こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。
私は塗装職人からキャリアをスタートし、生まれ育った静岡で、屋根・外壁塗装リフォームを通じて地域のお住まいを守る仕事を続けてきました。
「屋根の塗装って、結局何年もつの?」
これは本当に多いご相談です。屋根は普段なかなか見えない場所ですし、外壁よりも傷みに気づきにくいですよね。
インターネットで調べると、「シリコンは10年」「フッ素は15年」「無機塗料なら20年、30年近くもつこともある」など、いろいろな情報が出てきます。
一方で、「スレート屋根の塗装は意味ない」「屋根塗装よりカバー工法の方がいい」といった意見もあり、あなたも何を信じればいいのか分からなくなっているかもしれません。
先に大切な結論をお伝えすると、屋根塗装が何年もつかは、塗料の種類だけでは決まりません。
屋根材の種類、築年数、日当たり、風通し、海からの距離、前回の施工品質、下地処理の丁寧さ、塗布量、乾燥時間まで含めて判断する必要があります。
つまり、「高い塗料を使えば安心」という単純な話ではないんです。
塗料のグレードが良くても、下地処理が甘かったり、規定量を守らず薄く塗られていたりすれば、数年で剥がれや色あせが出ることもあります。
逆に、今の屋根の状態に合った塗料を選び、正しい工程で丁寧に施工すれば、屋根を長く守ることにつながります。
この記事では、屋根塗装の耐用年数、塗り替え時期、費用相場、助成金、DIYのリスク、塗装ではなく交換が必要なケース、そして失敗しにくい業者選びまで、静岡の塗装専門店として分かりやすくお話しします。
「今すぐ工事をした方がいいのか」「まだ様子を見てもいいのか」「見積もりを取る前に何を知っておけばいいのか」が分かる内容にしていますので、屋根の状態が気になっている方はぜひ参考にしてください。
記事のポイント
- 屋根塗装が何年もつのか、塗料別の耐用年数の目安
- 年数だけでなく、塗り替えを検討すべき劣化サイン
- 屋根塗装のみ、屋根外壁同時塗装、それぞれの費用感
- スレート屋根の「塗装は意味ない」という話の正しい見方
- 塗装で済む屋根と、カバー工法・葺き替えを検討すべき屋根の違い
- 見積書や業者選びで失敗しないためのチェックポイント
屋根の塗装は何年もつ?まずは耐用年数の目安を知っておきましょう
屋根塗装の寿命、つまり耐用年数は、使用する塗料の種類によって大きく変わります。
ただし、ここでいう耐用年数は「その年数まで必ず新品同様に保てる」という意味ではありません。
雨、紫外線、風、湿気、台風、塩害などを受けながら、塗膜が防水性や保護機能を保ちやすい期間の目安と考えてください。
特に屋根は外壁よりも日差しや雨を直接受けます。
そのため、同じ塗料を使っても、外壁より屋根の方が早く劣化しやすいです。
「外壁はまだきれいだから屋根も大丈夫」と思っていると、実は屋根だけ先に傷んでいることもあります。ここは本当に注意したいところです。
塗料別に見る屋根塗装の耐用年数の目安
一般的な屋根塗装で使われる塗料の耐用年数は、以下のように考えると分かりやすいです。
| 塗料の種類 | 耐用年数の目安 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| シリコン塗料 | 10年~13年程度 | 費用と性能のバランスを重視したい方。 | 屋根は劣化が早いため、10年前後で点検しておくと安心です。 |
| 遮熱シリコン塗料 | 10年~13年程度 | 夏の2階の暑さを少しでも和らげたい方。 | 断熱材の状態や屋根裏環境によって体感差があります。 |
| フッ素塗料 | 15年程度 | 塗り替え回数を減らし、長く美観を保ちたい方。 | 初期費用はシリコンより高くなります。 |
| 無機塗料 | 20年程度 | 長期的なメンテナンスコストを抑えたい方。 | 屋根材の状態や施工技術によって向き不向きがあります。 |
| 遮熱断熱塗料 | 10年~15年程度 | 暑さ対策や快適性も重視したい方。 | 効果を過度に期待しすぎず、建物全体の断熱性能も見て判断します。 |
