外壁塗装でコーキングしないとどうなる?プロが費用と5つのリスクを徹底解説

こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。

静岡市を拠点に、屋根・外壁塗装リフォーム専門店として、地域のお住まいを守る仕事をしています。

この記事をご覧になっているあなたは、きっと「外壁塗装の見積もりにコーキング工事が入っているけれど、本当に必要なのかな」「費用を抑えるために、コーキングだけ省けないかな」と迷っているのではないでしょうか。

外壁塗装は決して安い工事ではありません。

だからこそ、少しでも費用を抑えたいと思うのは自然なことです。私も、お客様からご相談を受けるたびに、そのお気持ちはよくわかります。

ただ、最初に大切な結論をお伝えします。

劣化したコーキングをそのままにして外壁塗装だけを行うのは、基本的におすすめできません。

むしろ、建物の状態によっては、せっかく外壁塗装をしても数年で不具合が出てしまい、結果的に高い修繕費につながることがあります。

コーキングは、外壁の隙間を埋めるだけの地味な部材に見えるかもしれません。

でも実際には、雨水の侵入を防ぎ、地震や温度変化による外壁材の動きを受け止める、住まいにとってかなり重要な部分です。

特にサイディング外壁のお住まいでは、コーキングの状態が外壁塗装の持ちや、建物全体の防水性に大きく関わります。

この記事では、「外壁塗装でコーキングしないとどうなるのか」「コーキングのみの工事は可能なのか」「打ち替えと増し打ちはどちらがよいのか」「築25年ならどう判断すべきか」まで、専門家の視点でわかりやすくお伝えします。

読んだあとに、見積書のどこを確認すればよいのか、業者に何を聞けばよいのか、そしてご自宅にとってどんな判断が安心なのかが見えてくるはずです。

この記事でわかること

  • 外壁塗装でコーキングが必要とされる理由
  • コーキングをしない場合に起こりやすい雨漏りや劣化リスク
  • 打ち替え・増し打ち・先打ち・後打ちの違い
  • コーキング工事の費用目安と足場代を含めた考え方
  • 築25年の家で特に注意したいシーリング劣化の見方
  • 後悔しないための業者選びと見積書チェックのポイント

外壁塗装でコーキングしない選択はなぜ危険なのか

外壁塗装でコーキングをしない選択が危険なのは、塗装とコーキングがそれぞれ別の役割を持っているからです。

塗装は、外壁材の表面を紫外線や雨から守るための保護膜です。

一方でコーキングは、外壁材と外壁材のつなぎ目、窓サッシまわり、軒天との取り合い部分などの隙間から雨水が入らないようにする防水材です。

つまり、外壁の「面」を守るのが塗装で、外壁の「隙間」を守るのがコーキングです。

どちらか一方だけでは、住まい全体を守り切れないんですね。

外壁塗装でコーキングは本当に必要?

日本人の塗装職人が、コーキングガンを使い、サイディング外壁の目地に新しいシーリング材をまっすぐ綺麗に充填している作業風景。手元の丁寧な仕事ぶりがわかるクローズアップ

結論から言うと、サイディング外壁の外壁塗装では、コーキングのメンテナンスはほぼ必須と考えてください。

特に静岡市や焼津市、藤枝市などの住宅でも多く使われている窯業系サイディングは、ボードを1枚ずつ張り合わせて外壁を作っています。

そのため、ボードとボードの間には必ず目地ができます。

この目地に入っているゴム状の材料が、コーキング、またはシーリングと呼ばれるものです。

呼び方は違いますが、住宅の外壁メンテナンスの話では、ほぼ同じ意味で使われることが多いです。

コーキングには、大きく2つの役割があります。

コーキングの2つの大切な役割

  1. 防水性を保つ役割:サイディングの目地や窓サッシまわりの隙間から、雨水が建物内部に入るのを防ぎます。
  2. 外壁の動きを受け止める役割:地震、強風、気温差による外壁材の膨張や収縮を吸収し、外壁材の割れや欠けを防ぎます。

