プロ解説!外壁塗装を20年、30年していない放置リスクと対策

アップリメイク 外壁塗装20年していない方へ

こんにちは、静岡の塗装専門会社「株式会社アップリメイク」代表の斎藤です。

外壁塗装を20年していないけれど、この先一体どうなってしまうのだろうか…。この記事にたどり着いたあなたは、長年見て見ぬふりをしてきたお住まいの将来に、今、真剣に向き合おうとされているのではないでしょうか。世間では塗り替えの目安は10年という話を聞く一方で、それは嘘だという声もあり、何を基準に判断すれば良いのか迷いますよね。

実際に知恵袋などのサイトを調べると、外壁塗装は必要ないといった意見すら見つかります。もしかしたらご自宅が、特別なメンテナンスを要しない外壁塗装の必要ない家なのかもしれない、あるいは、うちは30年してないけど特に問題は見当たらない、と現状を静観している方もいらっしゃるかもしれません。しかし、外壁塗装をしないまま放置するとどうなるのか、その先に待ち受ける本当のリスクを、具体的に想像したことはありますか。

外壁塗装を20年していないと寿命ですか?という切実なご質問は、私たち専門家が日々お受けする、最も多いご相談の一つです。そして、いざ重い腰を上げて塗装を検討し始めても、今度は築20年の外壁塗装にかかる費用という現実的な壁が立ちはだかります。

もしお金がない場合はどうすれば…と、悩みは尽きることがないでしょう。この記事では、そんなあなたが抱える一つ一つの不安や疑問を解消するため、外壁塗装のプロとして、客観的なデータと静岡という地域に根差した長年の経験に基づき、今知るべき全ての情報を、余すところなくお伝えいたします。

この記事でわかること

  • 20年以上放置した場合に起こる劣化症状とその深刻な二次被害
  • 外壁塗装の本当の必要性と、適切なメンテナンス時期の見極め方
  • 築20年の住宅にかかる外壁塗装の詳細な費用内訳と相場
  • 費用負担を軽減するために知っておくべき公的制度や保険の知識

外壁塗装を20年していない家が抱える深刻なリスク

外壁塗装をしないまま放置するとどうなる?

外壁塗装の最も本質的な役割は、お住まいの「美観」を維持すること以上に、その構造体を「防水」し「保護」することにあります。塗装によって形成される厚さ1ミリにも満たない「塗膜」という薄いバリアが、日々降り注ぐ強烈な紫外線や、時には横殴りの暴風雨から、私たちの大切な家を守ってくれているのです。20年以上塗装をしていないお住まいは、この命綱ともいえるバリアがほぼ機能を失い、家全体が全くの無防備な状態で外部の脅威に晒されている、と考えるべきでしょう。

塗膜の機能が失われると、外壁には様々な「SOSサイン」が現れ始めます。以下の症状は、単なる見た目の問題ではなく、放置すればするほど深刻な事態へと繋がる重大な警告です。

【危険度別】放置が引き起こす劣化症状と連鎖する二次被害

レベル1:防水機能低下のサイン

  • チョーキング現象: 壁を手でそっと撫でてみてください。手に白い粉が付着したら、それがチョーキング現象です。紫外線によって塗料の主成分である合成樹脂が分解され、中に含まれていた顔料が粉状になって表面に現れている状態。これは、塗膜が防水性を失い始めている明確な証拠と言えます。
  • 色褪せ・変色: 新築時の鮮やかさが失われ、全体的に白っぽく、くすんで見える状態です。特に日当たりの良い南面や西面で顕著に現れ、塗料の保護機能が弱まっていることを示しています。

レベル2:構造へのダメージが始まるサイン

  • ひび割れ(クラック): 塗膜が経年で柔軟性を失い、建物の微細な動きに追従できなくなると発生します。髪の毛ほどの細さの「ヘアクラック」でも、毛細管現象で雨水を吸い上げてしまいます。幅0.3mm以上の「構造クラック」となると、雨水の直接的な侵入口となり、壁内部への浸水が始まります。
  • コケ・カビ・藻の発生: 壁の防水性が切れて常に湿気を含むようになると、緑色のコケや黒いカビが繁殖します。これらは見た目が不衛生なだけでなく、根を張ることで外壁材そのものを傷め、胞子が室内に入ればアレルギーなど健康被害の原因にもなり得ます。

