こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。
屋根のリフォームを検討される際、多くの方が「カバー工法」という言葉を耳にするかと思います。
既存の屋根を壊さずに新しい屋根材を被せるこの工法は、費用を抑えつつ新築時のような美しさと機能を取り戻せる素晴らしい選択肢です。
しかし、実は屋根の寿命や快適性を本当に左右するのは、目立つ屋根材そのものよりも、雨樋の納まりや水切り、トップライト周辺といった「細部の処理(納まり)」にあるのです。
この細部をおろそかにすると、後々思わぬ雨漏りやトラブルに悩まされることになります。
この記事では、外壁・屋根塗装の専門家としての長年の現場経験から、絶対に知っておいていただきたい屋根カバー工法の「見えない急所」について、分かりやすく徹底的に解説いたします。
お読みいただくことで、将来のメンテナンスコストを抑え、ご家族が安心して笑顔で暮らせる住まいづくりのヒントが見つかるはずです。
記事のポイント
- 屋根カバー工法がもたらす断熱性と遮音性の本当の効果
- 雨仕舞いを決定づける水切り板金や棟の正しい施工方法
- 屋根の厚み増加に伴う雨樋や排水システムの適切な調整手順
- 雨漏りリスクが高いトップライト(天窓)周辺の高度な防水処理
幸せ第一!カバー工法の効果と弊社の想い
屋根カバー工法がなぜ現在主流となっているのか、そして私たちアップリメイクが施工に込める想いと、具体的なメリットについてお伝えします。
屋根カバー工法が雨音を防ぐ遮音メカニズム
既存の屋根材を撤去することなく、その上から新しい防水シート(ルーフィング)と新規の金属屋根材などを重ねて葺くのが屋根カバー工法です。
この工法がもたらす最大の居住メリットの一つが、熱力学的な断熱性と音響学的な遮音性の飛躍的な向上です。
住宅の屋根は、一年を通じて過酷な自然環境に直接さらされ続けています。
特に真夏の直射日光は、屋根の表面温度を70度以上にまで引き上げることもあり、その熱が2階の室内に伝わることで、息苦しいほどの暑さを引き起こします。
しかし、カバー工法を行うことで、既存の屋根と新しい屋根が重なり合い、屋根材が二重構造(多層構造)となります。
この部材間に形成される空気層や断熱層が強力なバリアとなり、外部の熱が室内に伝わりにくくなるのです。
夏の強烈な直射日光による不快な暑さを和らげるだけでなく、冬場は室内の暖房で温められた空気が屋根から外へ逃げるのを防ぐため、一年を通じて空調効率の良い快適な環境が実現します。
光熱費の削減にも直結するため、家計にも優しいリフォーム手法と言えます。
さらに、この多層構造は「雨音」に対しても絶大な効果を発揮します。
金属屋根単体の場合、激しい雨が降ると雨粒が打ち付ける硬質な反響音が室内に響きやすいという弱点があります。
トタン屋根の雨音を想像していただくと分かりやすいかもしれません。
しかし、カバー工法によって屋根の厚み、質量、そして層が増加することで、音の透過損失が格段に大きくなり、遮音性が著しく向上するのです。
新しく被せる金属屋根材の裏面に断熱材が一体化されている製品(例えばスーパーガルテクトなど)を使用すれば、その効果はさらに高まります。
実際にお客様からも「以前は台風や豪雨の夜は雨音がうるさくてテレビの音も聞こえないほどだったが、カバー工法をしてからは全く気にならず、家族全員がぐっすり眠れるようになった」という喜びの声を多数いただいております。
屋根は単に雨風をしのぐだけでなく、住む人の「安眠」と「心の平穏」を守るための重要なシェルターなのです。
私たちがカバー工法をご提案する際、単なる「建物の修理」としてではなく、「お客様の毎日の暮らしをいかに快適にするか」という視点を常に大切にしています。
