マンション大規模修繕で資産価値向上!バリューアップ工事の完全ガイド

大規模修繕中のマンションを背景に笑顔で立つ、スーツ姿の代表

こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の斎藤直樹です。

亡き父が1973年に静岡市で「斎藤塗装工業」を創業して以来、私自身も塗装職人としての厳しい指導のもとでキャリアをスタートさせました。現在は、地域に根差した専門家として、皆様の大切な資産である住まいを守るお手伝いをさせていただいております。

さて、マンションにお住まいの方やオーナー様の中には、「そろそろ大規模修繕の時期だけど、ただ直すだけではもったいない」「この機会に資産価値を高めたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

特に、築30年のマンションで大規模修繕にかかる費用はどのくらいなのか、そもそもバリューアップ工事とは何なのかという基本的な疑問から、大規模修繕と大規模改修の違いは何なのかといった言葉の定義、さらには以前ニュースにもなったマンション修繕で約20社が受注価格調整をしたのはなぜ?といった業界の動向まで、気になる点は多岐にわたるかと存じます。

この記事では、そうした皆様の疑問や不安を解消し、大切なマンションの価値を未来へ繋ぐための「バリューアップ工事」について、塗装のプロ、そして資産形成を考えるファイナンシャルプランナーの視点から、分かりやすく解説していきます。

この記事でわかること

  • 大規模修繕とバリューアップ工事の基本的な違い
  • 資産価値を向上させるバリューアップ工事の具体例
  • 失敗しないための信頼できる業者選びの重要なポイント
  • 静岡で工事を検討する際の費用感と計画の立て方

マンションの大規模修繕とバリューアップの基本知識

  • バリューアップ工事とは?
  • 大規模修繕と大規模改修の違いは何?
  • 築30年のマンションで大規模修繕にかかる費用は?
  • バリューアップ工事の具体的な内容と事例
  • 工事を検討すべきタイミングと進め方
  • 居住者の満足度を高めるポイント

バリューアップ工事とは?

築年数の古いマンションが、バリューアップ工事により現代的で魅力的な外観に生まれ変わる様子を比較するBefore/After画像

バリューアップ工事とは、マンションの性能や機能を竣工(新築)当時よりも向上させ、資産価値を高めることを目的とした工事を指します。経年によって劣化した部分を元に戻す「修繕」とは一線を画し、現代のライフスタイルや社会的なニーズに合わせて、より快適で、安全で、魅力的な住環境を創り出すための「改良」と言えるでしょう。

例えば、ただ外壁を塗り直すだけでなく、遮熱・断熱効果のある塗料を使用して省エネ性能を高めたり、エントランスにオートロックを設置してセキュリティを強化したりすることが、バリューアップ工事にあたります。これは、単なる建物の維持管理に留まらず、将来を見据えた「投資」的な側面が強いのが特徴です。

人口減少や高齢化が進む現代において、選ばれるマンションであり続けるためには、時代の変化に対応していく姿勢が不可欠です。バリューアップ工事は、居住者の満足度を向上させるだけでなく、賃貸物件であれば入居率の改善、分譲物件であれば売却時の価格維持・向上に直結する重要な取り組みなのです。

バリューアップ工事の目的

  • 居住性の向上:より快適で安全な暮らしを実現する(例:バリアフリー化、防音対策)
  • 資産価値の向上:物件の魅力を高め、市場価値を上げる(例:デザイン性の高いエントランス、宅配ボックス設置)
  • 時代への対応:現代のニーズに応える(例:省エネ設備、インターネット環境の整備)
  • メンテナンスコストの削減:高耐久な部材を使用し、長期的な修繕費用を抑える

大規模修繕と大規模改修の違いは何?

