アパートの外壁塗装をおしゃれに【完全ガイド】入居者に選ばれる色とデザインの秘訣

塗装により美しく生まれ変わったモダンなアパートの外観全景

こんにちは、静岡の屋根・外壁塗装リフォーム専門店、アップリメイク代表の斎藤です。

アパートやマンションのオーナー様にとって、建物の外観は資産価値そのものと言っても過言ではありません。

「最近、空室がなかなか埋まらない」「近隣に新しい物件が建ち、見劣りしてきた」「家賃の下落に歯止めをかけたい」。そういったお悩みをお持ちではないでしょうか。

アパートの外壁が古いと感じ、おしゃれで魅力的な外観へのリノベーションを検討される際、外壁塗装は最も効果的な手段の一つです。しかし、その費用や塗料の種類、人気の色やデザインの選び方、特に近年注目されるグレーの活用法など、考慮すべき点は多岐にわたります。

さらに、工事に伴う入居者様や近隣からの苦情をどうすれば避けられるか、ご心配される声も少なくありません。この記事では、長年、静岡で数多くのアパート塗装を手掛けてきた専門家として、皆様が抱える具体的な疑問や不安を一つひとつ丁寧に解消し、アパートの価値を長期的に高めるための具体的な知識とノウハウを、余すところなくお伝えいたします。

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なお、外壁塗装を経営戦略として捉え、資産価値向上やコスト削減を実現するための総合的な知識(費用相場、業者選びのポイント、税務上の注意点など)については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてお読みいただくことで、より深くご理解いただけます。
>>【静岡のオーナー様へ】満室経営を実現するアパート・マンション外壁塗装|資産価値向上とコスト削減の秘訣

この記事でわかること

  • 入居者に選ばれる、おしゃれな外観を実現する色選びの法則
  • 塗装費用の詳細な内訳と建物の寿命を延ばす塗料の選び方
  • 資産価値を向上させる、効果的なデザインとリノベーションの考え方
  • 入居者満足度を維持し、近隣トラブルを回避するための具体的な対策

アパートの外壁塗装をおしゃれにする計画と知識

  • 外壁塗装にかかる費用と塗料の種類
  • 一番長持ちするのはどの塗料?
  • 外壁が古いアパートのリノベーション
  • デザインで魅せるおしゃれな外観
  • 塗装工事でよくある苦情と対策

外壁塗装にかかる費用と塗料の種類

アパートの外壁塗装を具体的に検討する上で、オーナー様が最も気にされるのが「費用」と「塗料」の関係性でしょう。結論から申し上げますと、塗装費用は「建物の大きさ(塗装面積)」「現在の劣化状況」「使用する塗料のグレード」という3つの主要な要素によって大きく変動します。

例えば、一般的な2階建てアパート(延床面積50坪~100坪程度)の場合、費用の総額目安は80万円~200万円程度と非常に幅広くなります。

この費用には通常、工事に必須の「足場設置費用」、汚れや古い塗膜を落とす「高圧洗浄費」、塗装の品質を左右する「下地処理・補修費」、そして塗料を3回重ね塗りする「塗装作業費」などが含まれます。

平米(m²)あたりの単価で提示されることも多いですが、その単価に何が含まれているかをしっかり確認することが大切です。

費用の注意点と見積もりの見方

ここで提示する費用は、あくまで一般的な目安であり、建物の保証をするものではありません。複雑な形状の建物や、外壁のひび割れ、目地コーキングの劣化が著しい場合は、追加の補修費用が発生します。

特に注意が必要なのが、「足場代半額キャンペーン」や「今だけ大幅値引き」といった営業トークです。適正な工事には必ず適正な費用がかかります。極端な値引きは、本来必要な工程を省いたり、品質の低い塗料を使用したりするなど、手抜き工事に繋がる危険性が極めて高いです。

正確な費用を把握するためには、必ず3社以上の信頼できる専門業者から相見積もりを取り、各項目の単価や数量が明記された詳細な見積書を比較検討することが不可欠です。最終的な判断は、専門家の現地調査と診断に基づいて行うことを推奨します。

