こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。
築15年、20年と年数がたち、屋根の色あせやコケ、ひび割れ、棟板金の浮きなどが気になっていませんか。
屋根は地上から状態を確認しにくいため、「そろそろ工事が必要なのかな」「訪問業者に屋根が傷んでいると言われたけれど、本当なのかな」と不安になりますよね。
屋根塗装では対応できないほど劣化が進んでいる場合や、塗装に向いていないスレート屋根材が使われている場合に、選択肢となるのが「屋根カバー工法」です。
屋根カバー工法は、既存の屋根を原則として残し、その上から新しい防水シートと屋根材を重ねる工法です。「重ね葺き」と呼ばれることもあります。
既存屋根材を全面撤去する葺き替え工事と比べて、撤去作業や廃材の量を抑えやすく、工期も短くなりやすいのが大きな特徴です。
ただし、どの家にもできる万能な工法ではありません。
野地板と呼ばれる屋根の下地が腐っている場合や、すでに広範囲で雨漏りしている場合、瓦屋根の場合などは、カバー工法ではなく葺き替えが必要になることがあります。
そして、もう一つ多いのが費用についての悩みです。
インターネットで屋根カバー工法の費用を調べると、「80万円」「100万円」「150万円」「200万円」と、サイトによって金額が大きく違います。
これでは、「結局、30坪の我が家はいくらなの?」「100万円の見積もりは高いの?安いの?」と迷ってしまいますよね。
屋根工事の金額に幅があるのは、単に業者ごとの利益が違うからではありません。
屋根の広さや形、勾配、使用する屋根材、防水シート、雨樋や太陽光パネルの有無、資材を運び込む経路などによって、必要な材料と職人の手間が変わるからです。
その一方で、見積書の内容が曖昧なまま契約してしまい、工事が始まってから追加費用を請求されたり、見えない部分の材料を落とされたりするケースがあるのも事実です。
だからこそ、総額だけではなく、「何にいくらかかっているのか」を確認することが大切なんです。
この記事では、一般的な30坪前後の住宅をモデルに、屋根カバー工法の費用相場、平米単価、見積書の内訳、屋根材の違い、安くする方法、業者選びまで詳しく解説します。
最後まで読んでいただければ、提示された見積もりが適正か、自宅にカバー工法が向いているか、契約前に何を確認すればよいかがわかります。
高いか安いかだけで決めるのではなく、あなたの家に必要な工事を、納得できる価格で選ぶための判断材料にしてくださいね。
記事のポイント
- 30坪の住宅における屋根カバー工法の費用相場
- 屋根面積、形状、勾配、材料で価格が変わる理由
- 屋根材本体と工事総額の平米単価の違い
- SGL鋼板やアスファルトシングルの特徴と注意点
- 「一式」見積もりで確認すべき内容
- カバー工法に向いている屋根と葺き替えが必要な屋根
- 外壁塗装との同時施工で足場代を抑える方法
- 品質を落とさず費用を抑える業者選び
屋根カバー工法の費用は30坪で80万円~150万円が目安
最初に、この記事の結論からお伝えします。
一般的な2階建て住宅で、延床面積が30坪前後、実際の屋根面積が約80㎡~100㎡となるケースでは、屋根カバー工法の総額は80万円~150万円前後(税別)が一つの目安です。
ただし、「30坪なら必ずこの金額」という意味ではありません。
30坪は建物内部の延床面積であり、工事をする屋根の実測面積ではないからです。
同じ延床面積30坪でも、平屋は2階建てより屋根面積が大きくなりやすく、屋根が何方向にも分かれている家は、単純な形の屋根より役物や加工箇所が増えます。
見積もりを比較するときは、坪数ではなく、業者が計測した「屋根面積が何㎡なのか」を必ず確認しましょう。
なお、本記事の費用は一般的な目安です。
消費税を含むかどうか、足場を含むかどうかによっても表示金額は変わるため、相見積もりでは税込・税別の条件をそろえて比較してください。
80万円~150万円に含まれる主な工事
屋根カバー工法の見積もりには、一般的に次のような費用が含まれます。
- 仮設足場と飛散防止メッシュシート
- 既存の棟板金や雪止めの撤去
- 既存屋根の清掃と必要な下地調整
- 防水シートであるルーフィングの施工
- 新しい屋根材の本体工事
- 棟、軒先、ケラバ、谷、壁際などの役物工事
- 新しい雪止めの取り付け
- 撤去材や梱包材などの処分
- 現場管理、養生、清掃
安い広告の中には、屋根材本体の工事だけを大きく表示し、足場、防水シート、役物、撤去処分などを別料金にしているものもあります。
広告の数字だけで判断せず、最終的に必要となる工事をすべて含めた総額で比べることが大切です。
30坪でも金額が大きく変わる5つの理由
費用を左右する主な条件
- 屋根面積:延床面積が同じでも、平屋か2階建てか、軒の出が長いかどうかで屋根面積は変わります。
- 屋根の形状と勾配:切妻屋根は比較的シンプルですが、寄棟屋根、谷のある屋根、下屋根の多い住宅では加工箇所と役物が増えます。
- 屋根材と防水シート:屋根材の素材、断熱材の有無、表面塗装、防水シートの性能によって材料費が変わります。
- 敷地と搬入条件:トラックを横付けできない狭小地や旗竿地では、資材の手運びや小運搬が必要です。
- 付帯工事:雨樋、太陽光パネル、アンテナ、天窓、換気棟、雪止めなどの状態によって追加作業が発生します。
屋根の形が複雑になるほど役物費用が増える
屋根材本体の面積が同じでも、屋根の形によって金額は変わります。