大規模修繕と大規模改修の違いを比較した図。劣化したマンションの修繕前と、機能が向上した修繕後のマンションが並べられている

マンションのメンテナンスを考える上で、「大規模修繕」と「大規模改修」という言葉を耳にすることがあるかと思います。この二つは似ているようで、その目的と範囲に明確な違いがあります。

まず、「大規模修繕」は、建物の経年劣化によって損なわれた部分を調査・診断し、新築時と同等の性能まで回復させることを主な目的とする工事です。いわば、建物の健康を維持するための計画的な治療のようなもので、ひび割れた外壁の補修や、剥がれた塗装の塗り直し、屋上防水の更新などがこれにあたります。これは長期修繕計画に基づいて行われる、いわば「原状回復」の工事です。

一方、「大規模改修」は、この大規模修繕の内容に加えて、前述の「バリューアップ工事」のような建物の性能を新築時以上に向上させる「改良」までを含む、より広義な言葉です。つまり、「修繕+改良=改修」という関係性になります。

大規模修繕と大規模改修の比較

項目 大規模修繕 大規模改修
目的 劣化部分を新築時の水準に回復させる(原状回復) 新築時の水準への回復に加え、新たな機能や価値を付加する(性能向上)
工事内容の例 外壁補修、屋上防水、鉄部塗装など 大規模修繕の内容 + オートロック設置、バリアフリー化、断熱改修など
位置づけ 建物の維持・保全 建物の維持・保全 + 資産価値の向上

実際には、大規模修繕工事のタイミングでバリューアップ工事もまとめて行うケースが多いため、両者を合わせて「大規模修繕」と呼ぶことも少なくありません。しかし、言葉の意味を正確に理解しておくことで、工事の目的を明確にし、管理組合内での合意形成をスムーズに進めることができます。

築30年のマンションで大規模修繕にかかる費用は?

斎藤直樹氏が顧客である日本人女性に詳細な見積書を提示し、計算機を使いながら費用について丁寧に説明している様子

築30年を迎えるマンションは、2回目、あるいは3回目の大規模修繕を検討する時期にあたります。この時期の工事費用は、オーナー様や居住者の皆様にとって最も気になるところでしょう。

【費用に関するご注意】
ここで示す費用は、あくまで一般的な目安です。マンションの規模、構造、立地条件、そして何より劣化状況によって金額は大きく変動します。正確な費用を把握するためには、必ず複数の専門業者による現場調査と詳細な見積もりが必要です。

国土交通省が公表している「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、1戸あたりの工事金額の平均は100万円~130万円前後が一つの目安とされています。仮に50戸のマンションであれば、総額で5,000万円~6,500万円規模の工事になる計算です。

ただし、築30年ともなると、1回目の修繕時には見られなかった設備の劣化が顕在化してきます。例えば、給排水管の更新やエレベーターのリニューアルといった大規模な設備工事が必要になる場合、費用はさらに上乗せされることになります。これらの設備工事は、生活に直結する重要な部分であり、先延ばしにすると漏水事故など、より大きな損害に繋がりかねません。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

費用を考える上で最も重要なのは、「一式」表記の多い大雑把な見積書に注意することです。信頼できる業者は、「足場代」「高圧洗浄」「下地補修」「塗装(下塗り・中塗り・上塗り)」といった工程ごとに、数量と単価を明記した詳細な見積書を提出します。私たちアップリメイクでは、お客様に安心してご判断いただくため、この詳細な見積もりの作成を徹底しています。

費用を抑えたいというお気持ちは当然ですが、安さだけで業者を選ぶのは危険です。必要な工程を省いたり、塗料の品質を落としたりすれば、数年で再び劣化が現れ、結果的に「安物買いの銭失い」となってしまいます。長期的な視点で、費用と品質のバランスが取れた提案をしてくれる、信頼できるパートナーを見つけることが何よりも重要です。

バリューアップ工事の具体的な内容と事例

バリアフリー化、セキュリティ強化、災害対策、省エネ化など、具体的なバリューアップ工事の内容と完成イメージを一覧で示す画像

バリューアップ工事には、時代のニーズやマンションが抱える課題に応じて、実に様々な種類があります。ここでは、代表的な工事内容を7つのカテゴリーに分けてご紹介します。

