こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。
「瓦が割れたりズレたりしているけれど、部分修理で済むのか、葺き替えが必要なのか分からない」
「瓦屋根を軽い屋根材へ葺き替えると、地震対策になると聞いたけれど、本当に我が家にも合うの?」
「見積もりが150万円、200万円を超えていて、金額が妥当なのか判断できない」
瓦屋根の工事を考え始めると、こうした不安が次々に出てきますよね。
瓦屋根は耐久性に優れた屋根ですが、屋根は瓦だけで成り立っているわけではありません。
瓦の下には、雨水の侵入を防ぐ防水シート、瓦を支える桟木、屋根の土台となる野地板などがあり、どこまで傷んでいるかによって必要な工事は大きく変わります。
表面の瓦がまだきれいでも、下地の防水機能が低下していることがあります。
反対に、瓦が数枚割れていても、下地が健全であれば部分補修で対応できる場合もあります。
つまり、築年数や見た目だけで「今すぐ全面葺き替えが必要」と決めつけるのは早いということです。
私たちアップリメイクが拠点を置く静岡県では、強い日差しや台風、沿岸部の潮風、地震への備えなど、屋根について考えておきたい要素がいくつもあります。
だからこそ、工事を急いで決める前に、現在の屋根の状態、葺き替えが必要になる理由、費用の内訳、屋根材ごとの違いを知っておくことが大切ですよ。
この記事では、塗装職人からキャリアを始め、現在まで外装リフォームに携わってきた私が、瓦屋根の葺き替え費用、時期、屋根材の選び方、工事の流れ、見積書や業者選びの注意点まで詳しくお話しします。
読み終わる頃には、「自宅はまず何を確認し、どのような順番で判断すればよいのか」が見えてくるかなと思います。
記事のポイント
- 瓦屋根の葺き替え費用と、撤去・下地・足場など見落としやすい内訳
- 部分修理で済むケースと、全面葺き替えを検討した方がよい劣化状態
- 瓦屋根にカバー工法が基本的に向かない理由と、葺き替えとの違い
- ガルバリウム鋼板・SGL鋼板・軽量瓦ルーガ・陶器瓦の選び方
- 補助金や火災保険を確認するときに、勘違いしやすい申請条件
- 見積書、施工写真、保証内容から信頼できる業者を見極める方法
瓦屋根の葺き替えとは?表面だけでなく下地から更新する工事
瓦屋根の葺き替えとは、現在の瓦を撤去し、必要に応じて葺き土、桟木、防水シート、野地板などを補修または交換したうえで、新しい屋根材を施工する工事です。
単に古い瓦を新しい瓦へ交換するだけではありません。
普段は見えない屋根内部を確認し、雨漏りを防ぐ仕組みをつくり直せることが、葺き替えの大きな特徴です。
屋根材の下にある防水シートは「二次防水」と呼ばれます。
瓦の隙間から少量の雨水が入ったとしても、防水シートが水を軒先へ流すことで、室内への雨漏りを防いでいます。
そのため、瓦が丈夫でも、防水シートや野地板が劣化していれば、屋根全体としては十分な防水性能を保てません。
葺き替えは費用も工期もかかりますが、表面の補修では確認できない部分まで手を入れられるため、雨漏り歴がある住宅や築年数が経過した住宅では、有力な改修方法となります。
葺き替え・葺き直し・部分修理・カバー工法の違い
瓦屋根の工事には、葺き替え以外にもいくつかの方法があります。
名前が似ているため迷いやすいのですが、それぞれ目的が違います。
| 工事方法 | 主な内容 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 部分修理 | 割れた瓦の交換、ズレの調整、漆喰補修、棟の積み直しなど | 劣化範囲が限定的で、下地が比較的健全な場合 | 広範囲の防水シート劣化や野地板腐食は直せません |
| 葺き直し | 既存瓦を一度外し、下地と防水シートを直して同じ瓦を再利用 | 瓦自体が健全で、意匠を残したい場合 | 瓦の保管・選別・再施工に手間がかかり、必ず安くなるとは限りません |
| 葺き替え | 既存屋根材を撤去し、下地を直して新しい屋根材を施工 | 下地劣化、雨漏り、屋根の軽量化、屋根材変更を行いたい場合 | 撤去費と処分費がかかり、工期も長くなります |
| カバー工法 | 既存屋根を残し、その上から新しい防水層と屋根材を重ねる | 主に平らなスレート屋根や一部の金属屋根で、下地が健全な場合 | 下地の傷みを完全には確認できず、屋根の種類によって施工できません |
「瓦を再利用できるなら、葺き直しが一番安い」と思われるかもしれません。
ただし、瓦を一枚ずつ外して保管し、使用できるものを選別し、再び施工するため、手間が少ない工事ではありません。
不足分と同じ瓦が廃番になっていることもあります。
見積もりでは、葺き替えと葺き直しの両方を出してもらい、今後の維持費まで比べることが大切です。
瓦屋根にカバー工法が基本的に向かない理由
一般的な日本瓦や陶器瓦、セメント瓦の上に、そのまま金属屋根を重ねるカバー工法は、基本的に適していません。
大きな理由は、瓦屋根の凹凸が大きく、新しい屋根材を安定して固定するための平らな下地を確保しにくいことです。
さらに、既存瓦を残したまま別の屋根を重ねると、屋根全体の重量が増えます。