本を開いたような形の「切妻屋根」は、屋根面が2面で構成されているため、比較的施工しやすい形です。
一方、4方向に屋根面がある「寄棟屋根」では、屋根面同士が接する棟部分が長くなります。
屋根が入り組んでいて谷が何本もある場合は、雨水を集める谷板金の加工と納まりにも手間がかかります。
こうした棟、谷、ケラバ、軒先、壁際に取り付ける板金部材が「役物」です。
役物は雨漏りを防ぐ重要な部分なので、単純に数量を減らせるものではありません。
屋根材の平米単価が安くても、役物の長さが多い家では、総額が高くなることがあります。
急勾配の屋根では屋根足場が必要になることがある
屋根の傾斜が急な場合、建物の周囲に組む通常の足場だけでは、安全に作業できません。
その場合は、屋根面にも作業用の足場を設置する「屋根足場」が必要となり、一般的な住宅でも10万円~15万円前後の追加費用が発生することがあります。
屋根足場は単なる業者都合ではありません。
職人の転落を防ぎ、屋根材を正しい位置に固定し、板金を丁寧に納めるために必要な安全設備です。
「足場を使わないから安くできる」と言われた場合は、どのように安全と施工品質を確保するのかを確認してください。
極端に安い見積もりでは省かれている工程を確認する
30坪前後の住宅で、特別な条件がないにもかかわらず「全部込みで60万円」など、相場を大きく下回る見積もりが出た場合は、すぐに契約せず内訳を確認しましょう。
安いこと自体が悪いわけではありません。
企業努力や仕入れ方法によって価格を抑えている会社もあります。
しかし、次のような項目が含まれていなければ、工事が始まってから金額が増える可能性があります。
- 仮設足場とメッシュシート
- 既存棟板金や雪止めの撤去
- 防水シート
- 棟や谷などの役物
- 新しい雪止め
- 廃材処分
- 雨樋やアンテナの調整
- 消費税
屋根材の商品名が書かれていても、防水シートが「防水紙」としか書かれていない見積書もあります。
屋根材の下へ隠れてしまう防水シートは、施工後に交換するのが難しい部分です。
安さだけでなく、製品名、施工方法、保証、下地への固定方法まで確認してくださいね。
高い見積もりにも理由があるか確認する
反対に、200万円を超える見積もりがすべて不当というわけでもありません。
屋根面積が広い、急勾配で屋根足場が必要、太陽光パネルの脱着がある、野地板補修が必要、雨樋も交換するなど、工事条件によっては200万円を超えることがあります。
大切なのは、価格に見合う工事内容が明記されているかどうかです。
高額な見積もりを受け取ったら、「高いから断る」のではなく、まず次の点を聞いてみましょう。
- 屋根面積は何㎡で計算しているか
- どの屋根材と防水シートを使うか
- 追加されている工事は何か
- 他の家より費用が上がる理由は何か
- 材料保証と工事保証は何年か
理由を写真や図面で説明してもらい、納得できるかどうかで判断するのがおすすめです。
屋根カバー工法の平米単価は屋根材本体と総額を分けて考える
屋根工事の費用を比較するときによく使われるのが「平米単価」です。
ただし、同じ平米単価という言葉でも、何を含んでいるかは業者によって違います。
屋根材本体と施工手間だけの単価なのか、防水シートや役物まで含む単価なのか、足場まで含めた総額を屋根面積で割った単価なのかを確認しないと、正しく比較できません。
屋根材本体の施工単価は1㎡あたり8,000円~18,000円が目安
金属屋根を中心とした屋根カバー工法では、屋根材本体の材料費と施工手間を合わせた単価として、1㎡あたり8,000円~18,000円前後が一つの目安です。
ただし、アスファルトシングルなど、一部の屋根材ではこれより安い単価帯になることもあります。
また、この金額には足場、防水シート、棟板金、谷板金、雪止め、撤去処分などが含まれていないケースが多いため、単価だけを見て「安い」と判断しないようにしましょう。
| 屋根材の種類 | 本体施工単価の目安 | 特徴と注意点 |
|---|---|---|
| 標準的なガルバリウム鋼板 | 8,000円~12,000円/㎡ | 軽量で、比較的サビに強く、価格と性能のバランスが取りやすい素材です。製品ごとに鋼板、塗膜、保証条件が異なるため、商品名まで確認しましょう。 |
| SGL鋼板 断熱材なし |
9,000円~13,000円/㎡ | ガルバリウム鋼板を基にマグネシウムを加え、耐食性を高めた鋼板です。沿岸部では、海岸からの距離などによって保証条件が変わる場合があります。 |
| SGL鋼板 断熱材一体型 アップリメイク推奨 |
10,000円~16,000円/㎡ | 金属板の裏側に断熱材を一体化した屋根材です。耐久性、断熱性、遮音性のバランスに優れますが、室内の体感は天井断熱や換気、建物構造にも左右されます。 |
| 石粒付き金属屋根 | 12,000円~18,000円/㎡ | 金属板の表面に石粒を施した屋根材です。意匠性と雨音の軽減を期待できます。製品によって固定方法や保証が違うため、施工実績のある業者を選びましょう。 |
| アスファルトシングル | 6,000円~10,000円/㎡ | 柔らかいシート状の屋根材です。複雑な屋根にも対応しやすく、金属ではないためサビません。一方、日当たりや湿気の条件によってコケや藻が付きやすい場合があります。 |
原材料費、物流費、施工人件費は変動します。
見積もりを取る時期や選ぶ商品によっても金額は変わるため、上記は2026年時点の一般的な目安としてお考えください。
