屋根の部分葺き替えはできる?全面葺き替えとの違い・費用差・大規模修繕の判断

「屋根の部分修理はできる?全面修理との違いと正しい判断」と書かれたタイトル画像

こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。

「屋根の傷みが気になってきたけれど、全部直すと高額になりそう…悪い部分だけ直すことはできないのかな?」

お客様の現場にお伺いすると、20代から40代の子育て世代の方々から、このような切実なご相談をよくいただきます。

これからの教育資金や、老後のための蓄えを考えると、家の修繕費はできるだけ抑えたいですよね。

そのお気持ち、痛いほどよくわかります。

結論から申し上げますと、屋根の部分的な修理で済むケースも確かに存在します。

しかし、表面的な傷みだけを見て安易に部分修理を選ぶと、数年後に見えない部分で雨漏りが発生し、結果的に数百万円の「全面葺き替え」と「内部の木材補修」を余儀なくされるという悲しいケースを、私は現場で何度も目の当たりにしてきました。

この記事では、地元静岡で数多くの屋根を守ってきた職人としての経験から、部分修理で済む絶対条件と、絶対に全面葺き替えを選ぶべき「危険なサイン」、そして誰もが気になる費用相場まで、包み隠さずお伝えします。

最後までお読みいただければ、あなたの大切なご自宅にとって「今、本当に必要な工事」がご自身で判断できるようになります。

記事のポイント

  • 屋根の一部葺き替えで済む「安全な条件」と具体的なメリット
  • 大屋根の全面葺き替えが絶対に必要となる「危険なサイン」
  • 葺き替え、張り替え、葺き直しなど、専門用語と工法の違い
  • 坪数別の全面葺き替え費用の相場と、部分修理とのライフサイクルコスト比較

屋根の部分葺き替えは可能か?

テーブルで見積もり書を見ながら、「屋根の修理、できれば一部だけで安く済ませたいですよね。」と悩む男性の様子

多くのお客様が望まれる「部分修理」や「一部葺き替え」。

当面の費用を抑えたいという切実なお気持ちには、私たちプロも最大限寄り添いたいと考えています。

しかし、闇雲に部分修理を行えば良いというものではありません。

まずは、どのような状態であれば部分的な対応が可能なのか、建物の構造的な観点からその条件を明確にしておきましょう。

屋根の一部葺き替えで済む条件

屋根の一部葺き替え、あるいは局所的な補修で十分な効果が得られるのは、一言で言えば「下地が健康であり、かつ傷みが事故的・局所的である場合」に限られます。

屋根というのは、目に見える表面の「屋根材(瓦やスレート)」と、その下で家を水から守っている「ルーフィング(防水シート)」、そして土台となる「野地板(木材)」の3層構造で成り立っています。

この内部の防水シートと木材が劣化していないことが、部分修理を成功させる絶対条件なのです。

具体的に部分修理で対応できるのは、以下のような若年かつ突発的なケースです。

・築10年未満の突発的な破損

台風の強風で飛んできた木の枝や看板によってスレートが1枚割れてしまった、あるいは局地的な降雹(ひょう)によって一部に穴が空いてしまったという場合です。

築10年未満という築年数が浅い状態であれば、屋根材の下にあるルーフィング(防水シート)はまだ弾力があり、十分に防水機能を持っています。

そのため、割れた部分の屋根材だけを綺麗に差し替える「屋根 部分 葺き替え」を行うことで、雨漏りのリスクを完全に排除し、問題は解決します。

なお、こうした自然災害による突発的な破損の場合は、火災保険を活用して修繕費用の自己負担をなくせる可能性が高いため、実費を払う前に必ず確認することをおすすめします。

(参考:火災保険の屋根修理はいくら戻る?全額補償の条件と相場をプロが解説

・棟(むね)部分の特異的な劣化

屋根の頂上にある「棟板金(むねばんきん)」や、和瓦の漆喰部分のみが劣化しているケースです。

屋根の頂上は、建物の構造上、強風の影響や直射日光の紫外線を最も過酷に受け続ける場所です。

そのため、平面部分の屋根材はまだ十分寿命が残っていても、頂上の板金を固定している釘が浮いてきたり、内部の貫板(木材)が腐食したりすることがよくあります。

この場合、屋根全体を触る必要はありません。

頂上の棟板金と内部の木材だけを新しいもの(できれば腐らない樹脂製の貫板)に交換し、しっかりと固定し直すことで、屋根全体の寿命を10年程度引き延ばすことが十分に可能です。