ただし、「瓦屋根は重いから、それだけで危険」「瓦屋根なら必ず耐震性が低い」と単純に決めつけることもできません。
住宅は、屋根の重さに応じて必要な耐力壁などを考えて設計されます。
大切なのは、屋根だけではなく、壁量、接合部、基礎、建物の劣化状態を含めて判断することです。
既存住宅で耐震性が心配な場合は、屋根の軽量化だけで安心と考えず、必要に応じて耐震診断も検討してください。
なお、平らなスレート屋根であれば、下地の状態や雨漏り歴を確認したうえで、カバー工法を選べる場合があります。
現在の屋根がスレート屋根で、葺き替えとカバー工法のどちらを選ぶべきか迷っている方は、屋根カバー工法で後悔・失敗しない!よくある落とし穴と対策まとめも参考にしてみてください。
屋根材だけでなく、野地板、雨漏り、結露、将来の撤去費まで含めて比べることがポイントですよ。
部分修理で済む場合と、葺き替えを検討したい場合
瓦が傷んでいるからといって、すべての住宅で全面葺き替えが必要になるわけではありません。
たとえば、台風で数枚だけ瓦が割れた、棟の漆喰が一部剥がれた、瓦のズレが限定的といった場合は、部分修理で対応できる可能性があります。
一方、次のような状態が重なっている場合は、葺き替えや葺き直しを含めた根本的な工事を検討した方がよいでしょう。
- 複数箇所で雨漏りが発生している
- 防水シートの破れや劣化が広範囲に疑われる
- 野地板が腐食し、瓦や釘を固定する力が低下している
- 棟瓦の大きな蛇行や崩れが見られる
- 補修を繰り返しているのに、別の場所から不具合が出ている
- 耐震改修の一環として、屋根重量を見直したい
- 今後長く住む予定で、修理を繰り返すより一度で更新したい
判断で大切なのは、業者から「全部替えないと危険です」と言われたときに、その理由を写真や数値で確認することです。
傷んでいる場所、部分補修では解決できない理由、葺き替え後に改善する範囲を、分かる言葉で説明してもらいましょう。
瓦屋根の葺き替えに適した時期は?築年数だけで決めない
「瓦屋根は何年で葺き替えるのですか?」というご質問は、とても多いです。
ただ、葺き替え時期は屋根材の種類、施工方法、立地、過去の補修歴、小屋裏の換気状態などによって変わります。
陶器瓦そのものが長持ちしていても、防水シートや木下地が先に劣化することがあります。
そのため、「瓦が割れていないから大丈夫」「築30年になったら必ず葺き替え」といった一つの基準だけで判断しない方が安心です。
瓦のズレ・割れ・漆喰の劣化サイン
地上やベランダなど、安全な場所から確認しやすい代表的な劣化サインは、瓦のズレや割れ、棟の歪み、漆喰の剥がれ、雨樋に落ちた瓦片や土です。
漆喰は、棟瓦の内部にある土を雨風から守る役割を持っています。
表面が少し欠けたからといって、すぐ全面葺き替えになるわけではありません。
しかし、剥がれた範囲が広く、内部の土が流れ出していたり、棟瓦が蛇行していたりする場合は、棟の積み直しなどが必要になることがあります。
また、瓦のズレや浮きは、強風時の飛散や雨水の入り込みにつながる可能性があります。
一枚の割れであれば差し替えられる場合がありますが、同じ時期に施工された瓦が全体的に弱くなっていると、別の場所でも破損が続くことがあります。
コケや藻についても、見た目だけでは判断できません。
陶器瓦では表面にコケが付いても瓦自体の防水性能が直ちに失われたとは限りませんが、セメント瓦やモニエル瓦では、表面塗膜の劣化を確認した方がよい場合があります。
屋根材の種類によって意味が違うため、「コケがあるから全面交換」と一律に判断しないことが大切です。
雨漏り、天井のシミ、小屋裏の湿気は早めに確認
室内の天井や壁にシミが出たときは、屋根から雨水が入っている可能性があります。
ただし、雨漏りの原因は瓦の割れだけではありません。
谷板金、壁際の雨押え、天窓、棟、外壁との取り合い、結露など、別の場所が原因になっていることもあります。
シミの真上が侵入口とは限らず、雨水が下地を伝って離れた場所に現れることもあるため、原因を決めつけた補修は危険です。
押し入れや小屋裏でカビ臭さを感じる、木材に黒ずみがある、雨の日だけ湿気が強くなるといった変化も、確認したいサインです。
雨漏りは、晴れた日に見ただけでは分からないことがあります。
必要に応じて散水調査や小屋裏調査などを行い、侵入経路を絞り込んでから工事内容を決めましょう。
見えない防水シートと野地板が屋根の判断を左右する
屋根の葺き替え時期を考えるうえで、特に重要なのが、瓦の下に隠れている防水シートと野地板です。
防水シートは、製品の種類や施工状態によって耐久性が異なります。
昔の住宅で使われていた防水紙が、現在の改質アスファルトルーフィングと同じ性能を持つとは限りません。
また、シート自体の経年変化だけでなく、瓦を固定する釘穴、重なり不足、破れ、施工時の傷なども雨漏りに影響します。
野地板は、屋根材を固定する土台です。
雨水や結露によって腐食すると、釘やビスが十分に効かなくなり、強風時の耐久性にも関わります。
そのため、葺き替え工事では、屋根材を剥がした後に野地板の状態を確認し、必要な箇所を交換または補強する工程が欠かせません。
一方で、築年数が経過していても、雨漏りがなく、換気状態がよく、下地が健全な住宅もあります。