「1㎡5,000円から」という広告だけで総額を判断しない
「屋根カバー工法が1㎡5,000円から」といった広告を見かけることがあります。
このような価格が必ずしも虚偽とは限りませんが、屋根材本体だけの金額、特定の商品だけの金額、施工条件がよい場合だけの金額である可能性があります。
屋根面積80㎡に5,000円を掛ければ40万円ですが、それだけで工事が完成するわけではありません。
足場、防水シート、棟板金、軒先板金、ケラバ、雪止め、既存部材の撤去、廃材処分などを加えると、最終総額は大きく変わります。
広告を見るときは、小さく書かれた「別途工事」の内容も確認しましょう。
相見積もりでは条件をそろえて比較する
3社から見積もりを取っても、使う屋根材や防水シートが違えば、金額だけでは比較できません。
例えば、A社は断熱材一体型のSGL鋼板、B社は断熱材なしのガルバリウム鋼板、C社はアスファルトシングルという条件では、安い会社が最もお得とは限りません。
次の項目をそろえて比較すると、違いが見えやすくなります。
- 屋根の実測面積
- 屋根材のメーカー名と商品名
- 防水シートのメーカー名と商品名
- 棟、谷、ケラバ、軒先など役物の数量
- 雪止めの数量
- 足場の面積と単価
- 既存部材の撤去範囲
- 下地補修を含むかどうか
- 材料保証と工事保証
- 税込みの最終支払総額
条件が違う場合は、「A社と同じ屋根材と防水シートで見積もった場合はいくらですか」と聞いてみると比較しやすくなります。
屋根カバー工法の基本的な仕組みや施工対象については、次の記事でも詳しく解説しています。
屋根カバー工事とは?向いている家・工事の流れ・費用目安をわかりやすく解説
屋根カバー工法ができる家とできない家
費用を考える前に確認したいのが、そもそも自宅にカバー工法が適しているかどうかです。
カバー工法は、塗装より大きな修繕が必要だけれど、既存屋根を全面撤去するほど下地が傷んでいない家に向いています。
診断をせず、「カバー工法の方が安いから」という理由だけで決めるのはおすすめできません。
カバー工法に向いている主なケース
- 既存屋根がスレート屋根や平らな金属屋根
- 屋根材の割れや反りが多く、塗装では保護できない
- 塗装に向いていない屋根材が使われている
- 野地板に新しい屋根材を固定できる強度がある
- 広範囲な雨漏りや下地腐食が確認されていない
- 既存屋根の撤去量と処分費を抑えたい
- 今後も長く住み続ける予定がある
ただし、屋根材の表面だけを見てカバー工法ができると判断することはできません。
屋根裏からの確認、既存屋根への打診、固定状態の確認、過去の雨漏り履歴などを総合的に調べる必要があります。
葺き替えを検討した方がよい主なケース
- 日本瓦、洋瓦、セメント瓦など厚みのある瓦屋根
- 野地板が広範囲に腐食している
- 雨漏りが長期間続いている
- 屋根のたわみや構造的な不具合がある
- すでに一度カバー工法を行っている
- 既存屋根の上へ新しい屋根を固定できない
- 近い将来に大規模な間取り変更や建て替えを予定している
カバー工法では、既存屋根の上から新しい屋根を重ねます。
下地が腐った状態で施工すると、固定ビスが十分に効かず、強風時に屋根材が浮いたり、内部の腐食が進んだりする恐れがあります。
「カバー工法ができます」と言われたら、できると判断した根拠も聞いてください。
塗装できない屋根材にも注意する
築20年前後の住宅では、アスベストを使用しない初期のスレート屋根材が使われていることがあります。
製品によっては、屋根材そのものが層状に剥がれたり、大きく割れたりするため、塗装によるメンテナンスが適さないものがあります。
表面を塗ってきれいに見せても、屋根材自体の強度は戻りません。
製品名、製造時期、劣化症状を確認し、塗装、カバー工法、葺き替えのどれが適切かを判断することが重要です。
詳細な見積書で屋根カバー工法の適正価格を判断する
私たちが他社の見積書を確認するとき、最初に見るのは金額の高い・安いではありません。
どの材料を、どの範囲へ、どのような工程で施工するのかが読み取れるかを確認します。
見積書は、工事が始まってからの約束を記録する大切な書類です。
見積書が曖昧だと、契約時に考えていた内容と、実際の施工内容が食い違う原因になります。
主要工事が「一式」だけの見積もりは詳しい説明を求める
見積書に「屋根カバー工事一式 120万円」としか書かれていない場合は、すぐに契約せず、詳細を出してもらいましょう。
一式表記そのものが、必ずしも悪いわけではありません。
少量の清掃、細かな雑工事、現場管理費など、数量を分けにくい項目に一式が使われることはあります。
問題なのは、屋根材、防水シート、役物、撤去作業など、金額と品質を左右する主要部分まで一式でまとめられていることです。
主要工事の内訳がないと、次の点を確認できません。
- 屋根面積を何㎡で計算しているか
- どの屋根材を使うか
- 断熱材付きか、断熱材なしか
- どの防水シートを使うか
- 棟や谷の長さを何mで計算しているか
- 既存の棟板金や雪止めを撤去するか
- 新しい雪止めを何個付けるか
- 下地補修が含まれているか
- 工事保証の対象範囲はどこまでか
「一式の中に全部含まれています」と言われた場合でも、契約前に含まれる項目を書面へ残してもらいましょう。
◆齋藤のワンポイントアドバイス
私たちアップリメイクでは、お客様が何にお金を支払うのかを理解できる見積書を大切にしています。