部分修理の絶対条件は「下地が生きてること」

どんなに表面の屋根材を綺麗に直しても、その下にある防水シートが寿命を迎えてボロボロになっていれば、部分修理は「底の抜けたバケツに絆創膏を貼る」ようなものです。

結局、そこ以外の場所からすぐに雨漏りが始まります。

見えない下地の状態をプロの目で確認し、「あと何年持つか」を正確に診断することが、部分修理を選択する前の大前提となります。

屋根葺き替え一部のメリットとは

厳格な条件を満たしている場合、「屋根 葺き替え 一 部」を選択する最大のメリットは、何と言っても当面の経済的な負担が非常に軽いことです。

全面葺き替えが100万円を優に超える大規模な投資であるのに対し、部分修理であれば、被害の規模にもよりますが数万円から十数万円程度で応急処置を完了させることができます。

特に20代から40代の子育て世代のお客様にとっては、お子様の進学費用、車の買い替え、あるいは急な医療費など、どうしても手元に現金を残しておきたい「キャッシュフローの厳しい時期」が必ず存在します。

下地が健全であるというプロの診断結果がある前提ですが、そうした時期における「暫定的な防衛策」として、部分修理は家計を守る非常に有効で現実的な選択肢となります。

例えば、1階の屋根(下屋)の瓦が数枚割れているだけの場合、大掛かりな足場を組む必要がないため、職人の半日程度の手間賃と材料費だけで、3万円〜5万円程度で確実に直すことができます。

ただし、ここで一つ大きな落とし穴があります。

それは「足場代」の存在です。

2階の屋根の修理など、高所作業となる場合は、労働安全衛生法により職人の安全確保と、近隣への部材飛散防止のために足場の設置が義務付けられています。

この足場代は、家の大きさにもよりますが一般的な住宅で1回につき15万円〜30万円程度かかります。

もし、「今年は東側の部分修理で20万円」「3年後は西側の部分修理で20万円」というように、足場が必要な部分修理を小刻みに繰り返してしまうとどうなるでしょうか。

毎回15万円〜30万円の足場代を捨てることになり、10年も経てば「最初から全面葺き替えをしておけば良かった」と後悔するほど、無駄な出費が膨れ上がってしまいます。

したがって、部分修理を選ぶ際は「足場なしで施工できるか」、あるいは「今回足場を組むなら、ついでに外壁塗装なども一緒に済ませて長期的なコストダウンを図れないか」という、ライフサイクルコスト(生涯設計)の視点を持つことが、損をしないための最大の秘訣です。