築30年という数字だけで全面工事を決めるのではなく、点検結果と今後の居住予定を合わせて考えてください。
「まだ室内に雨漏りしていないから問題ない」とは限りませんが、「築年数が古いから必ず葺き替え」とも限りません。
最初に行いたいのは、屋根材、棟、板金、小屋裏、過去の補修跡を確認し、部分修理・葺き直し・葺き替えのどれが合うかを比べることです。
工事を先延ばしにするリスクと、まだ使える屋根を早く交換してしまう無駄の両方を避けることが、納得できるリフォームにつながります。
早めの点検をおすすめしたい住宅
次の条件に当てはまる住宅は、見た目に大きな異常がなくても、一度専門業者へ相談してみると安心です。
- 築20年から30年以上で、屋根下地の大規模な改修歴がない
- 台風後に瓦の破片や漆喰が庭へ落ちていた
- 過去に雨漏り補修をしたが、原因や工事内容が分からない
- 増築部分と既存部分の取り合いが複雑になっている
- 屋根に太陽光発電設備があり、将来の脱着も含めて考えたい
- 中古住宅を購入し、屋根の改修履歴が確認できない
- 訪問業者から屋根のズレを指摘されたが、本当か分からない
訪問業者から指摘された場合は、その場で屋根に上げたり、すぐ契約したりしないでください。
撮影された写真が本当に自宅の屋根か分からないケースもあります。
地元の専門業者など、別の会社にも確認を依頼し、同じ診断結果になるかを見比べましょう。
瓦屋根の葺き替え費用と相場
瓦屋根の葺き替えは、住宅リフォームの中でも大きな費用がかかる工事です。
そのため、総額だけを見て驚いてしまう方も多いかなと思います。
しかし、金額の高い・安いを判断するには、「屋根面積」「撤去する屋根の種類」「下地補修」「新しい屋根材」「足場」「役物」「廃棄物処分」など、見積もりの中身を見る必要があります。
同じ30坪の住宅でも、屋根面積が同じとは限りません。
延床面積、建物の形、軒の出、屋根勾配によって、実際に工事する面積は変わります。
坪数・屋根面積ごとの費用目安
一般的な戸建て住宅で瓦屋根を葺き替える場合、足場や既存瓦の撤去、下地、防水、新しい屋根材まで含めて、次のような価格帯が一つの目安になります。
| 建物規模の目安 | 想定屋根面積 | 葺き替え総額の目安 | 金額が変わる主な理由 |
|---|---|---|---|
| 延床30坪前後 | 約80〜100㎡ | 約150万〜240万円 | 土葺きの有無、屋根形状、下地補修、新しい屋根材、足場条件 |
| 延床40坪前後 | 約100〜130㎡ | 約180万〜300万円 | 寄棟・入母屋、谷の数、棟の長さ、資材搬入、屋根足場 |
| 延床50坪前後 | 約130〜160㎡ | 約220万〜380万円 | 屋根面積、複雑形状、高所作業、下屋、付帯板金、処分量 |
上記はあくまで目安です。
屋根面積が小さくても、入母屋屋根のように棟や谷が多い住宅では、材料加工と役物施工に手間がかかります。
反対に、面積がある程度大きくても、単純な切妻屋根で資材搬入がしやすければ、工事単価を抑えやすい場合があります。
坪数別の費用や100㎡前後の見積もり例をさらに確認したい方は、【10〜60坪・100㎡】屋根葺き替え費用の目安と見積もりが変わるポイントもご覧ください。
葺き替え費用の主な内訳
瓦屋根の葺き替え費用は、主に次の項目で構成されます。
| 工事項目 | 内容 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| 足場・飛散防止シート | 職人の安全確保、資材搬入、瓦や土の飛散防止 | 建物外周、高さ、狭小地、屋根足場の有無 |
| 既存瓦・土の撤去 | 瓦、棟、葺き土、桟木などを撤去 | 土葺きか、撤去面積、運搬経路 |
| 廃材運搬・処分 | 撤去した瓦、土、木材、金属を適正処分 | 処分費が撤去費に含まれているか |
| 野地板補修・増し張り | 腐食部分の交換、構造用合板の施工など | 厚さ、補修範囲、追加費用の決め方 |
| 防水シート | 改質アスファルトルーフィングなどを施工 | 製品名、グレード、重なり、施工方法 |
| 新規屋根材 | 金属屋根、軽量瓦、陶器瓦などを施工 | メーカー、商品名、色、保証、適用勾配 |
| 役物・板金 | 棟、谷、軒先、ケラバ、壁際などの雨仕舞い | 長さ、材質、換気棟、雨押えの仕様 |
| 諸経費・現場管理 | 交通、養生、管理、清掃、書類作成など | 何が含まれるか、別途請求があるか |
昔ながらの土葺き瓦では、瓦だけでなく大量の土を撤去するため、処分量と人手が増えます。
道路から建物まで距離がある、敷地が狭くトラックを近くに停められないといった条件でも、運搬の手間が増えて費用が上がることがあります。
また、既存瓦を外して初めて、野地板や垂木の傷みが見つかることがあります。
事前調査ですべてを見抜けるわけではないため、見積書には「追加補修が必要になった場合の単価や確認方法」が書かれていると安心です。
費用が高くなりやすいケース
次のような住宅は、標準的な相場よりも費用が高くなる傾向があります。
- 土葺き瓦で、撤去する土と瓦の量が多い
- 入母屋、寄棟、複数の下屋など屋根形状が複雑
