こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。
台風のあとに屋根材がずれていたり、棟板金が浮いていたり、天井に雨染みが出てきたりすると、「これって損保ジャパンの火災保険で直せるのかな」と気になりますよね。
しかも、インターネットで調べると「保険がおりない」「経年劣化と言われた」「評判が悪い」といった言葉も出てきます。大切な住まいのことですから、不安になるのは当然です。
ただ、火災保険の屋根修理は、単純に「台風だったから対象」「古い家だから対象外」と決まるものではありません。
実際には、損害の原因、契約内容、写真や見積書の内容、修理業者の調査精度によって結果が変わることがあります。ここが一番ややこしいところなんですよ。
この記事では、損保ジャパンの火災保険を使った屋根修理について、補償される可能性があるケース、保険がおりないケース、20万円という条件の考え方、申請時の注意点、業者選びまで、できるだけわかりやすくお話しします。
私は塗装職人として現場に立つところから仕事を始め、静岡で屋根・外壁塗装リフォームに携わってきました。保険会社の判断を保証することはできませんが、現場で建物を見てきた立場から、「どこを見て判断すればいいのか」はしっかりお伝えできます。
この記事を読み終えるころには、「まず何を確認して、誰に相談すればいいのか」が見えてくるはずです。
この記事でわかること
- 損保ジャパン火災保険で屋根修理が対象になる主な条件
- 台風・強風・雹・雪による屋根被害と、経年劣化との違い
- 雨漏りが補償されるケースと、対象外になりやすいケース
- 風災補償でよく聞く「20万円」の意味と注意点
- 保険金申請で失敗しないための写真・見積書・業者選びのコツ
- 静岡で屋根修理や外壁塗装を考えるときの相談先の選び方
損保ジャパンの火災保険で屋根修理はできる?まず知っておきたい基本
損保ジャパンの火災保険で屋根修理ができるかどうかを考えるとき、最初に押さえておきたいのは「火災保険は火事だけの保険ではない」という点です。
名前に「火災」と付いているので火事の補償だけを想像しがちですが、一般的な住宅向け火災保険では、火災だけでなく、落雷、破裂・爆発、風災、雹災、雪災、水災、建物外部からの物体の飛来・衝突など、さまざまな事故に備えられる設計になっています。
屋根修理で特に関係するのは、台風や暴風による「風災」、雹による「雹災」、雪の重みによる「雪災」です。
ただし、補償内容は加入している商品、契約時期、選んだプラン、自己負担額、特約の有無によって変わります。
「知り合いは保険で直せたらしいから、自分の家も大丈夫」と決めつけるのは少し危険です。まずは保険証券や契約内容を確認しながら、実際の損傷原因を見ていく必要があります。
損保ジャパン火災保険の補償内容は火災だけではありません
損保ジャパンの代表的な住宅向け火災保険である「THE すまいの保険」では、プランによって補償範囲が分かれています。
屋根修理に関係しやすい主な補償としては、次のようなものがあります。
- 火災、落雷、破裂・爆発:火事、落雷、ガス爆発などによる建物や家財の損害。
- 風災、雹災、雪災:台風、暴風、竜巻、雹、大雪などによる建物や家財の損害。
- 水災:台風や豪雨による洪水、土砂崩れなどによる損害。契約によって対象外の場合もあります。
- 建物外部からの物体の落下・飛来・衝突:飛来物が外壁や屋根、窓などに当たって破損した場合。
- 漏水などによる水濡れ:給排水設備などの事故による水濡れ。雨漏りとは考え方が違うため注意が必要です。
- 不測かつ突発的な事故:偶然の事故による破損・汚損。プランによって対象が異なります。
この中で屋根修理ともっとも関係が深いのは、やはり「風災、雹災、雪災」です。
たとえば、台風の強風で屋根瓦が飛ばされた、棟板金がめくれた、雹で屋根材に穴が開いた、大雪で雨樋が歪んだといったケースは、火災保険の対象になる可能性があります。
一方で、単なる色あせ、サビ、塗膜の劣化、コーキングのひび割れなどは、基本的には経年劣化と見られやすい部分です。
つまり、火災保険は「古くなった屋根を新しくするための保険」ではなく、「偶然の事故や自然災害で損害を受けた部分を復旧するための保険」と考えるとわかりやすいですよ。
損害保険金と費用保険金の違い
火災保険から支払われるお金には、大きく分けて「損害保険金」と「費用保険金」があります。
- 損害保険金:屋根材、外壁、雨樋、カーポートなど、損害を受けたものを修理・復旧するための費用です。
- 費用保険金:応急処置、残存物の片付け、臨時費用など、復旧に付随して発生する費用を補うものです。