見積書が細かいのは、単に項目数を増やすためではありません。
使用する材料、施工面積、工程を約束として残し、工事中も確認できるようにするためです。
わからない項目があったら、遠慮せず「これは何の費用ですか」「商品名を教えてください」と聞いてください。
質問に対して嫌な顔をするのではなく、写真や資料を使って説明してくれる会社かどうかも、大切な判断材料ですよ。
屋根カバー工法の見積書を項目ごとに確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
屋根カバー工法の見積書の見方|項目・単価・要注意ポイントを解説
見積書に記載してほしい主な項目と単価
| 項目名 | 単価の目安 | 内容とチェックポイント |
|---|---|---|
| 仮設足場工事 | 600円~900円/㎡ 30坪で約15万円~30万円 |
職人の安全、施工品質、資材の落下防止、近隣への配慮に必要です。足場面積、メッシュシート、運搬費を含むか確認しましょう。 |
| ルーフィング 防水シート |
800円~1,500円/㎡ | 屋根材の下へ入った水を建物内部へ入れないための二次防水です。改質アスファルト系、粘着層付きなど種類があるため、商品名と耐久性を確認してください。 |
| 屋根材本体 | 8,000円~18,000円/㎡前後 | メーカー名、商品名、色、断熱材の有無、保証条件を確認します。端材が出るため、実測面積と発注数量が完全に一致しない場合があります。 |
| 役物工事 | 3,000円~5,000円/m前後 | 棟、ケラバ、軒先、谷、壁際などの板金工事です。屋根形状が複雑なほど長さと加工箇所が増えます。 |
| 既存棟板金などの撤去 | 一式2万円~5万円前後 | 既存の棟板金、貫板、雪止めなど、カバー工法の妨げになる部材を撤去します。撤去後の処分費を含むか確認しましょう。 |
| 雪止め | 製品と数量による | 既存の雪止めは撤去するため、新しい屋根へ取り付け直す必要があります。静岡でも地域や屋根条件によって必要です。 |
| 換気棟 | 形状と長さによる | 小屋裏の熱気や湿気を排出する部材です。設置する場合は、給気経路と野地板の開口方法も確認します。 |
単価は建物条件、商品、地域、工事時期によって変わります。
相場内に入っているかだけではなく、必要な数量が正しく計測されているかを確認してください。
後から追加されやすい項目も契約前に確認する
屋根カバー工法では、現場調査の段階で確認が不十分だと、工事開始後に追加作業が必要になることがあります。
特に確認したいのが次の項目です。
- 野地板や軒先下地の補修
- 雨樋の高さ調整や交換
- 太陽光パネルの脱着
- テレビアンテナの移設
- 天窓周辺の防水処理
- エアコン配管や換気フードとの干渉
- 既存屋根材の石綿事前調査
- 狭小地での資材小運搬
- 道路使用や交通誘導が必要な場合の費用
屋根カバー工法をすると、屋根全体の厚みが増します。
そのため、1階屋根の上を通っている這い樋や、軒先の雨樋との位置関係が変わることがあります。
既存雨樋が古い廃番商品だと、部分的に部品を交換できず、雨樋全体の交換が必要になるケースもあります。
現地調査のときに、屋根だけでなく雨樋や付帯設備まで見てもらいましょう。
防水シートと施工方法が屋根の寿命を左右する
屋根カバー工法というと、表面に見える金属屋根ばかり注目されがちです。
しかし、雨漏りを防ぐうえで非常に重要なのが、その下に施工するルーフィングです。
屋根材は雨の大部分を外へ流しますが、強風を伴う雨や結露水などが屋根材の内側へ入る可能性はあります。
そこで最後に建物を守るのが、ルーフィングによる二次防水です。
防水シートは商品名まで確認する
見積書に「ルーフィング」「防水紙」としか書かれていない場合は、使用する商品名を確認してください。
ルーフィングには、一般的なアスファルトルーフィング、耐久性を高めた改質アスファルトルーフィング、裏面に粘着層を持つ製品などがあります。
既存屋根の状態や新しい屋根材の固定方法によって、適する製品は変わります。
高い製品を選べば必ずよいというわけではありませんが、新しい屋根材の耐久性と比べて、防水シートだけが極端に短寿命では、将来の安心につながりません。
屋根材の保証年数だけでなく、その下に使う防水シートも含めて提案してもらいましょう。
棟や壁際などの納まりが雨漏り防止のポイント
屋根の平らな面だけを並べる作業よりも、棟、谷、壁際、天窓、軒先などをどのように納めるかが、施工品質を大きく左右します。
特に壁と屋根が接する部分では、雨押え板金や防水シートの立ち上げが不十分だと、雨水が裏側へ回る可能性があります。
完成後は板金で隠れるため、工事中の写真を残してもらうと安心です。
契約前に「防水シートや役物など、完成後に見えなくなる部分の写真を提出してもらえますか」と聞いておきましょう。
内部結露を防ぐには屋根裏の換気も確認する
カバー工法では屋根が二重になるため、既存屋根の状態、小屋裏の換気、天井断熱の状況も考える必要があります。
室内から上がった湿気が小屋裏にたまり、適切に排出されないと、野地板の裏側で結露する可能性があります。
すべての家に換気棟が必要とは限りませんが、現在の換気状態を確認し、必要に応じて軒裏換気や換気棟を検討しましょう。
換気棟を設置する場合は、出口だけを付ければよいわけではありません。
空気が入る給気口と、湿気を排出する排気口の両方が必要です。
屋根材の種類別単価と後悔しない選び方