- 谷板金や壁際が多く、雨仕舞いの加工が増える
- 急勾配で屋根足場が必要
- 3階建てや高台で、資材の上げ下ろしに手間がかかる
- 隣家との距離が近く、養生や搬入方法に制約がある
- 野地板や垂木の腐食が広範囲にある
- 雨樋、破風、軒天、板金なども同時に交換する
- 太陽光パネルや温水器の脱着が必要
- 高価格帯の屋根材や複雑な意匠を選ぶ
見積もりが高いときは、すぐ「ぼったくり」と決めつけるのではなく、何が標準工事と違うのかを説明してもらいましょう。
反対に、相場より極端に安い見積もりでは、下地補修、防水シート、役物、処分費、足場などが抜けていないか確認してください。
見積書は「一式」の少なさと追加工事のルールを見る
屋根葺き替えの見積書で特に注意したいのが、「屋根工事一式」とだけ書かれた明細です。
一式表記がすべて悪いわけではありませんが、主要な工事までまとめられていると、使用材料や施工範囲を比較できません。
少なくとも次の項目は、数量や仕様を確認したいところです。
- 屋根面積と算出根拠
- 既存瓦と葺き土の撤去範囲
- 廃材処分費の有無
- 野地板の厚さと施工範囲
- 防水シートのメーカー・商品名
- 新しい屋根材のメーカー・商品名・色
- 棟、谷、軒先、ケラバなど役物の数量
- 換気棟や雪止めなどオプションの有無
- 追加補修が発生したときの承認方法
- 施工保証とメーカー保証の違い
見積書の具体的な確認方法は、屋根葺き替えの見積もりはここを見る!明細のチェックリストと要注意な見積書例でも詳しく解説しています。
金額だけでなく、同じ工事内容で比較できているかを見てくださいね。
補助金・助成金を使える可能性
瓦屋根の葺き替えでは、工事内容によって国や自治体の補助制度を利用できる可能性があります。
ただし、単に古い瓦を新しくするだけでは対象にならず、耐震、省エネ、耐風、防火、空き家改修など、制度の目的に合う工事が条件になることが多いです。
たとえば、重い屋根から軽い屋根への変更が、耐震改修の一部として対象になる自治体があります。
屋根や天井の断熱改修を組み合わせることで、省エネ制度の対象になる場合もあります。
ここで注意したいのが、申請のタイミングです。
「すべての制度で契約前に申請しなければならない」とは限りませんが、自治体制度では契約前または着工前の申請が必要なものが多くあります。
一方、国の制度では、登録事業者が工事後に申請する仕組みもあるため、制度ごとに手順が違います。
古い記事や別の地域の情報を、そのまま自宅へ当てはめないでください。
工事を決める前に、自治体の公式情報と施工業者の両方へ確認することが大切です。
屋根葺き替えに使える制度の探し方や、契約・着工の順番で失敗しないための注意点は、屋根葺き替えの補助金・助成金まとめで詳しく解説しています。
制度は年度、予算、住宅条件によって変更・終了するため、必ず最新情報を確認してください。
火災保険は「風で壊れたら必ず使える」わけではない
台風、強風、雹、雪などによる偶発的な損害は、契約内容によって火災保険の補償対象になる可能性があります。
ただし、すべての火災保険が同じ補償内容ではありません。
風災補償が付いているか、免責金額はいくらか、どの損害まで対象かは契約によって変わります。
また、「最大瞬間風速が何m以上なら必ず支払われる」という一律の基準だけで決まるものでもありません。
実際には、損害の原因、発生時期、破損状態、契約条件などを保険会社が確認して判断します。
経年劣化、施工不良、以前からあった破損を、台風被害として申請することはできません。
「火災保険を使えば無料で全面葺き替えできます」「申請は全部任せれば大丈夫です」と断定する業者には注意してください。
保険金の支払いを決めるのは施工業者ではなく、保険会社です。
破損箇所を勝手に増やしたり、事実と異なる原因で申請したりすれば、契約者自身がトラブルへ巻き込まれる可能性があります。
まず保険証券や契約内容を確認し、必要に応じて保険会社または代理店へ直接相談しましょう。
瓦屋根の葺き替えで選ばれる屋根材
瓦屋根を葺き替えるときは、同じ陶器瓦にする方法もあれば、金属屋根や軽量瓦へ変更する方法もあります。
どの屋根材が一番優れているかは、住宅によって変わります。
初期費用、重さ、外観、断熱・遮音、メンテナンス、屋根勾配、塩害、積雪、今後住む年数まで比べて選ぶことが大切です。
屋根材の特徴を比較
| 屋根材 | 主なメリット | 注意点・デメリット | 向いている方 |
|---|---|---|---|
| ガルバリウム鋼板・SGL鋼板系 | 軽量、耐食性、複雑な屋根にも対応しやすい | 商品と施工方法で断熱・遮音が変わる。傷や端部の処理も重要 | 軽量化と費用のバランスを重視する方 |
| 軽量ハイブリッド瓦ROOGA | 瓦らしい厚みと意匠、一般的な陶器瓦より軽量、割れにくさを考えた製品 | 初期費用が高め。適用条件と施工体制の確認が必要 | 瓦の外観を残しながら軽量化したい方 |
| 陶器瓦 | 耐久性が高く、塗装を基本的に必要としない。和洋の意匠が豊富 | 重量があり、建物構造との相性確認が必要。初期費用も高くなりやすい | 瓦本来の風合いと長期使用を重視する方 |
