屋根カバー工法に確認申請は必要?必要になるケース・注意点を解説

こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。

「屋根カバー工法を検討しているけれど、役所への確認申請は必要なの?」

「2025年の法改正でルールが厳しくなったと聞いたけれど、うちの工事は大丈夫?」

最近、このようなご相談をいただくことが増えてきました。

特に、昨年(2025年4月)施行された改正建築基準法の影響で、ご自宅のリフォームが法律的に適合しているのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

インターネットで検索しても古い情報と新しい情報が混在しており、結局現在のルールでどう判断すればよいのか分からずにお困りのことと思います。

結論から申し上げますと、2026年現在も、一般的な住宅の屋根カバー工法において、建築確認申請は「原則不要」です。

2026年最新版:屋根カバー工法における建築確認申請の要否。一般的なリフォームなら原則申請不要という結論の解説スライド

しかし、「原則」という言葉には必ず「例外」が存在します。

ご自宅の状況によっては申請が必要になるケースもありますし、何より申請が不要だからといって「どんな工事をしても安全」というわけではありません。

法律の隙間を突くような危険な工事が行われている現実も、残念ながら存在します。

この記事では、外壁塗装・屋根リフォームの専門家として、また一人の職人として、最新の法規制や実務の現場感を噛み砕きながら、皆様の不安を解消できるよう丁寧に解説いたします。

記事のポイント

  • 屋根カバー工法で建築確認申請が必要になる「例外的なケース」
  • 2025年施行の法改正が屋根リフォームに与えた影響と、施主様が知っておくべき対策
  • 申請の有無にかかわらず、絶対に欠かしてはいけない「安全性のチェックポイント」
  • 違法建築のリスクを避け、資産価値を守るための業者選びの基準

屋根カバー工法に確認申請は原則不要

まずご安心いただきたいのは、一般的な木造住宅で行われる屋根カバー工法(重ね葺き)であれば、現在もほとんどのケースで建築確認申請は不要だということです。

なぜ不要と判断されるのか、その法的なロジックと根拠を、建築基準法の条文に基づいてわかりやすく解説します。

建築基準法上の扱いと法的根拠

そもそも「建築確認申請」とは何でしょうか。

これは、建物を新築したり、増築したり、あるいは大規模な修繕を行ったりする際に、「その計画が現在の法律(建築基準法)や条例に適合しているか」を、工事を始める前に行政(建築主事)や指定確認検査機関にチェックしてもらう手続きのことです。

建物の安全性を担保するための、最も基本的かつ重要な行政手続きと言えます。

建築基準法第6条第1項では、確認申請が必要な建築行為として「建築(新築・増築・改築・移転)」に加え、「大規模の修繕」および「大規模の模様替」を挙げています。

屋根のリフォームにおいて焦点となるのは、この「大規模の修繕・模様替」に該当するかどうかです。

では、屋根カバー工法はこれに該当するのでしょうか?

法律上、一般的な屋根カバー工法で行われる「既存の屋根の上に新しい屋根材を被せる」「新しい防水紙(ルーフィング)を敷設する」という作業は、建物の骨組みそのものを触る工事ではありません。

これはあくまで、劣化した表面を新しくするという意味で「仕上げ材の変更」として扱われます。

建築基準法上の「構造」と「仕上げ」の違いを人体(骨格と衣服)に例えたイラスト。屋根カバー工法は重ね着にあたるため申請不要であることを解説

例えば、お部屋の壁紙(クロス)を張り替える際に、いちいち役所に届け出をしないのと同じ理屈です。

壁紙の張り替えも、屋根材の重ね張りも、構造耐力上の主要な骨組みを変更するわけではないため、「建築確認申請は不要」という解釈が一般的になされています。

これは、法改正後も変わらず、単なる屋根材の葺き替え(カバー工法含む)は、後述する「主要構造部」の過半の修繕に当たらない限り、確認申請の対象外であると運用されています。

