる
- 遮熱塗料や断熱塗料など、新たな機能を付加する
一般的に、建物全体に行う大規模な外壁塗装は、資産価値の維持・向上に繋がるため資本的支出と見なされるケースが多いです。修繕費か資本的支出かの判断は、金額の大小だけでなく、工事の実質的な内容で判断されることを覚えておきましょう。判断に迷う場合は、必ず事前に税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。
国税庁が定める法定耐用年数
外壁塗装の費用を資本的支出として減価償却する際に、最も重要なのが「法定耐用年数」です。これは、資産を使用できる期間として法律(国税庁の規定)で定められた年数のことで、減価償却費を計算する上での基礎となります。
【重要】塗料の耐用年数 ≠ 法定耐用年数
ここで多くのオーナー様が誤解されがちなのが、「減価償却に使う年数」は「塗料の耐久年数」ではないという点です。例えば、私たちが「このフッ素塗料は15年の耐久性があります」とご説明したとしても、税務上の減価償却で15年が使えるわけではありません。
外壁塗装は建物から独立した資産ではなく、建物本体と一体の改修と見なされるため、減価償却を行う際は、そのアパート本体の法定耐用年数を適用するのが原則です。
アパートの法定耐用年数は、その構造によって以下のように定められています。
構造別の法定耐用年数一覧(住宅用)

| 構造の種類 | 法定耐用年数 | 特徴 |
|---|---|---|
| 木造 | 22年 | 一般的な木造アパート |
| 軽量鉄骨造(骨格材の肉厚が3mm以下) | 19年 | プレハブ工法などで多い |
| 軽量鉄骨造(骨格材の肉厚が3mm超4mm以下) | 27年 | ハウスメーカー製のアパートで多い |
| 重量鉄骨造(骨格材の肉厚が4mm超) | 34年 | 3階建て以上のアパートなど |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | 47年 | マンションなどで一般的な構造 |
※上記は主な構造の抜粋です。正確な情報は国税庁の公式サイトでご確認いただくか、税理士にご相談ください。
例えば、木造アパートの外壁塗装(資本的支出)を行った場合、その費用は22年かけて減価償却していくことになります。ご自身のアパートがどの構造に該当するかを正確に把握しておくことが、正しい会計処理の基本です。
◆斎藤のワンポイントアドバイス
私たち塗装のプロは、塗料の「期待耐用年数」と、税務上の「法定耐用年数」は全くの別物だと理解しています。特に静岡のような日差しが強く、沿岸部では潮風の影響も受ける地域では、建物の実際の劣化速度は法定耐用年数とは必ずしも一致しません。
だからこそ、定期的なプロによる建物診断が非常に重要になるのです。適切な時期にメンテナンスを行うことが、結果的に資産価値を長く守ることに繋がります。
減価償却の具体的な計算方法

減価償却費の計算は複雑に思えるかもしれませんが、基本的な仕組みはシンプルです。現在の税制では、建物に関する減価償却は「定額法」で計算するのが一般的です。定額法とは、毎年同じ額の減価償却費を計上していく方法です。
計算式は以下の通りです。
減価償却費 = 資本的支出の金額 × 償却率
「償却率」は、先ほど解説した法定耐用年数に応じて定められています。例えば、法定耐用年数22年(木造)の償却率は0.046です。
【具体例】木造アパートのケース
実際に例を挙げて計算してみましょう。
【設定】
- 構造:木造アパート(法定耐用年数22年、償却率0.046)
- 工事内容:弊社の「超高耐久フッ素プラン」による外壁塗装
- 費用:110万円(全額が資本的支出と判断された場合)
【年間の減価償却費の計算】
1,100,000円 × 0.046 = 50,600円
この場合、年間50,600円を、22年間にわたって経費として計上していくことになります。このように事前に計算しておくことで、長期的なキャッシュフローの予測が立てやすくなり、計画的なアパート経営が可能になります。
【注意点】
上記はあくまで基本的な計算例です。中古物件の耐用年数の計算や、年度の途中で工事を行った場合の月割り計算など、実際の会計処理はより複雑になる場合があります。必ず税理士などの専門家に相談の上、適切な申告を行ってください。