1. バリアフリー化

居住者の高齢化に対応するため、エントランスの段差を解消するスロープの設置や、階段・廊下への手すりの取り付け、床材を滑りにくいものに変更する工事などがあります。将来的な需要を見据えた、誰にとっても優しい住環境づくりは、マンションの価値を大きく高めます。

2. セキュリティ対策

防犯意識の高まりを受け、エントランスへのオートロックシステムの導入や、テレビモニター付きインターホンへの交換は非常に人気のある工事です。また、共用部に防犯カメラを設置したり、玄関ドアの鍵を防犯性の高いものに交換したりすることも、住民に大きな安心感を与えます。

3. 災害対策

特にここ静岡では、東海地震への備えは喫緊の課題です。旧耐震基準のマンションであれば耐震補強工事は必須ですし、新耐震基準の建物でも、給水管の耐震化や各階への防災備蓄倉庫の設置などは有効な対策です。また、近年多発する豪雨に備え、地下にある電気室やポンプ室を上階に移設する水害対策も重要性を増しています。

4. 省エネ対策

環境への配慮と光熱費削減の観点から、非常に注目されている分野です。共用廊下の照明を消費電力の少ないLEDに交換する、窓サッシを断熱性の高いものに変更する、そして私たち塗装専門店の得意分野である、屋根や外壁に遮熱・断熱塗料を塗装するといった工事が挙げられます。特に遮熱・断熱塗装は、夏場の室内温度上昇を抑え、冷房効率を高める効果が期待できます。

5. 高耐久化・メンテナンス費用削減

これは長期的な視点でのバリューアップです。例えば、外壁塗装に使用する塗料を一般的なシリコン塗料から、より耐久性の高いフッ素塗料や無機塗料にグレードアップすることで、次回の塗り替えまでの期間を延ばすことができます。初期費用は上がりますが、長期的に見ればメンテナンスの回数が減り、トータルコストを削減できるケースが多いのです。

6. 新しい設備導入による快適化

現代の生活に不可欠となった設備の導入です。不在時でも荷物を受け取れる宅配ボックスの設置は、今や必須の設備と言っても過言ではありません。また、大型化する郵便物に対応した集合ポストへの交換や、高速インターネット回線の導入なども、居住者の満足度を大きく向上させます。

7. 美観の向上

マンションの「顔」であるエントランスホールのデザインを一新したり、外壁の色を現代的なツートンカラーに変更したりすることで、建物の印象は劇的に変わります。また、乱雑になりがちな駐輪場を整備し、サイクルポートを設置するだけでも、管理が行き届いているという良い印象を与え、資産価値の向上に繋がります。

工事を検討すべきタイミングと進め方

バリューアップ工事を検討するのに最も適したタイミングは、一般的に「2回目以降の大規模修繕工事」の時期、つまり築20年~30年頃が目安となります。

1回目の大規模修繕(築10年~15年頃)は、まだ建物の劣化も比較的軽微なため、まずは基本的な修繕を確実に行うことが優先されます。

しかし、築20年以上が経過すると、建物の劣化が進むだけでなく、竣工当時と比べて社会のニーズや居住者のライフスタイルも大きく変化しています。このタイミングで、ただ元に戻すだけでなく、未来の価値を高めるためのバリューアップを合わせて検討することが非常に効果的なのです。

バリューアップ工事の進め方(ステップ)

  1. 居住者へのアンケート実施:どのような改善を望んでいるか、ニーズを具体的に把握します。
  2. 専門家による建物診断:建物の現状を正確に把握し、必要な修繕箇所を特定します。
  3. 長期修繕計画の見直し:アンケート結果と診断結果を基に、バリューアップ工事を計画に盛り込みます。
  4. 資金計画の策定:修繕積立金の状況を確認し、必要であれば資金調達の方法(一時金徴収や借り入れなど)を検討します。
  5. 業者選定と比較検討:複数の業者から提案と見積もりを取り、内容を比較検討します。
  6. 総会での合意形成:工事内容と予算について、総会で決議を得ます。