ただし、これはあくまで「法的な手続きが不要」という意味であり、「好き勝手に工事をしていい」という意味ではありません。

建築基準法への適合義務(第6条以外の規定を守ること)は、申請の有無にかかわらず常に存在することを忘れてはいけません。

仕上げ材の変更と主要構造部

ここで少し専門的な話になりますが、「主要構造部」という言葉の定義について深掘りしましょう。

これを知っておくと、業者と話す際に非常に役立ちます。

建築基準法第2条第5号において、建築物の「主要構造部」とは「壁、柱、床、はり、屋根又は階段」を指すと定義されています。

しかし、ここで言う「屋根」が具体的にどの部材までを含むのかについては、同法施行令第1条第3号によってさらに細かく規定されています。

建築基準法において、屋根の構成部材は大きく分けて2つに分類されます。

一つは、屋根の荷重や積雪荷重、風圧力などを支える「構造耐力上主要な部分(小屋組)」です。

具体的には、垂木(たるき)、母屋(もや)、梁(はり)、束(つか)などがこれに該当します。

これらは人間で言えば「骨」にあたる部分で、ここを触ることは建物の強度に直結します。

もう一つは、雨風を防ぐための「仕上げ材」です。

瓦、スレート、金属屋根材、そして防水紙(ルーフィング)などが該当します。

これらは人間で言えば「皮膚」や「衣服」にあたる部分です。

屋根カバー工法は、この「仕上げ材(皮膚)」の上に新しい「仕上げ材(衣服)」を重ね着させる工事です。

「主要構造部(骨)」である小屋組には、原則として手を加えません。

補強のためにビスを打つことはあっても、骨組み自体を取り替えたり、改造したりするわけではないのです。

法的には「主要構造部の一種以上を、過半(半分以上)にわたって修繕・模様替する場合」に確認申請が必要となります。

カバー工法は、主要構造部である小屋組を「過半」も触らないため、確認申請の対象となる「大規模の修繕」や「大規模の模様替」には該当しません。

これが、屋根カバー工法で確認申請が不要とされる最大の法的根拠です。

ここがポイント!
「主要構造部(骨組み)」を触らないから申請不要。これがカバー工法の法的なロジックです。
ただし、これには「既存の骨組みが健全であり、そのまま利用しても安全であること」が大前提となります。

確認申請が必要になる例外ケース

屋根カバー工法でも建築確認申請が必要になる3つの例外ケース(下地の腐食、屋根形状の変更、防火地域の規制)の図解

「原則不要」とお伝えしましたが、屋根リフォームの現場は千差万別です。

中には、安易にカバー工法を選択してはいけないケースや、法的に確認申請が必須となるケースが存在します。

これを知らずに工事を進めると、完了後に「違法建築」と認定されてしまうリスクがありますので、必ずチェックしてください。

下地の過半数を補修・交換する場合

最も注意が必要なのが、雨漏りや経年劣化によって屋根の下地が著しく傷んでいるケースです。

屋根の「野地板(のじいた)」の下には、「垂木(たるき)」という主要構造部があります。

もし、雨漏りが長期間放置されていたためにこの垂木が腐食しており、屋根全体の面積の半分以上(過半)の垂木を交換しなければならない場合、これは法的に「主要構造部の過半の修繕」に該当します。

この場合、工事の名称が「カバー工法」であろうと「葺き替え」であろうと、建築基準法第6条の規定により建築確認申請が必要になります。

つまり、「骨組みを半分以上入れ替えるなら、それはもう大規模な修理だから、ちゃんと行政のチェックを受けてね」ということです。

しかし実務上は、ここが非常にグレーゾーンになりやすいポイントでもあります。

一部の悪質な業者は、本来なら垂木を交換すべき状態であるにもかかわらず、確認申請の手間や費用を惜しんで、腐った下地の上から合板を張って隠蔽し、「カバー工法で安く済みますよ」と提案することがあります。

これは申請逃れである以前に、お客様の家を危険に晒す悪質な行為です。

私たちアップリメイクでは、事前の現地調査で必ず屋根の上に上がり、実際に歩行して踏み心地を確認します。

下地が腐っている箇所は、踏むと「ブカブカ」と沈むような独特の感触があります。

さらに小屋裏(屋根裏)に入り、内側から垂木の状態を目視や含水率計でチェックします。

もし下地が広範囲で腐っている場合は、カバー工法をおすすめせず、適切な補修計画(部分的な架け替えや葺き替え)をご提案しています。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

「カバー工法なら申請がいらないから」と、腐った下地を無視して無理やり蓋をしてしまう業者も存在します。これは家の寿命を縮める最悪の行為です。

申請が必要かどうかよりも、まずは「家として健全か」を診断してもらうことが大切です。ボロボロの骨組みに新しい屋根を載せても、いずれ重さに耐えきれず崩れてしまいます。