勘定科目の選び方について
外壁塗装の費用を会計処理(仕訳)する際の勘定科目は、その工事が「修繕費」か「資本的支出」かによって異なります。正しい勘定科目を選ぶことは、正確な決算書を作成する上で非常に重要です。
原状回復が目的の場合 → 「修繕費」
工事の目的がひび割れの補修や部分的な塗り直しなど、原状回復である場合は、「修繕費」という勘定科目を使って、支出した年に一括で経費として計上します。
(仕訳例)
外壁の剥がれを補修するために15万円の塗装費用を支払った。
(借方)修繕費 150,000円 / (貸方)現金預金 150,000円
資産価値の向上が目的の場合 → 「建物」と「減価償却費」
一方、工事が資産価値の向上を目的とした資本的支出に該当する場合は、2段階の処理が必要です。
ステップ1:資産として計上
まず、かかった費用を「建物」という固定資産の勘定科目で資産計上します。これは、塗装費用がアパートという資産の価値を増やしたと考えるためです。
(仕訳例)
高耐久塗料で外壁全体を塗装し、220万円を支払った。
(借方)建物 2,200,000円 / (貸方)現金預金 2,200,000円
ステップ2:毎年の決算で減価償却
そして、毎年の決算時に、計算した減価償却費の分だけ「減価償却費」という費用の勘定科目で経費に計上していきます。
(仕訳例)
上記の塗装費用について、決算で年間の減価償却費101,200円を計上した。
(借方)減価償却費 101,200円 / (貸方)建物 101,200円
この2つの勘定科目を正しく使い分けることで、税務上適切な会計処理を行うことができます。
減価償却のメリットとデメリット
大規模な外壁塗装費用を「資本的支出」として減価償却で処理することには、経営上のメリットとデメリットがあります。どちらが良いというわけではなく、ご自身の経営状況に合わせて特性を理解することが重要です。
減価償却のメリット
1.毎年の経費が平準化され、経営が安定する
最大のメリットは、数百万単位の大きな支出を長期間にわたって分割して費用計上できる点です。これにより、単年度だけ利益が極端に落ち込むことを防ぎ、安定した経営状況を示すことができます。
2.金融機関からの評価が安定しやすい
経営が安定していると見なされるため、銀行など金融機関からの融資審査で有利に働く可能性があります。突発的な赤字は経営不安と見なされることがあるため、長期的な視点で見れば減価償却は信用維持に繋がります。
減価償却のデメリット
1.単年度での節税効果は低い
修繕費のように一括で経費にできないため、塗装工事を行ったその年の節税効果は限定的です。利益が大幅に出た年に大きな節税をしたい、というニーズには応えにくい側面があります。
2.会計処理の手間がかかる
資産として計上し、毎年減価償却の計算を行う必要があるため、会計処理が複雑になります。特に、複数の工事を異なる年に行うと、管理が煩雑になる可能性があります。
【まとめ】修繕費と資本的支出の選択
- 短期的な節税効果を重視するなら → 修繕費(ただし、税務上の要件を満たす必要あり)
- 長期的な経営の安定や金融機関からの信用を重視するなら → 資本的支出(減価償却)
最終的には税務上のルールに従う必要がありますが、これらの特性を理解した上で、工事の計画段階から税理士と相談しておくことが賢い経営判断に繋がります。
アパート塗装の減価償却と実践知識
- 外壁塗装の期間と工事の流れ
- 外壁塗装の苦情を避けるには
- 助成金を活用して費用を抑える方法
- 確定申告で注意すべきポイント
外壁塗装の期間と工事の流れ

アパートの外壁塗装は、資産管理だけでなく、入居者様の生活にも関わる大きなイベントです。計画的に進めるためにも、一般的な工事期間と流れを把握しておくことが大切です。一般的な2階建て・10戸程度のアパートの場合、天候にもよりますが、工事期間は約2週間~1ヶ月が目安となります。
私たちアップリメイクが実際に行っている工事の流れを例にご紹介します。
主な工事工程と期間の目安
1.近隣へのご挨拶・準備(着工前)