屋根塗装で大切なのは、耐用年数だけで塗料を選ばないことです。
たとえば、今後10年以内に建て替えや大規模リフォームを考えている場合、最高グレードの塗料が必ずしも最適とは限りません。
逆に、これから20年、30年と今の家を大切に住み続けたい方なら、初期費用が高くてもフッ素や無機塗料を検討する価値があります。
株式会社アップリメイクでは、外壁・屋根塗装の料金プランを目的別に分けてご案内しています。費用感を先に見ておきたい方は、外壁塗装・屋根塗装の料金プランも参考にしてみてください。
屋根の耐用年数は「塗料」より「施工品質」で大きく変わります
同じ塗料を使っても、下地処理、洗浄、ひび割れ補修、サビ止め、下塗りの回数、塗布量、乾燥時間が適切でなければ、本来の耐久性は出ません。
特に屋根は、普段お客様が作業を直接確認しにくい場所です。
だからこそ、見積書の内容や施工中の写真報告、保証書の有無まで確認することが大切ですよ。
屋根塗装は何年ごとに行うべきか
屋根塗装を何年ごとに行うべきかは、一般的には10年~15年がひとつの目安です。
ただ、私は「10年経ったから必ず塗装しましょう」と機械的に判断するのは少し違うかなと思っています。
大切なのは、年数と劣化症状の両方を見ることです。
築10年を過ぎたら一度点検を受け、屋根材や塗膜の状態を確認する。
これが失敗しにくい考え方です。
特に静岡は、台風の雨風、強い日差し、沿岸部の塩害、湿気など、屋根に負担がかかりやすい地域です。
同じ築年数でも、海に近い地域、日当たりの強い南面、風が抜けにくい立地では、劣化の進み方が変わります。
見逃してはいけない屋根の劣化サイン
- 色あせ・変色:塗膜が紫外線で劣化し、防水機能が落ち始めているサインです。
- コケ・カビ・藻の発生:屋根材が水分を含みやすくなっている可能性があります。
- 塗膜の剥がれ・膨れ:塗装の密着が弱くなり、屋根材を守る力が低下しています。
- スレートのひび割れ:放置すると雨水が入り込み、下地や防水シートの劣化につながります。
- 棟板金のサビ・釘浮き:台風や強風で板金が浮いたり飛ばされたりするリスクがあります。
- 屋根材の反り:吸水と乾燥を繰り返し、屋根材自体が傷んでいる可能性があります。
- 室内の天井シミ:すでに雨漏りが始まっている可能性があるため、早めの調査が必要です。
これらの症状が出ている場合、耐用年数がまだ残っているように見えても、点検をおすすめします。
「まだ雨漏りしていないから大丈夫」と思って放置してしまうと、屋根材の下にあるルーフィング、防水シート、野地板まで傷んでしまうことがあります。
そうなると塗装では済まず、カバー工法や葺き替えが必要になり、費用が大きくなってしまうんです。
まずは現状を知るだけでも大丈夫です。屋根に登るのは危険なので、気になる症状がある方はアップリメイクの無料診断をご利用ください。
「無機塗料なら30年もつ」は本当?高耐久塗料の正しい考え方
屋根塗装を検討している方から、「どうせ塗るなら一番長持ちする塗料がいいです」と言われることがあります。
その気持ち、すごく分かります。
屋根塗装は決して安い工事ではありませんし、足場を組む工事なので、できれば次の塗り替えまでの期間を長くしたいですよね。
その選択肢として、フッ素塗料や無機塗料があります。
無機塗料は紫外線に強い無機成分を含んだ高耐久塗料で、屋根塗装でも長持ちしやすい塗料です。
アップリメイクでも、長期的に住み続けたい方、将来の塗り替え回数を抑えたい方には、高耐久塗料をご提案することがあります。
ただし、「30年もつ」という言葉だけで判断するのは危険です。
屋根材そのものが傷んでいる場合、どれだけ良い塗料を塗っても、屋根材の割れや反りまで元通りになるわけではありません。
また、保証年数と耐用年数は同じではありません。
塗料の性能、工事保証、メーカー保証、施工店の保証、免責事項はそれぞれ別物です。
◆齋藤のワンポイントアドバイス
高耐久塗料は良い塗料です。ただし、屋根材の状態に合っていなければ意味が薄くなります。
特にスレート屋根で反りや割れが多い場合は、塗装よりもカバー工法や葺き替えを検討した方が、結果的に家を守れるケースもあります。