次に、費用と耐久性を決定づける塗料の種類についてです。現在のアパート塗装では、主に以下の塗料がその特性に応じて使い分けられています。

主な塗料の種類と特徴

専門スタッフが、シリコン、フッ素、無機塗料などの種類と特徴が書かれた性能比較表を使い、お客様に説明している様子

  • シリコン塗料: 現在、最も普及している標準的な塗料です。価格と耐久性のバランスに優れ、多くの住宅で採用実績があります。耐用年数は10年~15年が目安とされています。
  • ラジカル制御形塗料: 塗膜を劣化させる原因物質「ラジカル」の発生を抑制する技術を取り入れた、比較的新しい塗料です。シリコン塗料と同等以上の耐久性を持ちながら、コストを抑えられるため人気が急上昇しています。
  • フッ素塗料: 東京スカイツリーの塗装にも使われていることで知られる、非常に高い耐久性を持つ塗料です。紫外線に強く、汚れを雨で洗い流すセルフクリーニング機能を持つ製品もあります。耐用年数は15年~20年と長く、初期費用は高めですが、長期的な視点では塗り替え回数を削減できます。
  • 無機塗料: 紫外線で劣化しない鉱物などの無機物を主成分とした、最高レベルの耐久性を誇る塗料です。親水性が高く汚れが付着しにくいため、長期間にわたって建物の美観を維持します。耐用年数は20年~25年以上が期待できます。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

どの塗料が最適かは、オーナー様がそのアパートを今後どのように運営していきたいかという長期的なビジョンによって決まります。例えば「10年後には大規模な改修か建て替えを検討中」という場合に、20年以上もつ高価な無機塗料は過剰品質になる可能性があります。

逆に「この先も長く所有し、安定した収益源として資産価値を維持したい」とお考えであれば、初期投資をしてでも高耐久な塗料を選ぶことが、結果的にトータルコストの削減に繋がります。

私たちアップリメイクでは、ファイナンシャルプランナーの資格を持つスタッフが、お客様一人ひとりのライフプランや経営計画までお伺いし、最適な塗装プランをご提案しています。まずはお気軽に無料診断・お見積りをご利用ください。

一番長持ちするのはどの塗料?

「一度の塗装で、できるだけ長く建物を守りたい」というのは、すべてのオーナー様に共通する願いです。塗料の耐久性、すなわち耐用年数は、その主成分となる樹脂の化学的な結合力の強さによって決まります。

前項でご紹介した塗料の種類を耐久性の高い順に並べると、一般的には「アクリル < ウレタン < シリコン < ラジカル制御 < フッ素 < 無機」という序列になります。塗料の技術は日々進化しており、現在、最高レベルの耐久性を持つとされているのが、フッ素塗料をさらに超える性能を持つ「無機塗料」や、それに匹敵する特殊な次世代塗料です。

私たちアップリメイクが推奨する塗料の中にも、「KFケミカル」社の「無機UVコート」や、塗料の概念を超えるとも言われる「ポリウレアUVコート」といった超高耐久塗料があります。

これらの塗料は、紫外線や雨風といった過酷な環境に対して非常に高い抵抗力を持ち、期待耐用年数は25年~30年にも及びます。塗り替えのサイクルを一般的なシリコン塗料の2倍以上に延ばせるため、足場を組む回数が減り、長期的なメンテナンスコストを大幅に削減できるという大きなメリットがあります。

真の長持ちは「付帯部」の塗装グレードで決まる

多くのオーナー様が外壁の塗料グレードに注目されますが、建物を本当に長持ちさせるための秘訣は、実は雨樋(あまどい)、破風板(はふいた)、軒天(のきてん)、幕板(まくいた)、水切り(みずきり)といった「付帯部」の塗装に隠されています。

これらのパーツは、雨水の浸入を防いだり、外壁材を保護したりと、建物の防水性や耐久性を維持するために重要な役割を担っています。しかし、外壁には高耐久なフッ素塗料を使っても、付帯部には安価なウレタンやシリコン塗料で済ませてしまうケースが非常に多いのです。

これでは、数年で付帯部だけが色褪せたり、剥がれたりしてしまい、そこから劣化が建物全体に広がってしまいます。

私たちアップリメイクでは、建物の寿命を最大化するために、付帯部には標準で「超高耐久フッ素塗料」を使用します。れは一般的な業者が使用するシリコン塗料よりも2グレード高い塗料であり、外壁だけではなく建物全体の耐久性を飛躍的に高める、他社にはない私たちのこだわりです。細部まで妥協しないことこそが、プロの仕事だと考えています。