工事開始の1週間~10日ほど前に、私たちとオーナー様で近隣住民の方と全入居者様にご挨拶に伺い、工事の概要や期間、注意事項などを説明した書面をお渡しします。
2.足場組立・飛散防止ネット設置(1~2日)
安全で高品質な作業の土台となる足場を組み、塗料の飛散を防ぐためのメッシュシートで建物全体を覆います。この際、大きな作業音が発生することがあります。
3.高圧バイオ洗浄(1~2日)
長年の汚れやカビ、古い塗膜を根こそぎ洗い流します。この工程を丁寧に行うことで、新しい塗料の密着性が格段に向上します。洗浄中は窓を開けられません。
4.下地処理・養生(2~3日)
ひび割れの補修や、サイディング目地のシーリング打ち替えなど、塗装の仕上がりと耐久性を左右する最も重要な工程です。同時に、窓やドアなど塗装しない部分をビニールで覆う「養生」も行います。
5.塗装(下塗り・中塗り・上塗り)(3~5日)
塗料の性能を最大限に引き出すため、弊社の標準仕様である合計4回塗りを行います。各工程でしっかり乾燥時間を設けるため、数日かかります。この期間は塗料の臭いがすることがあります。
6.完了検査・足場解体・清掃(1~2日)
塗り残しやムラがないか、社内検査とオーナー様によるご確認を行います。問題がなければ足場を解体し、周辺を清掃して工事完了、お引渡しとなります。
工事期間中は、入居者様の洗濯物を外に干せない、窓を開けられないなどの制限が生じます。事前の丁寧な説明と、工程表の掲示などで、ご理解とご協力を得られるよう努めることがトラブル防止の鍵です。
外壁塗装の苦情を避けるには
アパートの外壁塗装工事において、オーナー様が最も心配されることの一つが、入居者様からの苦情や近隣とのトラブルです。工事を円滑に進め、入居者満足度を維持するためには、細やかな配慮が不可欠です。
長年の経験から、トラブルを未然に防ぐために特に重要だと考えているポイントは以下の3つです。
1.徹底した事前告知と丁寧な説明
これが最も重要です。工事開始の最低でも2週間~1ヶ月前には、全入居者様に書面で工事の実施を告知します。その際には、以下の内容を分かりやすく記載することが不可欠です。
- 工事の目的:なぜ今塗装が必要なのか(建物の保護、美観維持など)を伝える。
- 工事期間と作業時間:全体のスケジュールと、特に音が出る作業の時間帯を明確にする。
- 生活上の制限:洗濯物、窓の開閉、駐車場や駐輪場の利用制限などを具体的に伝える。
- 緊急連絡先:何か問題があった際にすぐ連絡が取れる業者や管理会社の連絡先を明記する。
ただ紙を投函するだけでなく、掲示板に工程表を貼り出すなど、常に情報が見える状態にしておくことも有効です。
2.入居者の安全とプライバシーへの配慮
工事期間中は、足場があることで外部から室内に侵入しやすくなる可能性があります。防犯対策として、窓の施錠を徹底していただくよう注意喚起することが大切です。また、作業員がベランダなどプライベートな空間の近くで作業することもあるため、事前にその旨を伝え、プライバシーに配慮した作業を業者に徹底させることが求められます。
3.信頼できる業者選び
結局のところ、トラブル回避は業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。契約前に、「入居者や近隣への配慮をどのように行っているか」を必ず確認してください。
◆斎藤のワンポイントアドバイス
私たちアップリメイクでは、工事の着工前に必ず職長がご挨拶に伺い、工程表をお渡ししています。また、共有スペースの養生や日々の清掃を徹底することはもちろん、入居者様からご質問があった際にも職人が丁寧にお答えできるよう常に心がけています。
こうした細やかな配慮とコミュニケーションが、最終的なお客様の満足に繋がると信じています。誠実な対応をしてくれる業者を選ぶことが、スムーズな工事と良好な関係を維持する鍵となります。
助成金を活用して費用を抑える方法

アパートの外壁塗装は多額の費用がかかりますが、国や自治体が実施している助成金(補助金)制度を活用することで、その負担を軽減できる可能性があります。
全ての塗装工事が対象になるわけではなく、多くの場合、省エネ効果や環境負荷の低減に繋がる工事が対象となります。外壁塗装で言えば、「遮熱塗料」や「断熱塗料」を使用したリフォームが代表的です。