塗料選びは「一番高いものを選ぶ」のではなく、「あなたの家と今後の暮らし方に合っているものを選ぶ」のが大切ですよ。
高耐久塗料を選ぶ前に確認したいこと
- 屋根材に広範囲の割れや反りがないか。
- 下地や防水シートに問題がないか。
- 今後どれくらい今の家に住み続ける予定か。
- 屋根だけでなく外壁や付帯部も同じ時期に劣化していないか。
- 見積書に塗料名、塗布量、工程、保証内容が明記されているか。
高耐久塗料は、長期的に見ると塗り替え回数を減らせる可能性があります。
しかし、初期費用は高くなります。
だからこそ、単純な安さではなく、10年後、15年後、20年後まで考えた修繕計画として判断することが大切です。
屋根塗装の費用相場と、外壁も一緒に塗るべきかの判断基準
屋根塗装を考えるとき、多くの方が気になるのが費用です。
屋根は家の上にあるため、塗装面積や勾配を自分で正確に測るのが難しいですよね。
そのため、同じ30坪の家でも、屋根の形状が複雑だったり、勾配が急だったりすると、費用が変わります。
ここでは、あくまで目安として屋根塗装の費用感をお伝えします。
屋根塗装のみの費用相場
一般的な戸建て住宅で、屋根塗装のみを行う場合の費用目安は以下の通りです。
| 延床面積 | 屋根塗装の費用相場(足場代込みの目安) |
|---|---|
| 20坪 | 40万円~60万円程度 |
| 30坪 | 50万円~70万円程度 |
| 40坪 | 60万円~80万円程度 |
| 50坪 | 70万円~90万円程度 |
| 60坪 | 80万円~100万円程度 |
この金額は、屋根の形状、勾配、劣化状況、塗料の種類、下地処理の内容によって変わります。
たとえば、同じ30坪でも、屋根面積が広い家、複雑な形の屋根、急勾配の屋根は費用が上がりやすいです。
また、サビ止め、板金補修、タスペーサー設置、ひび割れ補修などが必要な場合も、見積金額は変わります。
見積書を比較するときは、総額だけでなく、平米単価や工程ごとの内訳も確認しましょう。詳しくは、屋根塗装の平米単価と見積もりの見方でも解説しています。
屋根と外壁は同時に塗装した方がいいのか
屋根塗装を検討するタイミングでは、外壁も同じように劣化していることが多いです。
屋根と外壁を別々に工事すると、それぞれのタイミングで足場を組むことになります。
足場代は一般的な住宅でも15万円~30万円程度かかることが多いため、別々に工事すると、この費用が二重にかかってしまいます。
そのため、屋根と外壁の劣化時期が近い場合は、同時施工を検討するのが現実的です。
| 延床面積 | 屋根・外壁同時塗装の費用相場(目安) | 想定しやすいケース |
|---|---|---|
| 25坪 | 80万円~100万円程度 | 外壁シリコン+屋根遮熱シリコンなど、バランス重視の仕様。 |
| 30坪 | 85万円~110万円程度 | 標準的な戸建てで、初めての塗り替えに多い価格帯。 |
| 40坪 | 100万円~130万円程度 | 面積が増え、付帯部の塗装量も増えやすいケース。 |
| 50坪 | 120万円~150万円程度 | 大きめの住宅や、下地補修が増えるケース。 |
この表もあくまで目安です。
高耐久フッ素や無機塗料を選ぶ場合、シーリングの打ち替えが多い場合、屋根の補修が必要な場合は、費用が上がります。
逆に、劣化が軽く、屋根や外壁の形状がシンプルな場合は、費用を抑えられることもあります。
屋根と外壁を同時に塗るべきか迷う方は、外壁と屋根の同時塗装の相場と注意点も確認してみてください。
屋根と外壁を同時に塗装するメリット
- 足場代を1回分にまとめやすい。
- 屋根と外壁のメンテナンス周期を合わせやすい。
- 色のバランスを家全体で考えやすい。
- 工事の打ち合わせや近隣挨拶を一度にまとめやすい。
- 将来の修繕計画が立てやすい。
同時施工が向いていない場合もあります
外壁はまだ十分に状態が良く、屋根だけが先に傷んでいる場合は、無理に外壁まで塗る必要はありません。
大切なのは、営業都合ではなく、建物の状態に合わせて判断することです。
アップリメイクでは、診断結果をもとに「今やるべき工事」と「まだ急がなくていい工事」を分けてお伝えするようにしています。