屋根の機能向上は、そのままご家族の笑顔や健康的な生活に直結すると確信しているからです。
屋根の重量増加について
カバー工法を行うと屋根が二重になるため「家が重くなって地震に弱くなるのでは?」とご心配される方もいらっしゃいます。
しかし、新しく被せる屋根材には、1平米あたり約5kgと非常に軽量なガルバリウム鋼板やSGL鋼板などの金属屋根を使用するのが一般的です。
これは一般的な日本瓦の約10分の1程度の重さしかありません。
既存のスレート屋根の上に重ねたとしても、建物全体の重心に与える影響は極めて小さく、耐震性を大きく損なう心配はありませんのでご安心ください。
雨仕舞いの要となる水切りと棟の納まり
屋根の寿命は「雨仕舞い」で決まります。
ここでは、雨水の侵入を防ぎ適切に排出するための、各板金部材の役割と施工のポイントを解説します。
水切りカバー屋根の寿命を決める重要部材
屋根の設計や施工において「防水」と「雨仕舞い(あまじまい)」は似て非なるものです。
一般の方には同じように聞こえるかもしれませんが、私たちプロの職人にとっては全く異なるアプローチを意味します。
防水が「シートや塗膜で物理的かつ完全に水を遮断する」という静的な仕組みであるのに対し、雨仕舞いは「重力、風圧、毛細管現象によって不可避的に入り込んでしまう雨水を、建物の構造体(木材など)に達する前にコントロールし、速やかに外部へ逃がす」という動的なフェイルセーフの仕組みです。
この雨仕舞いの最前線で働き、屋根の寿命を決定づけるのが「水切り板金」と呼ばれる重要部材です。
例えば、1階の屋根(下屋)と2階の外壁がぶつかる取り合い部分は、2階の広大な壁面を伝って落ちてきた大量の雨水が一気に集中するため、家屋全体の中で極めて雨漏りリスクが高い箇所です。
ここには「雨押え水切り板金」を設置します。
カバー工法の際には、既存の外壁を無闇に破壊せずに新しい水切りカバーを被せ、上部を耐候性の高い特殊なシーリング材で厳重に止水処理する、極めて繊細で高度な技術が求められます。
ここの納まりが数ミリでも甘ければ、台風時の横殴りの雨がいとも簡単に壁の裏側へ侵入してしまいます。
また、雨樋がついていない側の屋根の側面(妻側)を守るのが「ケラバ水切り板金」です。
横からの雨風を直接受けやすい部位であるため、万が一内部に侵入した水を軒先へと誘導する「捨て溝」が設けられた構造になっています。
屋根面に降った雨水が最終的に集まり、雨樋へと流れ落ちる先端部分には「軒先水切り板金(唐草)」を取り付けます。
表面張力によって雨水が屋根の裏側に回り込むのを防ぎ、確実に雨樋の内部へと水を落下させるという、地味ですが極めて重要な役割を担っています。
さらに、屋根の面と面が合わさって凹状になる「谷板金」は、広範囲の雨水が激流となって流れる最も過酷な環境です。
落ち葉や泥が滞留しやすく、そこからサビや腐食(穴あき)が発生しやすいため、新しい屋根材の下深くまで板金を潜り込ませる確実な納まりが必須となります。
こうした見えない部分の施工精度こそが、本当に価値のあるリフォームの条件です。
詳細については、屋根カバー工法で結露・雨漏りが起きる原因と対策(防水シートの重要性)の記事でも詳しく解説していますので、屋根の内部構造にご興味のある方はぜひ参考にしてください。
屋根棟カバーと強風時の飛散防止対策
屋根の最上部、複数の面が合わさる頂点を保護しているのが屋根棟カバー(棟板金)です。
ここは住宅の中で最も高い位置にあり、台風や突風が吹いた際に下から吹き上げる強烈な揚力(風の力)を直接受ける部位です。
そのため、全国的に見ても「強風で屋根の板金が飛んでしまった」「気がついたら棟の釘が抜け落ちていた」といった被害が非常に多発する、屋根における最大の弱点とも言える箇所です。