どこまで支払われるかは契約内容によって異なるため、保険証券や約款、損保ジャパンの窓口で確認しておくと安心です。
特に屋根工事では、修理そのものの費用だけでなく、足場費用、養生費用、撤去処分費、応急処置費用などが発生することがあります。
見積書では、こうした費用が「一式」だけでまとめられていないか、工事項目ごとに分かれているかも大事なチェックポイントです。
火災保険で直せる可能性があるものの具体例
火災保険の補償対象は「建物」と「家財」に分かれます。
屋根修理を考えている方は、屋根だけに目が向きがちですが、建物の補償には屋根以外の外装部材も含まれることがあります。
自然災害で損害を受けた場合、火災保険で修理できる可能性がある箇所は次の通りです。
- 屋根:瓦の割れ・ズレ・飛散、スレート屋根の割れ、棟板金の浮き・めくれ・飛散、金属屋根のへこみなど。
- 外壁:飛来物によるサイディングの割れ、外壁材の欠け、衝突による穴あきなど。
- 雨樋:強風による外れ、雪の重みによる歪み、飛来物による割れなど。
- 破風板・鼻隠し:強風や飛来物による破損、剥がれ、欠けなど。
- カーポート・テラス屋根:ポリカーボネート板の割れ、飛散、フレームの歪みなど。
- テレビアンテナ:強風による倒壊、破損、屋根材への二次被害など。
- 窓ガラス:飛来物による割れ、ひび、破損など。
- 塀・門扉・フェンス:飛来物や強風による変形、倒壊、破損など。
- エアコン室外機:強風による転倒、飛来物によるへこみや破損など。
ポイントは、「その破損が自然災害や突発的な事故によって発生したと説明できるか」です。
屋根材が割れていても、割れ口が古く、周囲に長期間の劣化が見られる場合は、経年劣化と判断される可能性があります。
逆に、小さな破損でも、台風直後に発見され、周辺に新しい傷や飛来物の痕跡がある場合は、風災として見てもらえる可能性があります。
◆齋藤のワンポイントアドバイス
現場で見落とされやすいのが、雨樋、破風板、鼻隠し、水切りといった「付帯部」です。
屋根本体ばかり見ていると、雨樋の歪みや破風板の割れに気づかないことがあります。でも、こうした部材は雨水を適切に流し、建物内部に水を入れないための大切なパーツです。
台風後に点検するなら、屋根だけでなく外壁、雨樋、付帯部、カーポートまで一緒に見てもらうのが安心ですよ。
火災保険で屋根修理にどこまで使えるのかをさらに詳しく知りたい方は、関連する解説として火災保険の屋根修理はいくら?全額補償の条件と費用相場も参考にしてください。
屋根の雨漏りは補償されますか?答えは「原因次第」です
屋根修理の相談でとても多いのが、「雨漏りは火災保険で直せますか?」という質問です。
結論から言うと、雨漏りは「原因次第」です。
雨漏りそのものが無条件で補償されるわけではありません。
火災保険で対象になりやすいのは、台風や暴風、雹、雪などによって屋根や外壁など建物外側の部分が破損し、その破損部分から雨水が入り込んだケースです。
具体的には、次のようなケースです。
- 台風の強風で屋根瓦が飛び、その部分から雨水が入り雨漏りした。
- 棟板金が風でめくれ、そこから雨水が浸入した。
- 雹でスレート屋根に穴や割れができ、雨漏りが発生した。
- 飛来物が外壁に当たり、外壁材が割れて内部に雨水が入った。
- 強風で窓ガラスが割れ、その後の雨で室内に水が入り込んだ。
一方で、次のような雨漏りは保険の対象外になりやすいです。
補償対象外になりやすい雨漏り
- 屋根材や防水シートの寿命による雨漏り。
- 外壁のコーキングが古くなり、ひび割れた部分から水が入っている雨漏り。
- 過去の施工不良が原因で発生した雨漏り。
- 屋根や外壁に明確な破損がなく、吹き込みや浸み込みだけで発生した雨漏り。
- 長期間放置した劣化が進行し、下地や木部が腐食している雨漏り。
ここで大事なのは、「雨漏りが起きた」という結果だけではなく、「なぜ雨漏りしたのか」を調べることです。
屋根表面だけを見ても原因がわからないことがあります。雨水は建物の中で思わぬ方向に回り、離れた場所にシミとして出てくることもあります。
そのため、雨漏りが出たときは、屋根材、棟板金、防水シート、谷板金、外壁の取り合い、ベランダ防水、サッシまわりなどを総合的に確認する必要があります。
雨漏りは放置すると、下地の腐食、断熱材の湿気、カビ、シロアリ被害につながることもあります。
「少しの雨染みだから大丈夫かな」と思っても、一度プロに見てもらった方がいいケースは多いですよ。
屋根が飛んだときは保険より先に安全確保が最優先です
台風や突風で屋根の一部が飛んでしまった場合、風災として火災保険の対象になる可能性があります。