屋根塗装の見積書で必ず確認したい項目
屋根塗装の費用で失敗しないためには、見積書の見方がとても大切です。
金額だけを見て一番安い業者を選ぶと、必要な工程が抜けていたり、塗料名が曖昧だったりすることがあります。
特に注意したいのは、「屋根塗装一式」とだけ書かれた見積書です。
一式表記がすべて悪いわけではありませんが、あまりにも内訳が少ない場合、何にいくらかかっているのか分かりません。
信頼できる見積書のチェックポイント
- 足場、高圧洗浄、下地処理、塗装、付帯部などの項目が分かれている。
- 屋根面積が㎡で記載されている。
- 使用する塗料のメーカー名・商品名が明記されている。
- 下塗り、中塗り、上塗りなど工程が分かる。
- タスペーサーや縁切りの有無が書かれている。
- 保証年数と保証対象が分かる。
- 大幅値引きや足場無料など、極端な表現で契約を急がせていない。
見積書は、業者の考え方が表れる書類です。
安く見せるために必要な工程を省いているのか、家を長く守るために必要な工事をきちんと入れているのか。
ここを見極めるだけでも、失敗するリスクはかなり下げられます。
屋根塗装で使える助成金・補助金はある?
屋根塗装は大きな出費になるため、「助成金や補助金が使えないかな」と考える方も多いです。
結論から言うと、屋根塗装そのものに必ず使える全国共通の制度があるわけではありません。
ただし、市区町村によっては、省エネ改修、遮熱塗装、住宅リフォーム支援、地域業者利用などの条件で、助成金や補助金が用意されている場合があります。
この制度は年度ごとに変わり、予算がなくなると受付終了になることもあります。
また、多くの場合、工事契約前の申請が必要です。
契約後や工事開始後に申請しようとしても対象外になることがあるので、ここはかなり大事です。
助成金で失敗しやすいポイント
- 工事契約後に申請しようとして対象外になる。
- 遮熱塗料など指定条件を満たしていない。
- 市内業者の利用など、施工業者の条件を見落としている。
- 受付期間や予算上限を過ぎている。
- 必要書類を揃える前に工事を始めてしまう。
助成金は、使えればありがたい制度です。
ただし、助成金ありきで塗料や業者を選ぶより、まずは屋根の状態に合った工事を考えることが大切です。
制度を使うために本来必要ではない仕様を選んでしまうと、かえって費用対効果が悪くなることもあります。
最新の制度は自治体ごとに変わりますので、検討している方は、必ず市区町村の公式情報や施工業者に確認してください。
屋根塗装工事にかかる期間
一般的な戸建て住宅の屋根塗装は、天候に問題がなければ7日~14日程度を見ておくと安心です。
ただし、屋根塗装は晴れていれば何でもできるわけではありません。
雨の日、強風の日、湿度が高すぎる日、気温が低すぎる日は、塗装に向かないことがあります。
無理に作業を進めると、剥がれや膨れの原因になります。
- 足場設置・飛散防止ネット養生(1日)
- 高圧洗浄(1日)
- 乾燥時間の確保(天候により調整)
- 下地処理・ひび割れ補修・棟板金補修(1日~2日)
- サビ止め・下塗り(1日)
- 中塗り(1日)
- 上塗り(1日)
- 縁切り・タスペーサー確認・最終点検(1日)
- 足場解体・清掃(1日)
屋根塗装で特に重要なのが、洗浄後の乾燥時間と、各塗装工程の乾燥時間です。
ここを急ぐと、仕上がった直後はきれいに見えても、数年後に剥がれや膨れが出ることがあります。
「すぐ終わりますよ」と極端に短い工期をアピールする業者には、どの工程をどう進めるのか確認した方がいいです。
塗装で済む屋根と、交換を検討すべき屋根の違い
屋根のメンテナンスは、塗装だけではありません。
屋根材の状態によっては、塗装よりもカバー工法や葺き替えを検討した方がいい場合があります。
ここを間違えると、「せっかく塗装したのに数年でまた不具合が出た」という残念な結果になってしまいます。
塗装で対応しやすい屋根の状態
塗装で対応しやすいのは、屋根材そのものに大きな破損がなく、表面の塗膜や防水機能が劣化している段階です。
たとえば、色あせ、軽度のコケ、軽いひび割れ、板金の軽いサビなどであれば、下地処理と塗装で保護できる可能性があります。