従来の一般的な屋根施工では、この棟板金を固定するための下地材として、木製の「貫板(ぬきいた)」が広く使われてきました。
新築時は木材が新しいため釘をしっかりと保持してくれますが、築10年、15年と経過するうちに、わずかな隙間から侵入した湿気や結露によって木材が徐々に腐食していきます。
木が腐ってスカスカになれば、当然ながら釘を保持する力が失われ、少しの強風でも板金ごと浮き上がり、最悪の場合はご近所の家や車に向かって飛散してしまうという大事故に繋がります。
そのため、私たちアップリメイクでは、見えない下地材の選定に強いこだわりを持っています。
カバー工法や棟板金の交換工事を行う際は、長期間にわたって水分を吸わず、絶対に腐食しない樹脂製の下地材(タフモックなど)の採用を強く推奨しています。
樹脂製下地を使用し、さらに抜けやすい「釘」ではなく、ネジ山がしっかりと噛み込む「ステンレス製のビス」を用いて強固に固定することで、強風に対する耐用年数は飛躍的に向上します。
見えない下地にコストと手間をかけることこそが、数十年先の安心を担保する唯一の秘訣です。
また、板金同士が重なり合うジョイント部分や、ビスを打ち込んだ頭の部分には、雨水の浸透をミクロのレベルで防ぐために、適切なコーキング(シーリング)処理を施します。
物理的な固定力の最大化と、流体力学に基づいた防水性の両面から、屋根の頂上を鉄壁の守りで覆い尽くすのが私たちの職人の仕事です。
屋根用のエキスパンションジョイントカバー
一般的な四角い形状の戸建て住宅ではあまり見かけることはありませんが、複数の棟が複雑に連なるデザイン性の高い注文住宅や、後から母屋に隣接して増築を行ったような構造の建物の場合、地震や大型台風の強風にさらされた際、それぞれの建物が異なる周期で別々に揺れる(変位する)という現象が起こります。
この「揺れの違い」を吸収し、建物同士がぶつかって破壊されるのを防ぐために設けられる隙間が「エキスパンションジョイント」です。
このジョイント部分が屋根面を横断している場合、雨仕舞いにおいて極めて難易度の高い課題が発生します。
なぜなら、右側の屋根と左側の屋根が数センチから十数センチ単位で独立して動くことを許容しながらも、上から容赦なく降ってくる雨水を「一滴たりとも内部に侵入させてはならない」からです。
固定してしまうと建物の揺れで千切れてしまい、緩くしすぎるとそこから雨漏りするというジレンマを抱えています。
ここで活躍するのが、エキスパンションジョイントカバー屋根用の特殊な金属部材と防水システムの納まりです。
これは単に金属の板を被せるだけではなく、伸縮性に富んだ特殊な合成ゴムや、耐久性の高いシリコン系のシーリング材、そして互いがスライドして動く可動式の金属カバー構造を複合的に組み合わせて施工します。
建物のダイナミックな動きにピタリと追従しつつ、水の侵入経路を完全に断つという、まさに建築工学と雨仕舞い技術の結晶とも言える重要な部位です。
このような複雑な箇所の施工には、単なる屋根材を葺く技術だけでなく、建物の構造力学や素材の熱膨張率などを熟知した、経験豊富な専門業者の知見が絶対に不可欠となります。
◆斎藤のワンポイントアドバイス
屋根の工事は下から見えないため、どうしても「安さ」や「見積もりの総額」だけで業者を選ばれてしまいがちです。
しかし、水切り板金の折り曲げ加工の精度や、棟の下地材の品質といった「見えない部分の部材選びと施工の手間」をどれだけ誠実にかけているかが、10年後、20年後の屋根の運命を決定づけます。
私たちは職人直営店としての誇りをかけて、絶対に手抜きのない、自分の家を直すのと同じ真剣さで誠実な仕事を約束します。