屋根全面葺き替えが必要なサイン

費用、長持ち度、対象となる家の状態から見た、屋根の部分修理と全面修理の違いをわかりやすくまとめた比較表

どんなに部分修理で延命を図っても、家全体を守るために、いよいよ「屋根 全面 葺き替え」を決断しなければならないタイミングが必ず訪れます。

ここでは、私たち屋根の専門家が現場調査の際に絶対に見逃さない、建物からの「危険なサイン」をお伝えします。

大屋根葺き替えが必須となる劣化

屋根材の下にある木材(野地板)がボロボロに腐食している様子と、「注意!こんな症状は全面修理のサインです」という警告文

以下の4つの状態のいずれかにご自宅の屋根が当てはまる場合、残念ながら部分的な処置はもはや意味をなしません。

「大屋根 葺き替え」が不可避な状況であるとお考えください。

1. 野地板(のじいた)の構造的腐朽

屋根の上に上って歩いた時に「フカフカと沈み込む」「ミシッと嫌な音がする」といった感覚がある場合、事態は極めて深刻です。

これは、表面の屋根材だけでなく、家を支える構造用合板である「野地板」が、長年の結露や見えない雨漏りによって腐り、強度が失われているサインです。

この状態では、新しい屋根材を釘やビスで固定しようとしても、木が腐っているため全く効きません。

台風などの強風が吹けば、屋根材が固定されていないも同然なので、ごっそりと飛散して近隣の家や車を破壊する致命的なリスクがあります。

野地板からすべて新しく張り替える「全面葺き替え」一択となります。

2. 防水シート(ルーフィング)の寿命限界

屋根の防水の「最後の砦」であるルーフィング(防水シート)の寿命は、一般的な建売住宅などに使われている安価なアスファルトルーフィングで約20年と言われています。

寿命を超えると、成分の油分が揮発してしまい、ただの紙切れのようにボロボロに破れてしまいます。

こうなると、表面のスレートや瓦がどれだけ綺麗に残っていても、隙間から入り込んだ雨水が直接家の中に浸入し始めます。

シートだけを部分的に交換することは不可能なため、屋根材を一度すべて撤去する全面葺き替えが必要になります。

3. アスベスト(石綿)含有建材の根本的解決

2004年以前に建てられたスレート屋根(カラーベストやコロニアル)の場合、高い確率で発がん性物質であるアスベストが含まれています。

現在、そのままの状態で住んでいる分には飛散の危険はありませんが、将来、家を解体したりリフォームしたりする際のアスベスト処分費は年々高騰し続けています。

「臭いものに蓋をする」ようにカバー工法で問題を先送りするよりも、若いうち・ローンが組めるうちに「大屋根 葺き替え」を行い、将来の負の遺産を完全に断ち切ってしまう方が、お子様へ家を継がせる際や売却時の資産価値の観点から見て、圧倒的に賢明な判断と言えます。

4. すでに一度「カバー工法」を行っている場合

近年人気の、既存の屋根の上に新しい屋根を被せる「カバー工法」ですが、これは原則1回しかできません。

すでにカバー工法を行っている屋根に対して、さらに三層目の屋根を重ねることは、建物の重量制限(耐震性)の観点から建築基準法上も推奨されません。

重量が重くなればなるほど、地震時の揺れは激しくなり、倒壊のリスクが高まります。

したがって、カバー工法をした屋根の次のメンテナンスは、自動的にすべてを剥がす「全面葺き替え」が唯一の選択肢となります。

(参考:屋根カバー工法で結露・雨漏りが起きる原因と対策(防水シートの重要性)

◆斎藤のワンポイントアドバイス

お客様から「室内で雨漏りしていないから、まだ屋根は大丈夫ですよね?」と聞かれることが非常によくあります。

しかし、これは大きな誤解です。

雨漏りが室内の天井や壁紙にシミを作っている段階では、すでに屋根裏の断熱材は水を吸ってカビだらけになり、重要な柱や梁(はり)の木材も深刻なダメージを受けて腐り始めています。

人間の病気と同じで、自覚症状が出てからでは大手術が必要になります。

「雨漏りする前」の適切なタイミングで下地をリセットすることこそが、大切な家を安く長持ちさせる最大の秘訣なのです。

屋根葺き替え大規模修繕の判断基準

「部分だけ直せるか」か「全面か」。

この「屋根 葺き替え 大 規模 修繕」の判断基準は、単なる工事費用の多寡だけで決めるべきではありません。

最も重要なのは、「今後の人生で、お客様ご自身やご家族が、この家にあと何年住む予定なのか」というライフプランに直結させて考えることです。

もし、あと5年で家を取り壊して建て替える、あるいはマンションに引っ越す予定があるのであれば、何百万円もかけて全面葺き替えをするのは無駄な投資になります。

その場合は、雨漏りだけをピンポイントで止める最小限の部分修理で凌ぐのが正解です。

しかし、現在20代から40代で、今後30年、40年と長くその家で家族の思い出を紡いでいくのであれば話は全く異なります。

築20年前後で迎える最初の大規模修繕のタイミングで「全面葺き替え」を決断することは、最も知的な消費行動と言えます。

なぜなら、現在の屋根材の技術進化は目覚ましいからです。

例えば、最新のSGL鋼板(マグネシウムを添加し、従来のガルバリウム鋼板の3倍の耐食性を持つ次世代金属屋根)や、釘穴をしっかり塞ぐ高耐久な改質ゴムアスファルトルーフィングを使用すれば、住宅の心臓部である防水機能を最新のハイスペック仕様にリセットできます。

これにより、今後30年から40年にわたって「屋根のメンテナンスや雨漏りの恐怖から解放される」という、圧倒的な「安心と安全」を手に入れることができるのです。

何度も足場を組んで部分修理を繰り返すよりも、長期的には確実に数百万円単位で生涯コストを抑えることができます。

屋根改修の工法の違いを解説

いざ業者から見積もりをとってみると、「葺き替え」「張り替え」「葺き直し」「カバー工法」など、専門用語がズラリと並んでいて混乱される方がほとんどかと思います。

業者によって言い回しが違うこともあり、何をどうされるのか不安になりますよね。

ここで、それぞれの言葉の正しい意味と工法の違いをスッキリと整理しておきましょう。

屋根葺き替えと張り替えは同じ?