外壁が古いアパートのリノベーション

アパート外壁のひび割れ(クラック)と、職人がUカット・シーリング充填で丁寧に補修している様子の比較

築20年、30年と経過し、外壁が古くなってきたアパートの塗装は、単なる「塗り替え」ではなく、建物の価値を再生させる「リノベーション」と捉えるべきです。古い外壁には、一見しただけでは分からない、様々な劣化のサインが隠れているからです。

オーナー様ご自身でもチェックできる、代表的な劣化症状には以下のようなものがあります。

  • チョーキング: 外壁を手でそっと撫でたときに、チョークのような白い粉が付着する現象です。これは塗料の表面樹脂が紫外線で分解されたサインであり、塗膜の防水機能が失われ始めていることを示しています。
  • ひび割れ(クラック): 外壁に亀裂が入る現象です。髪の毛ほどの細い「ヘアークラック」であれば緊急性は低いですが、名刺が入るような幅の「構造クラック」は、雨水が内部に浸入し、建物の構造躯体を腐食させる危険なサインです。
  • コーキングの劣化: サイディングボードの継ぎ目を埋めているゴム状のシーリング材が、紫外線で硬化し、ひび割れたり、肉痩せして隙間ができたりする状態です。ここが、雨漏りの最も多い原因箇所の一つです。
  • カビやコケの発生: 特に日当たりの悪い北面や湿気の多い場所に緑や黒の汚れとして現れます。これらは根を張って塗膜を破壊し、外壁材の劣化を著しく促進させます。

これらの症状を放置したまま上からペンキを塗る行為は、例えるなら、虫歯を治療せずに銀歯を被せるようなものです。根本的な解決にはならず、数年も経たずに塗膜が内部から膨れたり、剥がれたりして、より深刻な状態を招いてしまいます。だからこそ、塗装工事の成否の9割は「下地処理」で決まると言っても過言ではありません。

古いコーキングをカッターで完全に除去して新しい高耐久なものに打ち替える、ひび割れはU字にカットして奥まで補修材を充填する、カビやコケは専用のバイオ洗浄剤で根こそぎ殺菌・洗浄する。こうした地味で時間のかかる下地処理を、手を抜かずに丁寧に行うこと。それが、新しい塗料の性能を100%引き出し、建物を20年、30年と守り続けるための絶対条件なのです。

専門家による「お住まい診断」で建物の健康状態を把握

建物の劣化状況や、その原因を正確に突き止めるのは、専門家でなければ困難です。私たちアップリメイクでは、一級建築塗装技能士などの国家資格を持つ経験豊富な専門家が、お客様の大切な資産である建物を隅々まで詳細にチェックする「お住まい診断」を無料で行っております。

目視による確認はもちろん、30倍の専用スコープを用いて塗膜の状態をミクロレベルで観察したり、打診棒で外壁の浮きを確認したりと、科学的な根拠に基づいて建物の健康状態を分析します。

診断結果は、どこが、なぜ、どのように傷んでいるのかを写真付きの分かりやすい報告書にまとめてご提出し、お客様のアパートに本当に必要なリノベーションプランをご提案いたします。

アップリメイクの無料診断はこちら

デザインで魅せるおしゃれな外観

アパート経営において、外観デザインは入居希望者の第一印象を決定づける極めて重要な要素です。インターネットで物件を探すのが当たり前の現代では、室内写真と同じくらい外観写真が重視されます。魅力的でおしゃれな外観は、数ある競合物件の中から「この物件に住んでみたい」と思わせる強力な武器になります。

外壁塗装を機にデザイン性を高めることで、空室対策や家賃維持に繋げることが可能です。具体的なデザイン手法としては、以下のようなものが人気です。

ツートンカラー(2色塗り分け)

1階をダークグレー、2階をライトグレーで塗り分けたおしゃれなツートンカラーのアパート施工事例

建物に2色の塗料を使い分けることで、単色塗りにはない立体感とデザイン性を生み出す手法です。塗り分け方にはいくつかのパターンがあります。

  • 水平方向での塗り分け: 1階と2階で色を変える最もポピュラーな方法です。一般的に1階部分に濃い色を持ってくると、建物に安定感が生まれます。
  • 垂直方向での塗り分け: 建物の出隅や入隅など、縦のラインで色を分ける方法。建物をシャープでモダンな印象に見せることができます。
  • 凹凸での塗り分け: バルコニー部分だけ色を変えるなど、建物の凹凸を利用して塗り分ける方法。自然な形でアクセントをつけられます。