| スレート | 比較的軽く、初期費用を抑えやすい | 定期的な点検や塗装が必要。製品と立地により劣化状況が変わる | 初期費用を抑え、将来の塗装も計画できる方 |
屋根材の種類をより広く比較したい方は、屋根葺き替えの屋根材一覧|特徴・費用・おすすめの選び方も参考にしてください。
軽量で選ばれやすいガルバリウム鋼板・SGL鋼板系屋根
瓦からの葺き替えで、よく候補に挙がるのが金属屋根です。
現在は、ガルバリウム鋼板や、耐食性を高めたSGL鋼板系の屋根材が多く使われています。
最大の特徴は軽さです。
たとえば、断熱材一体型の金属屋根「スーパーガルテクト」は、メーカー公表値で本体重量が1㎡あたり5kgです。
既存の土葺き瓦から変更する場合、屋根重量を大きく減らせる可能性があります。
屋根を軽くすると建物上部の重量が減るため、耐震計画を考えるうえで有利に働くことがあります。
ただし、先ほどお伝えしたように、屋根材を軽くしただけで住宅全体の耐震性が保証されるわけではありません。
建物の壁量や基礎、接合部も含めて考えましょう。
金属屋根で心配されやすいのが、雨音と暑さです。
薄い金属板だけの屋根と、断熱材一体型の製品では性能が違います。
断熱材一体型の製品や、適切な下葺き材、小屋裏断熱、換気を組み合わせれば、熱と音の伝わり方を抑えられます。
一方で、どの住宅でも「瓦より必ず静か」「暑さの心配は一切ない」とまでは言えません。
屋根裏の断熱状態、天井構造、雨の強さなどでも体感が変わるため、商品名だけでなく屋根全体の仕様を確認してください。
また、金属屋根は錆びないわけではありません。
沿岸部では塩分、切断面や傷、異種金属との接触、落ち葉や汚れによる長時間の湿潤などに注意が必要です。
メーカーが定める適用地域、勾配、保証条件、定期点検も確認しましょう。
ガルバリウム鋼板やSGL鋼板系の屋根材について、費用や種類、デメリットまで詳しく知りたい方は、ガルバリウム鋼板で屋根カバー工法|費用相場・種類・デメリットも参考になります。
カバー工法向けの記事ですが、金属屋根材を比較するときの基礎知識として活用できます。
瓦の外観と軽量化を両立しやすいROOGA
「金属屋根の軽さは魅力だけれど、和風住宅の重厚感を残したい」
「瓦らしい厚みや陰影を大切にしたい」
そのような方が候補にしやすいのが、ケイミュー株式会社の軽量ハイブリッド瓦「ROOGA(ルーガ)」です。
ROOGAは、瓦らしい厚みのある外観を持ちながら、一般的な陶器瓦より軽量化を図った屋根材です。
メーカーは、軽さ、割れにくさ、色あせを抑える表面コーティング、防災性などを特長として案内しています。
デザインには、和風住宅になじみやすい「雅」と、自然石調で洋風・モダン住宅にも合わせやすい「鉄平」があります。
陶器瓦のような硬い素材とは異なり、衝撃を受けた際の割れにくさを考えた材料構成も特徴です。
ただし、「絶対に割れない」「メンテナンスが一切不要」という意味ではありません。
強い衝撃、施工条件、周辺部材の劣化によって補修が必要になることはあります。
表面の色が長持ちしても、防水シート、板金、シーリングなどは別に点検が必要です。
また、初期費用は金属屋根より高くなる傾向があります。
価格だけで決めず、外観、屋根重量、将来の塗装、部材交換、保証条件を比べてください。
ROOGAを検討するときは、メーカーの施工研修を受け登録された「ROOGAショップ」か、同等の施工知識を持つ体制で工事するかを確認すると安心です。
元請け会社が直接登録店でない場合は、どの登録施工店や屋根専門職人が施工を担当するのか、保証の窓口がどこになるのかを書面で確認しましょう。
同じ陶器瓦へ葺き替える選択もある
屋根を軽くすることだけが正解ではありません。
建物が瓦屋根を前提に適切に設計され、構造状態にも問題がなく、瓦の耐久性や外観を重視するのであれば、新しい陶器瓦へ葺き替える方法もあります。
陶器瓦は、屋根材自体の塗装を基本的に必要とせず、長く使いやすいことがメリットです。
一方で、棟、漆喰、緊結部材、防水シート、板金などの点検は必要です。
現在の瓦屋根を残したい方は、葺き直しと新しい瓦への葺き替えを比べてみてください。
耐震性が心配な場合は、屋根材だけでなく、耐震診断の結果をもとに選ぶことをおすすめします。
屋根材を価格だけで選ばないための5つの基準
屋根材を選ぶときは、次の5つを業者へ確認すると判断しやすくなります。
- 建物構造との相性
屋根の重さ、下地、勾配、耐力壁などを踏まえて選べるか。 - 地域環境との相性
沿岸部、強風地域、積雪地域、日当たりなどに適した製品か。 - 初期費用と将来費用
塗装、板金交換、点検、足場、廃棄まで含めて比べているか。 - 保証条件
メーカー保証と施工保証の対象、期間、免責事項が明確か。 - 施工できる職人
製品ごとの施工方法を理解し、写真記録と検査を行う体制があるか。
「耐久年数が一番長いから」「一番軽いから」だけで決めるのではなく、あなたの住まいと今後の暮らしに合うかを確認してください。
瓦屋根の葺き替え工事の手順と期間
瓦屋根の葺き替えは、一般的な住宅で実働5日から10日前後、足場の設置・解体や天候待ちを含めると、1週間から2週間程度が一つの目安です。