屋根カバー工法では、どの屋根材を選ぶかによって初期費用、耐久性、重さ、断熱性、外観、将来のメンテナンスが変わります。
「一番高い屋根材なら安心」「一番長持ちする商品が正解」とは限りません。
あと何年その家に住む予定なのか、夏の暑さが気になるのか、初期費用を抑えたいのか、沿岸部なのかといった条件から選ぶことが大切です。
SGL鋼板はガルバリウム鋼板を進化させた金属素材
現在、屋根カバー工法で有力な選択肢となっているのがSGL鋼板です。
SGL鋼板は、ガルバリウム鋼板を基に、めっき層へマグネシウムを加えて耐食性を高めた鋼板です。
日鉄鋼板では、同社の複合サイクル試験による腐食減量の測定結果から、ガルバリウム鋼板の3倍を超える耐食性が期待できるとしています。
ただし、「どの環境でも寿命が必ず3倍になる」という意味ではありません。
実際の耐久性は、海岸からの距離、屋根勾配、雨水の流れ、傷、施工精度、メンテナンス状況によって変わります。
SGL鋼板について詳しく確認したい方は、鋼板メーカーの公式情報も確認してみてください。
断熱材一体型SGL鋼板が向いている人
スーパーガルテクトなど、金属板の裏側に断熱材を一体化した製品もあります。
断熱材一体型の屋根材は、次のような方に向いています。
- 夏になると2階や小屋裏が暑くなりやすい
- 金属屋根の雨音が心配
- 今後も長期間住み続ける予定がある
- 屋根の塗り替え回数をできるだけ抑えたい
- 耐久性と快適性の両方を重視したい
一方、数年後に建て替えや売却を予定している場合は、高耐久な屋根材へ大きな費用をかけることが必ずしも最適とは限りません。
初期費用と、今後その家を使う期間のバランスを考えましょう。
また、断熱材付き屋根材を施工すれば、必ず室温が何度下がると約束できるものではありません。
屋根裏の断熱材、換気、窓、日射、間取り、エアコンの使い方などでも体感は変わります。
「施工後は絶対に涼しくなります」と断定する業者ではなく、建物全体を見て説明してくれる業者を選んでください。
製品保証と工事保証は別に確認する
例えば、アイジー工業のスーパーガルテクトには、条件を満たした場合の塗膜、赤さび、穴あきに対する長期保証があります。
ただし、保証対象地域、海岸からの距離、施工方法、登録手続きなどの条件があります。
ここで覚えておきたいのは、メーカーの材料保証と、施工会社の工事保証は別だということです。
材料保証は屋根材そのものの不具合に対する保証です。
施工会社の工事保証は、板金の納まり、固定、雨仕舞いなど、施工に起因する不具合を対象とします。
見積書や保証書で、次の内容を確認しましょう。
- 材料保証の対象と期間
- 工事保証の対象と期間
- 赤さび、穴あき、変色の違い
- 沿岸部などの地域条件
- 保証を受けるために必要な登録
- 台風や飛来物など自然災害の扱い
- 定期点検やメンテナンスの条件
アスファルトシングルのメリットとデメリット
もう一つの選択肢が、アスファルトシングルです。
ガラス繊維などの基材にアスファルトを含浸させ、表面に石粒を施したシート状の屋根材です。
アスファルトシングルの主な特徴
- メリット:金属ではないためサビない。柔らかく、複雑な屋根形状にも対応しやすい。表面の石粒によって雨音が響きにくい。洋風の外観と合わせやすい。
- 注意点:北面や湿気の多い場所ではコケや藻が付くことがある。経年によって表面の石粒が落ちる場合がある。強風地域では端部や接着状態の施工精度が重要になる。
アスファルトシングルは、金属屋根より安く施工できるケースがあります。
ただし、価格だけではなく、屋根勾配、地域の風、日当たり、既存屋根との相性まで確認してください。
静岡では沿岸環境も考えて屋根材を選ぶ
静岡県内でも、海岸に近い地域と山間部では、屋根が受ける環境が違います。
沿岸部では潮風による塩分、山間部では湿気や落ち葉、地域によっては強風の影響も考える必要があります。
海が近いからSGL鋼板なら絶対に安心というわけではありません。
メーカーごとに沿岸地域の保証範囲が設定されているため、自宅の所在地が保証対象になるかを契約前に確認しましょう。
葺き替えより屋根カバー工法の費用を抑えやすい理由
屋根リフォームには、既存屋根の上へ新しい屋根を重ねるカバー工法と、既存屋根材をすべて撤去して新しい屋根へ交換する葺き替えがあります。
一般的には、カバー工法の方が葺き替えより費用と工期を抑えやすくなります。
最大の理由は、既存屋根材の全面撤去と大量の廃材処分を避けられることです。
既存屋根を全面撤去しないため人件費と処分費を抑えやすい
葺き替え工事では、既存の屋根材を一枚ずつ撤去し、地上へ下ろし、運搬して適切に処分します。
撤去後は野地板の状態を確認し、必要に応じて増し張りや交換を行ってから、新しい防水シートと屋根材を施工します。
下地をしっかり確認できるのは葺き替えの大きなメリットですが、撤去、運搬、処分、下地補修の費用がかかります。
カバー工法では、棟板金や雪止めなど必要な部材は撤去しますが、既存屋根材の大部分は残します。
そのため、撤去作業と廃材の量を減らし、工期と費用を抑えやすいのです。
古いスレート屋根ではアスベストの確認が必要
古いスレート屋根材には、製品や製造時期によって石綿が含まれている可能性があります。
「2004年以前ならすべて石綿入り」「2004年以降ならすべて石綿なし」と、築年数だけで断定することはできません。
設計図書、建材の商品名、メーカー資料、現地確認などによって調べる必要があります。