カバー工法における雨樋と排水機能の調整
屋根の厚みが増すカバー工法では、雨樋や排水システムの調整が不可欠です。
見落としがちな排水のトラブル対策について詳しく解説します。
屋根カバー工法で雨樋の高さ調整と干渉解決
屋根カバー工法は非常に優れたリフォーム手法ですが、施工にあたって現場の職人が必ず直面し、緻密に計算しなければならない物理的な課題があります。
それは、既存の屋根の上に新しいルーフィング(防水紙)と屋根材が重なることで、屋根全体の厚み(高さ)が数センチメートル上昇するという点です。
ここで現場の大きな問題となるのが、屋根に降った雨水を地上へと導く重要なインフラである「雨樋システム」との干渉です。
特に調整がシビアになるのが、1階の下屋根の表面を這うように設置されている「這い樋(たて樋)」です。
2階の屋根から集められた雨水を1階の雨樋へと繋ぐこのパイプは、既存の屋根面に金具で固定されています。
しかし、カバー工法によって屋根のレベルが上がると、既存の這い樋の配管ラインをそのままにしていては新しい屋根材にぶつかってしまい、施工ができません。
そのため、屋根の厚みが増した分だけ配管を持ち上げる「高さ調整」の工程が必須となります。
現在広く流通している直径60mmなどの規格品の雨樋であれば、メーカーから供給されている専用の高さ調整部材や継手(エルボなど)を使用して、配管ルートを巧みに変更し、新しい屋根面に合わせて綺麗に納めることが可能です。
しかし、ここで重大なボトルネックとなるのが、既存の雨樋が数十年前に設置された「廃番製品」であるケースです。
部品がすでに生産終了しているため、部分的な延長や継ぎ足しを行うことが物理的に不可能です。
無理に異なる規格の部品を繋げば、そこから確実に水漏れを起こします。
その結果、水勾配の整合性を保ち、確実な水密性を確保するためには、部分的な補修ではなく、建物全体の雨樋を交換する「全交換」という大規模な事態に発展することもあります。
建物全体の雨樋を全交換する場合、一般的な2階建て住宅(延床面積30坪程度)で20万円〜40万円程度の費用が相場となります。
さらに足場代として、一般的な住宅で15万円~30万円程度が必要になります。
そのため、これらを合わせたトータル費用は30万円〜60万円程度になる計算です。
屋根工事のために足場が組んであるこの機会に雨樋を新調すれば、この15万円~30万円程度の足場代を一度分節約することができます。
結果的に、将来のトータルメンテナンス費用を劇的に抑えることに繋がるのです。
詳細な費用については、雨樋交換の費用とm単価【完全ガイド】相場から火災保険、足場代まで専門家が全解説で徹底的に解説していますので、合わせてお読みいただくことをお勧めします。
屋根排水溝カバーによる落ち葉詰まり対策
屋根の防水シートを新しくし、水切り板金の雨仕舞いが完璧に仕上がったとしても、それだけで家が安全になるわけではありません。
屋根に降った雨水の最終的な逃げ道である「雨樋」や「排水溝」が閉塞してしまえば、行き場を失った大量の雨水は逃げ場を探し、軒先や谷部から激しくオーバーフローを起こします。
これが外壁を滝のように伝い落ちて劣化を早めたり、最悪の場合は想定外の隙間から室内への雨漏りを引き起こす直接的な原因となります。
特にお住まいの近隣に落葉樹や大きな公園がある環境、あるいは複数の屋根が入り組んだ複雑な形状で、風によって飛来物が吹き溜まりやすいお家では、落ち葉や泥、鳥の巣などによる雨樋の詰まりが頻発します。
このような事態を未然に防ぎ、雨樋の健全な排水機能を長期間維持するために非常に効果的なのが、屋根排水溝カバーや「落ち葉よけネット」の設置です。