入母屋屋根、下地補修が多い住宅、雨天が続く時期では、さらに長くなる場合があります。
工期だけを短く見せる業者より、雨天時の対応や毎日の防水養生まで説明する業者の方が安心ですよ。
1. 現地調査・小屋裏確認・見積もり
工事前に、屋根材、棟、谷、壁際、雨樋、軒天、小屋裏などを確認します。
屋根面積は、図面だけでなく実測や写真も使い、見積もりの根拠を明確にします。
雨漏り歴、補修歴、太陽光設備、近隣との距離、資材搬入経路も確認が必要です。
この段階で、部分修理、葺き直し、葺き替えの選択肢を比べてもらいましょう。
2. 足場設置・近隣への案内・養生
安全な高所作業のため、建物の周囲に足場を設置し、飛散防止シートを張ります。
瓦や土を撤去する日は音とホコリが出やすいため、着工前に近隣へ工事期間や作業時間を伝えておくことが大切です。
車、植木、室外機、隣家との境界など、保護が必要な場所も事前に確認します。
3. 既存瓦・棟・葺き土の撤去
棟瓦から順に既存瓦を外し、土葺きの場合は屋根土も撤去します。
瓦を一度に屋根から落とすような乱暴な解体は危険です。
周囲へ飛散させず、建物に余計な衝撃を与えないよう、分けて安全に下ろします。
撤去した瓦や土は、種類ごとに適切に運搬・処分します。
4. 野地板・垂木・下地の確認と補修
瓦を外した後は、これまで見えなかった野地板や垂木の状態を確認します。
腐食、雨染み、釘の効き、たわみ、穴、過去の補修跡などを写真に残します。
傷んだ部分だけを交換するのか、構造用合板を全面に増し張りするのかは、下地の状態と新しい屋根材の施工基準によって決めます。
「どの住宅でも必ず12mm合板を全面施工する」とは限りません。
既存下地、新しい屋根材、設計条件に合う仕様を選ぶ必要があります。
追加工事が必要になった場合は、作業前に写真と金額を確認し、了承後に進めてもらいましょう。
5. 防水シートの施工
下地を整えたら、新しい防水シートを施工します。
一般的には、軒先から棟へ向かって重ね、雨水が重なりの内側へ入りにくい向きで敷きます。
重なり幅、谷や壁際の増し張り、固定方法は、使用する製品と施工基準に従います。
防水シートは、完成後に見えなくなる部分です。
だからこそ、製品名、施工写真、重なり、立ち上がり部分を記録してもらうことが大切です。
防水シートを張ったからといって、工事中の大雨に絶対問題がないとは言い切れません。
開口部や未施工部が残ることもあるため、天気予報を見ながら作業範囲を調整し、毎日確実に養生する必要があります。
6. 新しい屋根材・役物の施工
防水シートの上へ、新しい屋根材を施工します。
金属屋根では、軒先、ケラバ、谷、棟、壁際などの板金加工が雨漏り防止の重要なポイントになります。
ROOGAや陶器瓦では、メーカーや瓦屋根の施工基準に従い、適切な釘・ビス・緊結方法で固定します。
屋根材の中央部分だけでなく、風の影響を受けやすい軒先、ケラバ、棟の固定が重要です。
換気棟、雪止め、太陽光対応部材などを設置する場合も、この工程で施工します。
7. 完了検査・写真報告・清掃・足場解体
屋根材を葺き終えたら、棟、谷、壁際、軒先、固定部、板金の納まりなどを検査します。
雨樋に瓦片や土が残っていないか、外壁や敷地に傷や汚れがないかも確認します。
屋根はお客様が直接確認しにくい場所なので、施工前、撤去後、下地補修、防水シート、屋根材施工、完成の写真を提出してもらいましょう。
検査内容と保証書を確認した後、足場を解体し、周辺を清掃して引き渡しとなります。
工事日数、雨の日の対応、在宅中の過ごし方について詳しく知りたい方は、屋根葺き替え工事の流れと期間|工程・日数・雨の日対応も参考にしてください。
葺き替え工事中の生活で知っておきたいこと
屋根工事は、家の中で生活しながら進められることが多いです。
ただし、瓦の撤去や下地工事では、音や振動、ホコリが発生します。
工事が始まってから驚かないよう、生活への影響も事前に聞いておきましょう。
音と振動が出やすい日
特に音が出やすいのは、既存瓦の撤去、野地板の補修・増し張り、屋根材の固定を行う日です。
屋根の真下にある部屋では、話し声やテレビの音が聞き取りにくくなることがあります。
在宅勤務、オンライン会議、赤ちゃんの昼寝、ペットのストレスが心配な場合は、騒音が大きい日を事前に教えてもらいましょう。
ホコリと洗濯物への配慮
瓦や葺き土の撤去日は、飛散防止シートを張っていても、細かなホコリが出ることがあります。
工事期間中は、外干しを避けた方がよい日があります。
窓の開閉、換気扇、車の移動、植木の養生についても、担当者から案内を受けてください。
雨の日は無理に工事を進めない
屋根材を撤去した状態で雨が入ると、建物内部へ影響するおそれがあります。
天候が不安定な日は、作業範囲を限定したり、延期したりする判断が必要です。
工期が少し延びても、安全と防水を優先する方がよい工事です。
「雨でも予定どおり全部剥がします」と無理に進める業者より、天気に合わせた工程変更を説明してくれる業者を選びましょう。
失敗しない瓦屋根葺き替え業者の選び方
瓦屋根の葺き替えは、工事後に見えなくなる下地部分が多く、業者による施工品質の差が出やすい工事です。