石綿を含む屋根材を葺き替えで撤去する場合は、法令に従った飛散防止、梱包、運搬、処分が必要となるため、通常の廃材より費用がかかります。
カバー工法では既存屋根材の大部分を破砕せず残すため、全面撤去に伴う発じんと処分量を抑えやすくなります。
ただし、「カバー工法ならアスベスト調査が不要」というわけではありません。
厚生労働省の案内では、解体・改修工事を行う場合、規模の大小にかかわらず、工事部分に石綿が含まれているかを事前に調査する必要があります。
建築物の事前調査は、2023年10月以降、原則として一定の資格を持つ調査者が行います。
見積書に石綿事前調査に関する記載がない場合は、どのように確認するのかを業者へ聞きましょう。
アスベストを残す工法であることも理解しておく
カバー工法では、既存のスレート屋根を建物内に残します。
現在の工事費を抑えやすい一方で、将来建物を解体するときには、新しい屋根と既存屋根の両方を撤去し、石綿含有の有無に応じて処分する必要があります。
つまり、処分費が永久になくなるわけではなく、将来へ持ち越される面もあります。
今後何年住む予定なのか、建て替え予定があるのかも含めて、カバー工法と葺き替えを比較してください。
下地を直接確認できないことがカバー工法の注意点
葺き替えは、既存屋根を撤去するため野地板全体を直接確認できます。
一方、カバー工法では既存屋根を残すため、野地板の状態をすべて目視することはできません。
だからこそ、施工前の診断が重要です。
屋根裏から雨染みや腐食を確認する、屋根面を歩いたときの沈みを調べる、固定状態を確認するなど、できる範囲で下地を診断します。
下地の状態に不安がある家では、初期費用が高くなっても葺き替えの方が安心できることがあります。
外壁塗装と同時施工すれば足場代を一度にできる
屋根カバー工法を検討する際は、外壁、シーリング、雨樋、ベランダ防水などの状態も一緒に確認しておきましょう。
屋根工事だけを先に行い、数年後に外壁塗装をすると、足場をもう一度組むことになります。
足場代15万円~30万円前後を二重に払わずに済む
一般的な30坪前後の住宅では、足場代が1回あたり約15万円~30万円かかることがあります。
屋根と外壁を別々に工事すれば、それぞれの工事で足場が必要です。
屋根カバー工法と外壁塗装を同じ時期に行えば、一つの足場を両方の工事で使えるため、足場1回分の費用を抑えられます。
費用だけでなく、次のようなメリットもあります。
- 近隣への工事挨拶が一度で済む
- 足場で窓を開けにくい期間を一度にまとめられる
- 洗濯物を外に干しにくい期間を減らせる
- 屋根と外壁の色をまとめて考えられる
- 今後の点検と修繕計画を管理しやすくなる
- 雨樋や破風などの付帯部も同時に確認できる
外壁がまだ健全なら無理に同時施工する必要はない
同時施工がお得だからといって、劣化していない外壁を無理に塗装する必要はありません。
外壁塗装まで行うべきかは、チョーキング、ひび割れ、シーリング、防水性、前回の塗装時期などから判断します。
屋根と外壁のメンテナンス時期が近い場合は同時施工が有効です。
外壁がまだ健全で数年以上工事が不要なら、屋根だけを先に直す選択もあります。
「足場代がもったいないから全部やりましょう」と決めつけるのではなく、建物の状態に合わせて考えることが大切です。
坪数ごとの外壁・屋根工事の費用を確認したい方は、こちらも参考にしてください。
外壁・屋根塗装の費用相場|20坪・30坪・40坪・50坪の総額と内訳
品質を落とさず屋根カバー工法の費用を抑える方法
屋根工事は大きな出費です。
少しでも費用を抑えたいと思うのは当然ですよね。
ただし、防水シート、役物、固定部材、足場など、屋根の安全性や防水性に関わる部分を削るのはおすすめできません。
削る場所を間違えると、工事直後は問題がなくても、数年後に雨漏りや板金の浮きが発生する可能性があります。
屋根材のグレードをライフプランに合わせる
今後30年以上住む予定なら、高耐久な屋根材に初期費用をかける意味があります。
一方、10年以内に建て替えや売却を検討している場合は、最上位商品が費用対効果のよい選択とは限りません。
「一番長持ちする商品」ではなく、「必要な期間を安全に守れる商品」を選ぶ考え方もあります。
アップリメイクでは、建物の状態だけでなく、ご家族の予定や将来の修繕計画も伺いながら複数のプランをご提案しています。
同じ仕様で3社程度から見積もりを取る
見積もりは、できれば3社程度から取ることをおすすめします。
ただし、5社、6社と増やしすぎると、説明や仕様が混ざり、かえって判断しにくくなることもあります。
比較するときは、最安値だけを見るのではなく、診断内容、説明、屋根材、防水シート、保証、施工管理まで確認しましょう。
屋根面積が会社によって大きく違う場合は、計測方法を確認してください。
値引きより工事内容を確認する
最初に高い金額を提示し、「今日契約してくれれば50万円値引きします」と迫る業者には注意してください。
適正な見積もりであれば、大幅な値引きをしても同じ品質を維持できる理由が必要です。
値引きの代わりに、材料を変える、工程を減らす、下請け費用を削るようでは意味がありません。
「いくら安くなるか」より、「値引き後も材料と工程が変わらないか」を確認しましょう。
工事時期だけで大幅に安くなるとは限らない
梅雨や冬なら必ず安くなると思われることがありますが、屋根工事は天候の影響を受けます。
雨の日に防水シートや屋根材を無理に施工すると、内部へ水分を残す可能性があります。