レベル3:大規模修繕に直結する末期症状

  • 塗膜の剥がれ・膨れ: 劣化が最終段階に達すると、塗膜が紙のようにペラペラと剥がれたり、内部に侵入した水分が水蒸気となって塗膜を内側から押し上げ、水ぶくれのように膨れたりします。この状態では外壁材がむき出しであり、保護機能は完全にゼロです。
  • シーリングの硬化・断裂: サイディングボードの継ぎ目や窓サッシ周りを埋めるゴム状のシーリング材は、外壁材よりも寿命が短い消耗品です。硬化してひび割れたり、痩せて隙間ができたり、完全に切れたりすると、そこは雨水の格好の通り道となります。雨漏りの原因として最も多い箇所の一つです。

アップリメイク 外壁塗装をしないまま放置するとどうなる

 

そして、これらの症状を放置した結果として起こりうる最悪のシナリオが、「雨漏り」です。雨漏りは、単に室内に水が垂れてくる現象ではありません。

アップリメイク 最悪のシナリオが、「雨漏り」

壁の内部に侵入した水分が断熱材を濡らして断熱性能を著しく低下させ、壁内でカビを大量発生させます。さらに進行すると、建物の骨格である柱や梁、土台といった重要な構造躯体を腐食させ、湿った木材を好むシロアリを呼び寄せることにも繋がります。

最終的には、家の耐震性が大きく損なわれ、建物の資産価値そのものを根底から揺るがす、取り返しのつかない事態に発展してしまうのです。

外壁塗装を20年していないと寿命ですか?

「20年も経ってしまったのだから、もうこの家は寿命なのだろうか…」と、諦めに似た気持ちを抱いているかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。適切な時期に、適切な方法でメンテナンスを施してあげれば、日本の住宅はあなたが思う以上に長持ちします。

ただし、ここで明確に区別していただきたい重要な事実があります。それは、「建物そのものの寿命」と「外壁を保護する“塗膜”の寿命」は全くの別物である、ということです。20年経過したお住まいは、建物の寿命が尽きたわけではありません。しかし、「塗膜の寿命」は、間違いなく尽きている、というのが私たち専門家の見解です。

塗料は、主に「樹脂(塗膜の骨格となり、耐久性を決める)」「顔料(色を付け、紫外線から下地を守る)」「添加剤(防カビ・防藻などの機能を与える)」という3つの成分で構成されています。

この中で最も重要な「樹脂」が、日々降り注ぐ紫外線や酸性雨によって、年月とともにその分子結合を破壊され、徐々に劣化していきます。これが、「塗膜の寿命」の正体です。多くの塗料の耐用年数が10年~15年とされているのは、このためです。

斎藤のワンポイントアドバイス

塗膜の役割は、人間の肌に塗る「日焼け止めクリーム」に例えると分かりやすいかもしれません。日焼け止めも時間が経てば効果が薄れ、塗り直さなければ紫外線ダメージを直接受けてしまいますよね。外壁も全く同じです。20年間、日焼け止めを塗り直さずに素肌で紫外線を浴び続けている状態を想像してみてください。お住まいの外壁は、今まさにそのような過酷な状況に置かれているのです。

つまり、20年経過した外壁は、いわば“塗膜”という鎧を完全に失い、生身の状態で戦場に立ち続けているようなもの。日々蓄積されるダメージは、建物の寿命そのものを、静かに、しかし確実に縮めていっているのです。

30年してない場合はさらに危険な状態かも

もし、お住まいの新築時から一度もメンテナンスをせず、30年以上が経過している場合、そのリスクは20年のケースと比較して、非線形に、つまり桁違いに増大しているとお考えください。建物の劣化は、単純な時間の経過に比例するのではなく、一度防水性が失われると、そこから加速度的に進行していくからです。