重要なのは、大規模修繕とバリューアップ工事を同時に行うことで、足場の設置費用を一度で済ませられるという大きなメリットがある点です。足場代は工事費全体のかなりの割合を占めるため、別々に工事を行うよりもトータルコストを大幅に削減できます。計画的に進めることで、効率的かつ経済的にマンションの価値を高めることが可能になります。

居住者の満足度を高めるポイント

バリューアップ工事は、多額の費用と時間を要するプロジェクトです。これを成功に導き、居住者の皆様に心から喜んでいただくためには、いくつかの重要なポイントがあります。

第一に、「丁寧なヒアリングとアンケートの実施」です。管理組合だけで計画を進めるのではなく、「どのような点に不便を感じているか」「どんな設備があったら嬉しいか」といった居住者の生の声を集めることが全ての始まりです。意外なニーズが発見できることもありますし、何より「自分たちの意見が反映された」という実感は、工事への協力姿勢や満足度に直結します。

第二に、「透明性の高い情報共有と合意形成」が不可欠です。なぜこの工事が必要なのか、費用はどれくらいかかるのか、工事期間中の生活はどうなるのか、といった情報を定期的に広報物で周知したり、説明会を開催したりすることが重要です。

特に費用面に関しては、修繕積立金とのバランスを考え、複数のプランを提示して比較検討するなど、誰もが納得できるプロセスを踏む必要があります。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

工事中のコミュニケーションも非常に大切です。私たち専門業者は、工事の進捗状況を日々報告する「工事交換日記」のようなものを活用したり、掲示板で翌日の作業内容をお知らせしたりして、居住者の皆様の不安を少しでも和らげる努力をしています。

職人は口下手な者も多いですが、お客様へのご挨拶や現場の整理整頓といった基本的なマナーを徹底することも、満足度に繋がる大切な要素だと考えています。

そして最後に、「優先順位をつけること」です。やりたいことを全て実現できれば理想ですが、予算には限りがあります。

アンケート結果を基に、安全性に関わる「防災・セキュリティ対策」を最優先し、次に利便性に関わる「宅配ボックス設置」、そして美観に関わる「エントランス改修」というように、計画にメリハリをつけることが、現実的で満足度の高いバリューアップを実現するコツです。

成功へ導くマンション大規模修繕のバリューアップ術

  • 約20社が受注価格調整をしたのはなぜ?
  • 失敗しないための業者選びと比較方法
  • 資産価値向上に繋がる工事の選び方
  • 補助金や助成金を活用するコツ

約20社が受注価格調整をしたのはなぜ?

過去に、マンションの大規模修繕工事において、複数の施工会社が受注価格を事前調整する、いわゆる「談合」を行っていたとして、公正取引委員会から立ち入り検査を受けたというニュースがありました。これは業界全体にとって、信頼を揺るがす非常に深刻な問題です。

このような不正行為が起きてしまう背景には、いくつかの構造的な問題があります。一つは、工事の専門性が高く、発注者である管理組合の皆様が、提示された見積金額の妥当性を判断するのが難しいという点です。業者側が「この工事にはこれくらいかかります」と言えば、それを鵜呑みにせざるを得ない状況が生まれやすいのです。

もう一つの背景として、一部の設計コンサルタントが中心となり、施工業者をコントロールするケースが指摘されています。コンサルタントが仕様書を作成し、特定の業者に有利な条件を設定したり、業者間で受注価格を調整させたりすることで、競争原理が働かず、工事価格が高止まりしてしまうのです。

談合や不正を防ぐために管理組合ができること

  • 複数の業者から見積もりを取る(相見積もり):最低でも3社以上から見積もりを取り、金額や提案内容を比較することが基本です。
  • 見積もりの内訳を精査する:「一式」ではなく、項目ごとに詳細な記載を求め、不明な点は徹底的に質問しましょう。
  • 業者選定のプロセスを透明化する:理事会だけで決めず、選定理由を全組合員に公開するなど、開かれた運営を心がけます。
  • 信頼できる専門家を味方につける:特定の業者と癒着のない、第三者的な立場の専門家に相談することも有効な手段です。