特に多いのは、棟板金の飛散、瓦の落下、スレート屋根の割れ、雨樋の外れ、カーポート屋根の飛散です。
ただし、まず優先すべきなのは保険申請ではなく安全確保です。
屋根材が飛んだ直後は、周囲に落下物があったり、屋根の上に浮いた部材が残っていたりすることがあります。無理に屋根に登るのは本当に危険です。
屋根が飛んだときは、次の順番で対応してください。
- 家族と近隣の安全を確認する
屋根材や板金が道路、隣家、車などに落ちていないか確認します。強風が続いている間は外に出ないでください。
- 室内への雨水の浸入を確認する
天井のシミ、壁紙の浮き、照明まわりの水滴などがないか確認します。電気まわりに水がある場合は触らず、専門家に相談してください。
- 安全な範囲で写真を撮る
地上から撮れる範囲で、建物全体、落下物、雨漏り箇所を撮影しておきます。屋根の上に登って撮影する必要はありません。
- 応急処置が必要な場合は専門業者に依頼する
ブルーシート養生などは高所作業になります。転落事故を防ぐためにも、無理せず専門業者に任せてください。
- 保険会社と修理業者に連絡する
損保ジャパンや保険代理店に事故の連絡を入れ、同時に修理業者へ現地調査と見積もりを依頼します。
屋根材が飛んだ場合、修理費用としては、飛散した部材の交換費用、下地補修費用、足場費用、撤去処分費用、応急処置費用などが発生します。
保険の対象になるかどうかは、飛散の原因、損害の範囲、契約内容によって変わりますが、写真と見積書がしっかりしていると、状況を説明しやすくなります。
火災保険の風災事例|よくある屋根・外装被害
風災と言われても、実際にどんな被害が対象になりやすいのかイメージしにくいですよね。
ここでは、屋根・外壁の現場でよく見る風災被害の例を紹介します。
棟板金の浮き・釘抜け・飛散
スレート屋根で多いのが、屋根の頂上にある棟板金の浮きや飛散です。
棟板金は、下地の貫板に釘やビスで固定されています。年数が経つと釘が緩み、台風の強風で一気にめくれることがあります。
棟板金が浮いたまま放置すると、次の強風で飛ばされるだけでなく、雨水が入り込み、下地の木材が腐ることもあります。
スレート屋根のひび割れ・欠け
スレート屋根は、強風で飛んできた小石、枝、看板の一部などが当たると割れることがあります。
小さなひびでも、水が入り込むと下地の劣化が進みます。
ただし、スレート屋根には経年劣化によるひび割れもあるため、新しい破損なのか、以前からあった割れなのかを見極めることが大切です。
瓦のズレ・割れ・落下
瓦屋根では、強風による瓦のズレ、割れ、落下が発生することがあります。
瓦が1枚ずれただけでも、雨水の流れが変わり、雨漏りにつながることがあります。
また、漆喰の崩れが進んでいる場合、台風で被害が大きくなることもあります。風災と経年劣化が混ざりやすいので、専門家の確認が必要です。
雨樋の歪み・外れ・割れ
雨樋は屋根より低い位置にあるため、見た目で被害に気づきやすい部分です。
強風で外れたり、飛来物が当たって割れたり、雪の重みで歪んだりします。
雨樋が壊れると、雨水が外壁を直接伝ってしまい、外壁の汚れや劣化、基礎まわりの水はねにつながります。
カーポートやテラス屋根の破損
台風後に多いのが、カーポートやテラス屋根のパネル破損です。
ポリカーボネート板が割れたり、飛ばされたり、フレームが歪んだりします。
契約内容によっては建物付属物として対象になる可能性があるため、屋根と一緒に確認しておきたい箇所です。
外壁や窓まわりの飛来物被害
強風で飛んできたものが外壁に当たり、サイディングが割れたり、窓ガラスにひびが入ったりすることもあります。
外壁の割れは小さく見えても、雨水の入口になることがあります。
見た目の傷だけでなく、防水性に影響していないかを確認することが大切です。
屋根の状態を自分で確認しようとして、はしごや屋根に登るのはおすすめできません。
少しでも気になる症状があれば、アップリメイクの無料診断で安全に確認してください。
損保ジャパン火災保険の屋根修理費用と相場
「屋根修理はいくらかかるのか」は、やっぱり気になりますよね。
ただ、屋根修理の費用は、屋根材の種類、損害の範囲、足場の有無、下地の傷み具合、雨漏りの有無によって大きく変わります。
火災保険で支払われる保険金も、基本的には「損害を原状復旧するために必要と認められる範囲」が前提です。
ここでの金額は、あくまで一般的な目安として見てください。
屋根修理にかかる費用の目安