20年から30年にかけての10年間は、最初の10年間とは比べ物にならないほど、深刻で不可逆的なダメージが蓄積している可能性があります。

  • 窯業系サイディングの場合: 表面の塗装が完全に失われ、主成分であるセメント質がむき出しになっているでしょう。水分を繰り返し吸収・乾燥することで、ボード自体が大きく反り返り、ビスが浮き上がっているかもしれません。また、寒冷地でなくとも、内部に染み込んだ水分が凍結と融解を繰り返す「凍害」によって、表面がボロボロと剥がれ落ちている(層間剥離)恐れもあります。
  • モルタル壁の場合: 無数に発生したひび割れから侵入した雨水が、壁の内部にある金属製の網(ラス網)を錆びさせ、その錆が体積を膨張させることで、モルタル壁を内側から押し出し、壁が広範囲にわたって浮いたり、最悪の場合は剥落したりする危険性があります。

このような状態に陥ってしまうと、もはや「塗装」という表面的な処置では対応できません。劣化した外壁材を一度すべて剥がして、下地からやり直し、新しい外壁材に交換する「張り替え工事」や、既存の壁の上から新しい外壁材を被せる「カバー工法(重ね張り)」といった、大規模な外科手術が必要になります。

そうなれば、本来100万円前後で済んだはずの塗装工事が、250万円、300万円といった莫大な費用に膨れ上がるだけでなく、工事期間も1ヶ月以上に及び、住みながらの工事の騒音やストレスも大きな負担となります。早期対応がいかに経済的かつ精神的にもメリットが大きいか、ご理解いただけるはずです。

「塗り替え目安10年」は嘘という意見も

「塗り替え目安10年説は、塗装業者が仕事を創り出すために広めた嘘だ」という刺激的な言説を、インターネット上で見かけることがあります。この意見は、ある側面では正しく、またある側面では非常に危険な誤解を招く可能性があります。専門家として、この点を明確に解説します。

まず、「全ての家が画一的に、10年というタイミングで塗り替える必要はない」という意味では、この意見は完全に正しいです。なぜなら、塗り替えの最適な時期、すなわち「塗り時」は、一軒一軒のお住まいが置かれた状況によって全く異なるからです。

塗り替え時期を左右する複合的要因

  • 塗料のグレード: 新築時に、コスト重視の安価なアクリル塗料が使われたか、当時標準的だったウレタン塗料か、現在の主流であるシリコン塗料か、あるいは高性能なフッ素塗料か。これによって耐用年数は5年から20年まで大きく変動します。
  • 立地環境と気候: 日当たりが良く強烈な紫外線を四六時中浴び続ける南面と、湿気がこもりやすくコケが生えやすい北面では、劣化の速度が全く異なります。また、交通量の多い幹線道路沿いは排気ガスで塗膜が傷みやすく、森林の近くでは落ち葉や樹液が付着しやすくなります。
  • 施工品質: 新築時や前回の塗装工事が、メーカーの規定通りの希釈率や乾燥時間を守り、丁寧な下地処理の上で施工されたか。この初期品質によっても、塗膜の寿命は数年単位で変わってきます。

一方で、「10年という節目を全く気にする必要はない」と考えるのは、お住まいの健康を考える上で大きな間違いです。10年というのは、日本の住宅で最も多く使用されている「シリコン系塗料」の耐用年数の下限に近づき、何らかの劣化のサインが出始める可能性が高い、専門家による最初の「定期健診」を検討すべき重要な節目なのです。

特に私たちが事業を行う静岡県は、温暖で暮らしやすい反面、住宅にとっては過酷な環境要因も併せ持っています。全国トップクラスの日照時間は、塗膜を劣化させる最大の敵である紫外線の照射量が非常に多いことを意味します。

伊豆半島や遠州灘に面した広範囲な沿岸部では、常に海からの潮風が吹き付け、金属屋根やシャッター、手すりなどの鉄部のサビを誘発します。さらに、冬の乾燥した「遠州のからっ風」は、塗膜の硬化を早め、ひび割れを促進する一因にもなり得ます。