屋根形状の変更や増築になる場合

屋根のデザインや形状を大きく変える工事も、確認申請が必要になる可能性が極めて高いケースです。

よくあるご相談として、「雨漏りが止まらない陸屋根(平らな屋根)の上に、新しく三角屋根を作って被せたい」というものがあります。

これを広義の「カバー工法」と呼ぶこともありますが、建築基準法上は全く別の扱いになります。

既存の屋根の上に新しく木造や鉄骨で骨組み(小屋組)を組み、屋根を作る行為は、建物の高さを変更し、屋根という主要構造部を新設することになります。

これは実質的な「増築」、あるいは主要構造部の過半を作り変える「大規模の模様替」に該当します。

この場合、ほぼ確実に確認申請が必要です。

さらに、屋根が高くなることで、隣地への日照を確保するための「北側斜線制限」や「道路斜線制限」、「高度地区」の制限に抵触しないかを厳密に計算する必要があります。

もし制限を超えてしまうと、工事自体が許可されません。

また、屋根裏部屋(ロフト)を拡張するために屋根を持ち上げる工事(ドーマーの設置など)も同様です。

床面積が増える場合は「増築」扱いとなり、防火地域・準防火地域ではわずか1㎡の増築でも確認申請が必要になります(それ以外の地域でも10㎡を超えれば必要)。

「屋根のリフォームだから大丈夫」という安易な判断は非常に危険ですので、形状変更を伴う場合は必ず建築士のいる専門店に相談してください。

防火地域等の法的制限に注意

都市計画法に基づく「防火地域」や「準防火地域」、あるいは「法22条区域」に指定されているエリアにお住まいの場合、屋根リフォームには使用できる材料に厳しい制限がかかります。

これらの地域は、火災が発生した際に延焼を防ぐため、屋根には「不燃材料」を使用することが建築基準法(第63条、第22条など)で義務付けられています。

たとえ確認申請が不要なカバー工法であっても、この「材料の制限」は守らなければなりません。

具体的には、既存の屋根の上に被せる新しい屋根材は、国土交通大臣の認定を受けた「不燃材料」(例:ガルバリウム鋼板、SGL鋼板、ファイバーグラスシングルの一部など)でなければなりません。

もし、燃えやすい可燃性の屋根材や、認定を受けていない安価な輸入品などを勝手に施工してしまうと、それは立派な法律違反(違法建築)となります。

静岡市内でも、駅周辺や商業地域、住宅密集地などは防火地域や準防火地域に指定されている場所が多くあります。

私たちアップリメイクでは、お見積もりを作成する前に必ず役所の都市計画図を確認し、お住まいの地域がどの規制にかかるかを調査します。

その上で、法的基準をクリアした安全な屋根材だけを選定してご提案しています。

2025年法改正(4号特例縮小)の影響

2025年(令和7年)4月に建築基準法が改正され、業界内で「4号特例の縮小」として大きな転換点を迎えました。

既に新ルールでの運用が始まっていますが、改めてこの改正が現在の屋根カバー工法にどのような影響を与えているのか、専門家の視点で詳しく解説します。

4号特例縮小と新2号建築物

これまで、一般的な木造2階建て住宅(延べ面積500㎡以下など)は、建築基準法上で「4号建築物」という区分に分類されていました。

この4号建築物には、「建築士が設計を行う場合、建築確認申請の際に構造計算書などの審査を省略できる」という特例ルール(いわゆる4号特例)が存在しました。

この特例は、審査をスムーズにするための仕組みでしたが、一部で「審査されないなら構造計算をしなくていい」という誤った解釈や、壁量計算すら行わずにリフォームをする事例が後を絶たず、耐震性が不十分な住宅が増える要因とも指摘されていました。

そこで2025年の改正により、この区分が抜本的に見直されました。

従来の木造2階建て住宅は「4号建築物」から外れ、新設された「新2号建築物」という区分に移行しました。

これにより、現在では新2号建築物として大規模なリフォーム(大規模の修繕・模様替)を行う際、確認申請における構造関係規定の審査が省略できなくなっています。

しかし、ここで重要な結論をお伝えします。

一般的な屋根カバー工法(主要構造部を触らない、仕上げ材のみの変更工事)については、法改正後も確認申請自体が不要であるというルールに変更はありません。

あくまで、確認申請が必要となる「大規模な工事」を行う際の審査が厳しくなったということであり、通常のカバー工法であれば、この改正によって新たに申請義務が発生したわけではありません。