この段階でメンテナンスできると、屋根材を長く使いやすくなります。
塗装よりカバー工法・葺き替えを検討すべき屋根の状態
一方で、以下のような症状がある場合は、塗装だけでは根本解決にならないことがあります。
- 屋根材の割れや欠けが広範囲にある。
- スレート屋根の反りが強い。
- 屋根材が層状に剥がれている。
- 雨漏りがすでに発生している。
- 野地板など下地の腐食が疑われる。
- 初期のノンアスベストスレートで、塗装に向かない屋根材の可能性がある。
- 前回塗装の剥がれが広範囲に出ている。
屋根材自体の寿命は、素材によって異なります。
スレート屋根は20年~30年程度、ガルバリウム鋼板は30年~40年程度がひとつの目安です。
ただし、これはあくまで一般的な目安で、実際には施工状態や環境で変わります。
築年数がかなり経っている屋根に塗装をしても、すぐ別の不具合が出る可能性がある場合は、カバー工法や葺き替えの方が長期的に見て良い選択になることもあります。
◆齋藤のワンポイントアドバイス
塗装会社だからといって、何でも塗装をおすすめするのは違うと思っています。
塗装で守れる屋根には、しっかり塗装を。
塗装では守りきれない屋根には、カバー工法や葺き替えも含めた正直なご提案を。
その判断を間違えないために、最初の診断がとても大切です。
スレート屋根の塗装時期と「意味ない説」の真相
日本の戸建て住宅でよく使われている屋根材のひとつが、スレート屋根です。
スレート屋根について調べると、「塗装は意味ない」という情報を見かけることがあります。
これは、半分正しく、半分は誤解を含んでいます。
スレート屋根の中には、初期のノンアスベスト製品など、塗装しても屋根材自体の劣化を止めにくいものがあります。
このような屋根材は、塗装よりもカバー工法や葺き替えが推奨されることがあります。
その意味では、「塗装しても意味が薄いスレート屋根がある」というのは事実です。
しかし、すべてのスレート屋根に塗装が意味ないわけではありません。
健全なスレート屋根であれば、塗装によって表面の防水性を回復し、コケや吸水、ひび割れの進行を抑えることができます。
スレートの主成分はセメント系の素材であり、表面の塗膜が劣化すると水を吸いやすくなります。
そのまま放置すると、乾燥と吸水を繰り返して反りや割れにつながることもあります。
「スレート屋根だから塗装しなくていい」と決めつけるのは危険です。
大切なのは、屋根材の種類と状態を特定することです。
築年数、製品名、劣化症状、過去のメンテナンス履歴を見たうえで、塗装・カバー工法・葺き替えのどれが合っているか判断しましょう。
そもそも屋根の塗装は意味ないのか?
屋根塗装は、すべての屋根に必要なわけではありません。
たとえば、粘土瓦や陶器瓦は、瓦自体が焼き物で耐久性が高いため、基本的に塗装による保護を必要としません。
ただし、瓦屋根でも漆喰、棟、谷板金、防水シートなどは劣化します。
「瓦だから完全にメンテナンス不要」というわけではないんです。
一方で、以下の屋根材は定期的な塗装が必要になることが多いです。
- スレート屋根:防水性を保ち、吸水やコケ、ひび割れを防ぐために塗装が必要です。
- 金属屋根:塗膜が劣化するとサビが発生し、穴あきや雨漏りにつながることがあります。
- トタン屋根:サビ対策として塗装の重要性が高い屋根材です。
- セメント瓦・モニエル瓦:素材自体に防水性が少ないため、塗装による保護が必要です。
屋根塗装の役割は、見た目をきれいにすることだけではありません。
紫外線や雨風から屋根材を守り、防水性を維持し、建物内部への水の侵入リスクを下げることです。
屋根は家の一番上で、毎日あなたの暮らしを守っています。
見えない場所だからこそ、早めの確認が大事なんですよ。
外壁も20年放置すると危険?屋根と一緒に考えたい住まいの劣化
屋根の相談を受けると、同時に外壁の状態が気になることも多いです。
なぜなら、屋根と外壁は同じように紫外線や雨風を受けているからです。
屋根が傷んでいる時期には、外壁の塗膜やシーリングも劣化していることが少なくありません。
外壁塗装を20年しないとどうなる?