イメージとしては、コーキングは建物の関節のようなものです。

人の体も、関節があるから曲げ伸ばしできますよね。

建物も同じで、外壁材同士が少しずつ動く余白をコーキングが受け止めています。

もしコーキングが硬くなって動きに追従できなくなると、外壁材に無理な力がかかり、ひび割れや欠けにつながることがあります。

見た目だけの問題ではありません。

コーキングは、住まいの防水性と耐久性を守るための重要な下地処理なのです。

◆齋藤のワンポイントアドバイス

コーキングは、完成後に大きく目立つ部分ではありません。

でも、こういう目立たない部分ほど、職人の考え方が出ます。

亡き父が1973年に創業してから、私たちは「お客様の幸せを第一に施工品質を考える」という姿勢を大切にしてきました。

コーキングを省くかどうかは、単なる費用の話ではなく、住まいを何年先まで守るかという話です。

コーキングをしないとどうなる?起こりやすい劣化症状

劣化したコーキングをそのままにして外壁塗装だけを行うと、見た目は一時的にきれいになります。

しかし、内部では隙間から雨水が入り続けてしまう可能性があります。

これが怖いところです。

外壁塗装は表面をきれいにする工事ではなく、本来は建物を守るための工事です。

ところが、コーキングの劣化を放置したままだと、防水の弱点を残したまま塗装することになります。

主なリスクを順番に見ていきましょう。

1. 雨漏りにつながる

経年劣化した外壁コーキングのひび割れと剥離の様子。コーキング周辺のサイディングには雨水が侵入したことによる黒い染みができている

最も大きなリスクは、雨漏りです。

コーキングは年数が経つと、紫外線や雨風の影響で硬くなります。

その結果、ひび割れ、肉痩せ、剥離、破断といった症状が出てきます。

肉痩せとは、コーキング材が痩せて細くなり、外壁材との間に隙間ができる状態です。

剥離とは、外壁材との密着が切れて、コーキングの横に隙間ができる状態です。

どちらも雨水の入口になります。

最初のうちは、壁の内部にある防水シートが雨水を止めてくれることもあります。

でも、防水シートも永久に持つわけではありません。

長期間、水が入り続けると防水シートの劣化が進み、やがて室内側の雨染みや雨漏りとして現れることがあります。

雨漏りは、天井や壁紙のシミだけで済まないケースもあります。

柱や梁、土台などの構造部分に湿気が回ると、木部の腐食やカビの発生につながり、建物全体の耐久性に影響します。

2. サイディングの反りや割れが進む

コーキングの隙間から入った雨水は、サイディングボードの裏側や切断面に回ることがあります。

サイディングは表面の塗膜で守られているうちは丈夫ですが、裏側や小口から水を吸い続けると、反りや膨れ、割れが起こりやすくなります。

特に、日当たりの強い面や雨風が当たりやすい面では、乾燥と吸水を繰り返すため、外壁材への負担が大きくなります。

この状態で塗装だけをしても、下地の動きが止まるわけではありません。

塗装後に外壁材が反ってしまえば、塗膜も引っ張られ、早期のひび割れや剥がれにつながることがあります。

3. 塗膜の膨れや剥がれが起こりやすくなる

塗料は、乾燥した健全な下地に塗ってこそ性能を発揮します。

コーキングの隙間から雨水が入り、外壁材の裏側に湿気がたまっている状態では、表面を塗装しても内側から水分が押し出されることがあります。

その結果、塗膜の膨れ、剥がれ、浮きといった不具合につながることがあります。

せっかく高耐久の塗料を選んでも、下地処理が甘ければ塗料本来の耐久性は発揮できません。

これは、外壁塗装で後悔しやすい代表的なパターンです。

外壁塗装でよくある失敗や後悔の原因については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

「やらなきゃ良かった」外壁塗装は意味がない?不満な仕上がりを回避

4. シロアリ被害や木部腐食の原因になる

壁の内部に湿気がこもると、木部が傷みやすくなります。

湿った木材は、シロアリ被害を招く原因にもなります。

外壁のコーキング劣化から、すぐにシロアリ被害になるわけではありません。

ただ、雨水が入りやすい状態を長く放置するほど、建物内部の湿気リスクは高まります。

コーキング工事を省いて数万円から十数万円を節約したつもりでも、構造部分の補修やシロアリ対策が必要になれば、費用は大きく膨らむ可能性があります。

注意点:外壁内部の劣化は、外から見ただけではわかりにくいです。

雨漏りや室内のカビとして症状が出たときには、すでに壁の中で劣化が進んでいることもあります。

だからこそ、外壁塗装のタイミングでコーキングを確認し、必要な補修を同時に行うことが大切です。

コーキングをしない外壁塗装は意味がないって本当?

