パミール/カラーベスト屋根は放置NG:症状チェックと葺き替え・カバー工法の選び方

ボロボロはがれる屋根の直し方と費用の目安についての解説スライド。背景に劣化した屋根の写真

こんにちは、株式会社アップリメイク代表取締役の齋藤直樹です。

ご自宅の屋根を見上げた時、紙がめくれるようにボロボロと剥がれ落ちていたり、庭先やベランダに砂のような欠片が落ちていたりして、不安な毎日を過ごされていませんか?

1990年代後半から2000年代半ばにかけて建てられたお住まいにおいて、「パミール」や一部の「カラーベスト(コロニアルNEOやレサスなど)」と呼ばれるノンアスベスト屋根材は、現在、多くの施主様を悩ませる深刻な問題となっています。

この記事では、これらの問題屋根材を放置する危険性の全貌と、ご自宅の資産価値を守り抜くための最適なリフォーム方法(葺き替え・カバー工法)について、現場を知り尽くした職人としての専門的な視点から、徹底的かつ網羅的に解説いたします。

記事のポイント

  • 問題のあるパミールやカラーベストを放置する危険性の全貌とメカニズム
  • 屋根のSOSサインを見逃さないための危険症状のセルフチェック方法
  • カバー工法と葺き替え工事、ご自宅にとってどちらが最適かの判断基準
  • 無駄な出費を防ぐための、正しい屋根リフォーム工事の費用相場と詳細内訳

パミール屋根の放置がNGな理由

かつて全国の戸建て住宅で広く普及したニチハ株式会社の「パミール」ですが、現在発生している劣化症状は、単なる表面の色あせや苔の発生といった通常の経年劣化とは根本的に次元が異なります。

なぜ「様子を見る」ことが命取りになり、一刻も早い対処が必要なのか、その恐ろしい劣化メカニズムについてお伝えします。

剥離と雨漏りを引き起こす欠陥

パミール屋根の最大かつ最も致命的な問題は、屋根材の素材そのものがミルフィーユのように何層にも分離して崩壊していく「層間剥離」という特有の症状にあります。

これは、アスベスト(石綿)による健康被害への規制が強化された過渡期に製造されたことに起因します。

パミールは「抄造法(しょうぞうほう)」という、薄い板を何層にも重ねて高圧で圧縮する製法で作られていますが、アスベストという強力な結合材を失ったことで、層同士を結びつける力が極めて脆弱になってしまったのです。

これが製品特性上の深刻な欠陥と言われる理由です。

屋根は365日、過酷な自然環境に晒されています。

屋根材が雨水を吸収し、その後の太陽光の熱で乾燥するという「乾湿のサイクル」を繰り返す過程で、層と層の隙間に侵入した水分が気化し、体積が膨張して内部から強い圧力をかけます。

さらに冬場になると、層間に溜まった水分が凍結して膨張する「凍結融解作用」が加わり、屋根材の先端からパイ生地のようにボロボロとめくれ上がってしまいます。

この物理的な破壊は、一度始まると決して止まることはありません。

この剥離状態を放置すれば、屋根材としての「一次防水機能」は完全に失われます。

剥がれた隙間から大量の雨水がダイレクトに侵入し、屋根材の下に敷かれている「ルーフィング(二次防水シート)」を急速に劣化させます。

ルーフィングが限界を迎えると、今度はその下にある屋根の骨組み「野地板(木材)」にまで雨水が染み込み、腐食やカビを発生させます。

ここまで進行してしまうと、室内の天井に雨漏りのシミができるだけでなく、屋根全体を支える構造そのものが崩壊の危機に瀕し、家全体の寿命を数十年単位で大きく縮める原因となります。