高い屋根材を選んでも、防水シートや板金の施工が不十分であれば、屋根全体の性能を生かせません。
価格、資格、実績、説明、施工記録、保証を総合的に確認してください。
屋根材ごとの施工経験を確認する
屋根工事は、瓦、金属、スレートで必要な技術が異なります。
「屋根工事ができます」という説明だけでなく、今回選ぶ屋根材の施工経験を確認しましょう。
施工事例では、完成写真だけでなく、既存屋根の撤去、野地板、防水シート、役物施工まで見せてもらえると安心です。
ROOGAなどメーカーごとに施工研修や登録制度がある製品では、誰が施工するのかも確認してください。
資格だけでなく、担当者と職人の連携を見る
建築施工管理、瓦葺き、板金、塗装など、工事内容に関係する資格は、知識と経験を確認する一つの材料になります。
ただし、資格名だけで工事品質が自動的に決まるわけではありません。
現地調査をした人の判断が職人へ正確に伝わるか、追加工事の連絡があるか、完了検査を誰が行うかも重要です。
営業担当、現場管理者、実際に施工する職人の役割を聞いておきましょう。
見積もりは3社程度で同じ条件を比較する
私たちアップリメイクでは、屋根や外壁のリフォームで後悔しないために、3社程度から見積もりを取ることをおすすめしています。
ただし、各社が違う屋根材や違う下地仕様を提案していると、総額だけでは比べられません。
屋根面積、防水シート、野地板、屋根材、役物、足場、処分費、保証を一覧にして比べてください。
大幅値引きで契約を急かす会社にも注意が必要です。
「今日契約すれば足場代無料」「この地域で宣伝したいので特別価格」と言われても、その場で決める必要はありません。
見積もりの根拠と工事内容に納得してから契約しましょう。
施工前・施工中・施工後の写真が残るか
屋根の上は、工事が終わると見えません。
そのため、写真記録はとても大切です。
少なくとも、次の写真が提出されるか確認してください。
- 工事前の全景と劣化箇所
- 瓦撤去後の野地板
- 腐食部分の補修前・補修後
- 防水シートの製品表示と施工状況
- 谷、壁際、軒先、ケラバなどの役物
- 屋根材の固定状況
- 完成後の全景と細部
写真があることで、見積もりどおりの材料が使われたか、追加補修が必要だった理由も確認できます。
保証は期間より対象範囲を見る
「10年保証」と書かれていても、何を保証するのかは会社によって違います。
屋根材のメーカー保証、施工会社の工事保証、第三者のリフォーム瑕疵保険は、それぞれ別のものです。
雨漏り、屋根材の剥がれ、板金、シーリング、自然災害、経年劣化など、対象と対象外を確認してください。
また、保証書を出す会社が数年後も地域で営業を続けているかも大切です。
創業年数、建設業許可、所在地、施工エリア、アフターメンテナンスの方法まで確認しておきましょう。
地域での施工例とお客様の声を確認する
自宅に近い地域の施工例があれば、気候や住宅形式を理解しているかを判断しやすくなります。
完成写真だけでなく、工事内容、使用材料、施工面積、費用、工期が分かる事例が参考になります。
アップリメイクの実際の工事については、施工事例をご覧いただけます。
担当者の説明、職人の対応、工事後の感想を知りたい方は、お客様の声も業者選びの判断材料としてご活用ください。
◆齋藤のワンポイントアドバイス
屋根工事では、完成後に見えなくなる下地こそ丁寧に施工しなければなりません。
私自身、塗装職人として仕事を始め、亡き父から「お客様の幸せを第一に施工品質を考えること」を厳しく教わりました。
株式会社アップリメイクは、1973年の創業以来、静岡で屋根・外壁リフォームに携わり、2026年4月末時点で施工実績は6,000件を超えています。
静岡県知事の建設業許可を受け、国土交通大臣指定のリフォーム瑕疵保険登録施工店として、工事内容と保証を書面で確認できる体制づくりにも取り組んでいます。
私たちは、見積もりを一式だけで済ませず、できる限り工事内容、材料、数量、保証を分かりやすくお伝えすることを大切にしています。
工事中も、下地処理や防水部分を含めて写真を残し、お客様が直接見られない場所を確認できるようにすることが重要だと考えています。
もちろん、すべての住宅で高額な葺き替えが必要なわけではありません。
部分修理で済む状態なら、その選択肢も含めて考えるべきです。
今後どのくらい住む予定なのか、将来建て替える可能性があるのか、ご予算をどこまでかけられるのかによっても最適な工事は変わります。
目先の安さや一番高い仕様ではなく、あなたの住まいとライフプランに合う工事を選んでいただきたいと思っています。
瓦屋根の葺き替えに関するよくある質問
Q1. 瓦屋根の上に新しい屋根を被せるカバー工法はできませんか?
A. 一般的な日本瓦、陶器瓦、セメント瓦では、凹凸が大きく安定した下地をつくりにくいため、通常のカバー工法は基本的に向いていません。
既存瓦を残して屋根を重ねると重量も増えるため、瓦を撤去して葺き替える方法が一般的です。
ただし、特殊な工法を提案された場合は、メーカーの正式な施工仕様、建物構造、保証内容を確認し、複数の専門業者から意見を聞いてください。
Q2. 瓦が数枚割れているだけでも、全面葺き替えが必要ですか?