| 工事内容 | 費用相場の目安 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| 瓦屋根の部分修理 | 5万円~20万円程度 | 瓦の枚数、下地補修の有無、足場の必要性で変わります。 |
| スレート屋根の部分補修 | 5万円~25万円程度 | 割れの枚数、差し替え可否、周辺劣化の状態で変わります。 |
| 棟板金の交換 | 15万円~35万円程度 | 棟の長さ、下地の貫板交換、足場の有無で変わります。 |
| 雨樋の部分交換・修理 | 5万円~30万円程度 | 交換する長さ、集水器や金具の数、足場の有無で変わります。 |
| カーポート屋根パネル交換 | 3万円~20万円程度 | パネル枚数、フレームの歪み、メーカー部材の有無で変わります。 |
| 屋根カバー工法 | 80万円~150万円程度 | 既存屋根の上に新しい屋根材を重ねる工法です。塗装では対応できない場合に検討します。 |
| 屋根葺き替え工事 | 100万円~200万円程度 | 既存屋根を撤去し、下地から新しくする工法です。劣化が深い場合に必要です。 |
足場代は、一般的な住宅で15万円~30万円程度かかることがあります。
正確な費用は、必ず現地調査をしたうえで、面積、数量、使用部材、工程が明記された見積書で確認してください。
屋根修理で注意したいのは、見積書が安ければよいわけではないという点です。
たとえば、棟板金の交換なのに下地の貫板交換が入っていない、雨漏りしているのに防水シートの確認がない、足場が必要なのに見積もりに入っていない場合は、あとから追加費用が発生する可能性があります。
逆に、高すぎる見積もりにも注意が必要です。
「保険で直せるから大丈夫」と言って、必要以上に大きな工事をすすめる業者もいます。
屋根修理の費用感を比べたい方は、外壁塗装・屋根塗装の料金プランもあわせて見ておくと、塗装・補修・足場費用の考え方がつかみやすいかなと思います。
損保ジャパン火災保険の屋根修理で保険がおりないケースと申請の注意点
ここからは、損保ジャパンの火災保険で屋根修理を検討するうえで、特にトラブルになりやすい部分を見ていきます。
「台風だったのに保険がおりなかった」「経年劣化と言われた」「20万円に届かないから対象外と言われた」という話を聞くことがありますが、多くの場合、契約内容や損害原因の見方が関係しています。
保険金が支払われるかどうかは保険会社の審査で決まります。
だからこそ、申請前に「対象になりやすいケース」と「対象外になりやすいケース」を知っておくことが大切です。
台風でも火災保険がおりないケースとは
台風による被害であっても、火災保険が必ずおりるわけではありません。
代表的な対象外ケースを知っておくと、余計な期待やトラブルを避けやすくなります。
- 経年劣化と判断された場合
屋根材の色あせ、塗膜の劣化、サビ、古いひび割れ、コーキングの劣化などは、基本的に経年劣化と見られやすい部分です。
台風のあとに気づいたとしても、損害そのものが長年の劣化によるものと判断されれば、補償対象外になることがあります。
- 事故発生から時間が経ちすぎている場合
保険金請求権は、原則として一定期間を過ぎると時効にかかる可能性があります。
被害に気づいたら、「そのうちでいいか」と放置せず、早めに保険会社や専門業者に相談しましょう。
- 契約者や被保険者の故意・重大な過失による損害
当然ですが、わざと壊した場合や、通常では考えにくい不注意による損害は対象外になることがあります。
- 損害額が自己負担額以下の場合
契約によっては自己負担額が設定されています。
修理費用が自己負担額以下の場合、保険金が支払われないことがあります。
- 補償対象外のプランになっている場合
火災保険はプランによって補償範囲が違います。
水災を外している、家財のみで建物が対象ではない、付属物の扱いが異なるなど、契約内容によって結果が変わります。
- 写真や見積書だけでは災害との関係が伝わらない場合
実際には災害被害だったとしても、写真が少ない、損傷箇所がわかりにくい、見積書の内容が大ざっぱだと、状況が正しく伝わらないことがあります。
火災保険は「台風が来た地域だから自動的に対象」というものではありません。
あくまで、保険の対象となる建物に、補償される事故によって、実際に損害が発生したかどうかが見られます。
ここを間違えると、「保険がおりると思って契約したのに、自己負担になってしまった」という困ったことになりかねません。
台風による屋根被害と経年劣化の境界線
火災保険の屋根修理で、一番判断が難しいのが「風災なのか、経年劣化なのか」です。
築10年、20年と経った住まいには、何らかの劣化があるのが自然です。