このようなニュースは、皆様に大きな不安を与えるものだと思います。しかし、だからこそ、私たちのような地域に根差した誠実な業者は、より一層、お客様との信頼関係を大切にし、透明性の高いご提案をしていかなければならないと、強く心に誓っています。

大切な資産を守るためには、価格だけでなく、その会社がどのような理念を持ち、どのような姿勢で仕事に取り組んでいるかを見極めることが何よりも重要です。

失敗しないための業者選びと比較方法

専門業者がマンションの外壁を丁寧に点検し、ひび割れや劣化の状況を確認している様子

バリューアップ工事の成否は、パートナーとなる業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。では、数ある業者の中から、本当に信頼できる一社を見つけるためには、どこに注目すれば良いのでしょうか。

まず大前提として、「地元での施工実績が豊富かどうか」を確認してください。特に私たちアップリメイクのように、静岡という地域に長く根を下ろしている会社は、悪い評判が立てばすぐに広まってしまいます。長年の実績は、それだけで信頼の証と言えるでしょう。また、地元の気候や環境を熟知しているため、その土地に合った最適な提案が期待できます。

信頼できる業者のチェックリスト

  • 建設業許可はもちろん、「一級塗装技能士」のような国家資格者が多数在籍しているか?
  • □ 見積書の内訳が詳細で、塗料名や工程が明確に記載されているか?
  • 自社の職人による直接施工か?(下請けに丸投げしていないか)
  • 工事後の保証書をきちんと書面で発行してくれるか?
  • □ 担当者の説明が丁寧で、こちらの質問に誠実に答えてくれるか?

見積もりを比較する際は、総額の安さだけで判断しないことが鉄則です。A社は100万円、B社は120万円だったとしても、その内容が全く違う可能性があります。例えば、B社はA社よりも2グレード高い高耐久な塗料を提案しているかもしれません。また、外壁のひび割れ補修のような「下地処理」にどれだけ手間をかけるかでも、建物の寿命は大きく変わってきます。

私たち専門家は、単に塗料を塗るだけが仕事ではありません。建物の状態を正確に診断し、その診断結果に基づいて最適な補修方法や塗料を選定し、長期的な視点でお客様の資産を守るプランをご提案することが使命です。見積もりを比較する際には、金額の裏にある「提案の質」や「工事の品質」をしっかりと見極めてください。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

最近はカラーシミュレーションを提案する業者も増えましたが、その質にも注目してください。単に色を当てはめるだけでなく、周辺の景観との調和や、汚れの目立ちにくさ、色の面積効果(小さい見本で見るより大きく塗った方が明るく見える現象)まで考慮した提案ができるのがプロの仕事です。

私たちアップリメイクには、静岡県内トップクラスとなる11名(2025年9月現在)の「一級塗装技能士」が在籍しています。また、単に色を提案するだけでなく、資格を持つカラーコーディネーターが専門的な視点から、お客様の理想のイメージを形にするお手伝いをいたします。

ご近所での評判を聞いてみたり、実際にその業者が手掛けた施工現場を見せてもらうのも有効な方法です。ぜひ、ご自身の目で確かめ、納得できる一社を選んでください。お困りの際は、アップリメイクの無料診断もご活用いただければ幸いです。

資産価値向上に繋がる工事の選び方

モダンなデザインに外壁塗装とエントランスのリニューアルが施されたマンションの外観。宅配ボックスやオートロックも見える

せっかくバリューアップ工事を行うのであれば、費用対効果を最大化し、着実に資産価値の向上に繋げたいものです。そのためには、「時代のニーズ」と「建物の個性」を的確に捉えた工事を選択することが重要になります。

まず、多くの人にとって分かりやすく価値を感じやすい工事から優先的に検討するのがセオリーです。例えば、以下のような工事は、現代の入居者や購入希望者にとって「あって当たり前」あるいは「付いていると嬉しい」設備として認識されており、資産価値に直結しやすいと言えます。

  • セキュリティ向上:オートロック、テレビモニター付きインターホン、防犯カメラ
  • 利便性向上:宅配ボックス、高速インターネット設備
  • 美観・第一印象の向上:エントランスホールのリニューアル、デザイン性の高い外壁塗装