A. 数枚の割れだけで、すぐ全面葺き替えになるとは限りません。
同じ形の瓦を用意でき、下地や防水シートに問題がなければ、差し替えで対応できる場合があります。
ただし、広範囲に割れがある、瓦の固定が弱い、雨漏りがある、同じ瓦が次々に壊れている場合は、屋根全体の改修も検討してください。
Q3. 瓦から軽い金属屋根へ替えれば、耐震工事は不要になりますか?
A. 屋根の軽量化は、建物上部の重量を減らすため、耐震面で有利に働く可能性があります。
しかし、住宅全体の耐震性は、耐力壁、柱と梁の接合、基礎、劣化状態、建物のバランスなどでも決まります。
屋根を軽くしただけで耐震性が保証されるわけではないため、築年数が古い住宅や大きな不安がある住宅では、耐震診断も検討してください。
Q4. ROOGAは、どの工務店や塗装会社でも施工できますか?
A. ROOGAには製品に合った施工知識が必要です。
ケイミューでは、施工研修を受講し登録されたROOGAショップを案内しています。
依頼する会社が登録店であるか、登録施工店と連携しているか、実際に誰が施工するか、メーカー保証と工事保証の窓口はどこかを確認しましょう。
Q5. 工事中に雨が降ったら雨漏りしませんか?
A. 適切な工程管理と養生を行えば、雨の影響を抑えながら進められます。
ただし、屋根材を外している途中の大雨はリスクがあります。
天気予報に合わせて一日に剥がす範囲を決め、防水シートやブルーシートで毎日養生することが重要です。
雨の日の対応方法を契約前に聞いておきましょう。
Q6. 葺き替えと外壁塗装は同時にした方が安くなりますか?
A. 屋根と外壁の両方で足場が必要な場合は、同時施工によって足場を一度で共用できるため、別々に工事するより総額を抑えられる可能性があります。
ただし、外壁がまだ健全なのに、足場代だけを理由に早すぎる塗装をする必要はありません。
屋根と外壁の劣化状態、次回のメンテナンス時期、予算を比べて決めてください。
Q7. 相見積もりでは、一番安い会社を選べばよいですか?
A. 一番安い会社が悪いとは限りませんが、総額だけで決めるのはおすすめできません。
屋根面積、防水シート、野地板、役物、処分費、施工写真、保証が同じ条件になっているかを比較してください。
安い見積もりに必要な工程が含まれていない場合、工事後の追加請求や早期不具合につながる可能性があります。
軽量化も部分修理も、最初は屋根の状態確認から
瓦屋根の葺き替えは、古い瓦を新しくするだけの工事ではありません。
防水シート、野地板、棟、谷、壁際など、雨漏りを防ぐ仕組みを見直し、必要であれば屋根重量や将来の維持費まで改善する工事です。
一方で、すべての瓦屋根に高額な全面葺き替えが必要なわけでもありません。
部分修理や棟の積み直しで十分な住宅もあります。
大切なのは、「古いから全部交換」「軽い屋根なら絶対安心」と決めつけず、現在の状態と今後の暮らしに合わせて選ぶことです。
ご自身で屋根へ登って確認するのは、転落事故につながるため避けてください。
地上から見える範囲を確認し、気になる症状があれば、屋根の状態を写真で説明してくれる専門業者へ相談しましょう。
私たち株式会社アップリメイクでは、静岡で1973年から屋根・外壁リフォームに携わり、建物の状態、ご予算、今後のライフプランを伺いながら工事内容をご提案しています。
施工実績は2026年4月末時点で6,000件以上となりましたが、実績数だけでなく、一件ごとの診断と下地処理を丁寧に行うことを大切にしています。
「葺き替えが必要なのかだけ知りたい」
「他社の見積もりが適正か見てほしい」
「ガルバリウム鋼板とROOGAのどちらが自宅に合うか比べたい」
そのような段階でも大丈夫です。
まずは現在の屋根を確認し、今すぐ必要な工事、数年後でもよい工事、部分補修で済む箇所を分けることから始めましょう。
診断や見積もりを依頼したからといって、工事をその場で決める必要はありません。
ご希望がない限り、しつこい連絡や訪問を行わず、比較検討のための相談にも丁寧に対応します。
無理に高い工事を選ぶのではなく、あなたとご家族が安心して暮らせる方法を一緒に考えます。
屋根のズレ、雨漏り、葺き替え費用で不安を感じている方は、手遅れになる前に、株式会社アップリメイクの無料診断へお気軽にご相談ください。
あなたの物語に、私たちの心と技術で寄り添います。
【記事内容に関するご注意事項】
本記事で紹介した瓦屋根の葺き替え費用、工期、屋根材の特徴は、一般的な戸建て住宅を想定した目安です。
実際の金額や施工方法は、屋根面積、勾配、形状、既存屋根の工法、下地の腐食、資材搬入、足場条件、太陽光設備、新しい屋根材などによって変わります。
補助金・助成金は、年度、自治体、予算、住宅条件、対象工事、申請時期によって利用可否が変わります。
自治体制度では契約前・着工前の申請が必要な場合が多い一方、国の制度には異なる申請手順もあります。
必ず制度の公式要綱と、登録事業者または施工業者の案内で最新情報をご確認ください。
火災保険の補償内容も契約ごとに異なり、風災、雹災、雪災がすべての契約で対象になるわけではありません。
経年劣化や施工不良は一般的に補償対象外となるため、保険会社または代理店へ直接ご確認ください。
屋根材の製品仕様、適用地域、勾配、保証条件は変更される場合があります。
最終的な工事判断は、現地調査を行い、見積書、施工仕様、保証内容に納得したうえで行ってください。