「コーキングをしないなら、外壁塗装をしても意味がない」と聞くと、少し大げさに感じるかもしれません。

でも、建物の状態によっては本当にその通りです。

外壁塗装の目的は、外壁材を保護し、防水性を回復させ、住まいを長持ちさせることです。

ところが、コーキングがひび割れたり剥がれたりしていると、外壁の隙間から雨水が入ってしまいます。

つまり、表面にどれだけ良い塗料を塗っても、隙間から水が入る状態は変わりません。

例えば、耐久年数の長いフッ素塗料や無機塗料を選んだとしても、コーキングの寿命が残りわずかであれば、数年後にコーキングが先に割れてしまいます。

そうなると、まだ塗膜はきれいなのに、目地だけ補修しなければならないという状態になります。

高所の補修には足場が必要になることも多いため、結局また大きな費用がかかります。

これは、穴の空いたレインコートを着て雨の中に出るようなものです。

表面は守っているように見えても、穴から水が入れば体は濡れてしまいます。

外壁塗装も同じで、塗装前に隙間をきちんと処理しておくことが大切です。

塗料のグレードだけでなく、コーキングや下地処理まで含めて初めて、外壁塗装の価値が出ると考えてください。

コーキングと塗装はどちらが先?先打ちと後打ちの違い

コーキングと塗装の順番には、主に「先打ち」と「後打ち」があります。

どちらも実際に使われる工法ですが、外壁材の種類、使う塗料、使うシーリング材、仕上がりの希望によって向き不向きがあります。

先打ちと後打ちの違い

  • 先打ち:塗装前に古いコーキングを撤去し、新しいコーキングを充填してから、その上に塗装する方法です。
  • 後打ち:外壁塗装を先に終えてから、最後に新しいコーキングを充填する方法です。

日本人の職人が、塗装工事の前にコーキングガンで新しいシーリング材を充填している「先打ち」工法の作業風景

アップリメイクでは、建物の長期保護と仕上がりの一体感を考え、外壁塗装では「先打ち」を標準的な考え方としています。

先打ちの場合、コーキングの上から塗装するため、コーキング材そのものが紫外線や雨風から守られやすくなります。

また、外壁とコーキング部分の色がなじみやすく、仕上がりがきれいに見えやすいのもメリットです。

一方で、コーキングは柔らかく動く材料です。

その上に塗った塗膜が動きについていけないと、コーキング上の塗膜に細かなひび割れが出ることがあります。

このリスクを減らすには、シーリング材と塗料の相性、乾燥時間、下塗り材の選び方、施工時期の管理が大切です。

後打ちは、コーキングの上に塗装しないため、塗膜割れの心配が少ない方法です。

ただし、コーキング材が紫外線を直接受けるため、材料によっては劣化が早まることがあります。

また、外壁色とコーキング色が完全には合わず、目地が目立つ場合もあります。

どちらが絶対に正しいというより、建物ごとに判断するのが正解です。

大切なのは、業者が「なぜこの順番で施工するのか」を説明できるかどうかです。

説明が曖昧なまま進めると、あとで仕上がりや耐久性の面で後悔することがあります。

見落としがちな軒天まわりのコーキングも確認が必要

住宅の軒天と外壁の取り合い部分。見落としがちな箇所のコーキングの状態を職人が入念にチェックしている様子

外壁の目地や窓サッシまわりは目につきやすいですが、意外と見落とされやすいのが軒天まわりです。

軒天とは、屋根が外壁より外側に出ている部分の裏側、つまり屋根の下面にあたる部分です。

この軒天と外壁の取り合い部分にも、コーキングが施工されていることがあります。

この部分のコーキングが切れていると、横殴りの雨や外壁を伝った雨水が隙間に入り込む可能性があります。

軒天は、普段の生活ではなかなか近くで見ることがありません。

脚立で無理に確認しようとすると危険ですし、2階部分や屋根まわりは足場がないと詳しく見られないことも多いです。

だからこそ、外壁塗装で足場を組んだタイミングは、軒天まわり、破風板、雨樋、換気フードまわり、水切り、笠木まわりまで点検する良い機会です。

外壁塗装は、外壁だけを塗る工事ではなく、建物外部の弱点をまとめて点検・補修するチャンスだと思ってください。

外壁塗装でコーキングしない場合の費用と判断ポイント

「コーキングが大事なのはわかったけれど、費用が気になる」という方も多いと思います。

ここでは、コーキング工事の費用目安、外壁コーキングのみの工事、助成金、築25年の判断基準まで見ていきます。

コーキング目地の補修費用はどのくらい?