雨樋の清掃作業は、脚立では届かない高所作業となるため、ご自身で行うのは転落の危険性が極めて高く絶対に推奨できません。
業者に依頼すれば、その都度数万円の費用や、場合によっては足場の設置が必要になります。
だからこそ、カバー工法で足場を架設した絶好のタイミングで、これらの予防策を同時に講じておくことが、最も賢明で経済的な選択だと言えるのです。
雨樋の詰まりは放置厳禁
「たかが雨樋の詰まり」と軽視して放置すると、雨水があふれ出して外壁の塗装を傷めるだけでなく、建物の基礎周りに水たまりを形成し、湿気を好むシロアリを呼び寄せる絶好の環境を作ってしまいます。
また、溢れた水が隣の敷地に流れ込み、ご近所トラブルに発展するケースも少なくありません。
詰まりの解消や破損した雨樋の修理には高所作業車や足場が必要になり、後から単独で依頼すると驚くほど高額な出費となってしまいます。
汎用的な屋根排水カバーで長寿命化を実現
雨樋の落ち葉や飛来物対策グッズには様々な材質や形状が存在し、お住まいの立地環境や屋根の形状、そしてご予算に応じた最適なシステム設計を選択することが重要です。
適切な屋根排水カバーを導入することで、危険な高所でのメンテナンス頻度を劇的に減らし、建物の維持管理費(ライフサイクルコスト)を大幅に低減させることが可能になります。
例えば、広範囲の軒樋(横に伸びる雨樋)全体を覆うように設置するプラスチック製の「メッシュカバー」は、比較的安価で、大きな落ち葉の侵入を広範囲で防ぐのに適しています。
しかし、松の葉などの細い針葉樹が多い環境では、網目をすり抜けてしまうことがあります。
そのような環境には、特殊繊維や細かい樹脂でできた「微細目地シート」が効果的です。
細かい砂埃や泥の堆積まで防ぐため、より高度なガード力を発揮します。
また、雨樋の中でも特に詰まりやすいのが、雨水が集まって縦樋へと流れ落ちる「集水器(ドレン)」の部分です。
ここに落ち葉が一つ詰まるだけでシステム全体が機能不全に陥ります。
これを防ぐために、集水器の開口部に直接はめ込む「金属製落葉止め金具」をスポットで設置するだけでも、絶大な効果が得られます。
さらに、陸屋根(平らな屋根)やベランダの排水溝には、サビに強く耐久性に優れたステンレス製のストレーナーを設置するのが鉄則です。
初期投資はかかりますが、数十年単位で安心を買うための非常に合理的な投資と言えます。
| 対策グッズの種類 | 特徴と適した環境 | 費用の目安と耐久性 |
|---|---|---|
| プラスチックメッシュ(筒状・ロール) | 軒樋全体を覆い、大きな落ち葉を防ぐ。一般的な住宅や広葉樹が多い環境に広く適用可能。 | 安価だが、紫外線による経年劣化で割れやすいため、十数年での交換が必要になることも。 |
| 微細目地落ち葉よけシート | 細かい松葉や砂埃、泥の堆積も防ぐ。近隣に森や公園がある過酷な環境に最適。 | やや高価。降雪地域では雪の重みでたわまないよう、しっかりとした固定施工が必須。 |
| 金属製落葉止め金具(ドレン用) | 集水器の穴に直接はめ込み、縦樋への異物流入をピンポイントで物理的に阻止する。 | スポット設置のためコストパフォーマンスに優れる。樹脂製より金属製の方が高耐久。 |
| ステンレス製ストレーナー | 陸屋根やベランダの排水口用。抜群の耐久性と防錆性で長期間排水経路を強固に守る。 | 部品代としては高価(数千円〜1万円超)だが、長期間メンテナンスフリーとなるため推奨。 |
天窓周辺の雨漏りリスクと高度な防水処理
採光に優れた天窓(トップライト)ですが、屋根において最も雨漏りしやすい急所でもあります。
ここでの確実な防水処理の鉄則をお伝えします。
屋根トップライトカバー周辺の確実な施工