特に外観は、内覧時の第一印象を決定づける非常に重要な要素です。ただ塗り替えるだけでなく、アクセントカラーを使って現代的なデザインに一新するだけで、魅力的な物件に生まれ変わります。

アップリメイクでは、一般的な3回塗りではなく、より塗膜に厚みを持たせ耐久性を高める「合計4回塗り」を標準としており、長期的な美観の維持に貢献します。

塗装専門家が提案する「色」によるバリューアップ

外壁の色選びは、単なる好みだけでなく、資産価値にも影響を与えます。一般的に、奇抜すぎる色や汚れが目立ちやすい色は敬遠される傾向にあります。

一方で、周辺の街並みと調和しつつも、上品な個性を感じさせる配色は、物件の評価を高めます。例えば、落ち着いたベージュやグレーを基調に、バルコニー部分だけを濃い色で引き締めるといったツートンカラーは、低コストで高いデザイン性を実現できるため、非常におすすめです。

全ての工事を一度に行う必要はありません。居住者アンケートの結果を基に優先順位をつけ、長期修繕計画に組み込みながら、計画的に進めていくことが成功の鍵です。

補助金や助成金を活用するコツ

大規模修繕やバリューアップ工事には多額の費用がかかりますが、工事内容によっては国や地方自治体が実施している補助金・助成金制度を活用できる場合があります。これらを上手に利用することで、費用負担を軽減し、より充実した工事を実現することが可能です。

【補助金に関するご注意】
補助金・助成金制度は、年度ごとに内容や予算、申請期間が異なります。また、自治体によって制度の有無や条件も様々です。ここで紹介するのはあくまで一般的な例であり、最新かつ正確な情報については、必ずお住まいの市区町村の公式ホームページでご確認いただくか、担当窓口にお問い合わせください。

補助金の対象となりやすいのは、主に社会的な要請が高い分野の工事です。具体的には、以下のような工事が挙げられます。

  • 耐震化関連:旧耐震基準のマンションに対する耐震診断、耐震改修工事
  • 省エネルギー化関連:断熱材の追加、高効率給湯器の導入、窓の断熱改修(二重サッシ化など)、そして外壁や屋根への遮熱・断熱塗装
  • バリアフリー化関連:スロープの設置、手すりの取り付け、エレベーターの設置など
  • 緑化関連:屋上緑化や壁面緑化

ここ静岡県内でも、各市町で独自の助成制度を設けている場合があります。例えば、静岡市や焼津市、藤枝市などで、耐震補強や省エネリフォームに関する補助制度が過去に実施されています。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

補助金制度を活用する際の最大のコツは、「計画の早い段階で情報を集め、準備を始めること」です。多くの制度は、工事に着手する前に申請を済ませておく必要があります。また、申請には見積書や図面など、専門的な書類が必要になるケースがほとんどです。

制度に詳しいリフォーム業者に相談し、申請のサポートをしてもらうのも賢い方法です。私たちも、お客様が活用できる可能性のある制度については、積極的に情報提供させていただいております。

予算には限りがあり、先着順で締め切られてしまうことも少なくありません。大規模修繕の計画が持ち上がったら、まずは自治体のホームページをチェックすることから始めてみてください。少しの手間で、数十万円単位の費用を削減できる可能性も十分にあります。

マンション大規模修繕とバリューアップに関するよくある質問(FAQ)

Q1. バリューアップ工事は、必ず大規模修繕と同時に行うべきですか?

A. 必ずしも同時でなければならないわけではありません。しかし、外壁塗装や屋上防水など、足場が必要なバリューアップ工事の場合は、大規模修繕と同時に行うことを強くお勧めします。

足場の設置・解体には、一般的な住宅でも15万円~30万円程度の費用がかかるため、一度の工事でまとめることで、その費用を一度分節約でき、トータルコストを大幅に抑えることができるからです。宅配ボックスの設置など、足場が不要な工事であれば、別途計画することも可能です。

Q2. 居住者の反対で、バリューアップ工事の合意形成が進まない場合はどうすれば良いですか?