アクセントカラー

外壁の大部分はベースカラーで統一しつつ、玄関ドア周りや窓枠、階段の鉄部、バルコニーの内壁など、ごく一部にだけ差し色として異なる色を取り入れる手法です。ベースの色が引き締まり、建物全体にメリハリが生まれます。比較的少ない面積で効果的にイメージを一新できるため、費用を抑えつつおしゃれに見せたい場合に有効です。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

デザインを検討される際に、絶対に活用していただきたいのが「カラーシミュレーション」です。これは、お客様のアパートの実際の写真データを使い、パソコン上で様々な塗装後の完成イメージをリアルに再現するサービスです。

色見本帳の小さなサンプルだけで全体の色を決定するのは、実はプロでも非常に難しい作業です。特に、色は面積が大きくなると明るく見える「面積効果」があるため、「これくらいの色が良い」と思って選んでも、実際に壁全体に塗ると「明るすぎた」「派手だった」という失敗が後を絶ちません。

シミュレーションで事前に完成イメージを共有することで、こうした認識のズレを防ぎ、理想通りの外観を実現できます。アップリメイクではこのカラーシミュレーションを無料でご提供しており、その提案力と施工品質が評価され、アパート・マンション部門で『2013年度全国最優秀賞』を受賞した実績もございます。ぜひお気軽にご相談ください。を無料でご提供しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

どのようなデザインが可能か、具体的なイメージを膨らませるためには、実際の施工事例をご覧いただくのが一番です。私たちがこれまでに手掛けさせていただいた数多くの物件を掲載している「施工事例」のページも、ぜひデザインの参考にしてください。

塗装工事でよくある苦情と対策

塗装業者のスタッフが近隣住民へ工事の案内書を渡しながら丁寧に挨拶している様子

アパートの塗装工事を成功させるためには、工事の品質だけでなく、実際にお住まいの入居者様や近隣住民の方々へのきめ細やかな配慮が不可欠です。工事中のトラブルは、入居者様の満足度低下や退去に繋がる可能性もあり、オーナー様にとって大きなリスクとなります。事前に発生しがちな苦情の内容を把握し、万全の対策を講じてくれる業者を選ぶことが重要です。

工事中に寄せられる苦情の主なものは、以下の通りです。

  1. 騒音の問題: 工事期間中、特に足場の設置・解体時の甲高い金属音や、エンジン式の高圧洗浄機の稼働音は、かなりの騒音となります。
  2. 臭いの問題: 塗料、特にシンナーで希釈する油性(溶剤)塗料を使用する場合、特有の刺激臭が発生し、窓を開けられない、気分が悪くなるなどの苦情に繋がることがあります。
  3. 塗料や洗浄水の飛散: 強風時の作業などで、塗料のミストや高圧洗浄の水しぶきが、近隣の車、植木、洗濯物などに飛んでしまうリスクです。
  4. プライバシーの問題: 足場が組まれ、シートで覆われることで、部屋が暗くなったり、窓の外を職人が行き来したりすることへの不快感や不安感。

これらの苦情やトラブルを未然に防ぎ、円滑に工事を進めるために、私たちプロの塗装業者は以下のような対策を徹底しています。

信頼できる業者が行うトラブル対策の具体例

  • 工事前の丁寧なご挨拶と説明: 工事開始の1週間~10日ほど前に、オーナー様と一緒に、あるいは業者が代行して、近隣のお宅一軒一軒にご挨拶に伺います。工事の工程表や連絡先を記載した書面をお渡しし、工事期間や作業時間、ご迷惑をおかけする可能性がある点(騒音、臭いなど)を丁寧に説明し、ご理解とご協力を依頼します。
  • 飛散防止ネット(メッシュシート)の徹底: 足場の外側を隙間なくシートで覆い、塗料やホコリの飛散を物理的に防ぎます。車両にカーシートをかけるなどの配慮も行います。
  • 作業時間とスケジュールの厳守: 住民の方々の生活リズムを考慮し、原則として作業は午前9時~午後5時の間に行い、早朝や夜間の作業は行いません。
  • 入居者様への詳細な事前告知: エントランスの掲示板などを活用し、「○月○日はバルコニー側の塗装を行うため、洗濯物は室内干しでお願いします」「明日は臭いの強い塗料を使用します」など、日々の作業内容を具体的にお知らせし、入居者様の協力をお願いします。