コーキング工事の費用は、主に「打ち替え」か「増し打ち」かで変わります。

また、施工するメートル数、目地の幅や深さ、使う材料、足場の有無によっても変わります。

コーキング工事の種類と費用目安

  • 打ち替え工法:古いコーキングを撤去し、新しいコーキングを充填する方法です。目安は1メートルあたり800円~1,300円程度です。
  • 増し打ち工法:古いコーキングの上から新しいコーキングを重ねる方法です。目安は1メートルあたり500円~900円程度です。

日本人の塗装職人が、カッターを使って劣化した古いコーキングを丁寧に取り除いている「打ち替え」作業の様子

金額だけを見ると、増し打ちの方が安く見えます。

ただし、サイディング外壁の目地については、基本的には打ち替えをおすすめします。

理由はシンプルです。

劣化した古いコーキングの上に新しい材料を重ねても、下の部分が硬化していたり剥がれていたりすると、新しいコーキングまで一緒に剥がれやすくなるからです。

古いテープの上に新しいテープを貼っても、下のテープごと剥がれてしまうようなイメージです。

もちろん、窓サッシまわりなどは、古いコーキングを無理にすべて撤去すると防水シートを傷つける可能性があるため、増し打ちを選ぶケースもあります。

つまり、全部を機械的に「打ち替え」または「増し打ち」と決めるのではなく、場所ごとに適切な方法を選ぶことが大切です。

コーキングの費用相場や足場代を含めた詳しい考え方は、こちらの記事でも解説しています。

外壁塗装コーキング打ち直しの費用はいくら?プロが教えるm単価の相場・足場代・業者選びの全知識

費用の注意点:上記の金額はあくまで一般的な目安です。

実際には、建物の形、外壁の面積、目地の長さ、劣化の程度、使うシーリング材の種類によって変わります。

また、高所作業では足場代が必要になることが多く、一般的な戸建て住宅では15万円~30万円程度が目安になるケースがあります。

正確な金額は、現地調査をしたうえで、数量と単価が明記された見積書で確認してください。

外壁コーキングのみの工事は可能?

「外壁塗装はまだ先でもよさそうだけど、コーキングだけひび割れている」という場合、コーキングのみの工事は可能です。

ただし、注意したいのは足場代です。

コーキング工事は、1階の手が届く範囲だけで完結することは少なく、2階部分、窓まわり、軒天まわりなど高所作業が必要になります。

安全に作業し、きちんとした品質を出すためには、足場が必要になることが多いです。

そのため、コーキングのみの工事でも、足場代は別途かかります。

もし数年以内に外壁塗装も予定しているなら、コーキングだけ先に行うと、後日また塗装工事で足場を組むことになります。

足場代が二重にかかるため、トータルでは高くなりやすいです。

もちろん、雨漏りの危険が高い場合や、コーキングが大きく破断している場合は、先に応急的な補修を優先すべきケースもあります。

しかし、長期的なメンテナンスを考えるなら、外壁塗装とコーキング工事は同じ足場でまとめて行う方が合理的です。

見積もりを取るときは、「コーキングだけの場合」と「外壁塗装と同時施工の場合」の両方を比較すると判断しやすいですよ。

塗装工事で使える助成金・補助金はある?

外壁塗装やコーキング工事を検討するとき、助成金や補助金が使えるか気になる方も多いと思います。

結論として、助成金や補助金は自治体や年度によって内容が変わります。

外壁塗装そのものが対象になる場合もあれば、省エネ改修、断熱改修、耐震改修、空き家改修、子育て世帯向けリフォームなど、条件付きで対象になる場合もあります。

また、遮熱塗料や断熱塗料を使う工事が対象になる制度もありますが、すべての自治体で常に実施されているわけではありません。

ここで気をつけたいのが、申請のタイミングです。

多くの制度では、工事の契約前や着工前の申請が必要です。

工事が始まってから「助成金を使いたい」と思っても、対象外になってしまうことがあります。

助成金を確認するときのポイント

  • 対象工事:外壁塗装、屋根塗装、断熱改修、耐震補強など、何が対象か確認します。
  • 対象者:居住者、所有者、子育て世帯、高齢者世帯など、条件がある場合があります。
  • 施工業者の条件:市内業者や登録業者による施工が条件になることがあります。
  • 申請時期:工事前申請が必要な制度が多いため、契約前に確認します。
  • 予算上限:年度の途中で受付終了になる場合があります。

助成金は「あるはず」と思い込んで進めると危険です。

最新情報は必ず自治体の公式サイトで確認するか、地域の制度に詳しい業者に相談してください。

アップリメイクでも、外壁塗装や屋根塗装に関連して使える制度がないか、現時点で確認できる範囲で一緒に確認しています。

ただし、制度の採択や支給を保証するものではありませんので、その点は正直にお伝えしています。

築25年の家はコーキングをしない選択を避けるべき?