屋根の色あせ、金属部のサビ、釘の浮き、コーキングの硬化、細かなひび割れなどは、時間の経過とともに起こります。
問題は、その劣化がある状態で台風を受けたときです。
たとえば、もともと釘が緩んでいた棟板金が、台風の強風でめくれて飛んだ場合、「もともとの劣化」と「台風の力」の両方が関係している可能性があります。
このようなケースでは、どちらが主な原因なのか、災害によって損害が拡大したといえるのか、現場の状況を丁寧に見ていく必要があります。
経年劣化と風災を見分けるときの主な視点
- 破損した断面が新しいか、古く汚れているか。
- 周辺に飛来物の跡や衝撃痕があるか。
- 台風や強風の直後に発見された被害か。
- 同じ面だけに集中して損傷が出ているか。
- 以前の写真や点検記録と比べて変化があるか。
- 屋根材全体が劣化しているのか、一部だけ突発的に壊れているのか。
もちろん、最終的な判断は保険会社が行います。
ただし、修理業者が現地で損傷状況を正しく確認し、写真と調査内容をわかりやすくまとめることで、保険会社に状況を伝えやすくなります。
経年劣化との境界線について詳しく知りたい方は、関連する解説として火災保険の屋根修理と経年劣化の境界線もあわせてご覧ください。
◆齋藤のワンポイントアドバイス
静岡は台風の影響を受けやすく、沿岸部では潮風による金属部のサビも進みやすい地域です。
だからこそ、屋根の金属部、雨樋、破風板、外壁の取り合い部分は定期的に見ておきたいところです。
火災保険は突発的な損害に備えるものですが、日頃の点検をしておくと、いざというときに「いつから傷んでいたのか」がわかりやすくなります。
点検記録や写真があるだけで、判断材料が増えるんですよ。
火災保険の風災補償でよく聞く20万円の条件
火災保険の風災補償でよく出てくるのが「20万円以上でないと保険がおりない」という話です。
これは、主に古い火災保険契約や一部の契約方式で見られる「フランチャイズ方式」と関係しています。
フランチャイズ方式では、損害額が一定額以上になった場合に保険金が支払われ、一定額に満たない場合は支払われない、という考え方になります。
20万円フランチャイズ方式のイメージ
- 損害額が22万円の場合は、契約条件に合えば22万円が支払い対象になる可能性があります。
- 損害額が19万円の場合は、20万円未満のため支払い対象外になる可能性があります。
実際の支払い可否は契約内容によって変わります。必ず保険証券や保険会社への確認が必要です。
一方で、現在の火災保険では、損害額から自己負担額を差し引いて保険金が支払われる「免責方式」が設定されていることもあります。
たとえば自己負担額が3万円の契約で、認定された損害額が30万円だった場合、そこから自己負担額を差し引いた金額が支払い対象になる、という考え方です。
このあたりは契約によって本当に違います。
「20万円を超えれば必ずおりる」「20万円未満なら絶対に無理」と一律に考えるのではなく、まずご自身の保険証券で次の項目を確認してください。
- 保険の対象が建物になっているか。
- 風災、雹災、雪災が補償に含まれているか。
- 自己負担額はいくらか。
- 20万円フランチャイズ方式なのか、免責方式なのか。
- 建物付属物や屋外設備がどこまで対象か。
- 修理費用に関する特約が付いているか。
屋根修理では足場が必要になることが多いため、部分補修でも総額が20万円を超えるケースはあります。
ただし、だからといって見積もりを不自然に上乗せするのは絶対にダメです。
事実に基づいた適正な見積書を作ることが、結果的に一番安心です。
損保ジャパン火災保険の修理費用特約と確認すべき費用
屋根修理では、壊れた屋根材を交換する費用だけでなく、復旧に付随する費用が発生します。
契約内容によっては、こうした費用が補償の対象になる場合があります。
特に確認しておきたいのは次のような費用です。
- 応急処置費用:雨漏りを防ぐためのブルーシート養生、仮固定、防水テープ処理など。
- 残存物取片づけ費用:飛散した屋根材、割れたパネル、破損部材などの撤去・処分費用。
- 損害範囲を確認するための調査費用:損害の範囲を調べるために必要な調査費用。
- 足場費用:安全に修理するために必要な足場設置・解体費用。
- 臨時費用:事故によって臨時に発生する費用を補うもの。契約によって有無や限度額が異なります。
ただし、名前が似ている補償でも、契約時期や商品によって内容が違うことがあります。
「修理費用特約があるから全部出るはず」と思い込まず、具体的に何が対象になるのかを保険会社に確認しましょう。
修理業者に見積もりを依頼するときは、「保険申請を検討しているので、応急処置費、足場費、撤去処分費なども項目ごとに分けてください」と伝えるとスムーズです。