外壁塗装を20年していない場合、見た目以上に内部の劣化が進んでいる可能性があります。
外壁の塗膜には、水をはじき、外壁材を守る役割があります。
その塗膜が劣化すると、雨が降るたびに外壁材が水を吸いやすくなります。
すると、次のような劣化が連鎖的に起こります。
- チョーキング:外壁を触ると白い粉がつく状態です。塗膜の劣化が始まっているサインです。
- シーリングのひび割れ:サイディング目地のゴム状の部分が硬くなり、雨水が入りやすくなります。
- 外壁材の反り・ひび割れ:吸水と乾燥を繰り返し、外壁材が変形することがあります。
- 内部への水の侵入:防水シートや柱、土台に水が回ると、建物の寿命に関わります。
- シロアリ被害のリスク:湿った木材はシロアリが好む環境になりやすいです。
ここまで進むと、塗装だけでは済まないことがあります。
外壁材の張り替え、下地補修、防水工事、大工工事が必要になり、費用が大きくなる可能性があります。
定期的な塗装は、単なる見た目のリフォームではありません。
将来の大きな修繕を防ぐための予防工事です。
「まだ見た目はそこまで悪くない」と思っていても、シーリングの割れや屋根の板金浮きなど、近くで見ないと分からない劣化があります。
築10年を過ぎたら、屋根と外壁をセットで点検しておくと安心です。
屋根と外壁の劣化は、家全体の修繕計画として見ることが大切
屋根だけ、外壁だけ、と切り分けて考えると、結果的に足場代や修繕費が増えることがあります。
たとえば、今年屋根だけ塗装して、5年後に外壁塗装をする場合、足場代が2回かかります。
逆に、屋根の状態が悪いのに外壁だけ塗装してしまうと、数年後に屋根工事のためにまた足場を組むことになるかもしれません。
大切なのは、今の劣化だけでなく、次の10年を見据えて計画することです。
アップリメイクでは、屋根、外壁、シーリング、付帯部、防水、雨樋まで見たうえで、優先順位をお伝えするようにしています。
「今すぐ必要な工事」「数年後でよい工事」「予算に余裕があれば一緒にやると良い工事」を分けると、無駄な出費を抑えやすくなります。
屋根塗装を自分でやるのは危険?DIYのリスクを正直にお話しします
費用を抑えたいという理由で、屋根塗装を自分でやろうと考える方もいます。
気持ちは分かります。
でも、私は塗装のプロとして、屋根塗装のDIYはおすすめしません。
理由ははっきりしています。
危険すぎるからです。
屋根塗装DIYの一番大きなリスクは転落事故
屋根の上は、想像以上に滑ります。
コケがある屋根、砂ぼこりが乗っている屋根、勾配がある屋根は、プロでも慎重に作業します。
しかも、塗装中は足元に塗料や水分が付くこともあります。
安全帯、足場、ヘルメット、滑りにくい靴、作業経験がない状態で屋根に上がるのは、本当に危険です。
「少しだけ見てみよう」と思って屋根に上がるのも避けてください。
屋根の点検は、専門業者に任せるのが安全です。
DIYでは塗料の性能を出しきれないことが多い
屋根塗装は、ただ塗ればいいわけではありません。
高圧洗浄で汚れやコケを落とし、下地を整え、ひび割れを補修し、サビ止めを入れ、適切な下塗りを選び、規定量を守って塗る必要があります。
塗料には、乾燥時間、希釈率、塗布量、施工可能な気温や湿度があります。
これを守らないと、せっかく塗っても早期剥がれの原因になります。
1年~2年で剥がれてしまい、結局プロにやり直しを依頼することになるケースもあります。
屋根塗装DIYの主なリスク
- 転落事故:命に関わる危険があります。
- 雨漏りの原因:縁切りやタスペーサーを誤ると、水の逃げ道を塞ぐことがあります。
- 早期剥がれ:洗浄不足や乾燥不足で塗膜が密着しないことがあります。
- 結果的に高くなる:道具、塗料、安全対策、やり直し費用を考えると安くならないことがあります。