閑散期の調整で多少の提案ができる場合はありますが、天候を無視した値引き工事は避けましょう。
工期に余裕を持ち、雨天時は無理に進めない工程管理が大切です。
失敗しない屋根業者の選び方
同じ屋根材を使っても、施工する会社によって仕上がりと将来の安心は変わります。
屋根材の性能を生かすには、正しい下地確認、防水シート、固定、板金加工、雨仕舞いが必要です。
自社施工かどうかだけでなく管理体制まで確認する
大手会社やリフォーム会社へ依頼した場合、実際の施工を協力会社が担当することがあります。
その場合、営業、元請け、施工会社の間で管理費や営業費などが必要になるため、地域の職人店より総額が高くなることがあります。
ただし、下請け施工だから必ず悪い、自社施工だから必ずよいとは言い切れません。
重要なのは、誰が現場を確認し、誰が職人へ指示を出し、不具合があったときに誰が責任を持つのかです。
アップリメイクは、地元静岡の職人直営店として、自社職人による責任施工を基本としています。
1973年の創業以来、屋根・外壁リフォームに携わり、施工実績は2026年4月末時点で6,000件を超えました。
現地診断、見積もり、施工管理、完了確認、保証、アフターフォローまで、責任の所在を曖昧にしない体制を大切にしています。
契約前にそのまま使える質問
屋根業者へ確認したい質問
- この家にカバー工法が向いていると判断した根拠は何ですか?
- 野地板の状態をどのように確認しましたか?
- 屋根面積は何㎡で、どのように計測しましたか?
- 屋根材のメーカー名と商品名を教えてください。
- 防水シートのメーカー名と商品名を教えてください。
- 棟、谷、ケラバ、軒先の工事は見積もりに含まれていますか?
- 雪止め、雨樋、アンテナの調整は含まれていますか?
- 追加費用が発生する可能性があるのは、どのような場合ですか?
- 完成後に見えなくなる部分の工事写真を提出してもらえますか?
- 材料保証と工事保証の違いを教えてください。
- 石綿の事前調査は誰が、どのように行いますか?
- 施工後はどのくらいの頻度で点検が必要ですか?
質問に対して、専門用語を並べるだけでなく、写真や図を使ってわかりやすく説明してくれる会社なら安心しやすいですよ。
屋根カバー工法で起こりやすい失敗や後悔については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
お客様の声と施工事例も確認する
会社のホームページを見るときは、よいことが書かれているかだけでなく、実際に工事をしたお客様の感想や施工写真も確認しましょう。
施工事例では、完成写真だけでなく、施工前の状態、防水シート、役物、工事途中の写真が掲載されていると、工事内容を判断しやすくなります。
火災保険が使えるのは自然災害による損害が認められる場合
台風、強風、雹、雪などによって屋根が損傷した場合は、加入している火災保険の契約内容によって、修理費用が補償対象となる可能性があります。
例えば、強風によって棟板金が飛んだ、飛来物で屋根材が割れたといった損害です。
ただし、屋根が古くなったことによる経年劣化、サビ、色あせ、予防的な全面リフォームは、自然災害による損害とは別に判断されます。
また、部分修理に対する保険金が認められても、屋根カバー工法の費用全額が支払われるとは限りません。
保険金の支払いを判断するのは施工業者ではなく、保険会社です。
「必ず保険で無料になります」「自己負担ゼロで全面リフォームできます」と契約を迫る業者には注意してください。
申請する場合は、被害を確認した日、台風などの発生日、被害写真、修理見積書をそろえ、加入している保険会社や代理店へ確認しましょう。
私たちアップリメイクでは、損傷状況の確認や写真付き報告書、修理見積書の作成をお手伝いできますが、最終的な認定と支払額は保険会社の判断となります。
2026年の補助金は屋根カバー工法だけで対象になるとは限らない
屋根の断熱改修や省エネリフォームについて、国や自治体の補助制度を利用できる場合があります。
2026年7月時点では、国の住宅省エネ支援制度として「みらいエコ住宅2026事業」が案内されています。
同事業では、一定の要件を満たす屋根・天井などの断熱改修が補助対象となる場合があります。
ただし、断熱材一体型の金属屋根を使えば、すべてのカバー工法が自動的に対象になるわけではありません。
対象となるには、住宅の築年、対象製品、断熱材の使用量、対象となる工事の組み合わせ、登録事業者との契約などの条件を満たす必要があります。
国の制度とは別に、自治体が独自の住宅リフォーム、耐震、省エネに関する補助制度を設けている場合もあります。
制度は年度途中でも予算上限に達すると受付が終了することがあります。
また、工事契約や着工の時期によって対象外となる可能性もあるため、工事を始める前に確認してください。
「補助金が使える前提」で契約するのではなく、申請要件、予定額、不採択時の扱いを書面で確認することが大切です。
屋根カバー工法に関するよくある質問
Q1. 瓦屋根にもカバー工法はできますか?
一般的な日本瓦、洋瓦、セメント瓦は、厚みと凹凸があるため、基本的に屋根カバー工法には向きません。
瓦屋根を軽量な金属屋根へ変更する場合は、既存瓦を撤去する葺き替え工事を検討します。
ただし、瓦自体に問題がなく、漆喰や棟だけが傷んでいる場合は、全面葺き替えではなく部分補修で済むこともあります。
Q2. 住みながら屋根カバー工法はできますか?