初期の段階で適切な処置を行えば防げたはずの二次被害が、数百万円規模の大掛かりな修繕工事を余儀なくさせるのです。

固定釘の腐食による脱落リスク

パミールの問題をさらに危険で緊迫したものにしているのが、屋根材を固定するために専用で使用されていた「ラスパート釘」の異常な腐食問題です。

屋根材自体の剥離だけでも大きな問題ですが、この釘のサビが加わることで、お住まいは「いつ崩落してもおかしくない状態」に陥ります。

ラスパート釘は本来、高い防錆性能を持つとされていましたが、特定の時期に製造・出荷されたロットにおいてメッキ処理に致命的な不備がありました。

パミール特有の「層間剥離」が起きると、屋根材の内部に雨水が長期間滞留するようになります。

常に湿気を帯びた状態の屋根材の中で、ただでさえ不良品であったラスパート釘は急速に赤サビを発生させ、腐食が進行します。

この腐食が進むと、釘の頭部(平らな部分)が欠落してしまったり、軸の部分が細くボロボロになってしまったりします。

釘の頭部がなくなれば、当然ながら屋根材を野地板に留めておく力(保持力)はゼロになります。

強風時・地震時の屋根材飛散・大規模脱落リスクにご注意ください

屋根材がただ乗っているだけの状態になっていると、台風や春一番などの強風、あるいは地震の強い揺れに見舞われた際、屋根材が一気にまとめてズリ落ちたり、紙切れのように空高く舞い上がって飛散したりする大事故に直結します。

屋根材の破片は非常に鋭利で重みがあり、それが近隣の住宅の窓ガラスを突き破ったり、駐車している車を傷つけたり、最悪の場合は通行人に直撃して大怪我を負わせるという、取り返しのつかない事態を引き起こすリスクが極めて高いのです。

これは単なるご自身の財産保全の問題を超え、周囲への人身・物損事故に関わる安全上・倫理上の重大な課題です。

メーカー側はこの釘の腐食を「釘メーカーの責任」とする見解を示したこともありますが、実際に恐怖とリスクに直面しているのは家主である施主様です。

このような大規模な崩落事故を未然に防ぐためにも、異常に気づいた時点で早急にプロの診断を受けることが不可欠です。

屋根塗装を絶対選んではいけない訳

「塗装で直ると思い込むのは非常に危険です」という警告メッセージのスライド

「屋根の葺き替えやカバー工法は100万円以上かかる高額な工事だから、まずは塗装で数万円から数十万円で安く済ませたい」と考えるのは、家計を守る施主様として当然の心理です。

しかし、職人として、そして専門家として断言いたします。

パミールなどの層間剥離を起こす問題屋根材において、塗装によるメンテナンスは「絶対に選んではいけない最悪の選択肢」です。

屋根塗装の本来の目的は、健全な屋根材の表面に塗膜(バリア)を作り、紫外線や雨水から建材を「保護」することです。

しかし、パミールの場合は素材そのものが内側から何層にも分離し、崩壊しています。

例えるなら、水に濡れてボロボロになった段ボールの上に、いくら高級で接着力の強いシールを貼っても、段ボールの表面ごと剥がれてしまうのと同じことです。

パミールは層状に剥がれ、カラーベストは強度が回復しないため、塗っても意味がないことを説明するスライド

数十万円という大金を投じて最高級のフッ素塗料や無機塗料を塗ったとしても、数年、早ければ数ヶ月のうちに、土台となる一層目のセメントごとベロリと剥がれ落ちてしまいます。

大切なお金を文字通りドブに捨てる結果にしかなりません。

さらに恐ろしいのは、塗装工事の準備段階で行う「高圧洗浄」の工程です。

塗料を密着させるためには、古い汚れや苔を150キロ圧といった強力な水圧で洗い流す必要があります。

しかし、すでに層間剥離で脆くなっているパミールにこの強力な水圧をかけると、水圧が楔(くさび)となって剥離が一気に加速し、屋根材がボロボロに粉砕されてしまいます。

塗装で美観を回復させるつもりが、屋根を徹底的に破壊し、雨漏りのリスクを爆発的に高めるだけの行為になってしまうのです。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

良心的で知識のある専門業者であれば、屋根材がパミールだと判断した時点で「お客様、この屋根材は塗装不可能です。塗ってもすぐ剥がれます」とはっきりとお伝えします。

もし訪問販売などで「弊社だけの特殊な下塗り材(シーラーやプライマー)をたっぷり使えば、パミールでも長持ちする塗装ができますよ」と勧めてくる業者がいたら、目先の契約と利益しか考えていない悪徳業者か、屋根材に対する圧倒的な知識不足です。