私たちアップリメイクは「職人直営」の会社です。下請け業者に工事を丸投げすることはありません。自社の職人が、技術だけでなく、現場でのマナーやコミュニケーション、お客様への心配りを何よりも大切にしています。

工事の品質はもちろんのこと、入居者様や近隣の方々にも、できるだけ快適に工事期間を過ごしていただけるよう、細心の注意を払って工事を進めることをお約束いたします。

アパートの外壁塗装をおしゃれにする色選びのコツ

  • 外壁塗装の基本となる色選びのポイント
  • 近年の人気色とそれぞれの特徴
  • スタイリッシュな印象のグレーの外壁
  • 景観を損なう、やめた方がいい色は?

外壁塗装の基本となる色選びのポイント

施主と業者がアパートの実際の外壁にA4サイズの塗り板を当てて色を確認している打ち合わせ風景

アパートの外壁塗装において、色選びは建物の資産価値を左右すると言ってもよいほど重要なプロセスです。入居者に「住みたい」と思わせ、長く愛される物件にするためには、オーナー様の好みだけでなく、いくつかの普遍的なポイントを押さえて色を決定する必要があります。

ポイント1:面積効果を正確に理解する

これは色選びにおける最も基本的な法則です。色は、見る面積の大きさによって明るさや鮮やかさの印象が大きく変わります。これを「面積効果」と呼びます。

具体的には、明るい色は面積が大きくなるほど、より一層明るく、白っぽく見え、逆に暗い色はより重く、濃く感じられます。例えば、色見本帳の小さなチップで「ちょうど良いベージュ」と感じた色も、アパートの壁一面に塗ると「思ったより白っぽくて落ち着きがない」という印象になりがちです。

この失敗を避けるためには、希望する色のワントーン暗め(彩度を少し落とした色)を選ぶのがセオリーです。可能であれば、A4サイズ以上の大きな塗り板サンプルを取り寄せ、実際の建物の壁に当てて、屋外の太陽光の下で確認することが極めて重要です。

ポイント2:周囲の景観(街並み)との調和を最優先する

どれほどデザイン性の高い配色を選んだとしても、その建物が周囲の環境から浮いてしまっては「おしゃれ」とは感じられにくくなります。むしろ、悪目立ちしてしまい、品のない印象や、場合によっては近隣からの苦情に繋がることもあります。

色選びの際は、必ずご自身のアパートが建っている周辺を散策し、近隣の住宅やマンション、道路、公園の緑といった街並み全体の色調を観察してください。その街並みに自然に溶け込みつつ、少しだけ個性を加える、という視点が、品の良いおしゃれな外観をつくりだす秘訣です。

ポイント3:入居者ターゲットのペルソナを具体的に描く

「誰に住んでほしいか」という入居者ターゲットをより具体的にイメージすることも、効果的な色選びに繋がります。例えば、単に「若い人」ではなく、「都心に通勤する20代後半の単身女性、ミニマルで洗練されたライフスタイルを好む」といった具体的なペルソナを設定します。

そうすると、自ずと「温かみのあるブラウンよりは、クールな印象のブルーグレーや、洗練されたグレージュの方が響くかもしれない」といった仮説が立てやすくなります。ファミリー層向けであれば、安心感や温もりを感じさせるアースカラー(ベージュ、アイボリー、ライトブラウンなど)が好まれる傾向にあります。

近年の人気色とそれぞれの特徴

アパートの外壁塗装では、多くの方に長期間受け入れられ、かつ汚れが目立ちにくく飽きのこない色が人気を集める傾向があります。ここでは、近年のトレンドを踏まえた人気色と、それぞれの色が持つ特徴やメリットを詳しく解説します。