築25年のお住まいの場合、コーキングはかなり注意して確認すべき時期です。

過去にメンテナンスをしていない場合、コーキングはすでに寿命を迎えている可能性が高いです。

一度メンテナンスしている場合でも、前回の施工から10年以上経っているなら、再び劣化が進んでいることがあります。

築25年でよく見られるコーキングの症状は、次のようなものです。

  • 硬化:本来の弾力がなくなり、指で押してもほとんど沈まない状態です。
  • ひび割れ:表面に細かな亀裂が入り、雨水が入りやすくなっている状態です。
  • 肉痩せ:コーキングが細くなり、外壁材との間に隙間ができている状態です。
  • 剥離:コーキングの左右が外壁材から離れている状態です。
  • 破断:コーキングの中央が完全に切れて、防水材として機能していない状態です。

この段階で「コーキングは省いて、外壁だけ塗る」という判断はかなりリスクがあります。

外壁表面がきれいになっても、目地から水が入る状態が残るからです。

築25年は、「コーキングをするかしないか」で迷う時期というより、どの範囲を、どの材料で、どのように補修するかを考える時期です。

特にサイディング外壁の場合は、外壁塗装と合わせて全面的な打ち替えを検討することをおすすめします。

◆齋藤のワンポイントアドバイス

築年数が進んだお住まいほど、見た目だけで判断しないことが大切です。

表面の色あせよりも、コーキングの切れ、外壁材の反り、サッシまわりの隙間、軒天のシミなどを総合的に見る必要があります。

アップリメイクでは、30倍スコープなどを使いながら、写真付きで状態を確認し、必要な工事と急がなくてよい工事を分けてお伝えしています。

いきなり工事を決める必要はありません。まずは現状を知ることからで大丈夫です。

シーリングライト交換と外壁のシーリングは別物です

「シーリング」という言葉が入っているため、たまに混同されるのがシーリングライトです。

シーリングライトは、天井に取り付ける照明器具のことです。

一方、外壁のシーリングは、外壁材の継ぎ目やサッシまわりに充填する防水材のことです。

名前は似ていますが、まったく別のものです。

外壁コーキング工事とシーリングライト交換に、直接的な技術的関連性はありません。

ただし、住宅メンテナンスという大きな意味では、同じタイミングで気になる部分を見直すのは良い考えです。

外壁塗装で足場を組むと、普段は点検しにくい雨樋、破風板、鼻隠し、換気フード、2階窓まわり、バルコニー防水などを確認しやすくなります。

室内のシーリングライト交換は足場とは関係ありませんが、「外壁塗装のタイミングで住まい全体の気になることを整理する」という考え方は、とても大切です。

アップリメイクでは、外壁塗装、屋根塗装、防水工事、リフォーム全般にも対応しています。

外壁以外にも気になる部分があれば、塗装の相談時にまとめて聞いていただいて大丈夫です。

外壁塗装でコーキングを省かないための見積書チェック

コーキング工事で後悔しないためには、見積書の確認がかなり大事です。

金額の安さだけで決めてしまうと、必要な工程が省かれていることがあります。

特に「外壁塗装一式」「シーリング工事一式」とだけ書かれている見積書は、注意して確認してください。

見積書で確認したいコーキング工事の項目

良い見積書は、工事内容が具体的です。

コーキング工事であれば、少なくとも次のような項目を確認したいところです。

見積書で確認したい項目

  • 打ち替えなのか、増し打ちなのか
  • 施工する場所はどこか
  • 施工メートル数は何mか
  • 使用するシーリング材の種類や商品名
  • 撤去費が含まれているか
  • プライマー塗布が含まれているか
  • 養生、ヘラ押さえ、清掃まで含まれているか
  • 足場代が別途なのか、総額に含まれているか