絶対に契約を避けてください。

詳しくは、パミール屋根のカバー工法は危険?施工可否・対処法・費用目安の記事でも、塗装や不適切な施工が引き起こす悲劇について解説しています。

カラーベスト屋根の危険症状チェック

パミール以外にも、アスベスト規制の移行期(1990年代後半〜2000年代半ば)に作られた「カラーベスト」や「コロニアル」の中には、塗装ができない、あるいは推奨されない脆弱な製品が多数存在します。

ご自宅の屋根がどのようなSOSサインを発しているか、症状を正しく確認しましょう。

パミールの剥がれと部分対応の可否

ご自宅の屋根がパミールであるかどうか、最もわかりやすい特徴は、築10年前後から現れる屋根の先端部分(軒先側)の激しい剥がれです。

下から見上げた時に、屋根材の端がパイ生地のように白っぽく層状にめくれ上がっていたら、ほぼ間違いなくパミールです。

さらに症状が進行すると、強風の日の翌日などに、ベランダや雨樋、あるいは庭先に、薄い砂状やミルフィーユ状のセメントの破片がパラパラと溜まるようになります。

これは屋根が限界を超えている明確なサインです。

このような状況に直面した際、多くのお客様から「予算がないので、とりあえず剥がれている数枚だけを交換する部分補修(差し替え)はできないか?」というご相談を非常に多くいただきます。

しかし、プロの視点から申し上げると、パミールにおける部分補修は原則としておすすめしておりません。

理由は明確です。

ご自宅の屋根全体は、同じ年月、同じように過酷な太陽光と雨風に晒されて劣化しています。

今、目に見えて剥がれている数枚だけを新しい屋根材に差し替えたとしても、数ヶ月後にはすぐ隣の屋根材が剥がれ始めます。

イタチごっこのように補修を繰り返すことになり、その度に職人の作業代や、高所作業に必要な仮設足場代(15万円〜30万円)がかさむため、トータルコストで見ると驚くほど割高になってしまいます。

また、部分的に古い屋根材を剥がす際に、周囲の弱ったパミールまで連鎖的に割ってしまうリスクも高く、防水シート(ルーフィング)の連続性が断たれることで、逆に雨漏りを誘発する危険性すらあります。

家全体の資産価値を守るためには、絆創膏を貼るような対症療法ではなく、屋根全体の抜本的な改修が不可欠なのです。

コロニアル等のひび割れと欠け

パミールだけでなく、クボタ(現ケイミュー株式会社)の「コロニアルNEO」や「アーバニーグラッサ」、松下電工(現ケイミュー株式会社)の「レサス」といったノンアスベスト初期の屋根材も、非常に警戒が必要です。

これらはパミールのように先端がめくれ上がる層間剥離の症状は少ないものの、素材そのものが極めて脆く、割れやすいという致命的な欠陥を抱えています。

これらの屋根材は、築10年を超えたあたりから屋根全体に不規則で大きなひび割れ(クラック)が無数に発生し、鱗(うろこ)のような大きな欠けが目立つようになります。

アスベストという強靭な繋ぎ材を抜いたことで、製品としての曲げ強度や耐衝撃性が極端に低下しているためです。

最も恐ろしいのは、メンテナンスの事前調査や塗装作業のために、体重の軽い職人が屋根に登って慎重に歩いただけで、足元の屋根材が次々と「パキッ」「バキッ」と音を立てて割れてしまうことです。

当然のことながら、このような低強度の屋根材に対して高圧洗浄を行うことは不可能ですし、塗装のために職人が屋根全体を歩き回れば、塗装が終わる頃には屋根は割れだらけになり、防水機能は完全に崩壊しています。

ご自宅の屋根を下から見て、不自然に大きなひび割れが複数あったり、V字型に大きく欠け落ちている箇所が見られる場合は、コロニアルNEOなどの問題屋根材である可能性が非常に高いです。

パミールと同様に、塗装という選択肢は捨て、カバー工法や葺き替え工事による全面的なリフォームを早急に検討すべき状態と言えます。

パミール屋根の葺き替えとカバー工法

 