こうした地域特性を考慮すれば、10年という節目で一度専門家の目による点検を行い、お住まいの状態に合わせた最適なメンテナンス計画を立てることが、結果的に建物を長持ちさせる最善の策となるのです。

そもそも外壁塗装が必要ない家の特徴

すべての住宅に、定期的な塗装メンテナンスが必須というわけではありません。中には、素材そのものが非常に高い耐久性を持ち、原則として塗装による保護が不要な外壁材も存在します。ご自宅がこれらに該当するか、確認してみましょう。

塗装が原則不要な高耐久外壁材

  • タイル: 粘土や石材を高温で焼き固めて作られるタイルは、半永久的とも言われるほどの高い耐久性を誇ります。素材自体が緻密で硬いため、紫外線による色褪せや劣化がほとんどなく、塗装による保護を必要としません。
  • レンガ: こちらも粘土を焼き固めたもので、タイル同様に非常に高い耐久性を持ちます。独特の風合いがあり、年月とともに味わいが増すのも大きな魅力です。
  • 樹脂系サイディング: 塩化ビニル樹脂などを主成分とするサイディングボードです。顔料が素材自体に練りこまれているため、塗装のように表面の膜が剥がれることがなく、傷が付いても色が内部まで同じであるため目立ちにくいのが利点です。

ただし、これらの外壁材は魅力的な一方で、初期費用が高額になる、デザインや色のバリエーションが限られる、重量があるため耐震設計に配慮が必要、といったデメリットも存在します。

【最重要警告】しかし、「完全なメンテナンスフリー」ではありません!

たとえ上記のような高耐久な外壁材であっても、絶対に忘れてはならないのが、以下のメンテナンスの必要性です。

  1. 目地の「シーリング」は必ず劣化します!
    パネルの継ぎ目や窓の周りに充填されているゴム状の「シーリング(コーキング)」は、外壁材本体よりもはるかに寿命が短く、約10年~15年で硬化し、ひび割れや断裂を起こします。ここを放置すれば、雨水が壁の内部に侵入し、雨漏りや内部構造の腐食を引き起こします。いくら外壁材が高性能でも、シーリングの定期的な打ち替え工事を怠れば、全く意味がなくなってしまいます。
  2. 付帯部の劣化
    雨樋(あまどい)や軒天(のきてん)、破風板(はふいた)、シャッターボックスといった「付帯部」は、多くの場合、塗装による保護が必要です。これらの部分の劣化を放置すると、家全体の美観を損なうだけでなく、雨水の侵入経路となることがあります。
  3. 汚れや軽微な補修
    タイルやレンガも、経年で汚れが付着したり、地震などで一部が欠けたりすることがあります。定期的な高圧洗浄や、部分的な補修は必要です。

「塗装の要らない家」はあっても、「全くメンテナンスの要らない家」は存在しない、ということを強く心に留めておいてください。

外壁塗装を20年していない場合の費用と対策

築20年の外壁塗装にかかる費用の相場

20年ぶりの外壁塗装を具体的に検討する上で、最も現実的で重要な問題は、やはり費用です。一般的な30坪程度の2階建て住宅を例にすると、全体の費用相場は約64万円~が目安となります。

ただし、これは標準的な状態の場合であり、20年分の劣化状況に応じた下地処理の内容によって費用は変動します。正確な金額は必ず現地調査の上、ご確認ください。

この大きな価格差は、主に「使用する塗料のグレード」と、そして何より「外壁の劣化状況に応じた下地処理の内容」によって生まれます。

費用の詳細な内訳とチェックポイント

業者から見積もりを取る際は、総額だけを見て比較するのではなく、その内訳が詳細かつ明確に記載されているかを確認することが極めて重要です。信頼できる業者の見積書には、通常、以下のような項目が含まれています。