損保ジャパンの評判が最悪という口コミは本当?冷静に見るポイント
ネットで検索すると、「損保ジャパン 評判 最悪」といった言葉を見かけることがあります。
こういう言葉を見ると、不安になりますよね。
ただ、口コミはあくまで個別の体験です。保険金がスムーズに支払われて満足した方もいれば、思っていた結果にならず不満を持つ方もいます。
火災保険の屋根修理で不満が出やすい理由には、次のようなものがあります。
- 災害被害だと思って申請したが、経年劣化と判断された。
- 見積書や写真の内容が不十分で、損害の状況が伝わりにくかった。
- 契約内容を把握しておらず、自己負担額や対象外条件を知らなかった。
- 修理業者が「絶対に保険金がおります」と言って契約を急がせた。
- 保険会社や代理店とのやり取りで説明不足を感じた。
ここで大切なのは、保険会社を感情的に判断することではなく、正しい情報をそろえて申請することです。
保険会社に提出する写真、見積書、被害状況の説明が曖昧だと、審査側も判断しにくくなります。
逆に、損害箇所が明確で、原因がわかりやすく、工事項目が適正に分かれた見積書であれば、状況は伝わりやすくなります。
口コミよりも大切にしたいこと
火災保険の申請で大切なのは、「事実に基づいて申請すること」と「信頼できる修理業者に調査してもらうこと」です。
虚偽申請や過大請求は絶対に避けてください。
また、「保険金で無料になります」「自己負担なしで全部できます」と強く言い切る業者にも注意が必要です。
私たちアップリメイクは、お客様の利益を大切にしながらも、事実と異なる申請をすすめることはありません。
火災保険は、正しく使えば住まいを守る大切な備えです。
だからこそ、無理な申請ではなく、現場の状況に合った誠実な進め方が大事なんです。
屋根修理で火災保険を使う際の申請方法
火災保険の申請は、流れ自体はそこまで難しくありません。
ただし、順番を間違えると、保険金が決まる前に工事契約をしてしまったり、写真が足りなくて状況を説明しにくくなったりします。
安全に進めるなら、次の流れがおすすめです。
- 被害状況を安全な範囲で確認する
屋根に登る必要はありません。地上から見える範囲で、屋根、外壁、雨樋、落下物、室内の雨染みなどを確認します。
- 損保ジャパンまたは保険代理店へ事故連絡をする
保険証券番号を手元に用意し、「いつ」「どこで」「どのような被害があったか」を伝えます。
台風や強風の日付がわかる場合は、その日付も伝えましょう。
- 修理業者に現地調査と見積もりを依頼する
屋根・外壁の専門業者に、被害状況の確認、写真撮影、見積書作成を依頼します。
このとき、「火災保険の申請を考えている」と伝えると、必要な写真や資料を意識して調査してもらいやすくなります。
- 被害写真と修理見積書をそろえる
建物全体、被害箇所の位置がわかる写真、被害部分のアップ写真、室内被害の写真などを用意します。
見積書は、工事項目、数量、単価、使用部材、足場費用などがわかるものが望ましいです。
- 保険会社へ必要書類を提出する
保険金請求書、事故状況説明、写真、修理見積書など、保険会社から案内された書類を提出します。
- 保険会社の審査・鑑定を受ける
書類審査で進む場合もあれば、損害が大きい場合や判断が難しい場合に、鑑定人が現地調査に来ることもあります。
- 保険金額の決定後に工事内容を決める
保険金額が確定してから、修理業者と正式に工事内容を確認し、契約する流れが安全です。
◆齋藤のワンポイントアドバイス
写真は、保険申請でとても大切です。
おすすめは、「建物全体」「被害箇所がどこか分かる引きの写真」「破損の状態が分かるアップ写真」「室内被害の写真」の4種類を残すことです。
写真が近すぎると、どこの被害かわかりません。逆に遠すぎると、破損の状態がわかりません。
距離を変えて複数枚撮るのがコツですよ。
火災保険の申請で悪質な業者に注意してください
屋根修理と火災保険の話になると、残念ながら悪質な業者によるトラブルもあります。
特に台風後は、不安につけ込むような訪問営業が増えることがあります。
次のような言葉を言われたら、すぐに契約せず、一度立ち止まってください。
- 「保険金で必ず無料になります」
- 「今すぐ契約しないと保険申請できません」
- 「こちらで全部代行するので何もしなくて大丈夫です」
- 「見積もりを20万円以上にしておきます」
- 「保険金がおりたら何割かを手数料としてもらいます」
- 「屋根が壊れているので、今すぐ工事しないと危険です」と不安を強くあおる
保険金の請求は、原則として契約者ご本人が行うものです。