実務上、「屋根 葺き替え」と「屋根 張り替え」という言葉は、全く同じ工事を指していると考えていただいて問題ありません。

既存の表面の屋根材(瓦、スレート、トタンなど)をすべて撤去し、その下にある寿命を迎えた防水シートを剥がし、さらに傷んでいれば土台の木材(野地板)まで新しくやり直した上で、まっさらな新しい屋根材を設置していく、最も大規模で根本的な改修工事です。

これは建物のメンテナンスにおいて、例えるなら「脳」にあたる電気配線を一新したり、「血管」にあたる水道管を最新のものに更新するのと同じレベルの工事です。

住宅を雨風から守る最も重要な防壁を、ゼロから作り直す行為と言えます。

既存の屋根材を剥がすため、廃材の処分費がかかったり、工事期間が長く(約1週間〜2週間)なったりするというデメリットはあります。

しかし、普段は絶対に見ることのできない下地(野地板)の腐り具合やシロアリの被害状況などを100%目視で確認し、完璧に補修できるため、数ある屋根工事の中で最も安心感が高く、建物の寿命を最も確実に延ばせる工法です。

屋根葺き替えと葺き直しの違い

一方、「屋根 葺き替え 葺き 直し(ふきなおし)」は、葺き替えとは全く別のアプローチをとる特殊な工法です。

この工法は主に、いぶし瓦、日本瓦、陶器瓦といった「素材自体の耐用年数が50年から100年以上と極めて長い、日本の伝統的な屋根材」でのみ選択される手法です。

「葺き直し」では、今乗っている瓦を捨てることはしません。

瓦そのものは高圧洗浄機で綺麗に洗って再利用します。

では何を直すのかというと、瓦の下で劣化して防水機能を失った防水シート(ルーフィング)や、瓦を固定している葺き土、漆喰(しっくい)、土台の木材のみを新しいものに交換します。

下地を新しくした後に、再び元の瓦をパズルのように並べ直していくのです。

「屋根 葺き替え 葺き直し」は、先祖代々受け継いできた瓦の美しい風合いや、日本家屋の伝統的な意匠をそのまま残したい場合に非常に有効な、外科的処置と言えます。

ただし、近年では大きな考え方の変化が起きています。

それは「地震対策」です。

昔ながらの土葺き和瓦は非常に重く、一般的な30坪の家で屋根全体の重さが数トンにも及びます。

屋根が重いと建物の重心が高くなり、地震の際に「振り子の原理」で揺れが激しくなり、倒壊のリスクが高まります。

そのため、瓦を再利用する「葺き直し」よりも、重い瓦を完全に撤去して、重量が瓦の10分の1しかない軽量な金属屋根(ガルバリウム鋼板など)に丸ごと変更する「葺き替え」を選択される方が、現在では圧倒的に増えています。

屋根全面葺き替え費用の相場

工法の違いが分かったところで、やはり一番気がかりなのは「屋根 全面 葺き替え 費用」ですよね。

インターネットで検索しても価格にバラつきがあり、いくらが適正なのか不安になると思います。

屋根工事の費用は、単なる屋根の面積だけでなく、足場の有無、屋根の形状の複雑さ、そして「何を剥がして捨てるのか」によって大きく変動します。

ここでは2025年現在の、最も現実的で適正な相場をお伝えします。

坪数別屋根全面葺き替え費用の目安

現在最も主流である軽量な金属屋根(SGL鋼板やガルバリウム鋼板など)へ、全面葺き替えを行った場合の費用の目安です。

職人の安全を守る足場代(一般的な住宅で約15万円〜30万円)や、防水シート、廃材処分費など、必要な工程をすべて含めた総額のイメージです。

建物の坪数 屋根面積の目安 全面葺き替え費用の目安(税込)
20坪 約70~100㎡ 80万 ~ 150万円
30坪 約100~150㎡ 120万 ~ 220万円
40坪 約150~200㎡ 160万 ~ 300万円
50坪 約200~250㎡ 210万 ~ 350万円