  • 仮設工事費(足場代など): 費用全体の約20%を占める重要な項目です。職人の安全確保と、丁寧で高品質な作業を行うために必須です。「足場代無料」を謳う業者には注意が必要です。
  • 高圧洗浄費: 長年の汚れ、カビ、コケ、古い塗膜などを強力な水圧で洗い流し、新しい塗料の密着性を最大限に高めるための作業です。
  • 下地処理費(補修費): ひび割れの補修(Uカット、シーリング充填)、サビ落としや古い塗膜の除去(ケレン)、劣化したシーリングの撤去・打ち替えなど。20年分の劣化がある場合、この下地処理の質と量が、塗装の寿命を決定づける最も重要な要素となり、費用もそれに応じて変動します。
  • 塗装工事費(材料費+人件費): 下地と塗料の性能を最大限に引き出すため、「合計4回塗り」を標準としています。(※一部プランを除く)見積書に、使用する塗料のメーカー名、製品名、そして3回塗りの各工程が明記されているか必ず確認してください。
  • 付帯部塗装費: 雨樋、軒天、破風板、水切り、シャッターボックスなど、外壁以外の部分の塗装費用です。
  • 諸経費: 現場管理費、廃材処理費、近隣への挨拶回り、書類作成費用など。全体の5~10%が目安ですが、内訳が不明瞭な場合は質問しましょう。

塗料グレード別 費用と選び方の目安

どの塗料を選ぶかは、ご自身の予算と、次のメンテナンスまでどのくらいの期間を持たせたいか、というライフプランによって決まります。

アップリメイク 築20年の外壁塗装にかかる費用の相場

塗料の種類 (プラン名) 料金目安(30坪/税込) 耐久年数(目安) 工事保証 こんな方におすすめ
シリコン(シリコンプラン) ¥638,000~ 10~13年 5年 コストと性能のバランスが良く、最も選ばれている定番プランを求める方。
ラジカル制御型(パーフェクトトッププラン) ¥693,000~ 10~15年 5年 従来のシリコンを上回る耐久性を持ち、バランスの取れた高性能塗料を求める方。
フッ素(超高耐久フッ素プラン) ¥748,000~ 15年 7年 紫外線に非常に強く、長期にわたり美観を維持するハイグレードなプランを求める方。
無機(超高耐久無機プラン) ¥792,000~ 20年 7年 最高の耐久性を求め、塗り替え回数を減らし、長期的なコストを抑えたい方。

費用に関する最重要事項

この表は、あくまで標準的な劣化状態を想定した目安です。20年間メンテナンスをしていない場合、下地処理に想定以上の手間がかかり、費用が目安よりも高くなる可能性があります。

正確な金額は、専門家による詳細な現地調査に基づいた見積もりなしには絶対に算出できません。無料診断・お見積もりで、まずはご自宅の正確な状態と、それに応じた適切な費用を把握することから始めましょう。

お金がない時に使える火災保険や助成金

「塗装の緊急性は理解できた。でも、すぐに100万円もの大金を用意するのは難しい…」そうした経済的なご事情は、決して特別なことではありません。費用負担を少しでも軽減できる可能性のある制度について、正しい知識を身につけ、賢く活用しましょう。

火災保険の適用について

火災保険は、火事だけでなく、「風災(台風・竜巻・強風など)・雹災(ひょう)・雪災」といった自然災害によって受けた損害の修繕費用にも適用される場合があります。ポイントは、損害の原因が「予測不能な突発的な自然災害」であることです。

残念ながら、経年劣化(年月が経つことによる自然な傷みや色褪せ)は、予測可能な事象と見なされるため、補償の対象外となります。20年経過している場合は経年劣化と判断される可能性が高いですが、「昨年の大型台風で、明らかに外壁の一部が剥がれた・飛んだ」といった明確な被害がある場合は、保険会社に申請してみる価値はあります。

その際、被災した日付と被害状況の因果関係を写真などで証明する必要があります。安易に「保険金が使える」と勧誘してくる業者には十分ご注意ください。

地方自治体の助成金・補助金制度

お住まいの自治体が、地域経済の活性化や省エネ住宅の普及を目的として、住宅リフォームに関する助成金制度を設けていることがあります。多くは省エネリフォームが対象となるため、「遮熱塗料」や「断熱塗料」の使用が条件となることが一般的です。