特に重要なのが、プライマーです。

プライマーは、外壁材とコーキング材の密着を高めるための下塗り材です。

これを省くと、せっかく新しく充填したコーキングが早く剥がれる原因になります。

また、サイディング目地では、コーキングを左右の面にしっかり接着させ、奥の面には接着させすぎない「2面接着」が大切になるケースがあります。

正しく施工するためには、バックアップ材やボンドブレーカーなどの知識も必要です。

このあたりを説明できる業者かどうかは、かなり重要な判断ポイントです。

安すぎる見積もりで起こりやすい失敗

外壁塗装の見積もりで、他社より極端に安い金額が出てくることがあります。

もちろん、企業努力で適正価格に抑えている場合もあります。

しかし、極端な安さには理由があることも多いです。

例えば、古いコーキングの撤去をしない、必要なメートル数を少なく見積もる、安価な材料を使う、乾燥時間を守らない、職人の手間を削る、といったケースです。

外壁塗装は、完成直後だけを見ると違いがわかりにくい工事です。

でも、2年、3年、5年と時間が経つと、下地処理やコーキングの差がはっきり出てきます。

アップリメイクでは、塗替えリフォームで失敗してほしくないという思いから、相見積もりをおすすめしています。

ただし、比較するときは総額だけでなく、工事内容、数量、使用材料、保証、施工体制まで見てください。

外壁塗装が下手な業者の見分け方や注意点は、こちらの記事でも詳しくまとめています。

その業者、大丈夫?外壁塗装が下手なサインと後悔しない選び方

コーキング材は塗料の耐久年数と合わせて選ぶ

コーキング材は、どれを使っても同じではありません。

一般的な変成シリコン系、ウレタン系、高耐久タイプなど、材料によって特徴があります。

大切なのは、外壁塗装に使う塗料の耐久年数と、コーキング材の耐久性のバランスを合わせることです。

例えば、長持ちする無機塗料やフッ素塗料を選んだのに、コーキング材が先に劣化してしまうと、目地だけ早くメンテナンスが必要になります。

そうなると、塗料の性能を活かしきれません。

高耐久シーリング材として知られるオートンイクシードのような材料は、通常の材料より費用が上がることがあります。

ただし、長期的なメンテナンス回数を減らしたい方には、検討する価値があります。

ここで注意したいのは、カタログ上の期待耐用年数と、実際の保証年数は別ということです。

立地条件、日当たり、施工状況、目地の形状によって実際の劣化スピードは変わります。

「この材料なら絶対に何年持ちます」と断定する業者よりも、「この環境ならこの材料が向いています」と説明してくれる業者の方が信頼しやすいかなと思います。

外壁塗装のコーキングに関するよくある質問

Q1. コーキングの寿命はどのくらいですか?

A. 一般的には10年前後を目安に考えることが多いです。

ただし、日当たり、雨風の当たり方、外壁材の種類、使っているシーリング材、施工品質によって大きく変わります。

南面や西面のように紫外線を強く受ける場所は、北面よりも早く劣化することがあります。

ひび割れ、剥離、肉痩せ、破断が出ている場合は、年数に関係なく点検をおすすめします。

Q2. コーキングをしないで塗装だけすると、すぐ雨漏りしますか?

A. すぐに雨漏りするとは限りません。

ただし、劣化したコーキングの隙間から雨水が入りやすい状態は残ります。

最初は防水シートが雨水を止めていても、長期間放置すると壁内部の劣化や室内への雨漏りにつながることがあります。

雨漏りは表に出てからでは修理費が大きくなりやすいため、外壁塗装のタイミングで予防的に補修するのが安心です。

Q3. 「増し打ち」より「打ち替え」が良いのはなぜですか?

A. 劣化した古いコーキングは、硬くなっていたり、外壁材から剥がれていたりします。

その上に新しいコーキングを重ねても、下地が弱いままなので、早く剥がれてしまうことがあります。

サイディング目地では、古いコーキングを撤去して新しい材料を充填する「打ち替え」が基本です。

ただし、サッシまわりなどは防水シートを傷つけないために増し打ちを選ぶ場合もあります。

場所によって適切な方法が変わるため、見積書では施工範囲と工法を確認しましょう。

Q4. コーキングの色は選べますか?

A. はい、選べます。

外壁塗装で先打ちをする場合は、コーキングの上から塗装するため、仕上がりは外壁色になじみやすいです。

後打ちの場合は、コーキング材の色がそのまま見えるため、外壁色に近い色を選ぶことが多いです。

ただし、完全に同じ色にするのは難しい場合もあります。

色の見え方は面積や日当たりでも変わるため、カラーシミュレーションやサンプルを見ながら決めると安心です。

Q5. DIYでコーキング補修をしても大丈夫ですか?