自然の光をたっぷりと室内に取り込み、開放的な空間を演出できるトップライト(天窓)は、注文住宅でも非常に人気の高い建築設備です。
また、重力換気を利用した通風性能にも優れています。
しかし、建築工学的な視点から見ると、本来は一枚の連続した防水面として機能すべき屋根に対して、「意図的に大きな穴を開ける」という構造であるため、トップライト周辺は住宅の中で最も雨漏りリスクが集中する「最大の弱点」と見なされています。
ガラス、アルミ製の枠、防水シート、屋根材、そして水切り板金という、熱膨張率(熱による伸び縮みの度合い)も柔軟性も全く異なる複数の異素材が複雑に交差するため、少しの施工不良や経年劣化が致命的な漏水に直結してしまうのです。
屋根トップライトカバー周辺の防水処理(納まり)において、私たちが絶対に妥協しない流体力学的なセオリーがあります。
それは「水下(みずしも:低い位置)から水上(みずかみ:高い位置)へ向かって材料を重ねていく」ということです。
屋根の上部から重力に従って流れてくる雨水が、部材の重なり合いの隙間に逆行して潜り込まないようにするための、絶対に守るべき鉄則です。
カバー工法を行う際のトップライト周りの施工は、以下のような緻密で神経を使う手順を経て行われます。
1. 水下側からの板金差し込みと巻き込み
まず、トップライトの立ち上がり部分(枠の周囲)に対し、新しい屋根材との間に専用の板金を差し込み、ビスで強固に固定します。
この際、必ず水下側(軒先側)の板金から先に取り付けます。
次に側面の板金、そして最後に水上側(棟側)の板金を被せる(巻き込む)ことで、水の侵入経路を上からの水流に対して完全に閉ざします。
2. ルーフィングとの一体化と二重のコーキング処理
トップライトの周辺に新しい粘着性の防水シート(ルーフィング)を隙間なく密着・貼り付け、一次防水層を形成します。
そして最終工程として、板金や屋根材、トップライトの枠が交差する微小な隙間、および雨水が滞留しやすい箇所に対し、紫外線に強い高耐久のコーキング材(シーリング)を重点的に充填し、水の侵入を完全に塞ぎます。
トップライト自体の耐用年数に注意(熱割れリスク)
カバー工法で屋根全体が20〜30年長持ちするようになっても、既存のトップライト自体の寿命が先に尽きてしまうことが多々あります。
特に、防火目的で採用される「網入りガラス(内部にワイヤーが入ったガラス)」は、直射日光による激しい温度変化で内部の金属ワイヤーが熱膨張を起こし、ガラスそのものを内側から破壊する「熱割れ」を引き起こすリスクが高まります。
足場があるこの絶好のタイミングで、トップライト本体(枠とガラス)を新品に交換するか、ライフスタイルの変化で採光が不要であれば、下地を組んで屋根材で完全に塞いでしまう(閉鎖カバーしてしまう)ことが、将来的な雨漏りやガラス飛散の不安を根絶する最も安全で確実な選択肢です。
住宅メーカーのお家も適正価格で長持ち
ハウスメーカーで建てられたお住まいでも、専門店ならではの高品質な施工を、適正な価格でご提供できる理由をご説明します。
大手ハウスメーカー(積水ハウス様など)でご自宅を立派に建てられたお客様から、「築10年、15年の定期点検で非常に高額な屋根・外壁のメンテナンス見積もりを出されたけれど、地元の専門業者にお願いしても家の性能は維持できるのか?」というご相談を非常によくお受けします。
結論から力強く申し上げますと、全く問題ございません。
むしろ、私たちのような技術力のある地元密着の専門店にご依頼いただくことで、中間マージン(ハウスメーカーから下請け、孫請けへと流れる仲介手数料)を完全に省いた適正な価格で、メーカー同等、あるいはそれ以上の高品質なリフォームを実現することが十分に可能です。