撤去処分費の「闇」にご注意ください

見積もりの中で最も金額の変動が激しく、トラブルになりやすいのが「既存屋根材の撤去・処分費」です。

既存の屋根が昔ながらの重い和瓦の場合、トラック何台分もの土と瓦を処分するため、処分費だけで数十万円と高額になります。

さらに厄介なのが、2004年以前に建てられたスレート屋根の場合です。

高い確率でアスベスト(石綿)が含まれており、法律に基づいた特別な飛散防止対策(隔離や特別梱包)と、専門の処分場への運搬が必要となります。

これにより、㎡あたり4,000円から6,000円程度の追加費用が必ず発生します。

もし他社と比べて「安すぎる見積もり」が出た場合は、このアスベスト処理費用をごまかして不法投棄する悪徳業者のリスクがあるため、処分方法について必ず細かく確認してください。

※より詳細な工事の工程や期間、職人の動きについて知りたい方は、こちらの屋根葺き替え工事の流れと期間:工程・日数・雨の日対応までわかる完全ガイドも合わせてご覧ください。

工事中の生活への影響なども詳しく解説しています。

屋根部分葺き替えとの費用差を比較

では、部分修理と全面葺き替えでは、結局どちらがお得なのでしょうか。

目の前の金額だけを見れば、部分修理(例えばスレートの数枚の差し替えや、一部の棟板金の補修)であれば、おおよそ3万円から15万円程度で収まることが多いです。

全面葺き替えの150万円と比べれば、「やっぱりとりあえず部分修理で済ませた方が絶対に得だ」と思われるのも無理はありません。

しかし、ここで決して忘れてはいけないのが「足場代」という見えない固定費の存在です。

屋根の工事には、職人の落下事故を防ぐ安全確保と、近隣へ塗料やゴミが飛散するのを防ぐために、仮設足場(一般的な住宅で約15万円〜30万円)が必須となります。

今年「東側の棟板金が浮いたから部分修理(10万円+足場20万円)」、3年後に「西側の瓦が割れたから部分修理(5万円+足場20万円)」、さらに5年後に「結局全体が限界だから全面葺き替え(150万円+足場20万円)」…。

このように数年おきに部分修理を繰り返すたびに足場代を払い続けていては、あっという間に全面葺き替え以上の金額を浪費してしまいます。

家計を守るための長期的な目線で考えれば、一度の足場設置のタイミングで「屋根の全面葺き替え」と「外壁塗装」をセットで行ってしまうことが、最もコストパフォーマンスが高いのです。

足場代の数十万円を1回分節約できるだけでなく、今後15年〜20年間は足場を組むような大規模メンテナンスが不要になるため、トータルでのライフサイクルコストを数百万円単位で抑える最も賢明な方法となります。

屋根葺き替えしないとどうなる?

「全面葺き替えが良いのはわかったけれど、やっぱり今すぐ100万円以上のお金を用意するのは厳しい。

とりあえず雨受けを置いて、もう数年様子を見よう…」。

この「屋根 葺き替え しない」という選択が、実はご家族の安全と大切な家計にとって、最もハイリスクなギャンブルであることを、プロとして厳しくお伝えしなければなりません。

放置は危険!修繕を先送りする代償

「そのまま放置すると、家全体が腐ってしまいます」と書かれた警告メッセージ

「屋根 葺き替え しない と どうなる」のでしょうか。

屋根の劣化を放置することが招く、破滅的な3つのシナリオは以下の通りです。

1. 構造的腐朽とシロアリの標的に

雨漏りを放置すると、水は壁の内部や屋根裏を伝って下へと落ちていきます。

その過程で、断熱材が水を吸って役に立たなくなり、柱や梁(はり)といった家を支える太い木材が常に湿った状態になります。

この「湿気を含んだ木材」は、乾燥を嫌うシロアリにとって最高の繁殖環境(餌場)となります。

シロアリが侵入し、柱の内部を食い尽くしてしまうと、見た目は普通の家でも、中身はスカスカになります。

その結果、大きな地震が発生した際、本来なら耐えられるはずの揺れに耐えきれず、一瞬で倒壊する脆弱な建物になってしまうのです。

2. 資産価値のデッドライン(大幅な減額)