A. 小さな応急処置であればできる場合もありますが、外壁全体のコーキング補修はおすすめしません。

理由は、高所作業の危険があること、古いコーキングの撤去が難しいこと、プライマー処理や2面接着など専門的な施工が必要になることです。

表面だけきれいに見えても、密着不良ですぐに剥がれることがあります。

特に2階以上やサッシまわり、雨漏りが疑われる場所は、無理せず専門業者に相談してください。

Q6. コーキング工事だけ依頼する場合、保証はありますか?

A. 保証の有無や期間は、業者や工事内容によって異なります。

コーキングのみの工事、外壁塗装と同時の工事、使用材料、施工範囲によって保証内容が変わることがあります。

契約前に、保証書が発行されるか、どの症状が対象になるか、免責事項は何かを確認しておきましょう。

「保証します」という口頭説明だけでなく、書面で確認することが大切です。

外壁塗装でコーキングしないと判断する前に確認してほしいこと

住宅の専門家が、家の所有者である日本人女性に対して、外壁のコーキングの状態を指し示しながら丁寧に説明している信頼感のあるシーン

ここまで、外壁塗装でコーキングしない場合のリスクや費用、判断ポイントをお伝えしてきました。

最後に、私から一番お伝えしたいことがあります。

それは、コーキングを省くかどうかを、金額だけで決めないでほしいということです。

もちろん、リフォーム費用は大切です。

ご家庭ごとに予算もありますし、できるだけ無駄な工事は避けたいですよね。

ただ、コーキングは「やってもやらなくても見た目が少し変わるだけ」の工事ではありません。

雨水の侵入を防ぎ、外壁材の動きを受け止め、塗装の耐久性を支える大切な工程です。

ここを省いてしまうと、数年後に目地だけ割れたり、塗膜が膨れたり、雨漏りにつながったりする可能性があります。

結果として、もう一度足場を組むことになれば、最初に節約した金額以上の費用がかかるかもしれません。

外壁塗装は、ただ家をきれいに見せるための工事ではありません。

これから10年、15年と、あなたの住まいとご家族の暮らしを守るためのメンテナンスです。

だからこそ、塗料のグレードだけでなく、コーキング、下地処理、補修範囲、保証、職人の施工体制まで含めて判断してほしいと思います。

まずは現状を知るだけでも大丈夫です

「うちは本当にコーキングが必要なのかな」

「見積もりに入っているコーキング工事は適正なのかな」

「築25年だけど、どこまで補修すればいいのかな」

こうした疑問がある場合は、まず現状を確認することから始めてください。

アップリメイクでは、静岡市を中心に、焼津市、藤枝市、島田市、牧之原市など静岡県中部エリアで、屋根・外壁塗装、防水工事、外装リフォームのご相談を承っています。

私たちは、大企業のように派手な宣伝ができる会社ではありません。

でも、職人直営の専門店として、仕事の丁寧さと施工品質にはこだわってきました。

亡き父が1973年に創業し、2005年に法人成りしてからも、地域の皆さまに必要とされる会社でありたいという想いは変わりません。

診断では、写真や状態を見ながら、必要な工事と急がなくてもよい工事をできるだけわかりやすくお伝えします。

ご希望がない限り、しつこい営業はしません。

「まだ工事するかわからない」「相見積もりの判断材料がほしい」という段階でも大丈夫です。

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外壁塗装でコーキングしないという判断をする前に、まずはあなたの住まいの状態を一緒に確認しましょう。

大切な住まいを長く守るために、今必要なことを、正直にお伝えします。

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  • この記事を書いた人

齋藤直樹

(株)アップリメイク代表取締役で元職人、塗装という仕事が大好きです。人生の大きな挫折と数多くの出会いを経て今は大好きな地元・静岡で、お客様の笑顔のために仕事ができることに何よりの誇りを感じています。

▼保有資格▼
1級建築塗装技能士・2級建築施工管理技士・有機溶剤作業主任者・高所作業主任者・2級カラーコーディネーター・光触媒施工技能士・乙4類危険物取扱者・ゴンドラ特別教育・職長・安全衛生責任者・第2種酸素欠乏危険作業主任者・宅地建物取引主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士・AFP