2025年の法改正と屋根工事への影響。大規模修繕の審査は厳格化されたが、一般的なカバー工法のルールは変わっていないことを解説

申請不要でも安全確認義務は残る

ここで絶対に勘違いしてはいけない重要なポイントがあります。

それは、「確認申請が不要=構造計算や安全確認をしなくていい」という意味では決してないということです。

申請不要=何もしなくていいわけではない。プロとして必要な構造計算や安全性の確認義務についての解説図

改正法の施行背景には、住宅の省エネ化(太陽光パネルの設置や断熱材の増量)によって建物自体が重くなっている現状に対し、耐震性を確実に担保したいという国の強い意志があります。

建築基準法は「最低限の守るべき基準」であり、申請の手続きが必要かどうかに関わらず、すべての建築物は法に適合していなければなりません。

特に屋根カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根を載せるため、確実に建物の上部が重くなります。

本来であれば、屋根の重量が変わる際には、壁の量が足りているか(壁量計算)、接合部が耐えられるか(N値計算)を再検討する必要があります。

私たちプロフェッショナルである施工業者や建築士には、建築士法および建築基準法に基づき、設計・施工する建物が安全であることを確認する義務(適合義務)があります。

「申請がいらないから何もしない」のではなく、「申請は不要だが、プロとして構造計算を行い、安全性を確認した上で施工する」という姿勢が、今の時代のスタンダードです。

この「実質的な安全確認」を怠る業者は、お客様の資産を守ることができません。

申請よりも大切な実質的な安全性

役所への「確認申請」という形式的な手続きが必要かどうかよりも、お客様にとって本当に大切なのは「工事をした後も、地震や台風に負けず、安心して住み続けられるか」という実質的な安全性です。

法的な枠組みを超えて、現場のプロとして特に注意すべき2つの技術的ポイントを深く掘り下げます。

重量の増加と耐震性能への影響

屋根カバー工法を検討する際、最大の懸念事項となるのが「重量の増加」です。

屋根は建物の最も高い場所に位置するため、ここが重くなると建物の重心が高くなり、地震が発生した際の揺れ幅(振り子の原理)が大きくなります。

具体的に数字で見てみましょう。

一般的なスレート屋根(コロニアル等)の重量は1㎡あたり約20kgです。

これに対し、カバー工法でよく使われる金属屋根(ガルバリウム鋼板等)は約5kg/㎡です。

カバー工法を行うと、合計で約25kg/㎡の重さになります。

一方で、昔ながらの日本瓦(和瓦)の重量は1㎡あたり約50kg〜60kgもあります。

つまり、スレート屋根にカバー工法を行って重量が増えたとしても、その総重量は日本瓦の屋根の半分程度に収まるのです。

多くの木造住宅は、ある程度の屋根荷重を見込んで設計されているため、この程度の重量増であれば、直ちに倒壊リスクに繋がる可能性は統計的に低いとされています。

しかし、これはあくまで一般論です。

もしご自宅が1981年以前の「旧耐震基準」で建てられている場合や、シロアリ被害などで柱や土台が弱っている場合は話が別です。

わずかな重量増でも耐震バランス(偏心率)を崩す引き金になりかねません。

弊社では、むやみにカバー工法を勧めることはありません。

建物の構造や築年数、地盤の状態を考慮し、場合によっては既存の屋根を撤去して軽量な金属屋根にする「葺き替え」をご提案することも、お客様の命を守るための重要な選択肢だと考えています。

詳細な費用相場や、葺き替えとの比較については、以下の記事でも詳しく解説しています。

屋根カバー工法の費用相場はいくら?平米単価・内訳・安くするコツ

プロが行う結露対策と下地処理

もう一つ、法的な申請ではチェックされないものの、建物の寿命を縮める大きなリスクとなるのが「内部結露」です。

これはカバー工法特有の問題と言えます。

屋根カバー工法では、既存の屋根を新しい防水紙と屋根材で完全に覆ってしまいます。

これにより、小屋裏(屋根裏)から上がってきた湿気を含んだ空気が、逃げ場を失って既存屋根と新設屋根の間、あるいは野地板の裏側で滞留しやすくなります。

冬場、外気で冷やされた金属屋根の裏側で、この湿気が冷やされて水滴(結露)となり、知らず知らずのうちに野地板を腐らせてしまうのです。

屋根カバー工法で起こりやすい内部結露のメカニズムと、湿気を逃がすための換気棟(かんきむね)の重要性を示す断面図

これを防ぐためには、高度な知識と技術が必要です。

具体的には、既存の屋根の頂上部分(棟)を一部カットして空気の出口を作ったり、「換気棟(かんきむね)」と呼ばれる部材を設置して小屋裏の空気を強制的に排出したりする対策が必須です。