将来、お子様が独立した後に家を売却してコンパクトなマンションに住み替えたり、施設への入居資金に充てたりするライフプランを描いている方も多いでしょう。

しかし、不動産売却の際、雨漏りの履歴があったり、明らかに屋根のメンテナンスが放置されている住宅は「重大な瑕疵(かし・欠陥)」とみなされます。

不動産査定額が、200万円から500万円単位で容赦なく減額されるのが不動産業界の現実です。

今、150万円の葺き替え費用をケチって直さないことは、将来の自分たちから数百万円単位の現金を奪い捨てているのと同じことなのです。

3. 漏電火災と家族の健康被害

壁内部に浸入した雨水は、思わぬ二次被害を引き起こします。

配線を伝ってコンセントボックス周りに水が到達すれば、「トラッキング現象」を引き起こし、ある日突然、壁の中から漏電火災が発生するリスクが飛躍的に高まります。

また、常に湿気を含んだ屋根裏や壁の内側には、大量の黒カビが繁殖します。

カビの胞子は目に見えない形で室内へと漂い、大切なお子様の小児喘息や、ご家族の深刻なアレルギー疾患を引き起こす原因にもなります。

家の病気は、住む人の病気に直結するのです。

屋根の葺き替えに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 部分修理で安く済ませたいのに、業者が全面葺き替えやカバー工法ばかり勧めてくるのはなぜですか?

A. 私たち良心的な業者であれば、屋根裏に入って下地の状態(ルーフィングの限界や野地板の腐食)をプロの目で確認し、「今、表面だけ部分修理をしても、数年後に必ず別の場所から雨漏りする」と確信しているからです。

それは結果的にお客様に二重の出費(足場代の無駄など)を強いることになるため、将来の無駄な出費を防ぐための誠意ある提案として全面工事をお勧めします。

ただし、屋根にも上らず、下地の確認もせずにいきなり全面工事を勧める業者は、自社の利益や売上アップだけを重視している悪徳業者の可能性がありますので、必ず「なぜ全面が必要なのか」の根拠(写真など)を求めてください。

Q2. 費用が安い「カバー工法」と「全面葺き替え」、結局どちらを選べばいいか迷っています。

A. 建物の下地(野地板)がまだしっかり生きていて、アスベストの処分費などを抑えたい場合は「カバー工法」がコストパフォーマンスに優れたおすすめの工法です。

しかし、すでに室内で雨漏りをしていて下地の木材が腐っている場合や、もともとの屋根が重い和瓦の場合は、物理的にカバー工法ができないため「全面葺き替え」一択となります。

また、カバー工法は屋根を密閉するため、適切な換気計算を行わないと内部で結露を起こし、木材を腐らせるリスクがあります。

家をあと何年持たせたいかのライフプランを含め、総合的な判断が必要です。

Q3. 台風で屋根が壊れたのですが、火災保険で修理費用を全額まかなうことは本当に可能ですか?

A. はい、損傷の直接的な原因が台風や降雹(ひょう)などの「突発的な自然災害」であると保険会社に認定されれば、修理費用の全額(免責金額を除く)が保険金として支払われる可能性は十分にあります。

しかし、築年数が経っていると「これは自然災害ではなく、経年劣化による破損ですね」と判断され、保険金が1円も下りないケースも多々あります。

重要なのは、自然災害による被害であることを証明する「写真」と「論理的な見積書」です。

保険申請に精通した地元の優良業者に調査を依頼することが、認定への近道となります。

Q4. 昔のスレート屋根でアスベストが含まれていると言われました。すぐに葺き替えないと健康被害が出ますか?

A. ご安心ください。

アスベスト含有のスレート屋根材は、セメント等で強固に固められているため、そのまま屋根に乗っている状態であれば、直ちにアスベストが空気中に飛散して健康被害をもたらすことはありません。

しかし、経年劣化で割れたり、将来家を解体する際には、厳重な飛散防止対策が必要になり、高額な処分費用がかかります。

資産価値を維持するためにも、計画的なタイミングで葺き替えを行うか、カバー工法で完全に「封じ込め」てしまう対策をご検討ください。

Q5. 屋根の大規模修繕に、自治体などの補助金や助成金は使えますか?