A. まずは、なぜ反対意見が出ているのか、その理由を丁寧にヒアリングすることが大切です。費用面での不安が大きいのか、工事内容に納得がいかないのか、原因によって対処法は異なります。費用がネックであれば、補助金の活用を検討したり、優先順位をつけて工事を段階的に行うプランを再提案したりすることが有効です。

また、工事の必要性やメリットを客観的なデータ(例えば、近隣の類似物件の成約価格など)と共に粘り強く説明し、複数回の説明会を通じて理解を深めていく地道な努力が不可欠です。

Q3. バリューアップ工事の費用は、修繕積立金から支出しても良いのでしょうか?

A. これはマンションの管理規約によります。一般的に、修繕積立金は「計画的な修繕」のために積み立てられているお金です。そのため、明らかに「改良」にあたるバリューアップ工事に充当するには、総会での特別決議が必要になるケースが多いです。

また、将来の修繕費が不足する事態を避けるためにも、バリューアップ工事の費用は、別途一時金を徴収したり、金融機関から借り入れを行ったりして賄うのが望ましいとされています。まずはご自身のマンションの管理規約を確認し、管理会社や専門家と資金計画について慎重に相談することをお勧めします。

Q4. 外壁塗装の色選びだけで、マンションの資産価値は変わるものですか?

A. はい、変わる可能性は十分にあります。外壁の色は、マンションの第一印象を決定づける非常に重要な要素だからです。例えば、周囲から浮いてしまうような奇抜な色や、汚れが非常に目立ちやすい真っ白な外壁は、一般的に敬遠される傾向にあり、内覧時の印象を損ねてしまうことがあります。

一方で、上品で落ち着いた色合いや、現代的なセンスを感じさせるツートンカラーなどは、築年数の古さをカバーし、物件の魅力を高めてくれます。「たかが色」と侮らず、専門家によるカラーシミュレーションなどを活用し、長期的な視点で色を選ぶことが、資産価値の維持・向上に繋がります。

計画的なマンション大規模修繕でバリューアップを

ここまで、マンションの大規模修繕におけるバリューアップ工事について、その基本から具体的な進め方、業者選びのポイントまで解説してきました。

大規模修繕は、単に劣化した部分を直すための「コスト」ではありません。それは、皆様の大切な資産であるマンションの未来を創り、その価値を次世代へと繋いでいくための絶好の「機会」なのです。ただ元に戻すだけでなく、ほんの少しの工夫と計画で、住み心地は格段に向上し、資産価値も大きく高めることができます。

もちろん、そのためには居住者の皆様の合意形成や、しっかりとした資金計画、そして何よりも信頼できる専門家というパートナーの存在が不可欠です。アップリメイクでは、技術への自信の証として、工事が完成してからが本当のお付き合いの始まりと考え、最長10年の自社工事保証書を発行しております。

私たち株式会社アップリメイクは、この静岡の地で、お客様の幸せを第一に考えた誠実な工事を積み重ねてまいりました。塗装工事はもちろん、それに付随する様々なリフォームにも対応可能です。

マンションの大規模修繕やバリューアップに関するお悩み、ご相談がございましたら、どうぞお気軽に私たち「お住まい診断」のプロにお声がけください。豊富な経験と知識で、皆様の大切な資産を守り、育てるお手伝いをさせていただきます。

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  • この記事を書いた人

齋藤直樹

(株)アップリメイク代表取締役で元職人、塗装という仕事が大好きです。人生の大きな挫折と数多くの出会いを経て今は大好きな地元・静岡で、お客様の笑顔のために仕事ができることに何よりの誇りを感じています。

▼保有資格▼
1級建築塗装技能士・2級建築施工管理技士・有機溶剤作業主任者・高所作業主任者・2級カラーコーディネーター・光触媒施工技能士・乙4類危険物取扱者・ゴンドラ特別教育・職長・安全衛生責任者・第2種酸素欠乏危険作業主任者・宅地建物取引主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士・AFP