斎藤のワンポイントアドバイス

静岡県内の各市町でも、年度によって様々な助成金制度が実施されています。しかし、これらの制度は予算が限られており、受付開始後あっという間に締め切られてしまうことも少なくありません。また、工事の契約前に申請することが絶対条件であるケースがほとんどです。お住まいの市役所・町役場のウェブサイトで、最新の情報をこまめにチェックする習慣をつけることをお勧めします。申請手続きが複雑な場合も多いので、そうしたサポートに慣れている地元の業者に相談するのも良いでしょう。

リフォームローンの活用

金融機関が提供するリフォームローンを利用すれば、一時的な大きな出費を避け、月々の計画的な支払いで、必要な時期に必要なメンテナンスを行うことができます。

近年は低金利のローンも増えていますので、将来のより大きな出費を防ぐための賢い投資として、選択肢の一つに加える価値は十分にあります。弊社でも提携ローンのご紹介や資金計画のご相談を承っておりますので、遠慮なくお声がけください。

外壁塗装は必要ない?知恵袋での評判

Yahoo!知恵袋や各種の匿名掲示板で、「外壁塗装は必要ない」という意見を目にすると、高額な費用を払うのが馬鹿らしく思えたり、自分の判断が揺らいだりしてしまいますよね。専門家の立場から申し上げますと、その意見は「発信者の特定の状況や価値観に基づく個人的な感想」であり、あなたのお住まいに当てはまる可能性は極めて低い、と断言できます。

こうした意見が出てくる背景には、以下のような複数の要因が複雑に絡み合っています。

  1. 悪質な業者への強い不信感: 不安を煽るだけの訪問販売や、法外な見積もりを提示された経験から、「塗装業界=悪」というレッテルを貼り、「業者の言うことは全て嘘だ」→「だから塗装は必要ない」という極端な思考に至ってしまうケース。
  2. 限定的な情報の一般化の誤り: ご自身のお住まいがタイル張りやレンガ造りなど、本当に塗装が不要な方が、そのご自身の経験を、あたかも全ての家に当てはまる普遍的な事実であるかのように語ってしまうケース。
  3. 塗装の本質的な役割への無理解: 塗装の目的を「家を綺麗に見せるための化粧」程度にしか捉えず、美観にこだわりがなければ不要だと考えてしまうケース。建物の構造体を守り、資産価値を維持するという最も重要な役割が抜け落ちています。

インターネット上の匿名の情報は、手軽に多様な意見に触れられるというメリットがある一方で、無責任で不正確な情報、古い情報、意図的に偏った情報も多く含まれています。ネット情報は、あくまで多様な視点を知るための「きっかけ」として活用し、決してあなたの大切な家の将来を決める「判断基準」にしてはいけません。

最終的な判断は、必ず、ご自身の目で劣化の事実を確認し、信頼できる専門家の客観的かつ科学的な診断に基づいて行うことが、後悔しないための唯一の道です。

失敗しない優良な塗装業者の選び方

20年ぶりの大規模なメンテナンス。その成否は、あなたの家の主治医となる、信頼できるパートナー(塗装業者)選びで9割が決まると言っても過言ではありません。

アップリメイク 失敗しない優良な塗装業者の選び方

静岡県内にも星の数ほどの業者が存在しますが、以下の5つのポイントを揺るぎない羅針盤とすることで、悪質な業者を確実に見抜き、心から信頼できる優良業者に出会うことができます。

【絶対必須】優良業者を見極める5つのチェックポイント

1. 建設業許可や国家資格といった「公的な信頼」を保有しているか

500万円以上の工事を請け負うために必要な「建設業許可(塗装工事業)」は、会社の信頼性、経営基盤、そしてコンプライアンス意識の証です。また、職人の技術力を客観的に証明する国家資格「一級塗装技能士」が社内に在籍しているかどうかも、施工品質を測る上で非常に重要な指標になります。