A. はい、使えるケースがあります。

単なる「経年劣化の修理」では補助金の対象になりませんが、断熱材一体型の金属屋根への変更や、遮熱塗料を使用する「省エネ改修」、または重い土葺き瓦から軽い金属屋根への変更を伴う「耐震改修」などの目的であれば、国や自治体の補助金が適用できる可能性があります。

ただし、補助金は年度ごとに予算枠が決まっており、工事着工「前」の申請が必須となります。

予算枠が埋まる前に、早めに専門業者にご相談いただくことをお勧めします。

プロの無料診断で確定しよう

ここまで、屋根の部分修理と全面葺き替えの判断基準、そして放置することの恐ろしいリスクについて、プロの視点から詳細にお伝えしてきました。

「部分だけ直せるか」というお客様の切実な問いに対しては、「条件さえ満たせば可能だが、多くの場合、それは10年後の自分たちにより大きな苦境と出費を先送りすることになる」というのが、数多くの現場を見てきた私の偽らざる真実です。

目先の数万円を惜しんで、将来数百万円の資産価値を失うようなことは絶対にしてほしくありません。

しかし、ご自宅の屋根の下地(防水シートや野地板)が今どうなっているのか、本当に全面葺き替えが必要なほど腐っているのかどうかは、地上から眺めているだけでは絶対にわかりません。

綺麗に見える日本家屋の外観と、激しくひび割れ・腐食した屋根の対比画像。「屋根の本当の傷みは、下から見上げてもわかりません」というメッセージ

だからこそ、私たちアップリメイクでは、静岡県内トップクラスとなる11名の「1級建築塗装技能士」といった国家資格を持つ本物のプロが、屋根の上に直接上り、さらに天井裏の点検口から入り込んで、建物の裏側の健康状態まで徹底的に調査する「お住まい無料診断」を実施しています。

30倍の専用スコープや赤外線サーモグラフィーカメラを用いて、憶測ではなく科学的な根拠に基づいてご報告いたします。

◆大手ハウスメーカーのお家もご相談ください

積水ハウス様のような素晴らしい品質の住宅(シャーウッドのベルバーン外壁など)にお住まいの方からも、メンテナンスのご相談を多くいただきます。

高品質な外壁材であっても、パネル間のシーリング(目地材)は経年劣化するため、築10年~20年での打ち替え工事は欠かせません。

アップリメイクでは、ハウスメーカー様の防水工事等も、同等の高品質でありながら適正価格(5〜7掛け程度)で施工可能ですので、お気軽にご相談ください。

私たちは「日本一幸せをつくっている会社でありたい」と本気で考えています。

不必要な工事を無理に勧めたり、不安を煽ってその場で契約を迫るような真似は絶対にいたしません。

正確な診断結果をもとに、ファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を持つ専門家が、お客様の今後のライフプランやご予算に合わせた最適な「住まいの防衛策」をご提案させていただきます。

万が一ご契約いただいた後でも、「施工開始前ならいつでも契約を解除できる」という独自のお約束を設けているのも、私たちの技術と誠実さへの揺るぎない自信の証です。

まずは「うちの屋根、部分修理でいけるかな?」「ちょっと見積もりだけ見てみたい」というご相談からで全く構いません。

「まずは専門家の点検で、我が家に最適な修理を知りましょう」というメッセージと案内

地元静岡の皆様の笑顔と、かけがえのない財産を守るため、いつでもお気軽にお声がけください。

※正確な費用や、補助金・火災保険の適用条件などは、細かな現地調査の上で確定いたします。

記事をここまでお読みいただいた方へ

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  • この記事を書いた人

齋藤直樹

(株)アップリメイク代表取締役で元職人、塗装という仕事が大好きです。人生の大きな挫折と数多くの出会いを経て今は大好きな地元・静岡で、お客様の笑顔のために仕事ができることに何よりの誇りを感じています。

▼保有資格▼
1級建築塗装技能士・2級建築施工管理技士・有機溶剤作業主任者・高所作業主任者・2級カラーコーディネーター・光触媒施工技能士・乙4類危険物取扱者・ゴンドラ特別教育・職長・安全衛生責任者・第2種酸素欠乏危険作業主任者・宅地建物取引主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士・AFP