例えば、積水ハウス様の木造住宅「シャーウッド」で採用されている陶版外壁「ベルバーン」は、焼き物であるため外壁材そのものの塗装メンテナンスは基本的に不要とされています。
しかし、ベルバーンであってもパネルとパネルの間を繋ぐシーリング(目地材)は他の外壁材と同様に経年で劣化するため、築10年~20年を目安に打ち替え工事が必要となります。
外壁材が無事でも、目地の劣化を放置すれば雨漏りの原因となるため、定期的な点検は欠かせません。
また、セキスイハウス様の住宅でよく見られる塩ビシート防水の重ね貼り工法やウレタン防水などの改修工事につきましても、合わせてアップリメイクで施工可能です。
金額的には、ハウスメーカーの防水工事の料金の5〜7掛け程度で施工可能です。
全面防水工事を施工した際は、雨漏り保証10年を保証書を発行してお渡ししております。
注意点としては、防水メーカーとの連名保証の中で「トップコート塗装を3〜5年に実施してください」という項目が免責事項に記載される事となります。
大切なのは「将来のトータルコストを見据えた計画」です。
外壁塗装のために足場を設置するのであれば、合わせて防水工事や屋根のカバー工法を同時に施工するお客様が多数となります。
万が一、塗装工事のみ施工して5年後に防水工事のみを施工する場合は、一般的な住宅で15万円~30万円程度が相場となる足場工事代が再度セットでかかってしまいます。
中長期的な修繕計画の中では、分離して施工することはトータルコストを増幅させる要因となるので注意が必要です。
アップリメイクでは、ハウスメーカー独自の構造や特殊な工法についても豊富な施工実績と深い知見を持っております。
お客様の大切な資産を守るための最適なプランを、適正価格でご提案させていただきますので、どうぞ安心してお任せください。
詳細につきましては、屋根カバー工法の費用相場はいくら?平米単価・内訳・安くするコツでもご案内しております。
屋根カバー工法に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 瓦屋根ですが、カバー工法でリフォームすることはできますか?
A. 申し訳ございませんが、日本瓦やセメント瓦のような厚みがあり波打った形状の屋根には、構造上カバー工法は施工できません。
新しい屋根材をしっかりと固定するための平らな面が確保できないためです。
瓦屋根の場合は、既存の重い瓦を撤去し、軽量なガルバリウム鋼板などの金属屋根に張り替える「葺き替え工事」をおすすめしております。
屋根が劇的に軽くなるため、建物の重心が下がり、耐震性の向上にも大きく貢献します。
Q2. 工事期間中、仮住まいに引っ越す必要はありますか?
A. いいえ、お引越しの必要は全くございません。
普段通りにご自宅で生活していただいたまま工事が可能です。
カバー工法は既存の屋根を破壊・解体せずに上から被せる工法のため、工事中に天井からホコリやゴミが室内に落ちてくることもほとんどありません。
ただし、安全のために家の周囲に足場が組まれ、日中は職人の作業音や新しい屋根材を固定するための電動工具(ビス打ち等)の音が発生しますので、その点はあらかじめご了承ください。
Q3. アスベストが含まれている古いスレート屋根でも施工可能ですか?
A. はい、むしろアスベスト(石綿)が含まれる古い屋根にこそ、カバー工法は最も適した、そして安全なリフォーム手法と言えます。
既存の屋根を割ったり破壊したりしないため、発がん性のある危険なアスベストを空気中に飛散させるリスクを最小限に抑え、新しい金属屋根で完全に「封じ込める(囲い込み)」ことができます。
また、高額な特別産業廃棄物としての処分費用もかからないため、非常に経済的です。
Q4. 太陽光パネルが乗っているのですが、カバー工法はできますか?