人気色カテゴリ 特徴・印象・メリット おすすめの組み合わせ
ベージュ系 温かみと安心感を与え、穏やかで優しい印象を演出します。日本のどのような街並みにも自然に溶け込むため、失敗が極めて少ない王道の色です。中間色なので砂埃などの汚れが目立ちにくいのも大きなメリットです。 ブラウン、オフホワイト、ダークグレー
アイボリー・
オフホワイト系
清潔感と明るさを際立たせ、建物を実際よりも大きく、軽快に見せる効果があります。どんな色とも調和するため、ツートンカラーやアクセントカラーのベース色として最適です。上品な印象を与えます。 ネイビー、グリーン、木目調ブラウン
ブラウン系 木や土といった自然を連想させ、落ち着き、重厚感、高級感を演出します。安心感のある佇まいになり、経年による色褪せが比較的目立ちにくいのも特徴です。色の濃淡で雰囲気を大きく変えられます。 ベージュ、クリーム、ブラック(アクセント)
グレー系 モダンで洗練された都会的な印象を与える、現在のトレンドカラーです。汚れが最も目立ちにくい色の一つであり、実用性も非常に高いです。無彩色なので、どんな有彩色とも合わせやすい万能色です。 ホワイト、ブラック、ブルー、木目調
グレージュ系 グレーの持つ洗練された印象と、ベージュの持つ温かみを両立させた、近年非常に人気の高い色です。上品で落ち着きがありながらも、冷たい印象にならず、幅広い世代に好まれます。 ホワイト、チャコールグレー、ダークブラウン

これらの色は、いずれも奇抜すぎず、長期的に見て多くの人々に好印象を与えることができます。色選びで迷われた際は、まずこの中の人気色をベースに、ご自身のアパートの形状やターゲット層に合わせて検討を進めていくと、方向性が定めやすくなります。

スタイリッシュな印象のグレーの外壁

チャコールグレーの外壁と木目調のアクセントを組み合わせた高級感のあるアパートの施工事例

近年の外壁塗装において、グレーはトレンドの筆頭格であり、戸建て住宅からアパート、マンションまで、建物の種類を問わず絶大な人気を誇っています。単に「流行っているから」という理由だけでなく、グレーには選ばれるべき明確なメリットが数多く存在します。

グレーがアパート塗装に最適な理由

  • 圧倒的におしゃれで都会的: グレーは無彩色でありながら、その濃淡や色味によって様々な表情を見せます。クール、シャープ、スタイリッシュ、知的、重厚といった、洗練されたモダンな雰囲気を容易に演出できます。
  • 汚れが最も目立ちにくい実用性: 外壁に付着する砂埃や排気ガス、雨だれといった一般的な汚れは、多くが中間色です。グレーも同じ中間色であるため、汚れが背景に溶け込み、真っ白や真っ黒の外壁に比べて格段に汚れが目立ちません。これは美観を長く維持したいアパートにとって大きな利点です。
  • 卓越した調和性: 無彩色であるグレーは、あらゆる色と喧嘩しません。白や黒といったモノトーンでまとめればシックな印象に、ネイビーやグリーンと合わせれば爽やかで知的な印象に、木目調のブラウンと合わせれば温かみのあるモダンな印象になります。デザインの自由度が非常に高い色です。
  • 濃淡による多彩な表現力: 明るいライトグレーは清潔感と軽快さを、中間色のミディアムグレーは落ち着きと安定感を、そして濃いチャコールグレーは高級感と重厚感を演出できます。建物のイメージに合わせて、理想の雰囲気を自在にコントロール可能です。

静岡の景観に映えるグレーの多様性

静岡県は、静岡市や浜松市のような都市部の洗練された景観と、伊豆や富士山麓の豊かな自然景観が共存する地域です。グレーという色は、こうした多様な風景に見事に調和します。

例えば、都市部のアパートであればシャープな印象のクールグレーが似合いますし、自然に囲まれた立地であれば、少し緑がかったグリーンがかったグレーや、温かみのあるウォームグレーを選ぶことで、周囲の環境に優しく溶け込むことができます。

ただし、グレーは色味の幅が非常に広い色でもあります。わずかに青みがかっているか、赤みがかっているか、あるいは黄みがかっているかで、建物全体の印象は大きく変わります。必ず大きめのサンプルで色味を確認し、ご自身のアパートが持つ個性や目指すイメージに最適な「グレー」を見つけることが、塗装の成功への鍵となります。

景観を損なう、やめた方がいい色は?