修理業者ができるのは、被害状況の調査、写真撮影、見積書作成、専門的な説明資料の作成など、申請に必要な資料づくりのサポートです。
丸投げをすすめる業者や、不自然な成功報酬を求める業者には注意しましょう。
また、見積書が「屋根修理工事 一式」だけの業者もおすすめできません。
どの部分を、どの材料で、どの工程で直すのかがわからないからです。
相見積もりの取り方や見積書の見方に不安がある方は、外壁塗装の相見積もりと危険な業者の見抜き方も参考にしてください。
契約前に確認したいこと
- 保険金が決定する前に工事契約を急がされていないか。
- 見積書に数量、単価、工事項目が明記されているか。
- 保険がおりなかった場合のキャンセル料や違約金が不自然に高くないか。
- 会社所在地、建設業許可、資格、施工実績、保証内容を確認できるか。
- 質問に対して、わかりやすく誠実に答えてくれるか。
不安なときは、すぐに契約せず、複数社に相談して比べてください。
損保ジャパン火災保険の屋根修理で後悔しない業者選び
火災保険を使った屋根修理では、保険会社への申請も大切ですが、それ以上に大事なのが「誰に屋根を見てもらうか」です。
屋根の損傷は、見た目だけでは判断できないことがあります。
表面の割れだけでなく、棟板金の下地、防水シート、雨水の流れ、外壁との取り合い、雨樋の変形まで見る必要があります。
ここを見落とすと、保険申請の資料が弱くなるだけでなく、工事後に雨漏りが再発することもあります。
屋根修理業者を選ぶときのチェックポイント
屋根修理を依頼する前に、次の点を確認してください。
- 現地調査を丁寧に行うか:地上から軽く見ただけで見積もりを出す業者ではなく、写真を撮りながら丁寧に確認してくれる業者が安心です。
- 見積書が詳しいか:「一式」ばかりではなく、工事項目、数量、単価、使用部材が分かる見積書かを見ます。
- 保険申請について断定しすぎないか:「必ず保険金がおります」と言い切る業者には注意が必要です。
- 屋根だけでなく外壁・付帯部も見られるか:雨漏りは屋根だけが原因とは限りません。外装全体を見られる業者が安心です。
- 地域の気候を理解しているか:静岡なら台風、強い紫外線、沿岸部の塩害などを踏まえた提案が必要です。
- 工事保証やアフターフォローが明確か:工事が終わったあとも相談できる体制があるか確認しましょう。
私たちアップリメイクは、1973年創業の屋根・外壁塗装リフォーム専門店として、静岡の住まいに向き合ってきました。
営業マン中心ではなく、職人の目線を大切にしながら、建物の状態に合った診断と提案を行っています。
施工実績は6000件以上です。これは2026年4月末時点の実績です。
もちろん、実績があるから何でも任せてくださいと言いたいわけではありません。
大切なのは、あなたの住まいにとって本当に必要な工事を見極めることです。
保険が使えるかどうかも大事ですが、最終的には「その工事で雨漏りや劣化を止められるか」「これから先も安心して暮らせるか」が一番大切かなと思います。
屋根修理だけでなく外壁塗装も同時に考えた方がよいケース
屋根の修理をきっかけに、外壁塗装や付帯部のメンテナンスも検討した方がよいケースがあります。
理由は、足場を一度で使えるからです。
屋根修理にも外壁塗装にも足場が必要になることが多く、別々に工事をすると足場代が2回かかってしまいます。
次のような症状がある場合は、屋根だけでなく外壁も一緒に見てもらうとよいですよ。
- 外壁を触ると白い粉が付く。
- 外壁にひび割れがある。
- シーリングが硬くなって割れている。
- 外壁にコケやカビが出ている。
- 雨樋、破風板、鼻隠しの塗膜が剥がれている。
- 前回の塗装から10年以上経っている。
ただし、保険金で屋根の災害復旧をする場合と、通常の外壁塗装メンテナンスは分けて考える必要があります。
保険の対象になるのは、あくまで保険事故による損害部分です。
外壁塗装を一緒に行う場合は、保険対象部分と自己負担部分を見積書で分け、内容を明確にしておくことが大切です。
損保ジャパンの火災保険に関するよくある質問
Q1. 修理業者に「保険申請を代行します」と言われました。任せて大丈夫ですか?
A. 注意が必要です。
保険金の請求は、原則として保険契約者ご本人が行うものです。
修理業者ができるのは、被害状況の調査、写真撮影、見積書作成、専門的な説明資料の作成といったサポートです。
「全部任せてください」「成功報酬で保険金の何割をいただきます」といった業者は、契約前に内容をよく確認してください。
Q2. 保険金が支払われた後、必ず申請通りの修理をしないといけませんか?