2. 地元・静岡での「顔の見える」豊富な施工実績があるか

地元での施工実績が豊富ということは、それだけ地域住民から信頼され、選ばれ続けてきたという何よりの証拠です。ウェブサイトなどで、自分と似たような築年数や外壁材の家の施工事例があるかを確認しましょう。静岡の気候風土を知り尽くした業者であれば、マニュアル通りではない、最適な提案が期待できます。

3. 見積書の内容が「具体的で透明性」があるか

「工事一式 ○○円」といった、どんぶり勘定の見積もりを出す業者は論外です。「使用する塗料のメーカー名・製品名」「3回塗りの明記」「正確な塗装面積(㎡)」など、作業内容が明確にわかる見積書かを確認しましょう。少しでも疑問があれば、納得いくまで説明を求める姿勢が大切です。その対応も業者を見極めるポイントになります。

4. 自社の職人による「責任ある」直接施工・管理体制か

契約だけ行い、工事は下請けに丸投げする会社も存在します。自社の教育を受けた職人が責任を持って施工・管理する会社は、品質が安定しており、中間マージンも発生しないため、適正価格での高品質な工事が期待できます。

5. 充実した「長期的な」保証とアフターフォロー体制があるか

工事後の保証は、自社の施工品質に対する自信の表れです。プランに応じて5年・7年・最長10年といった「自社独自の工事保証書」を発行してくれるか。また、1年・5年・10年といった定期点検で、施工後も住まいを見守ってくれるかを確認しましょう。

20年ぶりの塗装に関するよくあるご質問(FAQ)

Q1. 正直なところ、20年放置した外壁は、塗装だけで本当に大丈夫なのですか?

A. 最もご心配な点だと思います。結論から言うと、多くの場合、適切な下地処理を施せば塗装での再生が可能です。20年分の劣化で、ひび割れの補修や、古い塗膜・サビの除去といった下地処理にかかる手間と費用は増えますが、その部分を徹底的に行うことで、新築時のような保護機能を回復させられます。ただし、外壁材そのものが大きく反ったり、内部の腐食が深刻だったりする場合は、塗装以外の方法(張り替えなど)が最適なこともあります。まずはプロの目で正確な診断を行い、塗装で対応可能かを見極めることが重要です。

Q2. 他の業者から「張り替えしかない」と言われました。それでも塗装で対応できるケースはありますか?

A. はい、十分にあります。業者によっては、診断が不十分であったり、より高額な工事を勧めたりするケースも残念ながら存在します。私たちは、塗装を専門として長年の経験を積んでおりますので、どこまでが補修で再生可能か、どこからが交換必須かの判断基準に自信があります。セカンドオピニオンとして、ぜひ一度私たちの無料診断をご利用ください。本当に張り替えが必要なのか、あるいは丁寧な下地処理と塗装で十分なのかを、写真や根拠と共にご説明いたします。

Q3. 今さら塗装しても、また10年後には高額な費用がかかると思うと気が重いです…。

A. そのお気持ち、よく分かります。そうしたお客様には、次のメンテナンスまでの期間を飛躍的に延ばせる「高耐久塗料」をお勧めしています。例えば、耐用年数が20年以上期待できる「無機塗料」などです。初期費用はシリコン塗料より高くなりますが、塗り替えの回数を減らせるため、生涯にかかるトータルのメンテナンスコストを抑えることができます。お客様の年齢やライフプランに合わせて最適な塗料をご提案しますので、ご安心ください。

Q4. 診断や見積もりをお願いしたら、必ず契約しないといけない雰囲気になりませんか?

A. どうぞご安心ください。私たちの無料診断は、あくまでお客様がご自宅の現状を正確に把握し、適切な判断を下すための「健康診断」です。診断結果や見積内容にご納得いただけなければ、お断りいただいて一切問題ございません。お客様が不安になるような強引な営業は決していたしませんので、まずはお住まいの状態を知ることから始めていただければと思います。

Q5. 20年分の汚れやカビは、本当にきれいに落ちるのでしょうか?