おしゃれな外観を目指すあまり、他にはない個性的な色を選びたくなるお気持ちは、専門家としてよく理解できます。しかし、アパートは不特定多数の人が長期間にわたって住む「集合住宅」であり、オーナー様個人の強い嗜好を反映させすぎると、様々なリスクを生む可能性があります。

入居希望者から敬遠されたり、周辺の街並みから浮いてしまい資産価値を損ねたり、最悪の場合は近隣住民とのトラブルに発展したりすることを避けるため、一般的にアパートの外壁塗装では避けるべきとされる色について解説します。

アパートの外壁色として慎重な検討が必要な色

  • 彩度の高い原色(ビビッドな赤、青、黄色、緑など): 周囲の落ち着いた街並みの中で極端に目立ち、景観を損なうと見なされる可能性が非常に高いです。特に赤や黄色系の顔料は、化学的に紫外線で分解されやすく、他の色に比べて色褪せが早く進行するという物理的なデメリットもあります。
  • 真っ黒(艶あり・艶消し問わず): スタイリッシュでモダンな印象を与える一方で、夏場に太陽光の熱を吸収しやすく、最上階の室温が上昇する原因になり得ます。また、鳥のフンや砂埃といった白っぽい汚れが非常に目立ち、威圧感や閉塞感を周囲に与えてしまうことも考慮すべき点です。
  • 真っ白(ピュアホワイト): 清潔感があり、建物を明るく見せる定番色ですが、雨水が流れた跡が黒いスジ状の汚れとして目立ちやすいのが最大の弱点です。交通量の多い道路沿いなどでは、排気ガスによるくすみも早期に現れます。美観を維持するためには、セルフクリーニング機能を持つ高価な塗料を選ぶか、定期的な洗浄が必要になります。
  • 奇抜な柄や模様: 特定のテーマに基づいた派手な模様やイラストなどは、ターゲット層を極端に狭めてしまいます。入居者の入れ替わりを考慮すると、より普遍的で飽きのこないデザインを選ぶのが賢明です。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

色選びで失敗しないための黄金律は、「調和と一歩先の個性」だと私は考えています。まずは街並みとの「調和」を大前提とし、その上で、ツートンカラーの色の組み合わせや、アクセントカラーの使い方で「一歩先の個性」を演出するのです。

また、忘れてはならないのが、自治体が定める「景観ガイドライン」の存在です。特に歴史的な街並みが残るエリアや観光地などでは、使用できる外壁の色に彩度や明度の制限が設けられている場合があります。

色を最終決定する前には、必ず市役所の都市計画課などに確認し、地域のルールを遵守しましょう。こうした細やかな配慮が、結果的にアパートの品格と資産価値を長期的に守ることに繋がるのです。

アパートの外壁塗装に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 色見本と実際の仕上がりが違うのはなぜですか?

A. 主な原因は2つあります。1つ目は、本編でも触れた「面積効果」です。色は面積が大きくなるほど明るく、鮮やかに見えるため、小さな色見本と印象が変わります。

2つ目は「光源」の影響です。屋内の蛍光灯の下で見た色と、屋外の自然な太陽光の下で見た色、さらには曇りの日と晴天の日とでは、色の見え方は全く異なります。これを防ぐには、A4サイズ以上の大きな塗り板サンプルを、時間帯や天候を変えて、実際に建物の外壁に当てて確認することが非常に重要です。

Q2. 汚れが目立ちにくい色は何色ですか?

A. 専門的に申し上げますと、外壁の汚れの主成分である砂埃や土、排気ガスなどは、グレーや薄いブラウンに近い色をしています。そのため、汚れの色に近い、グレー、アイボリー、ベージュ、薄いブラウンといった「中間色」が最も汚れを目立ちにくくします。逆に、汚れの色と対極にある真っ白や真っ黒は、少しの汚れでも非常にはっきりと見えてしまうため、注意が必要です。

Q3. ツートンカラーをおしゃれに見せるコツはありますか?