塗装が全く効かない、あるいは塗装することで状況が悪化する問題屋根材を根本的に解決するには、「屋根カバー工法(重ね葺き)」か「屋根葺き替え工事」のいずれかを選ぶしかありません。

それぞれの工法の仕組みと、ご予算やお住まいの状況に合わせた適切な選び方を詳しく解説します。

カバー工法のメリットと費用相場

「かぶせる(カバー工法)」と「ふきかえる(葺き替え)」の二つの工法を比較した表形式のスライド

屋根カバー工法とは、既存のボロボロになったパミールやカラーベストを撤去せずにそのまま残し、その上に新しい防水シート(ルーフィング)を隙間なく敷き詰め、さらにその上から超軽量な金属屋根材をすっぽりと被せるリフォーム工法です。

いわば、屋根全体を新しい鎧で「包み込む」ようなイメージです。

カバー工法が現在主流となっている3つの圧倒的なメリット

1. 経済性の高さ: 古い屋根材を一枚一枚剥がす手間や、アスベストが含まれていなくても高額になる産業廃棄物の処分費用がまるごとカットできるため、葺き替え工事に比べて数十万円単位でコストを抑えることができます。

2. 工期の短さと快適性: 撤去・解体という大掛かりな作業がない分、実質的な工事期間は5日〜1週間程度と非常に短く済みます。また、屋根を剥がさないため工事中に突然の雨が降っても雨漏りのリスクが低く、室内にホコリや騒音が伝わりにくいので、お客様は普段通りの生活を送ったまま工事を終えられます。

3. 住宅性能の飛躍的向上: 古い屋根材と新しい金属屋根材の間に空気層ができること、そして屋根が二重構造になることで、室内の断熱性や遮音性が大幅に向上します。夏の2階のムッとする暑さが和らぎ、エアコンの効きが良くなるという副産物もあります。

一般的な戸建て住宅(延床面積30坪、屋根面積80〜100㎡程度)を基準とした場合、カバー工法の費用相場は総額で80万円〜150万円程度となります。

コストと性能のバランス(コストパフォーマンス)に最も優れており、現在の屋根リフォームにおいて8割以上の施主様が選ばれる大本命の工法です。

屋根カバー工事とは?向いている家・工事の流れ・費用目安の記事でも詳しく解説していますが、すでに深刻な雨漏りが発生し、下地の野地板が広く腐っている場合を除き、最もおすすめできる選択肢です。

屋根葺き替えでカラーベストを解決

下地から新しくする根本的な解決策であることを紹介するスライド

一方、屋根葺き替え工事は、既存の問題あるパミールやカラーベストをすべて綺麗に撤去・解体し、露出した下地の木材(野地板)をしっかりと補修・補強、あるいは新しい合板に張り替えた上で、新しい防水シートと屋根材をゼロから取り付ける工法です。

パミールという「負の遺産」を家から完全に取り除き、落下の危険性があるサビた釘の問題も根本から解消できる、唯一の抜本的な解決策となります。

葺き替え工事を絶対に選ばなければならないケースは、「すでに天井から雨漏りが起きており、屋根を支える野地板が広範囲で腐食してブヨブヨになっている状態」です。

カバー工法は既存の屋根に新しい屋根をビスで固定しますが、下地が腐っていればビスが効かず、強風で屋根ごと吹き飛ばされてしまいます。

そのため、下地からやり直す葺き替えが必須となります。

また、古いスレート屋根(約20kg/㎡)を撤去し、超軽量な金属屋根(約5kg/㎡)に交換することで、屋根全体が劇的に軽くなり、建物の重心が下がるため、耐震性を極限まで高めたいという方にも強く推奨されます。

デメリットとしては、古い屋根材の撤去手間と高額な産廃処分費用が上乗せされるため、30坪の住宅で130万円〜210万円程度と、カバー工法より30万〜50万円ほど高額になることです。

工期も解体作業が含まれるため、天候次第では2週間程度と長くなります。

しかし、見えない下地の状態まで完全にリセットし、「建物の寿命を最も確実に、そして最大限に延ばすことができる最高の安心感」はお金には代えられない価値があります。

SGL鋼板を使った次世代の屋根

カバー工法を選ぶにしても、葺き替え工事を選ぶにしても、新しく屋根の頂点に載せる金属屋根材には、「SGL(次世代ガルバリウム鋼板)」を使用した製品を圧倒的に強くおすすめします。