静岡県内の助成金制度の例
私が事業を行う静岡県や静岡市、焼津市、藤枝市などの各市町でも、年度によって様々な住宅リフォーム支援事業が実施されています。例えば、過去には遮熱塗装を含む省エネリフォームに対して数十万円の補助が出た事例もあります。
助成金制度には、以下のような特徴と注意点があります。
- 申請期間と予算が限られている:
ほとんどの制度は年度ごとに予算が組まれ、申請期間が定められています。予算上限に達すると期間内でも受付が終了してしまうため、早めの情報収集が鍵となります。 - 申請は「工事契約前」が原則:
多くの助成金は、工事の契約や着工前に申請し、交付決定を受ける必要があります。契約後に制度を知っても利用できないケースがほとんどなので注意が必要です。 - 施工業者が指定されている場合がある:
自治体によっては、「市内の登録業者による施工」が条件となっている場合があります。
助成金情報を得るには
助成金の情報は、お住まいの市役所や町役場のウェブサイト(建築指導課や環境政策課など)で確認するのが最も確実です。「(お住まいの市町村名) 外壁塗装 助成金」などのキーワードで検索してみてください。また、私たちのような地域に根差した塗装専門店は、地元の助成金情報に精通している場合が多いです。
【ご注意】
助成金制度は年度によって内容が変更されたり、終了したりすることがあります。ここに記載されている情報はあくまで一般的なものであり、最新かつ正確な情報については、必ずご自身で管轄の自治体公式サイトをご確認ください。申請手続きは複雑な場合も多いため、専門家である施工業者に相談しながら進めることを強くお勧めします。
塗装計画の初期段階で、「何か使える助成金はありますか?」とご相談いただくことで、最適なプランニングのお手伝いができますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
確定申告で注意すべきポイント

外壁塗装の費用を経費として計上するためには、年に一度の確定申告で正しく申告する必要があります。手続き自体は難しくありませんが、税務調査などで指摘を受けないために、いくつか注意すべき点があります。
1.証拠となる書類を必ず保管する
これが最も重要です。税務調査が入った際に、その支出が正当な経費であることを証明するための客観的な証拠となります。以下の書類は、少なくとも7年間は必ず保管しておきましょう。
- 見積書:工事内容の詳細がわかるもの。
- 契約書:工事金額や支払い条件が明記されたもの。
- 請求書および領収書:実際に金銭のやり取りがあったことを証明するもの。
これらの書類がないと、経費として認められない可能性があります。
2.青色申告決算書への正しい記載
不動産所得の申告では、青色申告決算書(または白色申告の収支内訳書)に費用を記載します。
- 修繕費の場合:
損益計算書の「経費」の欄にある「修繕費」に、工事費用を全額記載します。 - 減価償却する場合:
貸借対照表の「資産の部」に建物の取得価額を増額計上し、減価償却費の計算欄で当期分の費用を計算して記載します。
記載方法を間違えると、所得金額の計算が誤ってしまうため注意が必要です。
3.専門家への相談を怠らない
【専門家への相談推奨】
ここまで解説してきた通り、修繕費と資本的支出の判断や、減価償却の計算は専門的な知識を要します。もし判断を誤り、本来減価償却すべきものを修繕費として計上してしまうと、「所得の過少申告」と見なされ、後に追徴課税(延滞税や過少申告加算税)が発生するリスクがあります。
申告内容に少しでも不安がある場合は、自己判断せず、必ず税理士に相談することをお勧めします。専門家への相談費用はかかりますが、将来的なリスクを考えれば、必要な投資と言えるでしょう。
適切な会計処理は、健全なアパート経営の基盤です。安心して経営に専念するためにも、専門家の力を借りることをためらわないでください。
アパート外壁塗装の減価償却に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 減価償却か修繕費か、結局どちらで計上した方が得なのですか?