- 屋根材を割る:歩き方を間違えるとスレート屋根を割ってしまうことがあります。
費用を抑えたい場合は、DIYではなく、必要な工事と後回しにできる工事を専門家と一緒に整理する方が現実的です。
予算に合わせた塗料や工事範囲を相談することで、無理のない形で住まいを守れることがあります。
屋根塗装で失敗しない業者選びのポイント
屋根塗装が何年もつかは、塗料の種類だけでなく、業者選びで大きく変わります。
これは、職人として現場を見てきた私が強く感じていることです。
どんなに良い塗料を使っても、施工が悪ければ長持ちしません。
逆に、建物の状態を正しく診断し、丁寧に下地処理をして、規定の塗布量と乾燥時間を守れば、塗料の性能を引き出しやすくなります。
安すぎる見積もりに注意してください
塗装工事でよくある失敗が、価格だけで業者を決めてしまうことです。
もちろん、費用は大切です。
でも、極端に安い見積もりには理由があります。
必要な工程を省いている、塗料のグレードが低い、塗布量を守っていない、下地処理に時間をかけていない、保証内容が曖昧など、どこかで無理が出ている可能性があります。
特に、最初に高い金額を提示してから大幅値引きをする業者や、「今契約すれば足場代無料」と契約を急がせる業者には注意が必要です。
足場には必ず費用がかかります。
無料に見えても、別の項目に上乗せされていることがあります。
相見積もりは3社程度がおすすめです
塗装工事で後悔しないためには、3社程度から見積もりを取ることをおすすめします。
ただし、金額だけを並べて比べるのではなく、内容を比べてください。
見るべきポイントは、次の通りです。
- 診断の説明が丁寧か。
- 屋根の写真を見せながら説明してくれるか。
- 塗装できる屋根か、できない屋根かを正直に話してくれるか。
- 見積書に数量、単価、塗料名、工程が明記されているか。
- 保証書を発行してくれるか。
- 施工事例やお客様の声を確認できるか。
- 契約を急がせないか。
アップリメイクでは、塗装リフォームで失敗してほしくないという想いから、見積書の分かりやすさ、診断結果の説明、施工写真の報告、保証書の発行を大切にしています。
実際の仕上がりを見てから検討したい方は、施工事例も参考にしてください。
また、工事後の感想や業者選びの決め手を知りたい方は、お客様の声もご覧いただくと、イメージしやすいかなと思います。
職人直営の塗装店を選ぶ意味
アップリメイクは、1973年に静岡で創業した屋根・外壁塗装リフォーム専門店です。
大企業のように営業マンをたくさん置いたり、派手な宣伝をしたりする会社ではありません。
その代わり、職人一人ひとりの技術、下地処理、塗布量、乾燥時間、現場での心配りを大切にしています。
亡き父から教わった「お客様の幸せを第一に施工品質を考える」という言葉は、今でも私の仕事の土台です。
塗装は、塗って終わりではありません。
工事が終わってから、10年、15年とお客様が安心して暮らせるかどうか。
そこまで考えるのが、本当の意味での塗装工事だと思っています。
施工実績は6000件以上(2026年4月末時点)となりましたが、数字そのものより、一棟一棟のお住まいに対して正直に向き合うことを大切にしています。
屋根塗装に関するよくある質問
Q1. 屋根塗装の耐用年数が過ぎたら、すぐ雨漏りしますか?
A. すぐに雨漏りするとは限りません。
屋根は、表面の塗装だけでなく、その下にある防水シートでも雨水の侵入を防いでいます。
ただし、塗膜が劣化すると屋根材が水を吸いやすくなり、防水シートや下地の劣化を早める原因になります。
耐用年数が過ぎたら、雨漏りしてからではなく、雨漏りする前に点検するのが安心です。
Q2. 遮熱塗料は本当に効果がありますか?