多くの場合は、住みながら工事できます。
既存屋根を全面解体しないため、室内へ大量のホコリが入る工事ではありません。
ただし、足場の組み立てや屋根材の固定時には音と振動が発生します。
足場とメッシュシートによって窓を開けにくい、洗濯物を外へ干しにくいといった影響もあります。
Q3. 金属屋根にすると夏に暑くなりませんか?
昔の薄いトタン屋根と、現在の断熱材一体型金属屋根は構造が異なります。
断熱材一体型の屋根材を使い、既存屋根との間に新しい屋根層ができることで、屋根から室内へ伝わる熱を抑えやすくなります。
ただし、室内の暑さは天井断熱、屋根裏換気、窓、日射、間取りなどにも左右されます。
施工前に小屋裏の断熱と換気も確認してもらいましょう。
Q4. 工事期間はどのくらいですか?
一般的な30坪前後の住宅では、屋根部分の実働で5日~10日程度が目安です。
足場の組み立てと解体、完了確認まで含めると、1週間半~2週間前後になることがあります。
屋根形状、下地補修、雨樋、太陽光パネル、天候によって工期は変わります。
雨の日に無理に防水工程を進めず、安全を優先する会社を選びましょう。
Q5. 太陽光パネルがあってもカバー工法はできますか?
施工できる場合はありますが、太陽光パネルを一時的に取り外す費用や、再設置方法の確認が必要です。
既存の架台をそのまま使えるとは限りません。
太陽光発電のメーカー保証、屋根材の保証、防水処理に影響する可能性もあるため、屋根業者と太陽光設備の専門業者が連携できるかを確認してください。
Q6. アスベスト入りの屋根でもカバー工法はできますか?
下地の状態や屋根形状に問題がなければ、カバー工法が選択肢になる場合があります。
既存屋根材を全面撤去しないため、撤去に伴う破砕と廃材量を抑えやすいのがメリットです。
ただし、改修工事前の石綿事前調査は必要です。
また、既存屋根材は建物に残るため、将来の解体時には適切な撤去と処分が必要になります。
Q7. 屋根カバー工法は何年くらい持ちますか?
屋根材、防水シート、施工方法、立地、メンテナンスによって異なりますが、一般的には20年~30年以上の使用を想定する製品が多くあります。
メーカー保証の年数と、実際の耐用年数は同じではありません。
保証期間が終わった瞬間に使えなくなるわけでもなく、保証期間内なら一切点検が不要という意味でもありません。
定期的に棟板金、シーリング、傷、サビ、雨樋などを点検しましょう。
Q8. 見積もりを取ったら必ず契約しなければいけませんか?
いいえ。見積もりは工事内容と費用を比較するための資料です。
診断を受けたからといって、その会社と契約する必要はありません。
わからない点を質問し、家族で検討し、納得できない場合は断って大丈夫です。
契約を急がせる会社ではなく、考える時間を与えてくれる会社を選びましょう。
静岡の屋根カバー工法はアップリメイクへご相談ください
ここまで、屋根カバー工法の費用相場、平米単価、屋根材、見積書、アスベスト、補助金、業者選びについて解説してきました。
最後に、大切なポイントを確認しましょう。
30坪の費用目安:屋根面積80㎡~100㎡前後のモデルでは、総額80万円~150万円前後が一つの目安です。
坪数だけで決めない:実際の屋根面積、形状、勾配、付帯設備によって費用は変わります。
単価の範囲を確認:屋根材本体の単価と、足場や防水シートを含む総額を分けて比較しましょう。
下地診断が最優先:野地板が腐っている家や瓦屋根では、カバー工法ではなく葺き替えが必要な場合があります。
見積もりは商品名まで確認:屋根材、防水シート、役物、施工面積、保証内容を確認してください。
安さだけで選ばない:完成後に見えなくなる防水シートや板金工事を削ると、将来の雨漏りにつながる可能性があります。
外壁も同時に確認:メンテナンス時期が近ければ、足場を共用してトータルコストを抑えられます。
屋根カバー工法は、既存屋根の撤去量を抑えながら、屋根全体の防水性と耐久性を高められる有効な工法です。
一方で、下地診断が不十分なまま施工したり、防水シートや役物を軽視したりすると、せっかく高い費用をかけても安心できる屋根にはなりません。
大切なのは、「カバー工法をすること」ではなく、あなたの家に合った工事を選ぶことです。
私たちアップリメイクは、1973年の創業以来、静岡で屋根・外壁リフォームに携わってきました。
亡き父から受け継いだ「お客様の幸せを第一に施工品質を考える」という想いを大切にし、安さだけを優先した提案は行いません。
屋根の状態、今後住み続ける期間、ご予算、外壁のメンテナンス時期まで伺い、塗装、部分補修、カバー工法、葺き替えの中から、本当に必要な方法をご提案します。
見積書には、施工面積、材料、工程、保証をできるだけわかりやすく記載し、「なぜこの金額になるのか」を丁寧にご説明します。
まだ工事をすると決めていなくても大丈夫です。
「訪問業者に屋根が浮いていると言われた」「他社の見積もりが適正かわからない」「塗装とカバー工法のどちらがよいか迷っている」といった段階でも、お気軽にご相談ください。
まずは屋根の現状を知ることから。
あなたとご家族が、これからも安心して暮らせる方法を一緒に考えさせていただきます。
実際の仕上がりや工事の流れを確認したい方は、施工事例もご覧ください。