一昔前の「トタン屋根」のイメージで金属屋根を敬遠される方もいらっしゃいますが、現代の建築技術の結晶であるSGL鋼板は全くの別物です。

従来のガルバリウム鋼板(アルミニウムと亜鉛の合金メッキ)も十分に錆に強い素材でしたが、SGL鋼板はそのメッキ層に「マグネシウム」を2%という絶妙な比率で添加して進化させた次世代素材です。

このマグネシウムの働きによりメッキ層が緻密化し、サビに対する強さが従来のガルバリウム鋼板のなんと「3倍以上」という驚異的な耐食性を実現しています。

特に、金属屋根の弱点とされてきた切断面(端部)や傷がついた部分から発生するサビに対しても、自己修復作用が働いてサビの進行を強力に防ぎます。

さらに、アップリメイクで標準的におすすめしているアイジー工業の「スーパーガルテクト」やニチハの「横暖ルーフ」といった高級SGL製品は、鋼板の裏面に厚みのある「硬質ウレタンフォーム(断熱材)」が隙間なく一体化されています。

これにより、金属屋根特有の「夏の強い日差しで屋根が焼けて室内が暑くなる」という弱点と、「雨が降るとバラバラと雨音がうるさい」という弱点を完全に克服しています。

断熱材一体型のSGL鋼板は、30年以上、定期的な点検等のメンテナンス次第では50年近く家を守り抜くことが期待できる、まさに次世代の最適解と言えます。

適切な資金計画と見積もりの見方

屋根の抜本的なリフォームは、決して安い買い物ではありません。

100万円単位の大切な資金を投じる以上、適正な価格で、手抜きのない高品質な工事を確実に行うためには、費用の内訳を正しく理解し、悪徳業者の「罠」を見抜く力を持つことが極めて重要です。

屋根リフォーム工事費用の詳細内訳

数社から相見積もりを取った際、見積書の項目に「屋根改修工事 一式:120万円」というような大まかな表記しかない業者は非常に危険であり、その時点で候補から外すべきです。

信頼できるプロの専門業者の見積書には、どの工程にどれくらいの材料を使い、いくらかかるのか、以下のような詳細が必ず記載されています。

工事項目 費用の目安(30坪基準) 悪徳業者を見抜くチェックポイント
仮設足場工事 15万円〜30万円 近隣への飛散防止ネット代が含まれているか確認。訪問販売でよくある「今なら足場代無料にします!」という言葉は、他の材料費などに巧妙に上乗せされているだけの数字の誤魔化しなので絶対に信用しないでください。
ルーフィング(防水シート) 7万円〜11万円
(500円〜1,500円/㎡)
屋根の寿命を最終的に決める最重要部材です。すぐ破れる安価なアスファルトルーフィングではなく、耐久性の高い「改質アスファルトルーフィング(ゴムアス)」の製品名が明記されているか確認してください。
新規屋根材・本体工事 50万円〜75万円
(5,000円〜10,000円/㎡)
使用する商品名とメーカー名(例:アイジー工業「スーパーガルテクト」等)が明確に書かれているか。「高級金属屋根」といった曖昧な表現には注意が必要です。
役物・板金工事 15万円〜25万円 屋根の頂点(棟)や端(ケラバ)、壁際からの雨水浸入を防ぐ重要な板金加工費です。ここが「一式」で誤魔化されやすいポイントです。高い板金技術が要求されます。
撤去・処分費(※葺き替え時) 15万円〜30万円 既存屋根の剥ぎ取り工賃と、マニフェストに基づいた産業廃棄物としての適切な処分費用が計上されているか。不法投棄のリスクを避けるため明確な記載が必要です。

補足:外壁塗装との同時施工が圧倒的にお得です

屋根リフォームを安全に行うために必ず組む「仮設足場」は、外壁塗装を行う際にも全く同じものが必要です。

屋根と外壁のメンテナンス時期を合わせて同時に施工すれば、15万円〜30万円ほどかかる高額な足場代を「1回分」丸々節約することができます。

別々に工事をすると足場代を2回払うことになり大きな損失となるため、長期的なライフプランで見ると同時施工が非常に賢い選択となります。

ご自身の家の広さに基づいたさらに詳しい費用相場や内訳の考え方については、【坪数別】屋根カバー工法の費用相場(20坪・30坪・50坪)と内訳の記事でも詳しく解説していますので、見積書を比較する際のバイブルとしてご活用ください。