A. 一概にどちらが得とは言えません。オーナー様の経営状況や目的によって異なります。「その年に大きな利益が出ており、税負担をすぐにでも軽くしたい」という場合は、要件を満たせば修繕費として一括計上する方がメリットは大きいです。
一方で、「長期的に安定した経営状況を保ち、金融機関からの信用を維持したい」という場合は、減価償却で費用を平準化する方が有利に働きます。大切なのは、税務上のルールを守った上で、ご自身の経営戦略に合った方法を選択することです。最終的な判断は必ず税理士にご相談ください。
Q2. 塗料の耐用年数が15年なのに、なぜ法定耐用年数の22年(木造の場合)で計算するのですか?
A. これは非常によくあるご質問で、重要なポイントです。税法上、外壁塗装は「建物という資産価値を維持・向上させるための一体的な改修」と見なされます。
そのため、塗装という行為単独の耐用年数ではなく、改修の対象である「建物本体」の法定耐用年数を用いて減価償却を行うのがルールとなっています。塗料メーカーが示す耐用年数は、あくまでその塗料の性能がどのくらい持続するかの「物理的な目安」であり、会計上のルールとは異なるものとご理解ください。
Q3. 減価償却の途中でアパートを売却した場合、残りの償却費はどうなりますか?
A. 減価償却が終わっていない資産の残高(未償却残高)は、売却時の帳簿価額に含まれます。アパートの売却価格から、この帳簿価額と売却にかかった経費を差し引いたものが「譲渡所得」となり、課税対象となります。
外壁塗装によって資産価値が向上していることは、売却価格の交渉で有利に働く可能性があります。売却を視野に入れている場合も、税理士や不動産会社と連携して計画を立てることが重要です。
Q4. 静岡市でアパートの外壁塗装を考えていますが、何から始めれば良いですか?
A. まずは、ご自身のアパートの現状を正確に把握することから始めましょう。私たち株式会社アップリメイクでは、静岡市を中心に無料の建物健康診断を行っております。
一級塗装技能士などの国家資格を持つ専門家が、屋根や外壁の状態を隅々までチェックし、写真付きの分かりやすい診断報告書をご提出します。その上で、オーナー様のご予算や今後の経営計画に合わせた最適な塗装プランと、修繕費・資本的支出に関するアドバイスをさせていただきます。
アパートの塗装と減価償却の要点
今回は、アパートの外壁塗装における減価償却について、基本的な考え方から実践的な知識まで解説してきました。会計や税務の話は複雑に感じられるかもしれませんが、要点を押さえることで、アパート経営における強力な武器になります。
【この記事のまとめ】
- 外壁塗装費用は、工事の目的によって「修繕費(一括経費)」か「資本的支出(減価償却)」に分けられる。
- 判断基準は、原状回復か資産価値向上か。
- 減価償却の期間は、塗料の寿命ではなく建物本体の法定耐用年数(木造22年など)を用いる。
- 減価償却は経営の安定に繋がり、修繕費は短期的な節税に効果的。
- 入居者への丁寧な事前告知と信頼できる業者選びが、トラブル回避の鍵。
- 判断に迷う場合は、自己判断せず必ず税理士に相談することが最も重要。
外壁塗装は、単に建物を綺麗にするだけでなく、入居者様の満足度を高め、空室リスクを減らし、大切な資産の価値を長期的に守るための重要な投資です。そして、その投資効果を最大限に高めるためには、適切な会計処理による節税が欠かせません。
私たち株式会社アップリメイクは、静岡の地で多くのオーナー様のお悩みに寄り添ってまいりました。塗装のプロであることはもちろん、宅地建物取引主任者やファイナンシャルプランニング技能士といった資格を持つ専門家も在籍しております。
技術的なご提案だけでなく、アパート経営の長期的な視点に立った最適な修繕計画、資金計画のご相談にも応じられるのが私たちの強みです。アパートの外壁塗装や減価償却について少しでもご不明な点があれば、ぜひ一度、私たちにご相談ください。職人直営の誠実な仕事で、皆様の大切な資産を守るお手伝いをさせていただきます。
アップリメイクのアパート・マンション塗装サービスについて、
より詳しくは、こちらの総合案内ページをご覧ください。