A. はい、業務用の高圧洗浄機で徹底的に洗浄しますのでご安心ください。長年蓄積したガンコな汚れ、カビ、コケ、藻などを根こそぎ洗い流します。この洗浄作業を丁寧に行うことで、新しい塗料が壁にしっかりと密着し、塗料本来の性能を最大限に発揮できるようになります。バイオ洗浄など、より強力な洗浄方法もございますので、壁の状態に合わせて最適な方法をご提案します。

外壁塗装を20年していないならすぐ診断を

今回は、外壁塗装を20年間行っていないお住まいが抱える様々なリスク、そしてその具体的な対策と費用について、専門家の立場から可能な限り詳しく、そして深く掘り下げて解説しました。最後に、この記事でお伝えした最も重要なポイントを、これからの行動の指針としてリスト形式で振り返ります。

  • 20年無塗装は、家の鎧である「塗膜」の寿命が尽きている状態
  • 放置は雨漏りのみならず、家の耐震性低下や資産価値の下落に直結する
  • 壁を触って白い粉が付くチョーキング現象は、防水機能喪失の危険なサイン
  • 幅0.3mm以上のひび割れは、雨水の直接的な侵入口と認識すべき
  • 30年放置すると、塗装では対応できず、張り替えなど数百万単位の工事が必要になる
  • 「10年周期」は絶対ではないが、専門家による最初の定期健診を検討すべき節目
  • 日照時間の長い静岡では、他県以上に紫外線による塗膜へのダメージが大きい
  • タイルやレンガの家でも、目地にあるシーリングの打ち替えは10年~15年で必須
  • 30坪の塗装費用は80万~150万円が目安だが、20年分の劣化補修費が加算される
  • 費用の内訳を詳細に示し、こちらの質問に真摯に答える業者を選ぶこと
  • 経年劣化に火災保険は適用されず、自然災害による被害との因果関係証明が必要
  • 助成金は年度や自治体で異なり、工事契約前の申請が原則なので要注意
  • ネットの匿名情報は「きっかけ」に留め、「判断基準」にしてはいけない
  • 業者選びは「公的資格」「地元での実績」「詳細な見積もり」「長期保証」が必須条件
  • 全ての不安を解消する第一歩は、プロによる正確な現状把握から始まる

長年メンテナンスをしてこなかったという事実に、今は大きな不安と、もしかしたら少しの後悔を感じていらっしゃるかもしれません。しかし、最も大切なのは、今この瞬間に「このままではいけない」と気づき、行動を起こそうとされていることです。手遅れになり、修理費用が何倍にも膨れ上がってしまう前に、ぜひ一度、私たちお住まいのプロフェッショナルにご相談ください。

私たち株式会社アップリメイクは、1973年の創業から50年以上、静岡の地域に密着し続け、累計4,140件以上(2024年1月末時点)ものお住まいを守ってきた塗装専門店です。「一級塗装技能士」をはじめとする国家資格者が多数在籍し、お客様一人ひとりと誠実に向き合うことを信条としています。無料の外壁・屋根診断では、お客様にも直接ご確認いただきながら、お住まいの状態を隅々までチェック。

ドローンなども活用し、普段は見ることのできない屋根の状態まで写真付きの詳細な報告書でご提出し、なぜ今この工事が必要なのか、分かりやすくご説明することをお約束します。もちろん、診断後にしつこい営業や契約を迫ることは一切ございませんので、どうぞご安心の上、お気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

 

  • この記事を書いた人

齋藤直樹

(株)アップリメイク代表取締役で元職人、塗装という仕事が大好きです。人生の大きな挫折と数多くの出会いを経て今は大好きな地元・静岡で、お客様の笑顔のために仕事ができることに何よりの誇りを感じています。

▼保有資格▼
1級建築塗装技能士・2級建築施工管理技士・有機溶剤作業主任者・高所作業主任者・2級カラーコーディネーター・光触媒施工技能士・乙4類危険物取扱者・ゴンドラ特別教育・職長・安全衛生責任者・第2種酸素欠乏危険作業主任者・宅地建物取引主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士・AFP