火災保険や補助金を活用するコツ

高額なリフォーム費用を少しでも抑えるために、火災保険や自治体の補助金制度を気になさるお客様は多くいらっしゃいます。

しかし、ネット上には「パミールはメーカーの欠陥品なのだから、火災保険を使って自己負担0円で直せる」といった無責任な情報も散見されますが、これは大きな誤解です。

火災保険は「不測かつ突発的な事故」に対する補償であり、製品自体の不具合や製造責任、あるいは経年劣化を理由とした修繕は原則として保険の対象外となります。

ただし、保険が適用されるケースも確かに存在します。

それは、「台風などの強風によって屋根材が飛散した、あるいは棟板金が剥がれた(風災)」「巨大な雹(ひょう)が降って、屋根材に著しい穴あきや割れが生じた(雹災)」といった、自然災害との因果関係が明確に立証できる場合です。

この場合、被害発生から3年以内に、被害状況がわかる写真と専門業者による詳細な見積書を添えて保険会社に申請することで、修繕費用の一部が保険金として下りる可能性があります。

悪徳業者による「絶対に保険で直せます」という甘い言葉には乗らず、事実に基づいた正しい申請をサポートできる業者を選ぶことが重要です。

また、お住まいの自治体によっては、重い屋根から軽い金属屋根への変更に対する「耐震改修補助金」や、断熱材一体型の屋根材を使うことによる「省エネ・断熱リフォーム助成金」が活用できるケースがあります。

これらの公的補助金制度は、自治体ごとに条件が異なり、さらに年度ごとの予算枠が決まっているため先着順になることが多く、「必ず工事着手前に申請・審査を終えていること」が絶対条件となります。

少しでも制度を利用できる可能性を探るためにも、ご検討の初期段階で我々のような地元密着のプロにご相談いただくことが成功の最大のコツです。

パミール屋根の葺き替え・カバー工法に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 我が家の屋根がパミールかどうか、図面がないのですが自分で確認する方法はありますか?

A. 外観上の最大の特徴は、屋根材の先端(重なり合っている部分)が、まるでパイ生地のように白っぽく何層にもめくれ上がっている(ミルフィーユ現象)ことです。

庭先に薄いセメントの破片が落ちている場合はほぼ確実です。

ただし、ご自身でハシゴをかけて屋根に登ることは、滑落の危険があるだけでなく、すでに脆くなっている屋根材を踏み抜いて破壊してしまう危険性が極めて高いため絶対におやめください。

地上から双眼鏡で確認するか、私どものような専門家がドローンや高所カメラを用いて行う無料診断をご活用ください。

Q2. 訪問販売の業者に「パミールでも弊社が開発した特殊な浸透性塗料をたっぷり塗って固めれば、安く長持ちさせられる」と言われました。本当ですか?

A. はっきりと申し上げますが、それは事実無根の嘘です。絶対に信じないでください。

パミールの問題は表面の劣化ではなく、素材自体が「層と層の間で分離してしまう」ことです。

どんなに浸透性が高く、接着力の強い魔法のような塗料を表面に塗ったとしても、土台となるセメントの層ごと剥がれ落ちてしまうため、内部の崩壊を止めることは不可能です。

塗装費用が100%無駄になります。

そのような耳障りの良い営業トークをする不誠実な業者との契約は、トラブルの元ですので直ちに断るべきです。

Q3. カバー工法を選ぶと、既存の屋根の上に新しい屋根を重ねるので、屋根が重くなって耐震性に悪影響が出ませんか?