A. いくつか法則があります。まず、色の組み合わせは、ベージュとブラウン、白とネイビーのように、同系色か、それに近い色の濃淡でまとめると失敗が少ないです。色の比率は、ベースカラーを7割、アクセントカラーを3割程度にするとバランスが良く見えます。

塗り分ける場所としては、1階を濃い色、2階を薄い色にすると、建物にどっしりとした安定感が生まれます。建物の凹凸や境界線を利用して塗り分けるのが、自然でおしゃれに見せる基本です。

Q4. 静岡の気候に合った塗料はありますか?

A. はい、静岡の気候特性を考慮した塗料選びは非常に重要です。静岡県は全国的に見て日照時間が長く、紫外線が強い地域です。そのため、紫外線による劣化に強い「ラジカル制御形塗料」や、より高性能な「フッ素塗料」「無機塗料」が適しています。

また、海に近い沿岸部では、潮風による塩害も考慮しなくてはなりません。塩分が付着しにくい、塗膜が緻密で硬い塗料がおすすめです。さらに、年間を通して湿度が高めなため、カビやコケの発生を防ぐ「強力な防カビ・防藻機能」が添加されている塗料を選ぶと、長期にわたり建物の美観を維持できます。

Q5. 工事中、入居者への対応はどうすれば良いでしょうか?

A. オーナー様にとって、これは工事の品質と同じくらい重要な課題だと思います。最も大切なのは、「情報の事前共有」です。まずは、工事を依頼する塗装業者に、入居者様への説明を徹底してくれるかを確認してください。

信頼できる業者であれば、工事開始前に必ず「工事のお知らせ」といった書面を作成し、全戸に配布します。その書面には、工事期間、作業時間、工程の概要、洗濯物を干せない期間、臭いが発生する可能性、そして緊急時の連絡先などを明記します。

オーナー様からも、掲示板への貼り出しや、可能であれば一言、工事へのご協力をお願いする旨をお伝えいただくと、入居者様の安心感は格段に高まり、トラブルを最小限に抑えることができます。

まとめ:アパートの外壁塗装をおしゃれに

これまで見てきたように、アパートの外壁塗装は、単に経年劣化した建物を保護するためのメンテナンス作業ではありません。それは、入居者の心をつかみ、物件の競争力を高め、大切な資産の価値を未来に向けて引き上げるための、極めて戦略的な「投資」です。

塗装にかかる費用や、建物の寿命を左右する塗料の種類といった基礎知識をしっかりと押さえること。そして、人気色やデザインのトレンドを理解しつつも、周囲の景観や入居者ターゲットとの「調和」を最優先に考え、おしゃれな外観を計画すること。

この両輪が、塗装プロジェクトを成功へと導きます。特に、外壁が古い場合は、目に見えない下地の補修・リノベーションが建物の寿命を決定づけることを、決して忘れてはいけません。

色選び一つ、デザイン一つで、あなたのアパートは新築時のような輝きを取り戻し、数ある物件の中から「選ばれる」存在へと生まれ変わる可能性を秘めています。この記事が、オーナー様の明るいアパート経営を実現するための一助となれば、専門家としてこれほど嬉しいことはありません。

静岡でのアパート塗装は、私たちアップリメイクに安心してお任せください

外壁塗装は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、その価値を最大限に引き出すためには、信頼できるパートナー選びが何よりも大切です。

私たちアップリメイクは、1973年の創業以来この静岡の地で、地域に根差した塗装リフォーム専門店として、累計4,140件以上(2024年現在)の施工を手掛けてまいりました。その中には数多くのアパート塗装の実績も含まれます。

豊富な経験を持つ国家資格者が、お客様の大切な資産を的確に診断し、長期的な視点に立った最適な再生プランをご提案することをお約束します。ご相談、お見積りはもちろん無料です。どんな些細なことでも構いませんので、まずはお気軽にお声がけください。

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  • この記事を書いた人

齋藤直樹

(株)アップリメイク代表取締役で元職人、塗装という仕事が大好きです。人生の大きな挫折と数多くの出会いを経て今は大好きな地元・静岡で、お客様の笑顔のために仕事ができることに何よりの誇りを感じています。

▼保有資格▼
1級建築塗装技能士・2級建築施工管理技士・有機溶剤作業主任者・高所作業主任者・2級カラーコーディネーター・光触媒施工技能士・乙4類危険物取扱者・ゴンドラ特別教育・職長・安全衛生責任者・第2種酸素欠乏危険作業主任者・宅地建物取引主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士・AFP