また、使用する防水紙も、湿気を通す性質を持つ「透湿ルーフィング」を選定することが望ましいケースもあります。

法的な確認申請書類には表れない、こうした「見えない部分の処理」こそが、職人の腕の見せ所であり、家の寿命を左右します。

単に被せるだけの業者と、家の呼吸まで考えて施工する業者の違いはここにあります。

屋根カバー工法で結露・雨漏りが起きる原因と対策(防水シートの重要性)

違法工事を防ぐ業者選びの基準

残念ながら、リフォーム業界にはコンプライアンス意識の低い業者が依然として存在します。

本来であれば建築確認申請が必要な工事(大規模修繕に該当するような下地の全交換など)であるにもかかわらず、手続きの手間やコストを削減するために、「カバー工法の一種ですから申請は不要です」と虚偽の説明をし、無申請で工事を行おうとするケースです。

もし違法建築となってしまえば、リスクを負うのは業者ではなく施主様ご自身です。

将来家を売却する際に重要事項説明で「建築基準法違反」と記載され、買い手がつかなかったり、行政から工事停止命令や是正命令(撤去命令)を受けたりする可能性があります。

そのようなトラブルを避け、信頼できる業者を見極めるためには、以下のチェックリストを活用してください。

これらに明確に答えられない業者には、工事を依頼すべきではありません。

失敗しない屋根リフォーム業者選びのチェックリスト。屋根上の歩行検査や小屋裏確認の有無など重要な判断基準

チェック項目 信頼できる業者の対応と見極めポイント
事前の診断方法 屋根に実際に上がり、目視だけでなく「歩行検査」で下地の沈み込みを確認する。
さらに小屋裏(屋根裏)に入り、垂木の腐食や雨染みの有無をチェックしているか。ドローン撮影だけで済ませる業者は内部の状態を把握できません。
説明責任(法的根拠) 「なぜ今回の工事で確認申請が不要なのか」を、建築基準法に基づき論理的に説明できるか。
また、「不要だから何もしない」ではなく、重量計算や壁量チェックなどの安全確認を行っているかを質問してください。
見積書の内容 「屋根工事一式」ではなく、使用する屋根材の商品名、防水紙の種類(改質アスファルト等)、役物のm数などが明確か。
特に、下地補修費用が「実数精算」などで計上されているか(腐食箇所の交換を想定しているか)を確認しましょう。
契約を急かさないか 「今ならキャンペーンで」「足場代無料」などと言って、法的な検討や診断結果の説明を飛ばして契約を迫る業者は要注意です。
安全性の確認には時間がかかることを理解し、誠実に待ってくれる業者を選びましょう。

特に、診断もせずに「どんな屋根でもカバー工法で大丈夫ですよ!」と即答する業者は非常に危険です。

私たちアップリメイクでは、国家資格を持つスタッフが徹底的な診断を行い、写真付きの報告書を作成した上で、根拠のあるご提案を徹底しています。

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屋根カバー工法に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 瓦屋根ですが、カバー工法でリフォームできますか?

A. 原則として、日本瓦(和瓦)やセメント瓦、モニエル瓦のような波打った形状の屋根にはカバー工法は施工できません。

カバー工法は、スレート屋根や金属屋根のような「平らな屋根材」の上に新しい屋根を載せることを前提とした工法です。

また、瓦屋根はもともと1㎡あたり約50kg以上の重量があり、その上にさらに新しい屋根を載せることは、耐震性の観点からも非常に危険です。

地震時の揺れが激増し、倒壊のリスクが高まります。

瓦屋根のリフォームをご検討の場合は、既存の重い瓦と土を撤去し、軽量な金属屋根(ガルバリウム鋼板等)に交換する「葺き替え工事」を強くおすすめします。

これにより、屋根の重量を約10分の1に軽量化でき、耐震性が劇的に向上します。

Q2. 太陽光パネルが乗っていますが、そのままカバー工法は可能ですか?