A. 受け取った保険金の使い道は、原則として契約者の判断になります。
ただし、損傷箇所を修理しないまま放置すると、同じ箇所で再び被害が出たときに不利になる可能性があります。
また、雨漏りや下地腐食が進むと、将来的な修理費が大きくなることもあります。
保険金の範囲内で部分修理をするのか、自己負担を足して耐久性の高い工事にするのか、建物の状態に合わせて考えるのがよいです。
Q3. 見積もりが20万円に少し足りません。上乗せしてもらえますか?
A. できません。
実際の工事内容と違う金額を見積書に書くことは、不正請求につながる可能性があります。
保険金が支払われないだけでなく、契約解除や法的な問題に発展することもあります。
誠実な業者であれば、事実に基づいた適正な見積書しか作りません。
Q4. 台風から時間が経っていても申請できますか?
A. 申請できる可能性はありますが、時間が経つほど原因の証明は難しくなります。
台風直後の写真がない、被害箇所がさらに劣化している、別の原因が混ざっていると、判断が難しくなることがあります。
被害に気づいたら、できるだけ早く保険会社と専門業者に相談するのがおすすめです。
Q5. 保険会社の鑑定人が来るとき、修理業者にも立ち会ってもらえますか?
A. 立ち会いが可能な場合もあります。
修理業者が立ち会うことで、損傷箇所、写真の位置、見積書の内容を説明しやすくなることがあります。
ただし、保険会社との交渉を業者が勝手に行うのではなく、契約者ご本人の申請を専門的にサポートする形になります。
Q6. 雨漏りしていない屋根の破損でも申請できますか?
A. 申請できる可能性はあります。
火災保険は、雨漏りが起きたかどうかだけでなく、屋根や外壁などの建物に損害が発生したかどうかを見ます。
たとえば、強風で棟板金が浮いている、瓦が割れている、雨樋が歪んでいる場合、雨漏り前でも損害として確認できることがあります。
雨漏りが起きてからでは被害が広がることもあるため、気づいた段階で相談してください。
Q7. 相見積もりは取った方がいいですか?
A. 迷っているなら、相見積もりは取った方が安心です。
ただし、金額だけで決めるのはおすすめしません。
見積書の詳しさ、写真のわかりやすさ、説明の誠実さ、工事保証、質問への対応も比べてください。
安いだけの見積もりは、必要な下地処理や足場、安全対策が抜けている可能性があります。
損保ジャパンの火災保険で屋根修理を考えるなら、まず現状確認から始めましょう
ここまで、損保ジャパンの火災保険を使った屋根修理についてお話ししてきました。
結論として、台風や強風、雹、雪などの自然災害によって屋根や外壁が破損した場合、火災保険で修理できる可能性があります。
ただし、経年劣化、施工不良、契約対象外、自己負担額以下の損害などは、保険がおりないことがあります。
つまり大切なのは、「保険が使えるかどうか」を最初から決めつけることではありません。
まずは、屋根や外壁の状態を正しく確認することです。
そのうえで、損害の原因、契約内容、修理範囲、見積書の内容を一つずつ確認していくと、後悔しにくくなります。
この記事の結論
- 損保ジャパンの火災保険は、風災・雹災・雪災による屋根被害に使える可能性があります。
- 雨漏りは、屋根や外壁など建物外側の破損が原因かどうかが重要です。
- 経年劣化そのものは、基本的に火災保険の対象外です。
- 20万円条件は契約方式によって異なるため、保険証券で確認が必要です。
- 保険金申請では、写真、見積書、損傷原因の説明が大切です。
- 「必ず保険金がおりる」と言い切る業者には注意してください。
私たちアップリメイクは、地元静岡の屋根・外壁塗装リフォーム専門店として、職人目線の診断を大切にしています。
大企業のように派手な宣伝や営業トークで押すのではなく、建物の状態をしっかり見て、あなたにとって必要なことを正直にお伝えしたいと思っています。
屋根の破損や雨漏りは、放置すると被害が広がることがあります。
でも、焦って契約する必要はありません。
まずは「今の状態を知る」ことからで大丈夫です。
静岡市、焼津市、藤枝市、島田市、牧之原市など静岡県中部を中心に、屋根・外壁の状態が気になる方はお気軽にご相談ください。
お電話の際は「齋藤社長のブログを見ました」とお伝えいただくと、相談内容の確認がスムーズです。
無理な営業はしませんので、「保険が使えるかわからない」「屋根に登れないから見てほしい」「他社の見積もりが妥当か知りたい」という段階でも大丈夫ですよ。
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あなたの大切な住まいを、これからも安心して守っていけるように。
屋根の小さな違和感でも、気づいた今が確認のタイミングです。