A. 耐震性への悪影響はごくわずかであり、過度な心配は全く不要です。

カバー工法で新しく載せるSGL鋼板などの金属屋根は非常に軽量に設計されており、1㎡あたり約5kg程度しかありません。

既存のパミールなどスレート屋根(約20kg/㎡)と合わせても総重量は約25kg/㎡にしかなりません。

これは、昔ながらの重厚な日本瓦の屋根(約50kg/㎡)の「半分程度の重さ」です。

建物の構造計算上も大きな負担をかけることはありませんので、安心してお選びいただけます。

Q4. 葺き替えとカバー工法、メリット・デメリットは理解しましたが、最終的に我が家はどちらを選ぶのが正解でしょうか?

A. 最終的な判断の最大の分かれ道は「下地(野地板)が健全かどうか」です。

すでに室内に雨漏りが発生しており、屋根裏を確認して野地板が広範囲に腐食している場合は、新しいビスが効かないため「葺き替え」しか選択肢がありません。

下地がしっかりしており、初期費用を数十万円抑えつつ、今後20年〜30年の安心を得たい場合は「カバー工法」がベストな選択となります。

この判断は外側から見ただけでは不可能ですので、屋根裏までしっかり確認できるプロの診断結果に基づいて行うことを強くお勧めします。

アップリメイクの徹底した無料診断

下地の状態で「かぶせる」か「ふきかえる」かを判断する基準と、専門家による点検を促すまとめのスライド

パミールをはじめとする問題屋根材を抱えているお住まいにおいて、「今はまだ雨漏りしていないから大丈夫だろう」「費用が高いからもう少し先延ばしにしよう」という自己判断による放置が、実は最も危険な選択です。

目に見えない屋根の上や壁の内部で、確実に、そして静かに構造へのダメージが進行しています。

室内に雨漏りのシミができて気づいた時には、屋根の葺き替えだけでなく、室内のクロス張り替えや腐った柱の交換など、数百万円規模の膨大な修繕費用がかかる事態になりかねません。

私たちアップリメイクでは、営業マンではなく、国家資格である1級建築塗装技能士などの資格を持つプロの職人が直接お伺いし、専用の30倍スコープや赤外線サーモグラフィーなどの先端機材を用いて、お住まいの健康状態を隅々まで徹底的に調査する「プロの無料診断」を行っております。

診断結果は、詳細な写真付きの「お住まい健康診断書」として包み隠さずお渡しし、今の状態と将来発生しうるリスクを論理的にすべてお伝えします。

私どもの目的は「正確な事実をお伝えすること」であり、不安を煽って不要な工事の売り込みや契約を迫るような真似は一切いたしません。

◆斎藤のワンポイントアドバイス

ご家族の笑顔と大切な思い出が詰まったご自宅を、長く健康に保つための第一歩は、プロの目で「現状を正しく把握すること」です。

まだ工事をすると決めていなくても、全く構いません。

他社様から提示された見積もりの妥当性をチェックする材料としてご活用いただくことも大歓迎です。

少しでも不安を感じたら、地元静岡で数多くの施工実績を積んできた職人直営のアップリメイクへ、ぜひお気軽にご相談ください。

私たちが責任を持って、あなたのお住まいに最適な、最良の解決策をご提案いたします。

※本記事に記載している費用相場や耐用年数はあくまで一般的な目安です。

正確な費用や施工の可否は、お住まいの立地、屋根の勾配(傾斜)、複雑な形状などにより異なります。

最終的な判断は、必ず信頼できる専門家にご相談の上、お客様ご自身の判断にて行っていただきますようお願いいたします。

記事をここまでお読みいただいた方へ

ご自宅の外壁や屋根について、少しでも気になることがあればお気軽にご相談ください。
「まだ工事するか決めていない」という段階でも大丈夫です。
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  • この記事を書いた人

齋藤直樹

(株)アップリメイク代表取締役で元職人、塗装という仕事が大好きです。人生の大きな挫折と数多くの出会いを経て今は大好きな地元・静岡で、お客様の笑顔のために仕事ができることに何よりの誇りを感じています。

▼保有資格▼
1級建築塗装技能士・2級建築施工管理技士・有機溶剤作業主任者・高所作業主任者・2級カラーコーディネーター・光触媒施工技能士・乙4類危険物取扱者・ゴンドラ特別教育・職長・安全衛生責任者・第2種酸素欠乏危険作業主任者・宅地建物取引主任者・2級ファイナンシャルプランニング技能士・AFP