A. 効果は期待できます。
遮熱塗料は太陽光を反射し、屋根表面の温度上昇を抑える働きがあります。
特に夏場の2階の暑さが気になる方には、検討する価値があります。
ただし、建物の断熱性能、屋根裏の換気、立地条件によって体感差があります。
「電気代が必ず大幅に下がる」と断定するものではなく、快適性を高める選択肢のひとつとして考えるといいですよ。
Q3. 屋根塗装だけ先にするのはありですか?
A. 屋根だけ劣化が進んでいる場合は、屋根塗装だけ先に行うこともあります。
ただし、外壁も数年以内に塗装が必要な状態なら、足場代を考えると同時施工の方が合理的なこともあります。
屋根だけ、外壁だけと決める前に、建物全体を点検して優先順位を確認するのがおすすめです。
Q4. スレート屋根にタスペーサーは必要ですか?
A. スレート屋根、コロニアル、カラーベストの塗装では、屋根の状態に応じてタスペーサーや縁切りが重要になります。
塗装によって屋根材の重なり部分が塞がると、水の逃げ道がなくなり、雨漏りにつながることがあります。
すべての屋根で同じ対応になるわけではありませんが、見積書に縁切りやタスペーサーの記載があるかは確認しておきたいポイントです。
Q5. 訪問販売で「足場代無料」と言われました。本当にお得ですか?
A. 慎重に判断した方がいいです。
足場には、材料費、人件費、運搬費、安全管理費がかかります。
それが完全に無料になることは考えにくく、別の工事項目に上乗せされている可能性があります。
その場で契約せず、必ず他社の見積もりも取って比較してください。
契約を急がせる業者ほど、いったん立ち止まることが大切です。
Q6. 工事中は家にいないといけませんか?
A. 基本的には、普段通りの生活で大丈夫です。
外まわりの工事が中心なので、日中お仕事で不在でも進められることが多いです。
ただし、窓の開閉、洗濯物、駐車スペース、室外機まわりなど、工事中に注意が必要なことは事前に共有しておくと安心です。
アップリメイクでは、お茶出しやご祝儀などのお心遣いも不要です。どうか気を遣わず、いつも通り過ごしてください。
その他の疑問については、外壁塗装・屋根塗装のよくあるご質問でもご案内しています。
【結論】屋根の塗装が何年もつかは、塗料選びと施工品質で決まります
屋根塗装が何年もつかは、塗料の種類だけでは決まりません。
シリコンなら10年~13年程度、フッ素なら15年程度、無機塗料なら20年程度が目安になります。
ただし、これは正しい下地処理、規定の塗布量、適切な乾燥時間、屋根材に合った塗料選びができていることが前提です。
どれかひとつでも欠けると、塗料の性能は十分に発揮されません。
屋根は外壁よりも過酷な場所です。
見えないからこそ、劣化に気づいたときには思ったより進んでいることがあります。
色あせ、コケ、ひび割れ、塗膜の剥がれ、板金のサビ、雨漏りの疑いがある場合は、早めに点検してください。
塗装で済む段階なら、費用を抑えて住まいを守れる可能性があります。
逆に、放置して下地まで傷んでしまうと、カバー工法や葺き替えが必要になり、費用も工期も大きくなってしまいます。
私たち株式会社アップリメイクは、職人直営の屋根・外壁塗装リフォーム専門店として、静岡でお住まいを守る仕事を続けてきました。
大切にしているのは、ただ塗ることではありません。
お住まいの状態を正しく見て、必要な工事と不要な工事を正直にお伝えし、お客様にとって本当に良い選択を一緒に考えることです。
「まだ塗装するか決めていない」「他社の見積もりが適正か知りたい」「屋根に登れないから状態だけ確認してほしい」そんな段階でも大丈夫です。
屋根塗装は、家を長く守るための大切なメンテナンスです。
そして、塗装工事は完成して終わりではなく、そこからのお付き合いが始まりだと思っています。
あなたの大切なお住まいを、これから先も安心して守っていけるように。
屋根の状態が少しでも気になっている方は、まずは現状を知ることから始めてみてください。
お電話でご相談いただく場合は、「齋藤社長のブログを見ました」とお伝えいただけるとスムーズです。
無理な営業はいたしません。
まずは、あなたのお住まいが今どんな状態なのか、一緒に確認していきましょう。