A. 施工自体は可能ですが、屋根工事を行う前に一度、太陽光パネルを取り外す(脱着する)必要がございます。
カバー工法が完了した後、新しい屋根材の上に専用の金具を用いて再度パネルを設置し直します。
この脱着作業には電気工事の専門的な知識と技術が必要となり、屋根工事とは別途で脱着費用が発生いたします。
パネルのメーカーや設置状況によって対応方法が大きく異なりますので、まずは一度、詳しい状況を現地調査にて拝見させてください。
職人直営アップリメイクが届ける幸せと安心
最後に、本記事で解説した「屋根カバー工法の見えない急所」について、絶対に押さえておくべき重要なポイントを振り返ります。
カバー工法による屋根の多層構造は、断熱性を高めるだけでなく、雨音を防ぐ遮音性も飛躍的に向上させます。
水切り板金の折り曲げ精度や、腐食しない樹脂製の下地材(棟カバー)の採用など、雨仕舞いの細部が屋根の寿命を決定づけます。
屋根の厚み増に伴う雨樋システムの確実な高さ調整や全交換、落ち葉よけネットなどの閉塞対策が不可欠です。
雨漏りリスクが高いトップライト(天窓)周辺は、水下から水上への厳格な防水処理と、将来の熱割れリスクを見据えたカバー・閉鎖の検討が求められます。
これらの細部にこだわることこそが、私たちが地元静岡でどのような信念を持ってお客様の大切なお住まいと向き合っているかの証でもあります。
株式会社アップリメイクは、1973年より創業し、半世紀以上にわたって静岡の地で地域に密着して歩んできた屋根・外壁塗装リフォーム専門店です。
私たちは大企業のような派手なテレビCMを大量に流したり、しつこい訪問営業を行ったりすることはできません。
しかし、「現場での仕事の丁寧さ」と「お客様お一人おひとりへの誠実さ」だけは、日本中のどの会社にも絶対に負けないという、職人としての強いプライドと覚悟を持っています。
「生まれ育った静岡に幸せを広げ、笑顔があふれる街にしたい」それが私たちの変わらぬ使命です。
私自身、キャリアのスタートは現場で汗を流す塗装職人でした。
親方であった父から徹底的に厳しく叩き込まれた「お客様の幸せを第一に施工品質を考える」という教えは、今もアップリメイクの理念の根幹として脈々と受け継がれています。
どんなに耐久年数が長い最高級の無機塗料や、高性能な屋根材を使用したとしても、それを実際に扱う職人に確かな技術と深い知識、そして何よりも「お客様の大切な家を、自分の家のように想う情熱」が伴っていなければ、その材料の性能を100%引き出すことは絶対にできません。
リフォームの品質を決めるのは、最後は「人の心」なのです。
そのため、私たちは下請け業者に仕事を丸投げするような無責任なことは一切いたしません。
現場を指揮するのは、厳しい国家試験をクリアした「一級建築塗装技能士」の資格を持つ自社職人です。
彼らが、お客様からは決して見えない下地処理の段階から、塗布量の厳守、乾燥時間の管理に至るまで、日本一厳しいと自負する独自の品質管理システムに則り、一切の妥協なく徹底的に施工します。
そして、工事が完了してお引き渡しをしたその日が、お客様と私たちの本当のお付き合いの始まりだと考えています。
全工事を対象に保証書を書面に発行し、最長10年の自社施工保証をご提供しておりますので、万が一の際にもすぐに駆けつけられるよう充実したアフターフォロー体制を整えています。
大切なお住まいのメンテナンスは、決して安いお買い物ではありません。
だからこそ、技術と人間性にこだわり抜く私たち「職人直営」のアップリメイクにぜひ一度ご相談ください。
診断からお見積もり、施工、そしてアフターケアまで、一貫して寄り添い、皆様のご家族の暮らしに末永い安心と笑顔をお届けすることをお約束いたします。
※本記事でご紹介した費用や耐久年数、施工方法の適否などは、あくまで一般的な目安となります。
実際の建物の劣化状況、立地環境、使用する材料によって変動いたしますので、正確な情報は公式サイトをご確認いただくか、無料の現地調査(お住まい診断)をご依頼ください。
最終的なご判断は、信頼できる専門家にご相談のうえ決定されることをお勧めいたします。