A. 太陽光パネルが乗ったままの状態では、カバー工法は施工できません。

一度専門の電気工事業者が太陽光パネルと架台を丁寧に取り外し、屋根のカバー工法を完了させた後に、再度新しい屋根材の上にパネルを設置し直す(脱着工事)必要があります。

この工程には、パネルの電気配線の処理や、新しい金属屋根に対応した専用金具(キャッチ金具など)の選定など、高度な専門知識が必要です。

また、再設置の際に屋根に穴を開けると雨漏りの原因になるため、穴を開けずに固定できる工法(掴み金具工法)を採用することが重要です。

太陽光パネルの脱着実績が豊富な業者に依頼しないと、パネルメーカーの保証が切れてしまうこともあるため注意が必要です。

Q3. 工事中は普段通り生活できますか?引っ越しは必要ですか?

A. はい、基本的には普段通り生活していただいたまま工事が可能です。これがカバー工法の大きなメリットの一つです。

葺き替え工事のように既存の屋根を撤去しないため、工事中に雨漏りするリスクが極めて低く、撤去に伴う大量のホコリやゴミが室内に落下してくることもほとんどありません。

ただし、足場を設置するため洗濯物が干しにくくなったり、日当たりが悪くなったりする期間はあります。

また、日中は工事の音(ビスを打つ音や金属を切る音)が発生しますので、在宅ワークなどをされている場合は事前に工程を確認しておくと良いでしょう。

引っ越しの必要はありませんのでご安心ください。

Q4. 申請が不要なら、誰に頼んでも同じですか?

A. それは全くの誤解です。

むしろ逆で、「申請が不要だからこそ、業者のモラルと技術力が問われる」とお考えください。

行政のチェックが入らないということは、極端な話、手抜き工事をしても誰にも咎められない状態になり得るということです。

適切な結露対策(換気計画)を行わずに密閉してしまったり、腐った下地を隠すように蓋をしてしまったりする業者に依頼すると、数年後に内部腐食という形で深刻なしっぺ返しを食らうことになります。

見えない部分だからこそ、誠実な施工を行う「信頼できる地元の専門店」を選ぶことが、お客様自身ができる最大の自衛策です。

お客様の安心と安全を守るために

ここまで、屋根カバー工法における建築確認申請の必要性や、法改正によるルールの変化、そして技術的な安全性について詳細に解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

最後に、本記事で特に重要となるポイントを改めて整理させていただきます。

一般的な屋根カバー工法では、原則として建築確認申請は不要

ただし「下地の過半数の腐食」や「屋根形状の変更」がある場合は申請必須

2025年の法改正後も申請不要のルールは変わらないが、実質的な安全確認義務は残る

申請の有無にかかわらず、「重量計算」と「結露対策」が家の寿命を左右する

「申請不要=何もしなくていい」と考える業者を避け、リスクを説明できる専門店を選ぶ

法的な手続きの有無ももちろん大切ですが、私たちが最も大切にしているのは「お客様がその家で、これからも長く、幸せに、そして安心して暮らせること」です。

「確認申請が不要だからラッキー」ではなく、「申請が不要だからこそ、自分たちでしっかりと安全性を担保しなければならない」という責任感が、施工業者には求められます。

株式会社アップリメイクの事前診断風景。屋根裏の目視確認や歩行検査など、法的な安心と実質的な安全を守る取り組み

形式的な許可証よりも、毎日の暮らしを支える屋根の実質的な強さの方が、お客様の人生にとっては遥かに重要だからです。

株式会社アップリメイクは、創業以来、静岡の地で職人直営の専門店として、嘘偽りのない誠実な仕事を貫いてきました。

「自分の実家の屋根ならどう工事するか?」を常に自問自答し、お客様一軒一軒に最適な答えを導き出します。

もし屋根のことで少しでも不安があれば、あるいは他社の提案内容に疑問があれば、ぜひ私たちにご相談ください。

私が責任を持って、あなたのお住まいを守るための最適なプランをご提案いたします。

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  • この記事を書いた人

齋藤直樹

(株)アップリメイク代表取締役で元職人、塗装という仕事が大好きです。人生の大きな挫折と数多くの出会いを経て今は大好きな地元・静岡で、お客様の笑顔のために仕事ができることに何よりの誇りを感じています。

▼保有資格▼
1級建築塗装技能士・2級建築施工管理技士・有機溶剤作業主任者・高所作業主任者・2級カラーコーディネーター・光触媒施工技能士・乙4類危険物取扱者・ゴンドラ特別教育・職長・安全衛生責任者・第2種酸素欠乏危険作業主任者・宅地建物取引主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士・AFP